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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

東大国語 第二問(古文)完全ガイド|出題形式・配点・時間配分と得点戦略

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数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

はじめに

藤原:今回は東大国語の第二問、つまり古文について、出題形式から時間配分、得点戦略までまとめて解説していきます。翔先生、東大古文って受験生からするとどんなイメージが強いですか?

翔:そうですね、「現代文よりは点が取りやすい」と言われがちなんですが、実際に過去問を解いてみると本文自体は決してやさしくないですし、記述式の解答欄が小さいので「何を書けばいいのか」で悩む生徒が本当に多いです。

藤原:東大国語は文科なら150分で大問4つ、理科なら100分で大問3つという枠の中で、現代文・古文・漢文(・文科は近代以降の文章がもう一つ)を解いていく形が近年は続いています。この時間配分の中で、古文にどれだけの時間とエネルギーを割くかは、東大国語全体の得点戦略に直結します。この記事では、東大国語 第二問(古文)に絞って、出題の全体像、設問タイプ別の解き方、時間配分の考え方、そして今日から始められる学習アクションまで、実践的にお伝えします。

※試験時間・配点・大問構成は年度によって変更される可能性があります。必ず最新の募集要項・入試要項でご確認ください。

出題の全体像

時間配分の中での古文の位置づけ

翔:まず大枠から確認しましょう。東大国語は、文科なら150分で現代文・古文・漢文・近代以降の文章(第一問〜第四問)を解く形、理科なら100分で現代文・古文・漢文の3問を解く形が近年は続いています。この中で、古文にどれくらいの時間をかけるべきか、藤原先生はどう考えていますか?

藤原:目安として、理科生であれば100分のうち古文に20〜25分程度、文科生であれば150分のうち古文に25〜30分程度を割り当てるイメージを持っておくとよいでしょう。ただしこれはあくまで目安で、本文の長さや設問の難易度によって前後します。大事なのは「古文に何分かけるか」を試験前にあらかじめ決めておき、本番でその時間を大きく超えないように意識することです。時間をかけすぎて漢文や現代文にしわ寄せがいくのが、東大国語で最も避けたい事態です。

設問数と解答欄の大きさ

翔:東大古文の解答欄は、現代文に比べるとコンパクトなものが多いですよね。

藤原:そうですね。東大国語 第二問は、現代語訳を問う設問と、内容説明・理由説明・心情説明を問う設問が組み合わさって出題される年が多く、解答欄も1〜2行程度の比較的短いものが中心になる年が多いです。ここで重要なのは、「短い解答欄=簡単」ではないということ。むしろ限られた字数の中で、主語・動作・心情・理由といった要素を過不足なく詰め込む技術が求められます。

出典のジャンルは幅広い

翔:出典のジャンルについても触れておきたいですね。

藤原:確認できている範囲で言うと、2005年は『住吉物語』、2006年は『堤中納言物語』、2020年は『春日権現験記』、2022年は『浜松中納言物語』、2023年は『沙石集』、2025年は『撰集抄』が出典として確認されています。物語、説話、縁起物と、ジャンルはかなり幅広く、特定のジャンルに偏っていません。中古から中世にかけての作品が中心という傾向は見て取れますが、「このジャンルだけやっておけば安心」という発想は危険です。

翔:つまり、物語文の心情読解も、説話文の教訓的な展開も、縁起物のような宗教色のある文章も、どれが来ても対応できるように準備しておく必要がある、ということですね。

藤原:その通りです。ジャンルを絞らず、幅広い文章に触れておくことが東大古文対策の土台になります。

採点の考え方

翔:採点についてはどう考えればいいですか?

藤原:東大国語の記述式は、部分点方式で採点されていると考えるのが自然です。つまり、解答の中に含まれるべき要素(主語、動作の内容、理由、心情など)が一つずつ加点対象になっていて、それらを積み重ねて得点が決まる、というイメージです。全部言えなくても部分点は入りますので、「完璧な答えでなければ書かない」という発想は損です。要素を一つでも多く拾って書く、という姿勢が大切になります。

設問タイプ別の解き方

現代語訳問題の解き方

翔:まず現代語訳問題から見ていきましょう。東大古文では、傍線部の現代語訳を求める設問が定番として出題されます。

藤原:現代語訳問題で大切なのは、単語・文法・敬語の三点セットを丁寧に処理することです。例えば自作の例文で考えてみましょう。「女、いといたく泣きたまふを、見たてまつるに、心苦しくおぼゆ」という文があったとします。ここでは「いといたく」という副詞の強意、「たまふ」という尊敬語、「たてまつる」という謙譲語、「おぼゆ」という自発の助動詞的な用法、それぞれを丁寧に拾って訳す必要があります。

翔:訳すと「女がたいそうひどくお泣きになるのを、(私が)拝見すると、(自然と)心苦しく思われる」のようになりますね。敬語から誰の動作か、誰が誰を見ているのかという人物関係を復元する作業がポイントです。

藤原:その通り。東大古文の現代語訳は、単語を知っているかどうかだけでなく、「誰が」「誰に対して」「何をしているか」を文法的根拠から特定できるかが問われています。逐語訳だけでなく、主語や目的語を補って自然な日本語にすることも忘れないでください。

内容説明・理由説明問題の解き方

翔:次に内容説明・理由説明問題ですね。これは「なぜ〜か」「どういうことか」という形で問われるタイプです。

藤原:このタイプは、傍線部だけを見て答えを作ろうとするのが一番の失敗パターンです。理由や内容は、必ず傍線部の前後の文脈、場合によっては数行前の出来事にヒントがあります。例えば自作の例文で「かかることのありければ、いとどあはれにおぼえて」という一文があったとして、「なぜあはれに思われたのか」と問われたら、「かかること」が指す具体的な出来事を前の文脈から拾ってこなければ答えになりません。

翔:解答の型としては、「(前提となる出来事)ため、(心情や結果)となったから」という因果関係を明示する形にするとまとめやすいですね。

藤原:まさにそうです。理由説明では、原因と結果の因果関係を解答の中で明確にすることが最重要です。「〜だから」「〜ため」という接続を意識して書きましょう。

心情説明問題の解き方

翔:心情説明も頻出です。これは登場人物の気持ちを読み取る設問ですね。

藤原:心情説明で大事なのは、心情語そのもの(うれし、あはれ、くちをし、心もとなし、など)を訳すだけでなく、「なぜその心情になったのか」という背景まで含めて説明することです。例えば「あさましくおぼえて」とあれば、単に「驚きあきれて」と訳すだけでなく、直前の出来事と結びつけて「〜という予想外の出来事に、驚きあきれる気持ち」のように書くと、解答の完成度が上がります。

翔:東大古文は物語文だけでなく説話文や縁起物も出題されていますから、登場人物の心情が仏教的な価値観や教訓と結びついているケースもありますよね。

藤原:その通りです。だからこそ、心情説明では本文のジャンルに引きずられすぎず、あくまで本文中の言葉と文脈から丁寧に根拠を拾うことが大切になります。

和歌解釈問題の解き方

翔:和歌が絡む設問も、東大古文では意識しておきたいポイントです。

藤原:和歌解釈で重要なのは、掛詞・縁語・枕詞といった修辞技法を見抜くことと、その和歌が詠まれた状況(誰が誰に対して、どんな場面で詠んだか)を踏まえて解釈することです。自作の例文で「秋風の吹くにつけても悲しきは人待つ宿の夕暮れの空」という和歌があったとすれば、「秋風」「夕暮れ」という寂しさを喚起する語と、「人を待つ」という状況を重ね合わせて、待ち人が来ない寂しさを詠んだ歌だと読み取っていく作業が必要です。

翔:和歌単体で解釈しようとせず、地の文とのつながりの中で意味を捉える、という姿勢が大切ですね。

藤原&翔先生の実践アドバイス

翔:ここまでの内容を踏まえて、本番でのアドバイスをお願いします。

藤原:まず一つ目は、「解答を書く前に、傍線部を含む一文の主語・述語・目的語を全部特定してから書き始める」ことです。焦って書き始めると、途中で主語がずれて減点されるケースが本当に多いです。

翔:二つ目は、解答欄の大きさから逆算して、書くべき要素の数を決めることですね。1行程度の解答欄なら要素は2〜3個、2行程度なら3〜4個、というふうに事前に見積もっておくと、書きすぎ・書き足りなさを防げます。

藤原:三つ目は、時間配分を守ること。1問に時間をかけすぎず、わからない設問は部分点狙いで要素だけでも書いて次に進む判断力が大切です。東大国語全体の得点を最大化するには、古文の1問に固執しすぎないことも戦略のうちです。

翔:四つ目として、出典のジャンルが物語・説話・縁起物と幅広いことを踏まえて、普段の学習でも複数ジャンルの文章に触れておくことをおすすめします。

よくある失敗と解決策

翔:受験生が陥りがちな失敗をいくつか挙げてみましょう。

藤原:一つ目は「単語だけ覚えて満足してしまう」失敗です。単語帳を完璧に覚えても、敬語から人物関係を特定する訓練をしていないと、東大古文の現代語訳問題や内容説明問題では点が伸びません。解決策としては、単語学習と並行して、常に「誰が誰に対して」を意識しながら本文を読む習慣をつけることです。

翔:二つ目は「傍線部だけ見て答えを作ってしまう」失敗ですね。理由説明や内容説明は、必ず前後の文脈にヒントがあります。傍線部の数行前まで戻って根拠を探す習慣をつけましょう。

藤原:三つ目は「時間配分を決めずに本番に臨んでしまう」失敗です。古文に何分かけるかを事前に決めておかないと、現代文や漢文にしわ寄せがいき、東大国語全体で失点してしまいます。過去問演習の段階から時間を計り、古文にかける時間の感覚を体に染み込ませておくことが重要です。

翔:四つ目は「完璧な解答でなければ白紙にしてしまう」失敗です。東大国語の記述は部分点方式と考えられますから、要素を一つでも多く書く姿勢を持ちましょう。

今日からできるアクション

藤原:最後に、今日から始められる具体的なアクションをまとめます。

  • 古文単語・古典文法(特に敬語)の基礎を、動作の主体・客体を意識しながら復習する
  • 過去問演習の際、古文にかける時間を事前に決めて、実際に計りながら解く
  • 設問を「現代語訳」「内容説明」「理由説明」「心情説明」「和歌解釈」に分類し、それぞれの型を意識して答案を作る練習をする
  • 解答欄の大きさから逆算して、書くべき要素の数を見積もる練習をする
  • 物語・説話・縁起物など、ジャンルを偏らせずに幅広い古文作品に触れる
  • 解いた後は必ず、傍線部前後の文脈から根拠を拾えていたかを自己採点で確認する

翔:一つずつでいいので、今日の学習に取り入れてみてください。東大国語 第二問の古文は、地道な積み重ねが確実に得点につながる分野です。

まとめ・日本国語塾TOPについて

藤原:今回は東大国語 第二問(古文)について、出題形式の全体像から設問タイプ別の解き方、時間配分の考え方、よくある失敗まで解説してきました。東大古文は、単語・文法・敬語という基礎を土台に、文脈から根拠を拾い、限られた解答欄の中で要素を過不足なく詰め込む技術が求められる分野です。ジャンルを偏らせず幅広い文章に触れながら、時間配分を意識した演習を積み重ねていきましょう。

翔:東大国語 第二問の対策で迷ったときは、ぜひ私たちにも相談してくださいね。

日本国語塾TOPは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。前橋校・横浜校・オンラインで全国対応しています。nihonkokugojuku.comからお気軽にお問い合わせください。また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

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