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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

【オリジナル問題】対義語・類義語練習問題 第1回|10問一問一答と詳しい解説

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はじめに

藤原:数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!今回から「対義語・類義語」シリーズをスタートします。翔先生、第1回はどんな内容にしましたか?

翔先生:はい。評論文の読解で一番大事なのは「対比構造」を見抜く力です。「具体⇔抽象」「主観⇔客観」「絶対⇔相対」のように、筆者は多くの場合、ある概念を反対の概念とセットで語ります。この対義語のペアを瞬時に思い浮かべられるかどうかで、文章全体の論理構造の見え方がまったく変わってきます。

藤原:今回は評論文頻出の対義語8問と、意味の近い言葉を選ぶ類義語2問、合計10問を用意しました。すべてオリジナルの短文問題です。文脈をしっかり読んで、漢字で正確に答える練習をしていきましょう。

翔先生:特に「普遍⇔特殊」のように、対になる語が一つに定まりにくいものは、文脈のヒントをよく読んでください。それでは第1問からどうぞ!

問題(全10問)

第1問

次の文章の傍線部「具体的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「彼の議論は常に具体的な事例から出発するが、真に説得力を持つためには、個別の事例を離れた(  )な原理にまで議論を高める必要がある。」

第2問

次の文章の傍線部「主観的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「この批評家の文章は、あくまで自分の感じ方に基づく主観的な印象にとどまっており、誰の目から見ても同じ結論に至るような(  )的な分析には至っていない。」

第3問

次の文章の傍線部「絶対的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「近代以前、価値の基準は神や伝統といった絶対的なものに支えられていたが、近代以降は、時代や文化によって異なる(  )的な価値観が支配的になっていった。」

第4問

次の文章の空欄に入る、傍線部「普遍的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「科学が目指すのは、どの時代・どの地域にも通用する普遍的な法則である。それに対し、ある特定の文化や状況にしか通用しない(  )な事情を扱うのが、歴史学の役割だと言えるだろう。」

第5問

次の文章の空欄に入る、傍線部「演繹」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「一般的な法則から個別の結論を導き出す方法を演繹と呼ぶのに対し、多くの個別の事例を集めて共通点を見出し、一般的な法則を導き出す方法を(  )と呼ぶ。」

第6問

次の文章の傍線部「必然的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「この事故は決して必然的に起こるべくして起こったものではなく、いくつもの(  )が重なって生じた、避けようと思えば避けられたはずの出来事である。」

第7問

次の文章の傍線部「保守的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「古い制度や慣習を守ろうとする保守的な立場に対して、既存の枠組みを大きく変えて新しいものを作り出そうとする(  )的な立場が、常に社会の中でせめぎ合っている。」

第8問

次の文章の傍線部「能動的」の対義語を漢字二字で答えなさい。
「情報を自ら求めて選び取る能動的な態度と、与えられた情報をただ受け取るだけの(  )的な態度とでは、身につく知識の質がまったく異なる。」

第9問

次の文章の傍線部「進歩」の類義語を漢字二字で答えなさい。
「技術は日々進歩を続けているが、その(  )の速さに、私たちの倫理観や制度がまったく追いついていないという指摘は根強い。」

第10問

次の文章の傍線部「原因」の類義語を漢字二字で答えなさい。
「この問題が生じた原因は一つではない。複数の(  )が複雑に絡み合って、現在のような結果を引き起こしたと考えられる。」

解答・解説

第1問の解答と解説

解答:抽象

「具体」と「抽象」は評論文で最も頻出する対義語の一つです。「具体」は個別の事例や実物に即した状態を指し、「抽象」はそこから共通点を取り出し、一般化した概念を指します。この問題では「個別の事例を離れた」という表現がヒントになっており、まさに「抽象」を導く言い換えになっています。間違えやすいのは「一般」と答えてしまうケースですが、「一般」は「普遍」の対義語に近く、この文脈での対義語としては「抽象」が最も適切です。

第2問の解答と解説

解答:客観

「主観」は自分自身の感じ方・考え方に基づく視点、「客観」は誰から見ても変わらない、対象そのものに即した視点を指します。文中の「誰の目から見ても同じ結論に至るような」という部分が「客観」を強く示唆しています。「主観」と似た響きの「観念」や「感覚」と混同しないよう、対になる語の形をセットで覚えておくことが大切です。

第3問の解答と解説

解答:相対

「絶対」はそれ自体で完結し、他との比較を必要としない状態、「相対」は他との比較・関係の中でのみ成り立つ状態を指します。文中の「時代や文化によって異なる」という表現が「相対」を導く決め手です。「絶対⇔相対」は評論文における価値観の変化を論じる文章で非常によく使われるため、セットで暗記しておきましょう。

第4問の解答と解説

解答:特殊

「普遍」はどこでも・いつでも当てはまる性質、「特殊」は特定の場合にのみ当てはまる性質を指します。「普遍」の対義語には「個別」も考えられますが、この文脈では「特定の文化や状況にしか通用しない」という表現があるため、「特殊」が最も適切な答えになります。文脈によって対義語の選択肢が変わる点は要注意で、必ず前後の言葉から判断する練習をしましょう。

第5問の解答と解説

解答:帰納

「演繹」は一般法則から個別の結論を導く思考法、「帰納」は個別の事例から一般法則を導く思考法です。文中に「多くの個別の事例を集めて共通点を見出し、一般的な法則を導き出す」と、帰納法の定義がそのまま書かれているため、確実に答えを導けます。演繹と帰納は矢印の向きが逆であることを図でイメージして覚えると混同を防げます。

第6問の解答と解説

解答:偶然

「必然」は必ずそうなるべくして起こること、「偶然」はたまたま起こることを指します。「避けようと思えば避けられたはずの出来事」という表現が、偶然性を強調しており、対義語として「偶然」を導きます。「必然」の対義語を「突然」と誤答する例がありますが、「突然」は時間的な急さを表す語であり、意味の対比構造としては誤りです。

第7問の解答と解説

解答:革新

「保守」は既存のものを守ろうとする立場、「革新」は既存の枠組みを変えて新しくしようとする立場です。文中の「既存の枠組みを大きく変えて新しいものを作り出そうとする」がそのまま「革新」の定義になっています。社会・政治を論じる評論文で頻出のペアなので、必ずセットで押さえておきましょう。

第8問の解答と解説

解答:受動

「能動」は自分から働きかける態度、「受動」は他から働きかけを受け止めるだけの態度を指します。「与えられた情報をただ受け取るだけの」という表現が「受動」を強く示しています。「能動的」の対義語を「消極的」としてしまう誤答が多いですが、「消極的」は意欲の有無を表す語であり、働きかけの方向性を表す「受動」とは意味の軸が異なる点に注意しましょう。

第9問の解答と解説

解答:発展

「進歩」は物事が良い方向へ進み変化していくことを指し、「発展」もほぼ同じく物事が伸び広がり、より高い段階へ進むことを指す類義語です。この問題は対義語ではなく類義語を問う問題であり、意味の近さで判断する必要があります。「進歩」の対義語である「退歩」と混同しないよう、設問が「類義語」を問うているかを必ず確認する習慣をつけましょう。

第10問の解答と解説

解答:要因

「原因」はある結果を引き起こすもとになる事柄を指し、「要因」もほぼ同じく、物事が起こるもとになる要素を指す類義語です。文中に「複数の(  )が複雑に絡み合って」とあり、「原因」がいくつも存在する状況を言い換えているため、「要因」が自然にあてはまります。「原因」と「結果」を対義語だと誤解する受験生がいますが、ここでは類義語を問う問題であることを見落とさないようにしましょう。

藤原&翔先生のワンポイント

翔先生:今回の10問で感じてほしいのは、対義語・類義語は単なる暗記ではなく、「評論文の論理構造を読み解く道具」だということです。「具体⇔抽象」「絶対⇔相対」といったペアを知っていると、文章の中で筆者がどこで対比を作っているかが一目でわかるようになります。

藤原:そのとおりです。特に大事なのは、対義語には「文脈によって答えが変わるもの」があるという点。第4問の「普遍」のように、対になる語が複数考えられる場合は、必ず前後の文脈からヒントを拾って一つに絞り込む練習をしてください。逆に類義語問題では、「意味の近さ」で判断するのか「対比」で判断するのか、設問の指示を必ず確認する癖をつけましょう。

翔先生:普段の学習では、評論文を読んでいて対義語ペアが出てきたら、その場でノートに書き出して自分専用の「対比語リスト」を作ることをおすすめします。積み重ねることで、初見の文章でも対比構造がすぐに見えるようになりますよ。

まとめ・日本国語塾TOPについて

今回は評論文で頻出する対義語・類義語を中心に、全10問のオリジナル問題を出題しました。「具体⇔抽象」「主観⇔客観」「絶対⇔相対」「普遍⇔特殊」「演繹⇔帰納」「必然⇔偶然」「保守⇔革新」「能動⇔受動」といった対義語のペア、そして「進歩=発展」「原因=要因」といった類義語のペアは、いずれも評論文読解の土台となる重要語彙です。次回の第2回では、さらに一歩進んだ対義語・類義語を扱っていきますので、ぜひ引き続き挑戦してください。

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