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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

東大古文90日学習計画|文法固めから過去問演習・添削までの進め方

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

藤原:今日は「東大古文90日学習計画」というテーマで、翔先生と一緒に具体的な進め方をお話しします。東大古文は独特な出題形式があり、付け焼き刃の対策では点数が安定しません。だからこそ、逆算した学習計画が必要なんですよね。

翔:はい。東大古文で伸び悩む受験生の多くは、「単語と文法はある程度やった」「過去問も何年分か解いた」という状態で止まってしまっています。ですが、東大古文で求められるのは、文法・単語の知識を土台にしながら、限られた字数で内容を的確にまとめる記述力です。この記事では、90日という期間を4つのフェーズに分けて、何を・いつ・どの順番でやるべきかを具体的に示していきます。

藤原:この記事のキーワードでもある「東大古文」の対策において、学習計画をきちんと立てることが最初の一歩です。90日という期間設定は、夏の終わりから秋にかけて、あるいは直前期の総まとめとして活用しやすい長さでもあります。

出題の全体像

翔:まず東大古文の出題の全体像を確認しておきましょう。近年は、古文単独の大問として出題され、和歌を含む文章から現代語訳・内容説明を中心とした記述式の設問が課される、という形が続いています。設問数や配点、試験時間は年度によって調整されることがありますので、最新の募集要項・入試要項で必ずご確認ください。

藤原:東大古文の特徴を一言でまとめると、「短い記述の中に、正確な文法理解と文脈把握を凝縮させる力」が問われる、という点です。単語を知っているだけ、文法を覚えているだけでは点数にならず、それらを使って本文の状況・心情・因果関係を的確に言語化する力が必要になります。

翔:だからこそ、90日の学習計画では「知識固め」と「記述力の養成」を分けて設計する必要があります。知識が曖昧なまま記述練習をしても、誤読に基づく答案を量産するだけになってしまいますからね。

設問タイプ別の解き方

現代語訳問題の解き方

翔:東大古文でまず点数の基盤になるのが現代語訳問題です。ここでは、以下のような自作の例文で考え方を示します(※これは解説用に作成した自作の例文です)。

「男、女のもとに文をやりて、いかで見えむと思ひわたるほどに、月日過ぎぬ。」

翔:この一文を訳すとき、まず「文をやりて」の「やり」は四段動詞「やる」の連用形で「送る」の意、「いかで見えむ」は「いかで+む」で願望・意志を伴う疑問表現、「思ひわたる」は「思い続ける」という継続の意を持つ複合動詞、と一つずつ文法的に分解していきます。

藤原:現代語訳問題で減点されやすいのは、単語の意味は合っているのに、助動詞の意味(推量・意志・完了など)を落としてしまうケースです。東大古文の採点は文法的な正確さを重視する傾向がありますので、「訳す前に文法要素を全て言語化する」という手順を必ず踏むことが大切です。

翔:具体的には、①動詞・助動詞の活用形を特定する、②助詞の接続と意味を確認する、③敬語があれば誰から誰への敬意かを判断する、という3ステップを毎回同じ順番で行う習慣をつけましょう。

内容説明問題の解き方

藤原:次に内容説明問題です。ここも自作の例文を使って説明します。

「女、かかることを聞きて、いとど心細く、涙のみこぼれけり。」

藤原:この一文について「女がこのように感じたのはなぜか」と問われた場合、単に「悲しかったから」とだけ書くのでは不十分です。東大古文の内容説明問題では、心情そのものよりも「その心情が生じた背景・理由」を本文中の記述に基づいて説明することが求められます。

翔:解答を作る手順としては、①設問が求めている対象(心情・理由・状況のどれか)を明確にする、②本文中でその根拠となる記述箇所を特定する、③指定字数に収まるように、主語・理由・結果の関係を整理して文章化する、という流れが基本です。

藤原:ここで重要なのが、「本文の言葉をそのまま抜き出すだけ」にならないようにすることです。東大古文では、本文の表現を自分の言葉で言い換えて説明する力が評価されます。抜き出しに終始した答案は、内容は合っていても得点が伸びにくい傾向があります。

文法・単語の基礎固め

翔:設問を解くための土台として、文法・単語の基礎固めは避けて通れません。特に助動詞の意味の識別(「る・らる」の受身・尊敬・自発・可能、「べし」の推量・意志・当然・可能など)、敬語の種類と敬意の方向、係り結びの法則は、東大古文の記述問題に直結する知識です。

藤原:単語については、多義語ほど注意が必要です。例えば「あさましい」は現代語の「呆れるほどひどい」という意味だけでなく、古文では「驚くほど意外だ」という中立的な意味で使われることも多く、文脈判断が欠かせません。単語は単に「意味を覚える」のではなく、「文脈の中でどの意味が使われているかを判断する練習」までセットで行うことが大切です。

和歌・敬語の扱い

翔:東大古文では和歌が絡む設問も出やすい傾向があります。和歌の解釈では、掛詞・枕詞・序詞といった修辞技法の知識に加え、和歌の前後の地の文とのつながりを踏まえて心情を読み取る必要があります。

藤原:敬語については、「誰から誰への敬意か」を必ず主語・目的語とセットで確認する習慣をつけましょう。敬語の種類(尊敬・謙譲・丁寧)を取り違えると、人物関係の把握そのものがずれてしまい、内容説明問題全体に影響が出てしまいます。

藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原:ここからは、実際の90日学習計画を週単位で示していきましょう。翔先生、お願いします。

翔:はい。90日を4つのフェーズ、合計12週間に分けて考えます。

フェーズ1:文法・単語の総復習(1〜4週目)

翔:最初の4週間は、文法問題集を1冊通して仕上げることに集中します。助動詞・助詞・敬語・係り結びといった重要文法を、毎週1テーマずつ深めていくイメージです。並行して古文単語集を1日15〜20語のペースで進め、4週間で一冊を一通り仕上げます。この期間は長文を解くより、短文・一問一答形式で知識の精度を高めることを優先してください。

フェーズ2:読解演習・記述基礎(5〜6週目)

藤原:5〜6週目は、標準的な難易度の読解問題集を使い、現代語訳・内容説明の記述練習を始めます。ここではまだ東大の過去問には入らず、記述の「型」を作ることを目的にします。1文ずつ文法要素を分解して訳す練習、本文の言葉を自分の言葉に言い換えて要約する練習を、毎日1題ずつ継続しましょう。

フェーズ3:過去問演習と添削サイクル(7〜10週目)

翔:7週目からいよいよ東大の過去問演習に入ります。ここでのポイントは、「時間を計って解く」「解いたら必ず添削を受ける」の2点です。過去問は年度ごとに1セットを1週間で1〜2題のペースで進め、解いた直後に自己採点だけで終わらせず、可能であれば講師など第三者による添削を受けることを強くお勧めします。

藤原:添削を受ける意味は非常に大きいです。自己採点では「内容はだいたい合っている」と思っていても、実際には文法要素の抜け落ちや、主語の取り違え、字数配分の失敗など、自分では気づきにくい癖が答案に潜んでいることが多いんです。第三者の目を通すことで、自分の答案の「型」の弱点を客観的に把握でき、次の演習にすぐ反映できます。これが独学だけでは得づらい、添削指導の最大の価値です。

翔:具体的な添削の受け方としては、1週間に解いた過去問をまとめて添削依頼し、返却されたら必ず「なぜ減点されたか」を文法・内容・表現の3観点に分けてノートに記録することをお勧めします。同じ種類のミスを繰り返さないための「ミス集」を作る意識が大切です。

フェーズ4:総仕上げと弱点補強(11〜12週目)

藤原:最後の2週間は、フェーズ3で見つかった弱点を優先的に補強する期間です。文法が原因のミスが多ければ文法問題集に戻り、記述の表現力が原因であれば添削のフィードバックを見返して答案の型を微調整します。この時期は新しい教材を増やすのではなく、これまで使った教材を「もう一度」丁寧に見直すことに時間を使いましょう。

よくある失敗と解決策

翔:ここで、90日学習計画を進める中でよくある失敗パターンを紹介します。

一つ目は「文法固めを早めに切り上げて過去問に進みすぎる」ケースです。過去問は魅力的に見えますが、文法・単語の精度が低い状態で取り組むと、誤読に基づく答案を積み重ねてしまい、逆に非効率になります。フェーズ1の4週間は焦らずしっかり確保しましょう。

藤原:二つ目は「過去問を解いたら自己採点だけで満足してしまう」ケースです。自己採点は、自分にとって都合の良い解釈をしがちで、文法的な誤りや表現の粗さに気づきにくいという限界があります。添削を受けることで初めて、答案の本当の完成度が見えてきます。

翔:三つ目は「ミスの記録を取らない」ことです。添削で指摘された内容をその場で確認するだけで終わらせてしまうと、同じ種類のミスを何度も繰り返します。フェーズ3で紹介した「ミス集」を作り、週の終わりに必ず振り返る習慣をつけましょう。

藤原:四つ目は「和歌や敬語を苦手なままにしておく」ことです。これらは配点の一部を占めることが多く、対策を後回しにすると本番で思わぬ失点につながります。フェーズ1〜2のうちに一度は集中的に扱っておくことをお勧めします。

今日からできるアクション

翔:最後に、今日から始められる具体的なアクションをまとめます。

  • まず自分が今どのフェーズに当たるかを確認し、90日カレンダーに文法・単語・読解・過去問・添削の予定を書き込む。
  • 手元にある文法問題集・単語集を1冊に絞り、毎日の学習量(例:単語15語、文法1テーマ)を決める。
  • 週末に必ず「その週の振り返り」の時間を設け、間違えた文法・単語をノートに書き出す。
  • 過去問演習を始めたら、解答後すぐに添削依頼を出す習慣をつける。
  • 添削結果を「文法・内容・表現」の3観点で整理し、次の週の学習に反映する。

藤原:東大古文の学習計画は、思いつきで進めるのではなく、90日を見通した設計図を最初に作ることが何よりも重要です。今日紹介したフェーズごとの進め方を参考に、自分の現状に合わせて調整してみてください。

まとめ・日本国語塾TOPについて

翔:東大古文は、文法・単語という土台の上に、記述力という応用力を積み上げていく科目です。90日という期間を「知識固め」「記述基礎」「過去問演習+添削」「総仕上げ」の4フェーズに分けることで、無理なく実力を積み上げていくことができます。

藤原:特に過去問演習における添削の活用は、独学では得づらい客観的な視点を与えてくれる、非常に価値のあるプロセスです。ぜひ今日お伝えした学習計画を土台に、自分自身の90日計画を組み立ててみてください。

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