はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「漢字の読みって、なんとなく読めてしまうから後回しにしていた…」という受験生、非常に多いです。しかし実際の入試では、漢字の読み問題で確実に点を落としている受験生が8割以上というのが塾現場のリアルな実感です。
翔先生から一言:「読めているつもりになっているのが一番怖いんです。模試の答案を見ると、『仰ぐ』を『あおぐ』と書けずに空白にしていたり、熟字訓でまるごと失点していたりするケースが本当に多い。この記事で、そのすべての穴をふさいでほしいんです!」
この記事では、入試に出る漢字の読みを音読み・訓読み・熟字訓の三分野に分けて完全網羅します。さらに覚え方・勉強法・チェックリストまで盛り込んでいますので、今日から即実践できます。ぜひ最後まで読んで、漢字読みを得点源に変えてください。
核心情報|入試漢字「読み」の全体像を先に把握しよう
まず全体像を頭に入れましょう。入試で問われる漢字の読みは、大きく以下の3種類に分類されます。
- 音読み(おんよみ):中国語の発音をもとにした読み方。「山」→「サン」など
- 訓読み(くんよみ):日本語の意味をあてはめた読み方。「山」→「やま」など
- 熟字訓(じゅくじくん):2字以上の漢字全体に訓読みをあてたもの。「今日」→「きょう」など
中学・高校入試の漢字読み問題は、この3分野のどれかに必ず属します。苦手分野を特定して集中攻略することが最短ルートです。
藤原からのポイント:「よく『漢字は丸ごと暗記するもの』と思われていますが、仕組みを理解してから覚えると定着率が3倍変わります。音読み・訓読み・熟字訓という枠組みを知っているだけで、初見の漢字も類推できるようになるんです。」
音読み完全攻略|入試頻出パターンと覚え方
音読みの基本ルール
音読みは、さらに「呉音(ごおん)」「漢音(かんおん)」「唐音(とうおん)」の3種類に分かれます。中学・高校入試では特に意識しなくて構いませんが、「同じ漢字なのに複数の音読みがある理由」を知っておくと混乱しにくくなります。
- 呉音:「行(ぎょう・あん)」「人(にん)」
- 漢音:「行(こう)」「人(じん)」
- 唐音:「行(いん)」など
入試頻出!音読み間違えやすい漢字TOP15
翔先生が実際の模試・入試問題を分析した結果、以下の漢字が特に間違えやすいとわかりました。
| 漢字 | 正しい読み | よくある誤答 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 恣意(しい) | しい | じい・しゅい | 恣意的な判断を避ける |
| 漸次(ぜんじ) | ぜんじ | しょうじ | 漸次改善が進んだ |
| 稀有(けう) | けう | まれゆう | 稀有な才能の持ち主 |
| 憂慮(ゆうりょ) | ゆうりょ | ゆうろ | 将来を憂慮する |
| 逡巡(しゅんじゅん) | しゅんじゅん | しゅうじゅん | 逡巡せず決断した |
| 瞭然(りょうぜん) | りょうぜん | りょうねん | 一目瞭然だ |
| 懐柔(かいじゅう) | かいじゅう | かいにゅう | 相手を懐柔する |
| 頒布(はんぷ) | はんぷ | はいふ | 資料を頒布する |
| 齟齬(そご) | そご | そぐ・しょご | 意見に齟齬が生じた |
| 慄然(りつぜん) | りつぜん | りつねん | 慄然とした出来事 |
| 漏洩(ろうえい) | ろうえい | ろうせつ | 情報が漏洩した |
| 蔑視(べっし) | べっし | めっし | 他者を蔑視しない |
| 矜持(きょうじ) | きょうじ | こうじ | 矜持をもって働く |
| 擱座(かくざ) | かくざ | おくざ | 計画が擱座した |
| 迂遠(うえん) | うえん | うとおい | 迂遠な方法を選んだ |
音読みの攻略法|「部首・音符」から類推する
形声文字(けいせいもじ)を理解すると、初見の漢字も読める確率が上がります。形声文字とは「意味を表す部分(形符)」と「読みを表す部分(声符・音符)」が合わさった漢字のことです。
例:「清(セイ)」「晴(セイ)」「請(セイ)」「情(ジョウ)」→ どれも「青(セイ)」を音符にもつ
このように「青」が入る漢字はセイかジョウと読む可能性が高いと類推できます。これを「音符推測法」と呼んでいます。
訓読み完全攻略|入試頻出パターンと覚え方
訓読みが難しい理由
訓読みが難しいのは、同じ漢字でも複数の訓読みがある「多訓字」が存在するからです。また、文脈によって読み方が変わる場合も多く、機械的な暗記だけでは対応できません。
入試頻出!訓読み間違えやすい漢字TOP15
| 漢字 | 正しい読み | よくある誤答 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 拗ねる | すねる | こじれる・ひねる | 子どもが拗ねた |
| 蔑む | さげすむ | べつむ | 他人を蔑む行為 |
| 憚る | はばかる | おそれる | 人目を憚る |
| 溯る | さかのぼる | のぼる | 歴史を溯る |
| 凌ぐ | しのぐ | こえる・りょうぐ | 困難を凌ぐ |
| 慄く | おののく | ふるえる | 恐怖に慄く |
| 嗜む | たしなむ | たのしむ | 茶道を嗜む |
| 謗る | そしる | はかる | 人を謗るな |
| 虐げる | しいたげる | ぎゃくげる | 弱者を虐げる |
| 傍ら | かたわら | そばら | 親の傍らで学ぶ |
| 弄ぶ | もてあそぶ | ろうぶ | 感情を弄ぶ |
| 貪る | むさぼる | とんる | 利益を貪る |
| 宥める | なだめる | ゆるめる | 怒りを宥める |
| 誑かす | たぶらかす | だます | 人を誑かす |
| 侮る | あなどる | ぶる | 相手を侮るな |
多訓字の攻略法|文脈から読みを決定する
たとえば「生」という漢字は、実に多様な訓読みをもちます。
- 生きる(いきる)
- 生まれる(うまれる)
- 生える(はえる)
- 生(なま)ビール
- 芝生(しばふ)
文脈・送り仮名・前後の言葉の3点セットで読みを確定する習慣をつけましょう。翔先生はこれを「三点チェック法」と呼んでいます。
熟字訓完全攻略|入試頻出リストと覚え方
熟字訓とは何か
熟字訓とは、漢字1字ずつの読みとは関係なく、熟語全体に訓読みをあてたものです。常用漢字表の付表に掲載されており、入試でも必出です。
藤原からひと言:「熟字訓は『知っているか知らないか』の完全な知識問題です。逆に言えば、全部覚えてしまえば確実に満点が取れる。コスパ最強の分野なんです!」
入試頻出 熟字訓完全リスト(40語)
| 熟字訓 | 読み | 熟字訓 | 読み |
|---|---|---|---|
| 今日 | きょう | 昨日 | きのう |
| 明日 | あす・あした | 明後日 | あさって |
| 今朝 | けさ | 今年 | ことし |
| 大人 | おとな | 子ども | こども |
| 一人 | ひとり | 二人 | ふたり |
| 七夕 | たなばた | 五月雨 | さみだれ |
| 時雨 | しぐれ | 木綿 | もめん |
| 海女 | あま | 河岸 | かし |
| 果物 | くだもの | 野原 | のはら |
| 紅葉 | もみじ | 吹雪 | ふぶき |
| 息吹 | いぶき | 凸凹 | でこぼこ |
| 相撲 | すもう | 博士 | はかせ |
| 芝生 | しばふ | 迷子 | まいご |
| 土産 | みやげ | 真面目 | まじめ |
| 眼鏡 | めがね | 足袋 | たび |
| 浴衣 | ゆかた | 草履 | ぞうり |
| 雪崩 | なだれ | 山車 | だし |
| 老舗 | しにせ | 師走 | しわす |
| 神楽 | かぐら | 稲妻 | いなずま |
| 清水 | しみず | 名残 | なごり |
熟字訓の覚え方|「語源ストーリー記憶法」
熟字訓は意味と音をセットで覚えるのが最も効率的です。翔先生おすすめの「語源ストーリー記憶法」を紹介します。
例:「時雨(しぐれ)」
「時(とき)」に降る「雨」→ 秋から冬にかけて、降ったりやんだりする通り雨のこと。「しぐれ」という言葉自体に”一時的に降る”というニュアンスがある。このイメージを絵で思い浮かべながら覚えると定着する。
例:「七夕(たなばた)」
もとは「棚機(たなばた)」という機織り機のこと。織女(おりひめ)が機を織る神事に由来する。ストーリーと結びつけると忘れにくい。
藤原&翔先生の実践アドバイス|塾現場のリアルな声
藤原進之介からのアドバイス
「私が監修していて気づくのは、漢字の読みを『単体』で覚えようとして失敗する生徒が多いということです。たとえば『憚る(はばかる)』は、単体で覚えるより『人目を憚る』という文ごと覚える方が圧倒的に定着します。文脈ごとインプットする『例文セット記憶法』を全生徒に指導しています。」
また、入試漢字の読みでもう一つ重要なのが「書ける漢字は読める」という原則の活用です。書き取り練習と読み練習を分けずに同時に行うことで、互いを補完し合い記憶が強固になります。
翔先生からのアドバイス
「私が生徒によく言うのは、『間違えた問題ノート』を必ず作れということです。模試や演習で間違えた漢字読みを一冊のノートにまとめて、週1回見直す。これだけで入試直前の穴埋めが驚くほどスムーズになります。実際に前橋校の生徒がこれをやり始めて、漢字読みの正答率が2ヶ月で40%→85%に上がった例があります。」
さらに翔先生は「声に出して読む」ことを強調します。「黙読で覚えようとすると、本番で書こうとしたときに手が止まります。必ず声に出して、耳からも覚える。これが読みを書く力に変換する最短ルートです。」
よくある失敗・注意点|この落とし穴に気をつけろ
失敗①:送り仮名を無視して読みを決める
「生む(うむ)」と「生まれる(うまれる)」、「明ける(あける)」と「明らか(あきらか)」など、送り仮名が変わると読みも変わるケースが入試で頻出です。送り仮名まで含めてセットで覚えましょう。
失敗②:当て字と熟字訓を混同する
「当て字」は意味を無視して音だけを借りた表記(例:「珈琲=コーヒー」)で、熟字訓とは異なります。入試では区別して問われることがあるので注意が必要です。
失敗③:直前だけの詰め込みに頼る
入試漢字の読みは、長期記憶に入れなければ本番で思い出せません。直前1週間の詰め込みだけでは対応しきれない量があります。日常的に少量ずつ、分散して学習することが絶対条件です。
失敗④:読めれば書けると思い込む
読みと書きは別の能力です。「読める」から「書ける」とは限りません。入試では両方問われるため、必ずセット練習しましょう。
今すぐできるアクション3つ|漢字読みを得点源に変える
アクション①:頻出熟字訓40語を今日中に一周する
上記の熟字訓リストを印刷またはノートに書き出して、一語ずつ声に出して読む。知らなかったものに印をつけて、翌日復習する。これだけで即効性があります。
アクション②:「間違えた読みノート」を今日から作る
A5サイズのノートを一冊用意して、表に漢字・裏に読みを書いたフラッシュカード形式にする。スキマ時間に毎日5分めくるだけでOK。
アクション③:音読み・訓読みを意識して辞書を引く習慣をつける
新しい漢字を見たら、辞書(紙でもデジタルでも)で音読み・訓読みの両方を確認する習慣を今日からつける。1日3語でも、1ヶ月で90語の積み上げになります。
入試漢字「読み」勉強法チェックリスト
以下のチェックリストで、今の自分の状態を確認してください。
- ☐ 音読み・訓読み・熟字訓の違いを説明できる
- ☐ 頻出熟字訓40語をすべて読める
- ☐ 「間違えた読みノート」を作っている
- ☐ 例文セット記憶法で練習している
- ☐ 送り仮名まで含めて覚えている
- ☐ 声に出して読む練習をしている
- ☐ 音符推測法を知っている
- ☐ 多訓字の三点チェック法を実践している
- ☐ 読みと書きをセットで練習している
- ☐ 週1回の復習サイクルが習慣化している
チェックが7個以下の人は、今日からすぐに改善できる余地があります!
まとめ・日本国語塾トップについて
この記事では、入試漢字「読み」の完全攻略として、音読み・訓読み・熟字訓の3分野を徹底解説しました。ポイントを最後にまとめます。
- 音読みは「音符推測法」を活用して類推力を鍛える
- 訓読みは「例文セット記憶法+三点チェック法」で文脈理解と組み合わせる
- 熟字訓は40語を確実に覚え、語源ストーリーで定着させる
- 間違えたものをノートにまとめ、週1回の復習を習慣化する
- 声に出す・例文ごと覚える・書きとセットにするの三原則を守る
入試漢字の読みは、正しい方法で継続すれば必ず得点源になります。今日から一つずつアクションを起こしてください!
翔先生からの最後のメッセージ:「漢字を制する者が国語を制します。そして国語を制する者が入試を制します。焦らず、でも確実に積み上げていきましょう!」
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