数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「2つの文章が出てきた瞬間、頭が真っ白になる」「どっちの文章を先に読めばいいかわからない」「組み合わせ問題でいつも時間が足りなくなる」——共通テストの現代文を受験する生徒から、こんな悩みを毎年たくさん聞きます。
共通テスト現代文の「複数テキスト問題」は、2021年度の共通テスト導入以降、多くの受験生を苦しめてきた出題形式です。しかし、正しい解き方と戦略を身につければ、必ず得点源にできます。この記事では、日本国語塾トップが蓄積してきた指導ノウハウをもとに、複数テキスト問題の完全攻略法を徹底解説します。
はじめに|なぜ「複数テキスト問題」はこんなに難しいのか
共通テスト現代文における複数テキスト問題とは、2つ(あるいはそれ以上)の文章・資料を組み合わせて出題される問題形式のことです。評論文・小説・詩・エッセイ・図表など、異なる種類のテキストが同時に提示され、それらを横断的に読み解く力が問われます。
なぜ難しいのか。理由は大きく3つあります。
- ①情報量が単純に2倍以上になる:1つの文章でも読解に時間がかかるのに、2つの文章を処理しなければならないため、時間的プレッシャーが増大します。
- ②「関係性」を自分で構築しなければならない:2つの文章がどのように対立・補完・関連しているかを、読者自身が能動的に整理する必要があります。これは従来の1テキスト読解にはなかったスキルです。
- ③問題の選択肢が「両方の文章にまたがって」作られている:片方の文章だけ読んでいると確信を持って正解できない選択肢が意図的に設けられており、「なんとなく合ってそう」という直感が通用しません。
翔先生からひとこと:「複数テキスト問題は『2つの文章の対話』です。筆者Aと筆者Bが同じテーマについて何を言っているかを整理する、いわば『司会者』の役割を読者が担うイメージで取り組むと、グッとハードルが下がりますよ。」
核心情報|共通テスト複数テキスト問題の出題傾向と配点
まず、共通テスト現代文における複数テキスト問題の出題実態を正確に把握しましょう。
出題形式の変遷
2021年度の共通テスト開始当初から、現代文の第1問・第2問のどちらか(または両方)で複数テキスト形式が採用されてきました。特に近年は、評論文+図表・グラフ、あるいは評論文+評論文(異なる筆者)という組み合わせが頻出です。2024年度・2025年度の試験でも、複数テキストを用いた出題は継続されており、今後も出題の中心であり続けると予測されます。
配点と時間配分の目安
現代文全体の配点は現代文2題で計100点(現代文のみの場合)。複数テキスト問題を含む大問は、通常20〜30点の配点が割り当てられます。制限時間80分のうち、複数テキスト問題には25〜30分を目安に設定するのが理想的です。
問われている能力
文部科学省が示す「学習指導要領」の観点から言えば、複数テキスト問題は「情報の関係性を整理する力」「複数の情報を統合して判断する力」を測定することを目的としています。つまり、これは「読む速さ」よりも「読む質」を問う問題形式なのです。
具体的な方法|複数テキスト問題を解く5ステップ
それでは、日本国語塾トップが実際の授業で指導している、共通テスト現代文・複数テキスト問題の攻略ステップを詳しく解説します。
ステップ1:設問を先読みして「何が問われるか」を把握する
複数テキスト問題に限らず、共通テスト現代文では「先に設問を確認する」ことが鉄則ですが、複数テキストの場合はその重要性がさらに増します。
設問を先読みする際に注目すべきポイントは以下の通りです。
- 「文章Aと文章Bを踏まえて」という指示があるか→両方を読んで比較が必要な問題
- 「文章Aにおける〇〇の意味として」という指示があるか→片方の文章のみを読めば解ける問題
- 図表・グラフが含まれる場合→「数値」や「割合」に関する設問が来る可能性が高い
この段階で「どの設問がどのテキストに対応しているか」を大まかに把握しておくことで、読解中に無駄な時間を使わずに済みます。
ステップ2:文章Aを精読し「主張の核心」を1行でまとめる
設問確認が終わったら、まず文章Aを精読します。精読のポイントは「筆者の主張を1行でまとめられるか」です。
具体例:たとえば文章Aが「AIと人間の創造性」をテーマにした評論文だとします。読み終えた後に「筆者Aは、AIは人間の創造性を代替できないと主張している」と1行で言語化できるかを確認します。この1行のメモが、後の比較・統合作業の基盤になります。
また、文章Aを読む際には以下の箇所に線を引く習慣をつけましょう。
- 逆接の接続詞(「しかし」「だが」「ところが」)の直後
- 筆者の主張を示す表現(「〜と言える」「〜が重要だ」「〜すべきである」)
- 具体例の開始部分(「たとえば」「例えば」「具体的には」)
ステップ3:文章Bを読みながら「文章Aとの関係」を意識する
文章Bを読む際は、文章Aとの関係性を常に意識しながら読むことが最大のポイントです。2つの文章の関係は、大きく分けて以下の3パターンに分類できます。
| 関係パターン | 内容 | 設問での出方 |
|---|---|---|
| 対立型 | AとBが同じテーマについて異なる立場から論じている | 「AとBの違いとして適切なものを選べ」 |
| 補完型 | BがAの論点を別角度から補強・深化させている | 「AとBに共通する考えとして適切なものを選べ」 |
| 応用型 | Aが理論・BがAの理論を応用した事例(または逆) | 「Aの考えをBの事例に当てはめた場合、どうなるか」 |
文章Bを読み終えた段階で、「この2つの文章は対立型か補完型か応用型か」を判断できれば、設問の選択肢を絞り込む精度が飛躍的に向上します。
ステップ4:「統合問題」は必ず両テキストに根拠を求める
複数テキスト問題の最難関は「両方の文章を統合して答える問題」です。この種の問題では、選択肢の誤答パターンが非常に巧妙に設計されています。
代表的な誤答パターンは以下の通りです。
- 片方の文章にしか根拠がない選択肢:文章Aの内容は正確だが、文章Bの内容が反映されていない(またはその逆)
- 両方の文章を混同した選択肢:文章Aの主張と文章Bの主張を入れ替えて記述したもの
- 極端な断定をしている選択肢:「〜に過ぎない」「絶対に〜である」など、本文にない強い表現を使っているもの
正答を選ぶ際には、「この選択肢の前半は文章Aの〇段落、後半は文章Bの△段落に対応している」と必ず両テキストに根拠を確認する習慣をつけてください。
ステップ5:図表・資料が含まれる場合の読み方
近年の共通テスト現代文では、グラフ・図表・詩・写真のキャプションなど、非連続型テキストが複数テキストの一つとして登場するケースが増えています。
図表問題のポイントは「数値の絶対値より変化のトレンドを読む」ことです。たとえば「2010年から2020年にかけて〇〇が増加している」という事実を文章Aの主張と結びつけて解釈する力が問われます。図表単体では答えが出ない問題が多く、必ず文章との照合作業が必要です。
藤原&翔先生の実践アドバイス
藤原進之介からのアドバイス:「対話のフレームで読む」
私が指導で最も強調するのは、「2つの文章をバラバラに読まない」ということです。複数テキスト問題は、出題者が意図的に「対話させる」ために2つの文章を選んでいます。だから、文章Aを読み終えた時点で「文章Bはきっと〇〇という視点から補足または反論するはずだ」と仮説を立てながら文章Bに進む「対話のフレーム」が非常に有効です。
この「予測読み」ができるようになると、文章Bの読解スピードが格段に上がります。なぜなら、予測が当たっていれば「やっぱりそうか」と素早く確認でき、予測が外れていれば「ここが重要な差異だ」とすぐに気づけるからです。
翔先生からのアドバイス:「T字メモ」を活用する
私が生徒に紹介している具体的なツールが「T字メモ」です。問題用紙の余白に大きくT字を書き、左側に「文章Aの主張」、右側に「文章Bの主張」をキーワードで書き留めていきます。真ん中の縦線部分には「共通点」を書きます。
このメモを作るだけで、「統合問題」に取り組む際に頭の中が整理されており、選択肢をスムーズに吟味できます。実際に日本国語塾トップの生徒たちがこのメモ術を実践した結果、複数テキスト問題の正答率が平均で15〜20ポイント向上した実績があります。
よくある失敗と解決策
失敗①:文章Aを読み終えた時点で疲れてしまい、文章Bがおろそかになる
解決策:文章Aは「精読」、文章Bは「比較読み」と役割を変える。文章Aで論点と主張を把握したら、文章Bは「Aと何が同じで何が違うか」に絞って読む意識を持ちましょう。全部を均等に精読しようとするから疲れるのです。
失敗②:「なんとなく両方に書いてありそう」で選択肢を選んでしまう
解決策:選択肢を選んだら必ず「根拠の本文箇所を指さし確認」する。これは共通テスト全般に言えることですが、複数テキスト問題では特に、「文章Aの何行目」「文章Bの何段落目」と具体的な根拠を確認する習慣が正答率を大きく左右します。
失敗③:時間切れになってしまう
解決策:複数テキスト問題から解き始めるのではなく、解きやすい大問から着手して精神的な余裕を作ってから複数テキスト問題に臨む。また、日頃の練習で「25分で複数テキスト問題を解ききる」時間感覚を身体に染み込ませることが重要です。
失敗④:図表の数値に引っ張られて、本文との整合を忘れる
解決策:図表から読み取れることを一度言語化してから、本文と照合する習慣をつける。「図表を見て→数値を読む→文章と対応させる」という3ステップを意識的に行うだけで、図表絡みの設問の正答率は大幅に上がります。
今日からできるアクション
理論だけ学んでも点数は上がりません。今日から実践できる具体的なアクションを3つ提示します。
アクション1:過去問の複数テキスト問題を1題解く(毎日or隔日)
共通テスト2021年度〜2025年度の過去問には、複数テキスト問題が必ず含まれています。まずは1日1題(または隔日1題)のペースで解き、解いたら必ず「T字メモ」を作成してみてください。解答後は、正誤にかかわらず根拠の本文箇所を確認する「復習ルーティン」を徹底しましょう。
アクション2:普段の読書・ニュース読みで「対話フレーム」を鍛える
日頃からニュースを読む際に「この記事の反対意見はどんなものだろう?」と考える習慣をつけることが、複数テキスト問題を解く「対話フレーム」の訓練になります。たとえばAIについての記事を読んだら、「賛成派はどう言うか」「反対派はどう言うか」を自分で考えてみる。これが思考力トレーニングになります。
アクション3:模試・実戦問題集で時間計測して解く
本番を想定した時間計測練習は欠かせません。河合塾・駿台・Z会などの共通テスト対応実戦問題集には複数テキスト形式の問題が収録されています。「複数テキスト問題に25〜30分」という時間感覚を身につけるために、必ず時計を見ながら解く練習を行ってください。
まとめ・日本国語塾トップについて
今回は、共通テスト現代文「複数テキスト問題」の完全攻略法を解説しました。ポイントを整理します。
- ✅ 設問を先読みして「どの設問がどのテキストに対応するか」を把握する
- ✅ 文章Aは精読、文章Bは「Aとの比較」意識で読む
- ✅ 2つの文章の関係を「対立型・補完型・応用型」に分類する
- ✅ 統合問題は必ず両テキストに根拠を求めて選択肢を選ぶ
- ✅ T字メモで頭の中を整理する
- ✅ 図表は言語化してから本文と照合する
- ✅ 毎日の過去問演習と時間計測練習で実戦感覚を磨く
共通テスト現代文の複数テキスト問題は、正しい方法で対策すれば必ず得点源にできます。日本国語塾トップでは、このような実践的な指導を一人ひとりの生徒に合わせて提供しています。「現代文が苦手で困っている」「共通テストで高得点を取りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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