はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
藤原:翔先生、第2回のテーマは何ですか?
翔先生:今回は「同音異字」に的を絞りました。「ホショウ」「タイショウ」「セイサク」のように、読みは同じでも意味によって漢字が変わる語をまとめて練習します。
藤原:入試では文脈から正しい漢字を判断させる問題が定番ですからね。
翔先生:はい。今回の10問を解けば、「文脈のどこに注目すれば漢字が決まるか」という着眼点が身につきます。単なる暗記ではなく、根拠を持って答える力を鍛えましょう。
問題(全10問)
第1問
彼は罪を犯した過去をカイシンし、真面目に働くようになった。
第2問
予想とはイガイな展開に、会場中がどよめいた。
第3問
新しく購入した家電製品には一年間のホショウが付いている。
第4問
議長の決定に対し、複数の委員からイギが唱えられた。
第5問
彼女は他人の失敗にもカンヨウな態度で接する。
第6問
事件が起きたケイイについて、詳しく説明を求められた。
第7問
この調査のタイショウとなるのは、都内在住の高校生である。
第8問
政府は少子化対策として新たなセイサクを打ち出した。
第9問
教科書の内容が時代に合わなくなり、来年カイテイされる予定だ。
第10問
野党は大臣の発言の責任をツイキュウした。
解答・解説
第1問の解答と解説
解答:改心
「悪い心を改める」という意味なので「改心」が正解です。同音の「会心」は「満足のいく出来栄え」(会心の作、など)という意味で、本問のように過去の過ちを悔いる文脈とは合いません。「快心」という表記はなく、この読みでは誤答として選ばれやすい紛らわしい候補です。文中の「罪を犯した過去を」という部分から、心を入れ替える意味だと判断できるかがポイントです。
第2問の解答と解説
解答:意外
「予想していなかった」という意味なので「意外」が正解です。同音の「以外」は「それを除いた他のもの」という意味で、「◯◯以外は」のように範囲を限定する場合に使います。今回は「予想とは」という比較の文脈があるため、意味の違いから「意外」を選べます。「以外」と書いてしまう誤答が非常に多いので注意しましょう。
第3問の解答と解説
解答:保証
「確かであると請け合うこと」という意味なので「保証」が正解です。似た言葉に「保障」(地位や安全などを守ること。例:社会保障)、「補償」(損害を金銭などで埋め合わせること。例:損害補償)があり、この3つはセットで狙われやすい頻出語です。本問は家電製品の品質を請け合う内容なので「保証」を選びます。意味のイメージ(守る・埋め合わせる・請け合う)を対にして覚えると混同しにくくなります。
第4問の解答と解説
解答:異議
「反対の意見」という意味なので「異議」が正解です。同音の「異義」は「異なる意味」(同音異義語、など)、「意義」は「物事の値打ちや意味」という意味で、いずれも文脈が違います。本問は委員会での決定に対する反対意見を述べる場面なので、「議」の字が入る「異議」を選びます。「異議あり」という決まり文句とセットで覚えると忘れにくいです。
第5問の解答と解説
解答:寛容
「心が広く、人の過ちを受け入れること」という意味なので「寛容」が正解です。同音の「慣用」は「習慣として広く使われること」(慣用句、など)という意味で、本問の「他人の失敗に接する態度」とは無関係です。「肝要」(非常に大切なこと)も同音候補として挙がりますが、文脈が合いません。「他人の失敗にも」という表現から、寛大に受け入れる態度だと判断しましょう。
第6問の解答と解説
解答:経緯
「物事がそうなるまでの事情や経過」という意味なので「経緯」が正解です。同音の「敬意」は「相手を尊敬する気持ち」という意味で、まったく異なる場面で使う語です。本問は事件の説明を求める文脈なので、経過を表す「経緯」を選びます。この2語は意味が大きく違うため混同しにくいはずですが、書き取りでは油断すると誤変換しやすいので注意が必要です。
第7問の解答と解説
解答:対象
「行為や関心の目標となるもの」という意味なので「対象」が正解です。同音の「対照」は「二つのものを比べ合わせること」、「対称」は「つりあいがとれていること」という意味で、この3語は入試で最も混同されやすい同音異字の代表格です。本問は「調査の対象」、つまり調査の相手を指しているので「対象」を選びます。「対照的な性格」「左右対称の図形」のように用例とセットで覚えると区別しやすくなります。
第8問の解答と解説
解答:政策
「政治上の方針や施策」という意味なので「政策」が正解です。同音の「製作」は「品物や作品を作ること」(映画の製作、など)、「制作」は「芸術作品などを作ること」という意味で、いずれも本問の「政府が対策として打ち出す」内容には合いません。「少子化対策」という文脈から、政治の方針を表す「政策」を選びましょう。
第9問の解答と解説
解答:改訂
「書物や規則の内容を改めること」のうち、特に文章・書物の内容を改めるときは「改訂」を使います。同音の「改定」は「制度や規則、料金などを改め定めること」(運賃の改定、など)という意味で、対象がものであるか制度・料金であるかで使い分けます。本問は「教科書の内容」を改めるので「改訂」が正解です。「訂正」の「訂」の字から、文章を直すイメージと結びつけて覚えると効果的です。
第10問の解答と解説
解答:追及
「責任などを問いただすこと」という意味なので「追及」が正解です。同音の「追求」は「理想や利益などを追い求めること」、「追究」は「真理などを深く研究し明らかにすること」という意味で、いずれも本問の「責任を問う」場面とは合いません。「責任を追及する」「利益を追求する」「真理を追究する」という決まった組み合わせで覚えると、入試本番でも迷わず判断できます。
藤原&翔先生のワンポイント
翔先生:今回のように同音異字が並ぶ問題では、漢字そのものを覚えるより先に「熟語ごとの決まった使い方」をセットで覚えるのがコツです。
藤原:そうですね。「対象・対照・対称」なら「◯◯を対象にした調査」「A と B を対照させる」「左右対称の図形」というように、短い例文ごと覚えてしまうと本番で迷いません。
翔先生:また、文中のキーワードに印をつける習慣も大切です。「責任を」とあれば「追及」、「調査の」とあれば「対象」というように、周囲の言葉が漢字選択のヒントになっていることに気づけると、初見の問題にも対応できるようになります。
藤原:普段の読書や新聞記事の中で、こうした同音異字がどう使い分けられているかを意識して読むだけでも、自然と語彙力が伸びていきますよ。
まとめ・日本国語塾TOPについて
今回は入試頻出の同音異字を中心に10問出題しました。漢字の書き取りは配点こそ小さく見えますが、確実に得点できる分野です。ぜひ繰り返し復習して、迷わず正しい漢字を選べるようにしておきましょう。
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