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「メディアと情報」をテーマにした現代文の読み方|現代社会論の攻略

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「メディアと情報」をテーマにした現代文の読み方|現代社会論の攻略


「メディアと情報」をテーマにした現代文の読み方|現代社会論の攻略

はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

先日、こんな質問が届きました。

「藤原先生、現代文でメディアや情報社会についての文章が出てくると、なんか急に頭がボーッとしてきます……内容は難しそうじゃないのに、なぜか何を言っているのかわからなくなるんです。」

― 高校2年生・Kさん

これ、あるある中のあるあるです(笑)。翔先生も「僕も受験生のとき、まったく同じ状態でした」と言っていました。

「メディア」「情報」「マスコミュニケーション」「SNS」「記号」……なんか知ってる言葉がいっぱい出てくるのに、なぜかわからない。それが「メディアと情報」テーマの現代文のいちばんの罠なんです。

今回は、「メディアと情報」をテーマにした現代文の読み方を、具体的なステップとともに徹底解説します。共通テストから難関私大・国公立二次まで、このテーマが出たときに「ラッキー!」と思えるレベルになることを目指しましょう。

なぜ「メディアと情報」テーマは重要なのか

まず現実を直視しましょう。近年の入試現代文において、「メディアと情報」に関連するテーマは頻出中の頻出です。

共通テスト・センター試験の過去問を見ると、情報社会論・マスメディア論・インターネットと言語・記号論・メディアリテラシーといった論点が繰り返し登場しています。早稲田・慶應・東大・京大などの難関校でも同様です。

なぜこれほど出るのか? 理由はシンプルで、「現代社会の根幹にかかわるテーマだから」です。私たちが生きているのは、まさに情報が溢れ、メディアが人間の認識そのものを形成している時代。大学の研究者たちが最も精力的に論じているテーマのひとつでもあります。

つまり、このテーマをきちんと読み解く力は、入試対策としてだけでなく、現代を生きる知性そのものにかかわります。受験勉強をしながら、ちょっとかしこくなれる、そんな嬉しいテーマでもあるんです。

さらに実践的な視点でいうと、このテーマには頻出の「論理構造」と「キーワードのセット」があります。それを頭に入れておくだけで、初見の文章でも格段に読みやすくなる。それを今日は丁寧に説明していきます。

具体的な方法・ステップ解説

ステップ①:「メディアと情報」論の基本構図を頭に入れる

現代文の「メディアと情報」テーマの文章は、ほぼ必ずと言っていいほど、次のような対立構図を使って議論を展開します。

対立の軸 一方(旧来・批判される側) 他方(筆者が注目する側)
情報の性質 情報は中立・客観的なもの 情報はメディアによって構築・加工される
受け手の立場 受け手は情報を「受け取るだけ」 受け手も意味を「解釈・構成」する
メディアの役割 メディアは現実を「伝える」だけ メディアは現実を「作り出す」
言語・記号の性質 言葉はモノを直接指し示す 言葉(記号)は恣意的・差異的な体系

この構図が見えた瞬間、文章の「方向性」がわかります。筆者はほぼ必ず、右側(従来の素朴な情報観・メディア観を批判し、より複雑な見方を提示する方向)に論を進めます。

翔先生はこれを「素朴さを疑え、の構図」と呼んでいます。「情報はそのままの現実じゃないよ」「メディアって実は現実を作ってるんだよ」という方向に話が進む、と覚えておきましょう。

ステップ②:頻出キーワードを「意味のセット」で覚える

このテーマで登場するキーワードは、バラバラに覚えても意味がありません。「意味のネットワーク」として理解することが大切です。以下に代表的なキーワードとその関係を整理します。

◆ メディア・メッセージ系

  • メディア(media):情報の媒体・伝達手段。マーシャル・マクルーハンの「メディアはメッセージである」という言葉が有名。メディアそのものが意味を持つ、という考え方。
  • マスメディア:新聞・テレビ・ラジオなど大衆に一斉に情報を届けるメディア。対義語として「パーソナルメディア」「ソーシャルメディア」が出ることも。
  • フレーミング:どの枠組みで情報を切り取るか、という問題。同じ事実でも伝え方(フレーム)によって受け手の解釈は全く変わる。

◆ 記号・言語系

  • 記号(シーニュ):ソシュールの言語学に由来。「シニフィアン(音・形)」と「シニフィエ(意味内容)」の結びつきは恣意的(必然ではない)という考え方。
  • 恣意性:「犬」という言葉と実際の犬のあいだに、必然的な結びつきはない。社会的・慣習的に決まっているだけ。
  • コノテーション/デノテーション:デノテーション=直接的な意味(辞書的意味)、コノテーション=文化的・社会的に付随する意味・イメージ。ロラン・バルトが論じた概念。

◆ 情報社会系

  • 情報の氾濫/情報過多:情報が多すぎて取捨選択が困難になる状況。
  • フィルターバブル・エコーチェンバー:SNSのアルゴリズムによって自分の好む情報だけが届き、多様な意見に触れにくくなる現象。
  • メディアリテラシー:メディアの情報を批判的に読み解き、活用する能力。
  • シミュラークル・シミュレーション:ボードリヤールの概念。コピーがオリジナルより先行し、「現実のコピー」ではなく「現実を超えたコピー」が社会を覆う状況。

こうしたキーワードが文中に出てきたとき、「あ、この文章はこっちの文脈で論じているんだな」とすぐに方向性を掴めるようになることが目標です。

ステップ③:段落ごとに「何を否定して、何を主張しているか」を追う

「メディアと情報」テーマの文章は、論理の流れが比較的明確です。各段落を読むとき、以下の2点を意識してください。

  1. この段落は「何を否定・批判」しているか?
  2. この段落は「何を新たに主張」しているか?

多くの場合、文章全体の構造は「素朴な情報観・メディア観の提示→その問題点の指摘→筆者の新たな見方の提示→具体例による補強→まとめ」という流れになっています。

翔先生おすすめの実践法:段落の冒頭・末尾に注目して、「逆接の接続詞(しかし・だが・ところが・けれども)」の後ろには必ず重要な転換・主張が来る、と覚えておくこと。特にこのテーマでは「しかし、メディアは現実をそのまま伝えているわけではない」系の転換が頻出です。

ステップ④:設問を解くときは「筆者の論理」に徹する

ここが最大の落とし穴です。「メディアと情報」は、自分の日常経験や常識が邪魔をするテーマです。

「テレビって別に現実を歪めてないと思うけど……」「SNSは別に悪くないでしょ」という感覚で設問を解くと、ことごとく間違えます。

現代文の設問を解くときのルールは一つ:「筆者の論理の中で考える」こと。自分の意見は封印して、「この筆者はどういう論理でこの文章を書いているか」だけを追う。これが鉄則です。

藤原流のポイント

ここからは、私・藤原進之介が特に強調したいポイントを2つお伝えします。

藤原流ポイント①:「現実」と「表象」の区別を常に意識する

「メディアと情報」テーマの現代文で筆者が繰り返し主張するのは、つまるところ「私たちが見ているのは現実ではなく、現実の表象(representation)だ」ということです。

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