はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
今回のテーマは「名古屋大学の国語|古文・漢文の傾向と対策」です。名古屋大学を志望する受験生から、「古文・漢文はどこまで対策すればいいのか」「現代文に比べて後回しにしがちだが、実際に配点は無視できないのでは」というご相談を数多くいただきます。結論からお伝えすると、名古屋大学の古文・漢文は、奇をてらった難問というより、標準的な読解力・句法知識・古文単語の正確な理解が問われる出題が中心です。だからこそ「基礎固め」を丁寧に行った受験生ほど、得点源として安定させやすい分野だと言えます。
本記事では、名古屋大学の国語における古文・漢文の出題傾向を踏まえつつ、設問タイプ別の解き方、学習の優先順位、よくある失敗とその解決策まで、翔先生と一緒に具体的に解説していきます。なお、試験時間・配点・大問数などの入試制度は年度によって変更される可能性がありますので、必ず最新の募集要項・入試要項でご確認ください。
出題の全体像
名古屋大学の国語では、現代文と並んで古文・漢文からも出題される形が近年は続いています。学部によって出題科目の組み合わせが異なる場合がありますので、この点も必ず最新の入試要項でご自身の志望学部の情報を確認してください。
古文・漢文いずれについても、いわゆる「超難関私立大学」に見られるような細かい知識の暗記勝負や、マイナーな出典からの奇問というよりは、標準的な文章を正確に読み、設問の要求に沿って的確に答える力が試される出題が中心です。つまり、名古屋大学の国語で古文・漢文を得点源にするための鍵は、派手なテクニックではなく「文法・句法・単語」という基礎を、抜け漏れなく積み上げることにあります。
古文では、助動詞の識別、敬語の方向性(誰から誰への敬意か)、古文単語の多義性を踏まえた文脈判断などが安定して問われやすい分野です。漢文では、句法(使役・受身・比較・詠嘆・抑揚など)の正確な理解と、返り点・書き下し文のルールの徹底、そして漢字の意味を文脈に沿って捉える力が求められます。いずれも「初見の文章でどれだけ正確に読めるか」が最終的な得点力を左右するため、日頃から様々な文章に触れ、基礎知識を実戦で使える形に鍛え上げておくことが対策の中心になります。
設問タイプ別の解き方
現代語訳・口語訳問題への向き合い方
古文・漢文いずれにおいても、部分的な現代語訳や口語訳を求める設問は頻出のタイプです。ここで大切なのは「なんとなく雰囲気で訳す」のではなく、以下の手順を機械的に踏むことです。
- まず主語・述語・目的語などの文の骨格を把握する。
- 助動詞・助詞の文法的意味を一つずつ確定させる(推量なのか、意志なのか、断定なのか等)。
- 単語は文脈の中でどの意味が最も自然かを検討する(多義語は特に注意)。
- 敬語がある場合は、誰から誰への敬意かを明確にし、訳に反映させる。
ここで、本記事オリジナルの例文を使って確認してみましょう。
「翁、いとあはれとおぼして、涙を流し給ひける。」という一文があったとします(これは解説のために作成した自作例文です)。この場合、「あはれとおぼす」は「しみじみと心が動く、いとしく思う」といった意味の心情語であり、「給ひ」は尊敬の補助動詞ですから、「翁は、たいそういとしくお思いになって、涙をお流しになった」というように、敬意を反映した訳を作る必要があります。名古屋大学の古文では、こうした基本的な文法事項・単語知識を土台にした、丁寧な現代語訳が求められる場面が多いため、日頃から一文一文を「なんとなく」ではなく「根拠を持って」訳す練習を積んでおくことが重要です。
内容説明・理由説明問題への向き合い方
「なぜそのような行動をとったのか」「この心情はどのようなものか」を説明させる設問も、古文・漢文双方でよく見られるタイプです。このタイプで失点しやすいのは、本文中の該当箇所を見つけられても、それを自分の言葉で過不足なくまとめられない場合です。
解き方のポイントは次の通りです。
- 設問文の指示語(「これ」「そのこと」など)が本文のどこを指しているかを、必ず本文に戻って確認する。
- 理由説明であれば、直接的な原因だけでなく、その背景にある人物関係や状況も含めて整理する。
- 解答欄の字数・行数に応じて、必要な要素の優先順位をつける(すべてを詰め込もうとせず、設問が最も求めている核心を優先する)。
漢文の場合も同様で、句法の理解が理由説明の正確さに直結します。例えば「使役」の句法を見落として「〜させる」を「〜する」と読んでしまうと、行動の主体を取り違え、理由説明全体がずれてしまいます。名古屋大学の漢文対策では、句法の暗記だけでなく、「その句法が使われることで文全体の意味がどう変わるか」まで意識して学習することが、内容説明問題の正答率を上げる近道です。
句法・文法の知識問題への向き合い方
漢文の句法問題、古文の文法識別問題は、知識が正確であれば確実に得点できる分野です。ここで大切なのは、「なんとなく覚えている」状態から「即座に判別できる」状態まで習熟度を引き上げることです。
例えば漢文の「使役」「受身」「比較」「抑揚」などの句法は、それぞれ決まった型(レ点・返り点の付き方、特定の助字の使われ方)がありますので、型ごとにパターンを整理し、白紙の状態から書き下し文を作れるようにしておくことが有効です。本記事オリジナルの例で示すと、「使A為B」という形は「Aをして(AにBを)させる」という使役の型として理解しておくと、初見の文章でも同じ構造を見た瞬間に判断できるようになります。
古文の文法識別問題についても同様で、「る・らる」が受身・尊敬・自発・可能のどれであるかを、前後の文脈と接続のルールから機械的に判定できるようにしておくことが大切です。感覚に頼らず、根拠を持って判定する訓練を積むことで、名古屋大学の国語における古文・漢文の知識問題を安定して得点できるようになります。
藤原&翔先生の実践アドバイス
翔先生:藤原先生、名古屋大学の古文・漢文対策で、生徒によく伝えていることはありますか。
藤原:はい。私がよく伝えるのは、「古文・漢文は暗記科目ではなく、読解科目である」という意識を持ってほしいということです。単語や句法の暗記はもちろん必要ですが、それらは「読むための道具」であって、暗記すること自体がゴールではありません。名古屋大学の国語では、標準的な難易度の文章が出題される傾向が近年は続いていますから、道具(文法・句法・単語)をしっかり使いこなして、初見の文章を自分の力で読み解く経験を積むことが最も効果的な対策になります。
翔先生:私からは、記述の「型」を作ることをおすすめしています。現代語訳問題であれば「主語→述語→修飾関係→敬語表現」の順に確認する、内容説明問題であれば「該当箇所の特定→背景の整理→設問の要求に合わせた優先順位付け」という順に組み立てる、というように、自分なりの手順を決めておくと、本番で慌てずに対応できます。名古屋大学の古文・漢文は基礎重視の出題傾向がありますので、この「型」を持っているかどうかで得点の安定感が大きく変わってきます。
藤原:その通りですね。加えて、古文・漢文の学習は現代文の学習にも良い影響を与えます。文構造を丁寧に追う習慣がつくと、現代文の論理構造を読み取る力も同時に鍛えられますので、名古屋大学の国語全体の得点力向上につながっていきます。
よくある失敗と解決策
ここでは、古文・漢文の学習でよく見られる失敗パターンと、その解決策をまとめます。
失敗1:単語・句法の暗記が「点」で止まっている
単語帳や句法一覧を何度も眺めているだけで、実際の文章の中で使いこなせない状態です。解決策としては、単語や句法を覚えたら、必ずその日のうちに実際の古文・漢文の文章の中で見つけ、意味が取れるかを確認する習慣をつけることです。「覚える」と「使える」の間には大きな差があることを意識してください。
失敗2:現代語訳を感覚で作ってしまう
文法的な根拠を持たずに、なんとなく自然な日本語になるように訳してしまうケースです。この場合、たまたま合っていることはあっても、初見の文章では通用しません。解決策は、訳を作る際に必ず「この助動詞は何で、なぜその意味になるのか」を口に出して説明できるようにする練習です。名古屋大学の古文で安定して得点するには、この根拠を持った訳出の習慣が欠かせません。
失敗3:漢文の返り点・書き下し文のルールが曖昧
返り点の付け方や書き下し文の作り方に自信がなく、なんとなく読んでいる状態です。解決策としては、白文に自分で返り点を付け、書き下し文を作る練習を繰り返すことです。最初は時間がかかっても、型を体に染み込ませることで、初見の漢文にも対応できる読解力が身につきます。
失敗4:古文・漢文の学習時間を後回しにしてしまう
現代文や英語・数学に時間を割きすぎて、古文・漢文の学習が後回しになるケースも少なくありません。しかし、名古屋大学の国語では古文・漢文の出題が近年は続いている傾向がありますので、基礎固めを早めに済ませておくことで、直前期に他科目へ時間を回せるというメリットがあります。学習計画の中に、古文・漢文の基礎固めの時間を明確に位置づけることが大切です。
今日からできるアクション
- 古文単語帳・漢文句法一覧を1冊決め、1日10〜15語(句法)ずつ、意味と用例をセットで確認する。
- 覚えた単語・句法を、その日のうちに実際の古文・漢文の文章の中で探し、意味が取れるか確認する。
- 現代語訳の練習では、必ず「主語→述語→助動詞の意味→敬語の方向」の順に根拠を確認しながら訳を作る。
- 漢文の白文に自分で返り点を付け、書き下し文を作る練習を週に数回行う。
- 内容説明・理由説明問題では、解答を書く前に「本文のどこに根拠があるか」を指でたどってから書き始める習慣をつける。
- 過去に解いた問題を1週間後・1か月後に見直し、文法的な根拠を再確認する復習サイクルを作る。
これらを日々の学習に組み込むことで、名古屋大学の国語における古文・漢文を、無理なく着実に得点源へと変えていくことができます。
まとめ・日本国語塾TOPについて
名古屋大学の国語における古文・漢文は、標準的な文章を正確に読み解く力が試される出題傾向が近年は続いています。派手なテクニックよりも、単語・文法・句法という基礎を丁寧に積み上げ、初見の文章に対応できる読解力を鍛えることが、最も確実な対策です。設問タイプごとに「型」を持って取り組み、根拠を持った訳出・説明を積み重ねることで、名古屋大学の古文・漢文は安定した得点源に変えることができます。ぜひ今日から、基礎固めの一歩を踏み出してください。
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