はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
藤原:翔先生、今日から四字熟語シリーズを始めますね。
翔先生:はい!四字熟語は入試の語彙問題で本当によく出るのに、対策を後回しにしている受験生が多いんですよね。
藤原:そうなんです。今回の第1回は、中学入試・高校入試どちらにも頻出の基礎的な四字熟語を10問選びました。空欄補充と意味の理解をセットで確認できるように作っています。
翔先生:この10問を解けば、四字熟語の「漢字の意味から全体の意味を推測する」というコツがつかめるはずです。ぜひ最後まで解いてみてください!
問題(全10問)
第1問
次の四字熟語「一石二鳥」の意味として最も適切なものを、後のア〜エから一つ選びなさい。
ア 一つのことをして二つの利益を得ること
イ 二つのことを同時にしようとして両方とも失敗すること
ウ 小さな石でも積み重なれば大きな成果になること
エ 二つの困難が同時に襲ってくること
第2問
次の空欄に入る漢字一字を答えなさい。
「温故知□」……昔のことをよく学び、そこから新しい知識や道理を見つけ出すこと。
第3問
次の空欄に入る漢字二字を答えなさい。
「□□応変」……その場その場の状況に応じて、適切な対応をとること。
第4問
次の文の空欄に入る四字熟語として最も適切なものを、後のア〜エから一つ選びなさい。
※学習用に作成した例文です。
「彼のピアノの腕前は決して( )で身についたものではなく、幼い頃からの地道な練習の積み重ねによるものだ。」
ア 一朝一夕
イ 一期一会
ウ 一長一短
エ 一喜一憂
第5問
次の四字熟語「大器晩成」の意味として最も適切なものを、後のア〜エから一つ選びなさい。
ア 大きな器は早く完成すること
イ 優れた人物は若いうちから頭角を現すこと
ウ 大きな才能を持つ人は、時間をかけてゆっくりと大成すること
エ 立派な器は簡単には手に入らないこと
第6問
次の空欄に入る漢字二字を答えなさい。
「日進□□」……技術や物事が絶え間なく、急速に進歩し続けること。
第7問
次の四字熟語「自業自得」の意味として最も適切なものを、後のア〜エから一つ選びなさい。
ア 他人の努力によって思わぬ利益を得ること
イ 自分の行った悪い行いの報いを、自分自身が受けること
ウ 自分の力だけを信じて他人を頼らないこと
エ 仕事を自分の力で成し遂げ、大きな満足を得ること
第8問
次の空欄に入る漢字二字を答えなさい。
「千載□□」……千年に一度しかめぐり会えないほど、めったにない絶好の機会。
第9問
次の四字熟語「有名無実」の意味として最も適切なものを、後のア〜エから一つ選びなさい。
ア 名前ばかりが知られていて、実際の内容や実力がともなっていないこと
イ 実力があるのに、あえて名声を求めないこと
ウ 名前も実力もともに世間に認められていること
エ 実際の成果よりも名誉を重んじること
第10問
次の空欄に入る漢字二字を答えなさい。
「単刀□□」……前置きなどをせず、いきなり話の本題や要点に入ること。
解答・解説
第1問の解答と解説
解答:ア
「一石二鳥」は、一つの石を投げて二羽の鳥を同時に落とすという情景から、一つの行動によって二つの利益を同時に得ることを意味します。イのように「両方とも失敗する」という意味と混同する受験生が多いですが、この熟語はあくまで「うまくいって得をする」というプラスの意味しか持たない点に注意しましょう。ウは「塵も積もれば山となる」、エはこの熟語には全く関係のない誤りの選択肢です。「一石二鳥」はプラスの結果にしか使えないと覚えておくと安心です。
第2問の解答と解説
解答:新
「温故知新」は「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」と訓読され、昔の物事や古典をよく学び直すことで、そこから新しい知識や道理を発見するという意味です。「温」を「あたためる」の意味だけで覚えていると、なぜ「昔を学ぶ」という意味になるのか分かりにくくなりますが、ここでの「温」は「たずねる・復習する」という意味で使われている点がポイントです。空欄を「進」などと書き間違えないよう、意味とセットで漢字を覚えましょう。
第3問の解答と解説
解答:臨機
「臨機応変」は、決まりきった対応にこだわらず、その場の状況(機)に臨んで、変化に応じて適切に対応することを意味します。「臨」は「その場に立ち会う」という意味、「機」は「機会・状況」という意味で、この二字を正確に書けるかがポイントになります。「輪機応変」のように「臨」を同音の別の漢字で書く誤答が非常に多いため、書き取り問題では特に注意が必要です。
第4問の解答と解説
解答:ア
「一朝一夕」は「一日か一晩」というごく短い時間を表し、多くの場合「一朝一夕には〜ない」という否定の形で、「短期間では成し遂げられない、長い時間の積み重ねが必要だ」という意味で使われます。イ「一期一会」は「一生に一度の出会いを大切にする」という意味、ウ「一長一短」は「良い点と悪い点の両方があること」、エ「一喜一憂」は「状況によって喜んだり心配したりすること」で、いずれも文脈に合いません。「一朝一夕」は否定表現とセットで使われることが多い、という点も覚えておきましょう。
第5問の解答と解説
解答:ウ
「大器晩成」は、本当に大きな才能を持つ人物ほど、若いうちには目立たず、時間をかけてじっくりと実力を発揮し、遅くなってから大成するという意味です。イのように「若いうちから頭角を現す」と誤って覚えている受験生が非常に多いので注意しましょう。この熟語はむしろ「今は結果が出なくても、いずれ大きく花開く」という励ましの意味で使われることが多い点も押さえておきたいポイントです。
第6問の解答と解説
解答:月歩
「日進月歩」は、日ごと月ごとに絶え間なく進歩し続けることを表し、特に科学技術の発展の速さを表現する際によく使われます。「日」と「月」という時間の単位を対にして「絶えず進歩し続ける」という意味を強調している構成です。「日新月歩」のように「進」を「新」と書き間違える誤答が多いため、送り仮名や同音の漢字に惑わされないよう注意しましょう。
第7問の解答と解説
解答:イ
「自業自得」はもともと仏教の考え方に由来し、自分が行った行為(業)の報いを、良くも悪くも自分自身が受けるという意味です。現代では特に、悪い行いをした結果、自分自身がその報いとして苦しむ場合に使われることがほとんどです。アのように「他人の努力による利益」と誤解しないよう注意し、「自分のまいた種は自分で刈り取る」という意味だと覚えておくと理解しやすくなります。
第8問の解答と解説
解答:一遇
「千載一遇」は「千載」=千年、「一遇」=一度出会うことを意味し、千年に一度しか巡り会えないほどめったにない、絶好の機会を表します。「一遇」を「一隅」と書き間違える受験生が非常に多いので注意しましょう。「一隅」は「片すみ」という意味の全く別の言葉であり、意味も漢字も混同しないようにする必要があります。
第9問の解答と解説
解答:ア
「有名無実」は、名前や評判だけが世間に知られていて、実際の中身や実力がそれにともなっていない状態を表します。制度や組織などについて、「名前だけは立派だが実態が伴っていない」という否定的な文脈で使われることが多い点がポイントです。イやウのようにプラスの意味で誤解しないよう、「名」と「実」が一致していない、という不一致を表す熟語だと押さえておきましょう。
第10問の解答と解説
解答:直入
「単刀直入」は、一本の刀(単刀)を持ってただちに敵陣に切り込むという情景から、前置きを省いていきなり本題や要点に入ることを意味します。日常会話でも「単刀直入に言うと」という形でよく使われるため、意味自体は身近に感じる受験生も多いでしょう。ただし漢字を書く問題では「単刀」を「短刀」と書き間違える誤答が非常に多いため、「単」という漢字を正確に覚えることが重要です。
藤原&翔先生のワンポイント
翔先生:藤原先生、四字熟語を覚えるコツって何かありますか?
藤原:一番大事なのは、漢字一字一字の意味に分解して考える習慣をつけることです。「臨機応変」なら「臨」=立ち会う、「機」=状況、「応」=応じる、「変」=変化、というように分解すると、丸暗記よりずっと忘れにくくなります。
翔先生:今回のように、同音異字や似た意味の熟語と混同しやすいパターンを意識するのも大切ですね。
藤原:その通りです。「一朝一夕」と「一期一会」、「千載一遇」と「一隅」のように、似た音や字を持つ言葉とセットで整理しておくと、入試本番でのケアレスミスがぐっと減りますよ。
まとめ・日本国語塾TOPについて
今回は入試頻出の四字熟語10問を通して、意味の理解と漢字の正確な書き取りの両方を確認しました。四字熟語は一つずつ丁寧に、漢字の意味から全体の意味を考える習慣をつけることで、着実に得点源にすることができます。次回もさまざまな頻出四字熟語を取り上げますので、ぜひ継続して取り組んでみてください。
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