高校入試後期試験まで
時間

中学受験国語「説明文」の要約力を上げる練習法|段落ごとにまとめる技術

Facebook
Twitter

はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

中学受験の国語において、「説明文が苦手」「長い文章を読んでも何が言いたいのかわからない」というお子さんは非常に多いです。特に偏差値60以上の難関校を目指すうえで、説明文の読解力・要約力は合否を大きく左右する力となります。

そこで今回のテーマは、「中学受験国語の説明文における要約力を上げる練習法」、中でも「段落ごとにまとめる技術」に徦を絞って解説します。首都圏の難関私立中学(麻布・開成・女子学院・豊島岡・早稲田・慶應など)では、説明文の大問が毎年出題されており、要約問題や記述問題の得点が総合点を左右します。

この記事を最後まで読んでいただければ、「なぜ段落ごとの要約が重要なのか」「どのように練習すれば力が伸びるのか」が具体的にわかります。保護者の方も一緒にご覧いただき、お子さんのサポートに役立てください。


核心情報:なぜ「段落ごとの要約」が中学受験国語の説明文攻略に直結するのか

まず、根本的な問いに答えます。なぜ段落ごとの要約力が、中学受験国語の説明文対策の核心なのでしょうか?

説明文とは、筆者が「ある主張・考え」を論理的に展開していく文章です。物語文と違って登場人物の心情がなく、「難しそう」と感じるお子さんも多いですが、実は構造がはっきりしているぶん、読み方さえわかれば得点源にできる分野でもあります。

説明文の文章は必ず「段落(パラグラフ)」という単位で構成されています。各段落には原則として「ひとつの話題・ひとつの意見」が含まれており、段落がいくつかまとまって「意味のかたまり(文章ブロック)」を形成し、全体として筆者の主張を伝えています。

つまり、段落ごとの内容を正確に把握できれば、文章全体の流れと筆者の言いたいことが自然に見えてくるのです。これが、要約力の土台となる「段落ごとにまとめる技術」です。

中学受験国語の試験では、次のような設問が頻出します。

  • 「筆者の主張を○○字以内でまとめなさい」(要約問題)
  • 「傍線部はどういう意味ですか。説明しなさい」(記述問題)
  • 「この文章の話題の中心は何ですか」(内容把握問題)
  • 「文章を三つの部分に分けるとすると、どこで分けるのが適切ですか」(構造把握問題)

これらはすべて、段落ごとの要約力があって初めて正確に答えられる問題です。選択肢問題ですら、段落の内容を把握していないと「本文に書いてあったような気がする」という感覚で誤答を選んでしまいます。


具体的な方法:段落ごとにまとめる技術の習得ステップ

ステップ1:段落に番号をふり、「一言メモ」を書く習慣をつける

まず最初にやるべきことは非常にシンプルです。文章を読み始める前に、すべての段落に鉛筆で番号をふることです(①②③…)。これだけで「文章が段落という単位で構成されている」という意識が生まれます。

次に、各段落を読み終えたら、その段落の余白(または別のメモ用紙)に「一言でこの段落は何を言っているか」をひとことで書き留めます

【具体例】

たとえば、環境問題を扱った説明文で次のような段落があったとします。

「近年、プラスチックごみによる海洋汚染が深刻な問題となっている。毎年800万トン以上のプラスチックが海に流れ込み、魚や海鳥がそれを誤食して命を落とすケースが増えている。このままでは2050年には海のプラスチックの総量が魚の総量を上回るという試算もある。」

この段落の一言メモは、「プラスチックごみによる海洋汚染の深刻さ」です。難しく考える必要はありません。「この段落は何の話をしているか」を一言で言えればOKです。

最初は一言メモを書くのに時間がかかっても構いません。練習を重ねるうちに、読みながら段落の要点をつかむスピードが上がっていきます。

ステップ2:段落同士の「関係性」を矢印でつなぐ

一言メモが書けるようになったら、次は段落同士がどういう関係にあるかを意識する練習をします。説明文の段落間には、主に次のような関係があります。

  • 「問い」→「答え」:疑問を提示して、次の段落で答える
  • 「具体例」→「まとめ」:具体的な事例を示して、抽象的な主張へまとめる
  • 「一般論」→「反論・転換」:よくある意見を示して、筆者がそれを否定・修正する
  • 「原因」→「結果」:理由・背景を示して、その結果を述べる

一言メモの隣に「→(次の段落につながる)」「←(前の段落を受けている)」「≒(言い換え)」「⇔(対比)」などの矢印や記号を書き込むと、文章の論理構造が視覚的に見えてきます。

【具体例】

先ほどの海洋汚染の文章が続くとして、次の段落が「では、私たちはどうすれば良いのか。答えは日常生活でのプラスチック使用量を減らすことにある」という内容だとします。

この場合、

  • ①「プラスチックごみによる海洋汚染の深刻さ」→(問題提起)
  • ②「プラスチック使用量を減らすことが解決策」→(解決策の提示)

という関係が見え、「問題提起→解決策」という典型的な説明文パターンを認識できます。このパターン認識こそが、難関校の説明文を読み解く力につながります。

ステップ3:段落をグループ化し「意味段落」をつくる

番号をふった各段落(形式段落)を、内容のつながりでまとめて「意味段落」に整理します。これは中学受験国語の指導でよく使われる概念で、「文章の大きなかたまり」と理解してください。

たとえば10段落ある文章であれば、

  • 第1グループ(①②):話題の導入・問題提起
  • 第2グループ(③④⑤⑥):具体的な事例・データの提示
  • 第3グループ(⑦⑧⑨):筆者の分析・主張の展開
  • 第4グループ(⑩):結論・まとめ

のように整理できます。この意味段落ごとに「このブロックは何を言っているか」を一文で表現する練習が、要約力の核心的なトレーニングです。

意味段落の一文要約の書き方のコツは、「このブロックでは、〜について〜と述べている」という形式を使うことです。主語と述語を明確にする癖をつけると、要約問題でも記述問題でも使える表現力が身につきます。

ステップ4:意味段落の一文要約をつないで「全体要約」を完成させる

意味段落ごとの一文要約が書けたら、それらをつないで全体の要約文を作ります。これが「要約問題」の解答プロセスそのものです。

つなぎ言葉(接続詞)を意識して使うと、自然な要約文になります。

  • 「まず」「はじめに」→ 導入・問題提起部分
  • 「たとえば」「具体的には」→ 具体例部分(要約では省略することも多い)
  • 「しかし」「ところが」→ 転換・筆者の主張の展開部分
  • 「したがって」「つまり」「このように」→ 結論・まとめ部分

この流れを繰り返し練習することで、中学受験国語の説明文における要約力が着実にアップします。


藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原進之介より:

私が多くの受験生を指導してきた経験から強く感じるのは、「要約力は読解力の結果ではなく、読解力を伸ばす原因になる」ということです。要約の練習をしながら読む子は、文章をただ流し読みするのではなく、「この段落は何を言っているか」を常に考えながら読む習慣がつきます。この能動的な読み方こそが、説明文の得点力を高める本質です。

保護者の方へのアドバイスとしては、お子さんが書いた一言メモや要約を、「正解・不正解」で採点するのではなく、「なぜそう思ったの?」と聞いてあげてください。根拠を言語化させることで、論理的思考力と表現力が同時に鍛えられます。

翔先生より:

実際に生徒さんを指導していると、要約がうまくなる子には共通した習慣があります。それは「接続詞に丸をつける」ことです。「しかし」「だから」「つまり」「一方で」といった接続詞は、段落の役割や文章の展開を示すシグナルです。接続詞に注目するだけで、段落の機能(「ここは具体例だ」「ここが筆者の主張だ」)がわかりやすくなります。

また、練習素材として塾のテキストだけでなく、新聞のコラム(小・中学生向け)や科学系の読み物雑誌を活用するのもおすすめです。多様なテーマの説明文に触れることで、要約する際の背景知識も広がり、文章内容の理解がスムーズになります。


よくある失敗と解決策

失敗①:「重要そうな文をそのまま写す」要約になってしまう

要約の練習をしていると、お子さんが「本文の文をそのまま書き写しただけ」になってしまうケースが多く見られます。これは要約ではなく「抜き書き」であり、本質的な理解には結びつきません。

解決策:「本文を閉じて書く」ルールを導入しましょう。段落を読んだ後、一旦本文から目を離して、自分の言葉で一言メモを書く練習をします。最初はうまく書けなくても構いません。「自分の言葉で表現する」という行為そのものが、理解の深さを問い直す良い機会になります。

失敗②:すべての段落を同じ重さで扱ってしまう

説明文には「重要な段落」と「補足的な段落」があります。具体例を延々と並べた段落は、要約する際には「具体例として〜が挙げられている」の一言で十分なことも多いです。しかし、すべての段落を同じ分量でまとめようとして、肝心の筆者の主張が薄れてしまうケースがあります。

解決策:意味段落を整理する際に、各ブロックに「◎(最重要)」「○(重要)」「△(補足)」の印をつける習慣をつけます。「◎」のブロックは必ず要約に含め、「△」のブロックは字数に余裕がなければ省略できると判断できるようにします。

失敗③:要約が長くなりすぎる(または短すぎる)

「○○字以内で要約しなさい」という問題で、字数をオーバーしたり、逆に空白が目立つほど短くなってしまうことがあります。

解決策:要約の字数配分を「意味段落の数」で逆算する習慣をつけます。たとえば「120字以内」で意味段落が4つなら、1ブロックあたり約30字が目安です。この計算を事前にしておくと、書きながら調整しやすくなります。また、要約問題の練習では「字数の8割以上は埋める」を鉄則とするよう伝えてください。


今日からできるアクション

以下の3つを今日から実践してください。

  1. 【今日】 手元にある国語の問題集や教科書の説明文を1つ選び、全段落に番号をふって一言メモを書く練習を1回やってみる。
  2. 【今週中】 同じ文章で意味段落のグループ化を行い、各グループを一文で要約する。できたら保護者や先生に見せて「この一文で内容が伝わるか」をフィードバックしてもらう。
  3. 【今月中】 上記の「段落番号→一言メモ→グループ化→意味段落一文要約→全体要約」の流れを、異なるテーマの説明文で5本以上練習する。テーマは「環境」「科学・テクノロジー」「文化・社会」など幅広く選ぶこと。

中学受験国語の説明文対策において、要約力は一朝一夕では身につきません。しかし、「段落ごとにまとめる技術」を毎日少しずつ練習することで、確実に力は伸びていきます。焦らず、しかし継続的に取り組んでいきましょう。

また、過去問を使った実践練習も非常に重要です。志望校の過去問の説明文で同じ練習をすることで、出題傾向に合った読み方・まとめ方の感覚が養われます。特に麻布・女子学院・豊島岡・早稲田・慶應などの難関校は、独自の文体や出題形式がありますので、学校別の対策が欠かせません。


まとめ・日本国語塾トップについて

今回の記事では、中学受験国語「説明文」の要約力を上げる練習法として「段落ごとにまとめる技術」を、以下のステップで解説しました。

  1. 段落に番号をふり、一言メモを書く
  2. 段落同士の関係性を矢印でつなぐ
  3. 形式段落をグループ化して「意味段落」をつくる
  4. 意味段落の一文要約をつないで全体要約を完成させる

この練習を継続することで、中学受験国語の説明文における読解力・要約力・記述力が総合的に向上します。難関校合格を目指すお子さんにとって、説明文の段落要約は最も費用対効果の高いトレーニングの一つです。ぜひ今日から実践してみてください。

日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。前橋校・横浜校・オンラインで全国対応しています。nihonkokugojuku.comからお気軽にお問い合わせください。また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

💬 数強塾グループ 公式LINEに登録しよう

情報I・数学・英語・国語に関する有益な情報発信や無料授業の告知をLINEで行っています。英検合格保証の英論会もこちら👇

プレゼント付き公式LINEを友だち追加

こちらの記事もどうぞ!

LINEで無料情報を受け取る