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「竹取物語」全5求婚者の段を精読|石作皇子から石上麻呂足まで完全解説

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

「竹取物語」といえば、日本最古の物語文学として国語の教科書に必ず登場する古典の超重要作品です。かぐや姫の誕生から昇天まで、壮大なストーリーが展開されますが、その中でも試験でよく問われるのが「五人の求婚者」の場面です。

5人の貴公子たちがかぐや姫に求婚し、それぞれ「不可能な難題」を突き付けられて失敗するこの場面は、竹取物語の読解においてもっとも重要な部分のひとつです。登場人物の名前・課題の内容・失敗の様子を正確に整理することが、定期テストはもちろん、大学入試における古文読解力の基礎となります。

この記事では、石作皇子(いしつくりのみこ)から石上麻呂足(いそのかみのまろたり)まで、全5人の求婚者について精読・完全解説を行います。翔先生との対話形式も交えながら、受験生が「本当に使える」理解を身に付けられるよう徹底的に解説していきます。


核心情報:「竹取物語」五人の求婚者とは何か?

竹取物語において、かぐや姫の美しさに惹かれた多くの男性が求婚しますが、その中でも特に熱心に求婚し続けた5人の貴公子が描かれます。かぐや姫は彼らに対して「それぞれが持ってきてほしいもの」という難題(なんだい)を提示し、全員が失敗します。

この「難題求婚譚(なんだいきゅうこんたん)」は、世界の民話・説話に共通するモチーフであり、日本文学史の観点からも非常に重要です。5人の求婚者とその難題を一覧にすると以下のようになります。

人物名 課された難題 失敗の内容
石作皇子(いしつくりのみこ) 仏の御石の鉢(天竺にある光り輝く鉢) 偽物の鉢を持参したが光らず露見した
車持皇子(くらもちのみこ) 蓬莱の玉の枝(蓬莱山にある金・銀・玉の枝) 職人に作らせた偽物が露見した
右大臣阿倍御主人(うだいじんあべのみうし) 火鼠の皮衣(火の中でも燃えない皮衣) 唐から取り寄せたが本物かどうかを確かめるため火にくべると燃えた
大納言大伴御行(だいなごんおおとものみゆき) 龍の頸の玉(龍の首にある五色の玉) 嵐に遭い命からがら戻ったが玉は取れず
中納言石上麻呂足(ちゅうなごんいそのかみのまろたり) 燕の子安貝(燕が産む時に出す貝) 高い倉の上で燕の巣を探し落下して重傷を負い死亡

翔先生コメント:「この5人の名前と難題の組み合わせは試験の頻出事項です。特に車持皇子の『蓬莱の玉の枝』と右大臣阿倍御主人の『火鼠の皮衣』は本文量も多く、読解問題として出されやすい場面です。まず一覧表で整理してから、それぞれの場面を詳しく読んでいくのがコツですよ!」


具体的な方法:各求婚者の段を精読する

① 石作皇子(いしつくりのみこ)の段

石作皇子はかぐや姫に「仏の御石の鉢(天竺にある、光り輝く仏の鉢)」を持ってくるよう求められます。これは仏教の聖地・天竺(インド)にある幻の宝です。

石作皇子は天竺に行くと見せかけて3年間身を隠し、山寺にあった光のない石の鉢を持ってきてかぐや姫に「これが仏の鉢です」と偽ります。かぐや姫は鉢の中に文を入れて返歌を待ちますが、鉢が光らないことで偽物だと見抜き、「光なき鉢を持ちて何かせむ」と返します。

精読ポイント:この段のポイントは「光らない鉢」という描写です。本物の仏の御石の鉢は光り輝くはずであり、「光」がキーワードになっています。かぐや姫が「光」にこだわるのは、かぐや姫自身が月の世界・光の存在であることと呼応しています。試験では「なぜかぐや姫は鉢を偽物と見抜けたか」という問いが出ます。答えは「光らなかったから」です。

② 車持皇子(くらもちのみこ)の段

この段は5つの中でもっとも長く、もっとも文学的に優れた場面です。車持皇子は「蓬莱の玉の枝」を求められます。蓬莱山は東の海の彼方にあるとされた仙境で、「根は銀、茎は金、実は白い玉(真珠)」でできた木の枝です。

車持皇子は難波から船出し、実際には蓬莱山には行かず、腕のよい職人(玉作りの匠)6人を家に呼び込んで秘密裏に偽物の玉の枝を作らせます。そして3年かけて「苦労の末に蓬莱山でとってきた」と嘘をついてかぐや姫に持参します。

かぐや姫はその美しさに心を動かしそうになりますが、そこへ玉作りの匠が報酬を求めて現れ、「私たちが作った枝です」と告白してしまいます。こうして偽物であることが露見し、車持皇子は恥をかいて逃げ去ります。

精読ポイント:車持皇子の段は「人物の策略と失敗」が劇的に描かれており、読み応えがあります。試験では「玉作りの匠がなぜ現れたか」「かぐや姫はなぜ心を動かされそうになったか」という内容把握問題が定番です。また「あやしく思ひて」「いぶかし」などの心情語が頻出です。

③ 右大臣阿倍御主人(うだいじんあべのみうし)の段

右大臣阿倍御主人は「火鼠の皮衣(ひねずみのかわごろも)」を求められます。これは「火の中に住む鼠の毛皮で作られた衣」で、火にくべても燃えないという不思議な衣です。

阿倍御主人は巨額の財を使って唐の商人・王慶(おうけい)に依頼し、唐から皮衣を取り寄せます。見た目は非常に美しく、かぐや姫に持参しますが、かぐや姫は「本物かどうか火にくべて試してみましょう」と言い、火の中に入れるとたちまち燃えてしまいます

阿倍御主人は膨大な財を使ったにもかかわらず失敗し、「あへなく」(あっけなく)敗れ去ります。「あへなし」という形容詞はここを語源として生まれたという説もあります(「あえない最期」という現代語も同語源)。

精読ポイント:この段で重要な語は「あへなし」「いとど」「心惑ひ」などです。また「火鼠の皮衣」は実在の素材(石綿・アスベスト)をモデルにしているとも言われており、当時の唐との交易・文化交流が背景にある点も文化史的に重要です。

④ 大納言大伴御行(だいなごんおおとものみゆき)の段

大納言大伴御行は「龍の頸の玉(りゅうのくびのたま)」を求められます。これは龍の首にある五色に輝く玉です。

大伴御行は多くの家来を連れて船で海に出ますが、大嵐に遭遇します。嵐の激しさに恐怖した大伴御行は、「龍はこの嵐を起こして我々を殺そうとしている」と恐れをなし、玉を取ることを諦めて帰国しますが、嵐と激波のために目が腫れ上がり(「大和国まで飛び来にたり」)ひどい有様で帰ってきます。

その姿を見た人々が「たなばたつめ(七夕の織り姫)」と目が腫れた顔をからかって呼ぶ場面は、5つの段の中でも特にコミカルに描かれています。

精読ポイント:大伴御行の段は「滑稽(こっけい)」の要素が強く、物語の中でユーモアが際立ちます。「目に「たな(棚)」という枕詞がかかる和歌の技法」なども注目です。試験では「大伴御行が失敗した理由」と「目が腫れた原因」を正確に説明できるようにしましょう。

⑤ 中納言石上麻呂足(ちゅうなごんいそのかみのまろたり)の段

最後の求婚者・石上麻呂足は「燕の子安貝(つばめのこやすがい)」を求められます。これは燕が雛を産む瞬間に出す貝で、安産の縁起物とされます。

石上麻呂足は燕の巣を探して高い倉の上によじ登り、燕の産む瞬間を狙います。しかし家来が誤って綱を離してしまい、石上麻呂足は倉から落下して重傷を負います。かろうじて手に入れた「貝」も実は燃やされた燕の糞(ふん)であり、子安貝ではありませんでした。石上麻呂足はその後病に倒れ、死亡してしまいます。

5人の中で唯一、命を落とすという最悪の結末を迎える人物です。

精読ポイント:石上麻呂足の段は結末の深刻さと「命がけで挑んだのに報われなかった」という悲劇性が特徴です。ただし語り口はやはりコミカルで、「つかみ取ったと思ったものが糞だった」という落差がユーモアになっています。「子安貝」という名称の「子安=安産」という意味も覚えておきましょう。


藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原進之介:竹取物語の求婚者5人を整理するとき、私が生徒によく使う覚え方は「石・車・阿倍・大伴・石上」という頭文字での暗記です。順番も含めて「い・く・あ・お・い」とリズムで覚えてしまうのが一番です。難題の内容は漢字の意味から推測できることが多いので、漢字の読みと意味を丁寧に確認することを強くすすめます。

翔先生:定期テストで点を取るためには、各段の「失敗の理由」と「失敗した場面の描写」を本文と照らし合わせて確認することが最重要です。特に車持皇子の段は文章量が多いので、「誰が・何をした・なぜバレたか」という3点を軸に整理してください。本文中の心情語・副詞(「いとど」「あやし」「いかが」など)も品詞・意味とともに必ず押さえましょう。

藤原進之介:また、この物語が「難題求婚譚」という世界共通の物語類型に属することも入試古文では問われることがあります。比較文学・文学史の視点からも竹取物語を捉えておくと、大学入試の論述問題でも大きな武器になります。


よくある失敗と解決策

失敗①:5人の名前と難題を混同してしまう

最も多いミスは「車持皇子が火鼠の皮衣を求められた」「大伴御行が蓬莱の玉の枝を求められた」など、人物と難題の対応関係を間違えることです。

解決策:先に示した一覧表を自分でノートに書き起こして暗記してください。書くことで記憶が定着します。また、各難題の漢字に込められた意味(龍・火鼠・燕など)から内容をイメージすると混同しにくくなります。

失敗②:各段の「失敗の理由」を曖昧にしてしまう

「なんとなく失敗した」という理解では試験で得点できません。「誰が・何をして・なぜバレたか・どうなったか」を因果関係として整理する必要があります。

解決策:各段を読んだ後に、箇条書きで「原因→行動→結果」を書き出す練習をしましょう。特に車持皇子の段は「玉作りの匠が来た→報酬を求めた→偽物と発覚した」という流れを正確に覚えることが重要です。

失敗③:重要語句の意味を文脈で確認しない

「あへなし」「あやし」「いとど」「心惑ひ」などの古語は、竹取物語の求婚者の段で頻出です。単語帳で意味を覚えただけで満足し、文脈の中でどう使われているかを確認しない生徒が多いです。

解決策:単語を覚えたら必ず本文の該当箇所に戻り、「この文脈ではこの意味で使われている」という確認作業を行ってください。竹取物語は教科書掲載作品ですので、本文と現代語訳を照らし合わせながら読む習慣が大切です。

失敗④:物語全体の構造を把握せずに部分だけを読む

求婚者の段だけを暗記しても、竹取物語全体の流れ(誕生→成長→求婚→帝との交流→昇天)の中に位置づけないと、大学入試の読解問題では対応できません。

解決策:竹取物語全体のあらすじを一度通しで確認し、「求婚者の段」が物語のどの位置にあるかを把握してから各段の精読に入りましょう。


今日からできるアクション

  1. 5人の求婚者一覧表を自分でノートに書いて暗記する(名前・難題・失敗の内容の3列)
  2. 教科書または参考書で本文を音読する(特に車持皇子の段は全文精読推奨)
  3. 各段の「原因→行動→結果」を箇条書きでまとめる
  4. 頻出古語(あへなし・あやし・いとど・心惑ひ・いかが)を文脈付きで確認する
  5. 竹取物語全体のあらすじを確認し、求婚者の段の位置づけを把握する
  6. 過去問・問題集から竹取物語の設問を1題解く(内容把握・語句の意味・主語判定を意識して)

翔先生コメント:「今日できることは今日やりましょう!竹取物語は試験直前だけ詰め込もうとしても間に合いません。5人の求婚者を毎日1人ずつ確認するだけでも1週間で完璧に整理できます。コツコツが最強の勉強法です!」


まとめ・日本国語塾トップについて

この記事では、竹取物語の全5求婚者の段を精読・完全解説しました。改めて要点を整理します。

  • 石作皇子:仏の御石の鉢 → 光らない偽物で露見
  • 車持皇子:蓬莱の玉の枝 → 職人が報酬を求めて偽物と発覚
  • 右大臣阿倍御主人:火鼠の皮衣 → 火にくべると燃えて偽物と判明
  • 大納言大伴御行:龍の頸の玉 → 嵐に敗れ目が腫れて帰還・玉は取れず
  • 中納言石上麻呂足:燕の子安貝 → 倉から落下・重傷を負い死亡

竹取物語の求婚者5人は、定期テスト・大学入試を問わず頻出の重要事項です。名前と難題の対応関係・各段の失敗の理由・頻出古語の意味をしっかり整理して、古文読解の得点源にしてください。

竹取物語は日本最古の物語文学として文学史的にも重要であり、「難題求婚譚」という世界的な物語類型に属することも押さえておきましょう。この記事を活用して、古文の実力を大きく高めてください!


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