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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

【オリジナル問題】漢字書き取り練習問題 第5回|10問一問一答と詳しい解説

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

藤原:翔先生、第5回は漢字書き取りですね。今回のテーマは何にしましょうか。

翔先生:今回は「同音異字」に絞りました。カイホウ、タイショウ、カンシンのように、読みは同じでも意味が違う漢字を書き分ける問題です。入試の書き取りで一番差がつくのがここなんですよね。

藤原:たしかに、読み方だけ覚えていても文脈判断ができないと点になりませんからね。

翔先生:はい。今回の10問は、すべて短文の中で「どちらの意味か」を判断してから漢字を選ぶ形式にしました。文脈を丁寧に読む練習にもなります。

藤原:それでは早速、全10問に挑戦してみましょう。

問題(全10問)

第1問

入院していた祖父の容態がカイホウに向かっていると聞き、家族は安堵した。

第2問

委員長の提案に対し、複数の委員からイギが唱えられた。

第3問

事故で受けた損害を会社が全額ホショウすることになった。

第4問

この図形は左右タイショウな形をしている。

第5問

毎日欠かさず練習に取り組む後輩の姿に、先輩はカンシンした。

第6問

降車駅の窓口で運賃をセイサンしてから改札を出た。

第7問

お盆にキセイして、久しぶりに祖父母と再会した。

第8問

哲学者は人間の存在の意味について生涯ツイキュウし続けた。

第9問

もし彼が来られなかった場合をカテイして、代替案を用意しておこう。

第10問

混乱した現場をどうにかシュウシュウしようと、担当者が奔走した。

解答・解説

第1問の解答と解説

解答:快方

「快方」は病気やけがの状態が良くなっていくことを表す語で、「快方に向かう」という決まった言い方で使われます。同音の「開放」は窓や門などを開け放すこと、「解放」は束縛から解き放つことを指すため、いずれも病状には使えません。「介抱」は病人やけが人の世話をすることで、動詞的に使う点が異なります。文脈に「容態」「向かっている」とあるため、病状の変化を表す「快方」以外は入りません。

第2問の解答と解説

解答:異議

「異議」は他人の意見や決定に反対する主張を指し、「異議を唱える」「異議あり」のように使います。同音の「意義」は物事の持つ価値や意味を表す語で、「委員から唱えられた」という反対の文脈とは合いません。「威儀」は堂々とした礼儀作法を表す語で、これも文意とは異なります。「〜が唱えられた」という表現から、反対意見を意味する「異議」だと判断できます。

第3問の解答と解説

解答:補償

「補償」は損害や不利益を金銭などで埋め合わせることを意味し、「損害を補償する」という形で頻出します。「保証」は責任を持って請け合うことで、「品質を保証する」のように使いますが、損害の穴埋めには使いません。「保障」は権利や安全を守り保つことを指し、「安全保障」「生活保障」などが典型例です。文中の「損害を」「全額」という語から、金銭的な埋め合わせを表す「補償」が正解です。

第4問の解答と解説

解答:対称

「対称」は互いに釣り合っていることを表し、「左右対称」「線対称」のように図形や配置の説明に用いられます。「対象」は行為や関心の向けられる相手・目的物を指し、「調査の対象」のように使うため図形の性質には使えません。「対照」は二つを比べ合わせることを意味し、「好対照をなす」のように使います。「左右」「形」という語から、釣り合いを表す「対称」が正解です。

第5問の解答と解説

解答:感心

「感心」は立派な行いや態度に心を動かされることを表す語で、「後輩の姿に感心した」のように使います。「関心」は物事に興味を持つことで、「環境問題に関心がある」のように使いますが、ここでは感動の意味なので合いません。「寒心」は恐れてぞっとすることを表す語で、悪い意味の驚きに使うため文脈と逆になります。「歓心」は人の気に入られようとする喜びの心を指し、「歓心を買う」の形で使われる点にも注意が必要です。

第6問の解答と解説

解答:精算

「精算」は金額を細かく計算し直して過不足を確定させることを意味し、「運賃を精算する」は入試でも頻出の表現です。「清算」は過去の関係や借金などをきれいに片付けることを指し、「過去を清算する」のように使うため運賃には使いません。「成算」は成功する見込みのことで、金銭のやり取りとは無関係です。「窓口で」「運賃を」という具体的な場面から、金額の計算を表す「精算」が正解となります。

第7問の解答と解説

解答:帰省

「帰省」は故郷や実家に帰ることを意味し、「お盆に帰省する」は典型的な用例です。「規制」はルールで制限することを表し、人の移動を述べる本文とは無関係です。「既製」はあらかじめ作られていることを表し、「既製服」のように使われるため、これも文脈に合いません。「祖父母と再会」という文脈から、実家に帰ることを意味する「帰省」以外は成立しません。

第8問の解答と解説

解答:追究

「追究」は物事の本質や真理を深く究めようとすることを表し、「存在の意味を追究する」のように学問的な探求に使われます。「追求」は理想や利益などを手に入れようと追い求めることで、「幸福を追求する」のように使いますが、真理そのものを究める意味は弱くなります。「追及」は責任や誤りを問いただすことを指し、「責任を追及する」のように使うため本文とは異なります。哲学的な探求という文脈から、深く究める意味の「追究」が最も適切です。

第9問の解答と解説

解答:仮定

「仮定」は実際にはまだ起きていないことを仮に想定することを表し、「〜場合を仮定する」という形で頻出します。「過程」は物事が進む途中の道筋を指す語で、「成長の過程」のように使うため「もし〜場合」という条件文とは結び付きません。「課程」は学業などの決められた進み方を表し、「教育課程」のように使われる語です。文頭の「もし彼が来られなかった場合を」という表現が、仮の想定を示す「仮定」と対応しています。

第10問の解答と解説

解答:収拾

「収拾」は混乱した事態をまとめて落ち着かせることを意味し、「事態を収拾する」は入試頻出の言い回しです。「収集」は物を寄せ集めることを表し、「ごみを収集する」「切手を収集する」のように使うため、混乱を鎮める意味では使えません。読みが同じであるため書き分けを問われやすい一組で、動詞の対象が「混乱」か「物」かで判断するのがコツです。本文では「混乱した現場」「奔走した」とあるため、事態を鎮める「収拾」が正解となります。

藤原&翔先生のワンポイント

翔先生:同音異字は、漢字単体で覚えるより「セットの熟語」で覚えるのがコツです。「対称」なら「左右対称」、「収拾」なら「事態を収拾」というように、決まった言い回しごと記憶すると迷いません。

藤原:そうですね。さらに一歩進めるなら、それぞれの漢字の部首や成り立ちにも注目してみてください。「補償」の「償」はつぐなうという意味を持つ字で、「保証」の「証」はあかしを立てるという意味です。漢字そのものの意味を理解しておくと、初めて見る熟語でも正しい方を選べるようになります。

翔先生:問題を解くときは、まず傍線部の前後だけでなく、文全体の状況を確認することも大切です。今回の問題も、「損害」「事態」「左右」といったキーワードが判断の決め手になっていましたね。

まとめ・日本国語塾TOPについて

今回は同音異字を中心に10問の漢字書き取り問題を扱いました。読みが同じでも意味と用法が異なる漢字は、入試の書き取り問題で最も出題頻度が高い分野の一つです。今回のように、決まった言い回しごと覚え、文脈のキーワードから判断する練習を積み重ねていきましょう。

日本国語塾TOPは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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