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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

漢文の「所・者・之・其」重要虚詞を完全整理|構文理解の基盤を固める

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数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。
スタディサプリ国語講師の山下翔平先生と一緒に解説します!

はじめに|漢文の「所・者・之・其」が読めると世界が変わる

漢文を勉強していると、「文字は読めるのに、なぜか意味が取れない」という壁にぶつかる生徒が非常に多くいます。その原因の多くは、「所・者・之・其」という重要虚詞の理解が不十分なことにあります。

この4文字は、漢文における「所・者・之・其」重要虚詞の代表格であり、センター試験(現・共通テスト)の時代から一貫して頻出です。これらを正確に理解しているかどうかで、文章全体の読解精度がまるで変わってきます。

私が日本国語塾TOPで授業をしていると、あるエピソードを思い出します。高2の秋に入塾してきた生徒(仮にAさん)は、漢文が大の苦手で「漢文って何語なの?」と半ば諦め気味でした。ところが、「所・者・之・其」の役割を丁寧に整理する授業を3回行ったところ、「急に文章の構造が見えてきた!」と目を輝かせたのです。その後、彼女は共通テストの漢文で満点近いスコアを獲得しました。

この記事では、漢文の「所・者・之・其」重要虚詞を、文法的な正確さを保ちながら、受験生にとってわかりやすい形で完全整理します。山下翔平先生の指導現場での知見も交えながら解説しますので、ぜひ最後まで読み込んでください。

なぜ重要か|「所・者・之・其」が合否を分ける理由

漢文学習において、なぜ「所・者・之・其」重要虚詞がこれほど大切なのかを、まず明確にしておきましょう。

虚詞とは何か?実詞との違い

漢文の語彙は大きく実詞(じつし)虚詞(きょし)に分けられます。実詞とは「山・水・仁・学」のように具体的な意味内容を持つ語。それに対して虚詞は、それ自体に独立した意味内容は薄く、文法的な機能(構造を示す役割)を担う語です。

英語で言えば、実詞が名詞・動詞・形容詞にあたり、虚詞が前置詞・接続詞・助動詞にあたるイメージです。「所・者・之・其」はこの虚詞の中でも特に出現頻度が高く、構文の骨格を決定する重要な役割を持ちます。

共通テスト・大学入試での出題傾向

共通テストの漢文では、返り点・書き下し・現代語訳・内容理解と多岐にわたる設問が出されますが、そのほぼすべてに「所・者・之・其」重要虚詞の理解が絡んできます。特に、

  • 「所」を含む「所+動詞」の構造(所字句)
  • 「者」による名詞化・提示語用法
  • 「之」の代名詞用法・構造助詞用法
  • 「其」の指示・推量・強調用法

これらは毎年のように問われる最頻出事項です。難関私大(早稲田・慶應・東大・京大)でも同様で、これらの虚詞を誤読すると文章全体の解釈が根底から崩れることになります。

構文理解の「骨格」を形成する

漢文の構文理解とは、突き詰めれば「どこが主語でどこが述語か、何を修飾しているのか」を正確に把握することです。「所・者・之・其」重要虚詞は、この骨格を形成する際の「接着剤」「括弧」「矢印」のような役割を果たします。これなくしては正確な読解は不可能と言っても過言ではありません。

基礎知識の完全整理|「所・者・之・其」の全用法一覧

それでは、漢文の「所・者・之・其」重要虚詞を一つひとつ丁寧に整理していきましょう。

①「所」(ところ)の用法

「所」は漢文における最重要虚詞の一つで、主に次の用法があります。

【用法1】所字句:「所+動詞」→「〜するところのもの/こと」

「所」が動詞の前に置かれると、その動詞句全体を名詞化します。これを「所字句」と呼びます。

例:「学所以爲人」(人と為る所以を学ぶ)
→「所以」=「〜するための方法・理由」

例:「吾所愛者」(吾が愛する所の者)
→ 「私が愛するもの」

【用法2】「所以」の特殊用法

「所以(ゆゑん/ゆえん)」は「〜する理由・手段・方法」を意味する重要熟語です。現代日本語の「所以」(ゆえん=わけ・理由)もここから来ています。

【用法3】「有所〜」「無所〜」「何所〜」

  • 有所〜:〜するところがある
  • 無所〜:〜するところがない
  • 何所〜:どこで〜するか/何を〜するか

②「者」(もの)の用法

「者」は「もの・こと」と訓読し、主に以下の用法があります。

【用法1】体言化(名詞節の形成)

「者」が動詞・形容詞・動詞句の後に置かれると、その句を名詞化します。

例:「仁者不憂」(仁なる者は憂へず)
→「仁である人・もの」

例:「知者楽水、仁者楽山」(知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ)
→『論語』雍也篇の有名な一節

【用法2】提示語(文末の「者」)

文頭の主題を提示した後、文末に「者」を置いて文を締める用法。

例:「師者、所以伝道受業解惑也」(師とは、道を伝へ業を受け惑ひを解く所以なり)
→ 韓愈『師説』の冒頭。「師者〜也」は「〜とは…である」という定義・断定の構文

【用法3】「者也」「者乎」による断定・疑問

文末に「者也」が来ると強い断定、「者乎」「者邪」が来ると疑問・詠嘆を表します。

③「之」(の・ゆく・これ)の用法

「之」は漢文の中で最も出現頻度が高い文字の一つで、大きく3つの用法に分けられます。

【用法1】代名詞:「これ」「その人」「それ」

例:「学而時習之」(学びて時に之を習ふ)
→『論語』学而篇冒頭。「之」は「学んだこと」を指す代名詞

【用法2】構造助詞:「の」(連体修飾)

「A之B」の形で「AのB」という修飾関係を作ります。

例:「水之清」(水の清きこと)

例:「民之父母」(民の父母)

【用法3】動詞:「ゆく」(〜へ行く)

例:「之衛」(衛に之く)→ 衛の国へ行く

また、「之」には文の構造を調整する助詞(音節調整)としての用法もあり、実質的な意味を持たず、リズムや構文上の都合で挿入されることがあります。これを見抜けるかどうかも読解の鍵です。

④「其」(その・それ・おそらく)の用法

「其」は文脈によって大きく性格が変わる多機能な虚詞です。

【用法1】指示代名詞:「その〜」「それ」

例:「其人善矣」(其の人は善し)→ その人は善い

【用法2】三人称代名詞:「彼の〜」「彼れ」

例:「各得其所」(各々其の所を得)→ それぞれがその居場所を得る

【用法3】副詞的用法:推量・婉曲・強調

  • 推量:「其〜乎」(おそらく〜であろう)
  • 反語・強調:「其〜哉」(なんと〜であることよ)

例:「其此之謂乎」(其れ此れを之謂ふか)→ おそらくこのことを言うのであろう
→『礼記』学記篇など頻出の表現

🎓 藤原先生:「山下先生、僕が指導していて感じるのは、”之”の3用法を混同している生徒が本当に多いんです。代名詞なのか、助詞の”の”なのか、動詞の”ゆく”なのか、文脈で判断しなければいけないのに、全部”の”と読んでしまう。」

📚 山下先生:「わかります。スタディサプリでも同じ質問が多いですね。僕がよく伝えるのは、”之”の前後関係を見ること。”A之B”でAが場所・人物名なら動詞の可能性が高い。AとBが意味的に修飾関係なら助詞の”の”。そして述語の後に来たら代名詞と判断する、という三段階の確認法です。」

🎓 藤原先生:「まさに。この判別法を身につけると、”之”だけで文の骨格がわかるようになる。漢文の”所・者・之・其”重要虚詞の中でも、”之”は最も出現頻度が高いから、ここを制するのが読解の近道ですよね。」

実践ステップ解説|「所・者・之・其」を実際の文に当てはめる

ステップ1:「所字句」を見抜いて文を分解する

「所」が出てきたら、まず「所+動詞」の構造になっていないか確認します。

【例題1】

「聖人之所以爲聖人、其必由學乎」
(聖人の聖人たる所以は、其れ必ず学に由るか)

ここでは「所以爲聖人」が「所字句」です。「所以」=「〜である理由・方法」なので、「聖人が聖人である理由」という名詞句が形成されています。

攻略ポイント:「所」を見たら即座に「動詞を探す」癖をつける。所字句全体をひとかたまりの名詞として扱う。

ステップ2:「者」で名詞節を括り出す

「者」は「名詞節の終わりを示す括弧の閉じ」だと考えると理解しやすいです。

【例題2】

「得道者多助、失道者寡助」
(道を得る者は助け多く、道を失ふ者は助け寡し)

→ 孟子の言葉。「得道者」「失道者」はともに「〜する者(人)」という意味の名詞句。「者」が動詞句を名詞化しています。

攻略ポイント:「者」の前の動詞句・形容詞句ごと名詞として読む。「者也」構文では「〜とは…である」と定義・断定を意識する。

ステップ3:「之」の用法を3段階で判別する

先ほどの山下先生の解説を踏まえ、「之」の判別を実践します。

【例題3】

「吾日三省吾身」(吾れ日に三たび吾が身を省みる)
→ この文は「之」なし。次の例で比較:

「愛之深者責之切」
(之を愛すること深き者は、之を責むること切なり)

この文の「之」はすべて代名詞(前文脈の対象を指す「それ」「その人」)として機能しています。

攻略ポイント:「之」の直前が名詞・動詞・形容詞のどれかで用法を絞り込む。動詞の目的語位置なら代名詞。「A之B」でA・B共に名詞なら修飾の「の」。

ステップ4:「其」の文脈判断力を磨く

「其」は文末表現(乎・哉・也)との組み合わせで用法が確定することが多いです。

【例題4】

「其恕乎。己所不欲、勿施於人」
(其れ恕か。己の欲せざる所、人に施すなかれ)

→ 孔子が「恕(思いやり)」について述べた『論語』衛霊公篇の有名一節。「其〜乎」で「おそらく〜であろう」という推量の表現。

攻略ポイント:「其〜乎」は推量(おそらく〜か)、「其〜哉」は詠嘆・強調(なんと〜であることよ)として押さえる。

ステップ5:複合構文「所・者・之・其」の組み合わせを読む

実際の入試問題では、これらの虚詞が複数組み合わさって登場します。

【例題5(複合)】

「其所謂豪傑之士者、必有過人之節」
(其の所謂豪傑の士なる者は、必ず人に過ぐるの節あり)

→ 蘇軾『留侯論』の一節。「其」(指示)+「所謂」(いはゆる)+「豪傑之士」(之=の)+「者」(名詞化)+「過人之節」(之=の)という多層構造。

このような複合構文を解読するには、「所・者・之・其」重要虚詞それぞれの用法を個別に確実に習得した上で、複数が重なる際の優先順位を判断する訓練が必要です。

【藤原×山下 会話で深掘り】現場から見えること

🎓 藤原先生:「山下先生、スタディサプリで漢文を教えていて、生徒から一番多い質問って何ですか?」

📚 山下先生:「断然、”者”と”所”の違い、ですね。どちらも名詞化の機能を持つので混乱するみたいです。僕が授業でよく使う説明は、”所”は動詞の前に置いてその動作の対象・内容を名詞化する、”者”は動詞・形容詞の後に置いてその性質を持つ人・ものを名詞化する、という区別です。ポジション(前後関係)で覚えさせると混乱が減ります。」

🎓 藤原先生:「それは本当に明快な説明ですね。日本国語塾TOPでも同じアプローチを使っています。以前、高3の男の子(仮にBくん)がいて、”所”を全部”ところ”と訓読して意味が取れない、と相談に来ました。聞いてみると、”所以”の”以”を無視して読んでいたんです。”所以”は一語で”ゆゑん”と読む熟語であることを教えたら、一気に文章の見通しが良くなったと言っていました。」

📚 山下先生:「熟語としての”所以”を知らないケースは多いですよね。あとは”其”の副詞用法も盲点になりがちです。指示代名詞だと思って”その”と読んでいると、推量の”おそらく”という意味が全く取れなくなる。文末に”乎”や”哉”があるときは”其”の副詞用法を疑う、という視点は共通テスト対策でも絶対に必要です。」

🎓 藤原先生:「まさにそこが、漢文の”所・者・之・其”重要虚詞を単なる暗記で終わらせてはいけない理由ですよね。文脈で判断するセンスを養うことが、本当の意味での構文理解に繋がる。この記事を読んでいる受験生には、ぜひその視点を持って演習に臨んでほしいです。」

よくある間違いと対策|「所・者・之・其」でつまずくポイント

間違い①「之」を常に「の」と訓読してしまう

よくある誤読例:「孔子之衛」を「孔子の衛」と読んでしまい、意味不明になる。

対策:「之」の後が地名・国名の場合は動詞「之く(ゆく)」の用法を疑う。「之」の前後がともに名詞の場合のみ「の」(修飾)と判断する。

間違い②「所」を名詞「ところ・場所」として読んでしまう

よくある誤読例:「所謂」を「ところいわゆる」と読んでしまう。

対策:「所謂(いはゆる)」「所以(ゆゑん)」「所存(そんずる)」などの重要熟語は丸ごと覚える。「所+動詞」の構造を見たらまず名詞化の機能を疑う。

間違い③「者」と「物」「人」を無差別に置き換えてしまう

よくある誤読例:「者」が出てくると全部「人」と訳して、抽象的な内容を指す場合に意味がずれる。

対策:「者」は「人」に限らず「もの・こと・場合」も含む。文脈に応じて最適な訳語を選ぶ柔軟性が必要。特に「者也」構文では「〜とは…である」という定義・説明の文型として読む。

間違い④「其」の副詞用法を見落とす

よくある誤読例:「其恕乎」を「その恕か」と読んで意味が薄くなる。

対策:文頭・主語位置に「其」があり、文末に「乎・哉・也」が来る場合は副詞用法(推量・詠嘆)を優先して考える。「おそらく〜であろう」という訳を試みて文脈に合うか確認する。

間違い⑤「所・者」の組み合わせ構文を分解できない

よくある誤読例:「余之所好者」(余の好む所の者)を一塊として読めず、バラバラに解釈してしまう。

対策:「所」が名詞節を作り、それをさらに「者」が修飾するという二重構造を意識する。まず「所字句」を確定し、次にその句全体を「者」が受けていると理解する。

今日からできる実践チェックリスト|「所・者・之・其」習得の確認

以下のチェックリストを使って、自分の理解度を確認してみましょう。

  1. ☐ 「所+動詞」の構造を見たとき、即座に名詞化の機能を認識できる
  2. ☐ 「所以」を「ゆゑん」と読み、「理由・方法・手段」と訳せる
  3. ☐ 「有所〜」「無所〜」「何所〜」の3パターンをそれぞれ訳せる
  4. ☐ 「者」が動詞句・形容詞句の後に来たとき、名詞節を形成していると判断できる
  5. ☐ 「師者〜也」のような「者也」構文を「〜とは…である」と定義文として読める
  6. ☐ 「之」の3用法(代名詞・修飾の「の」・動詞「ゆく」)を文脈で判別できる
  7. ☐ 「A之B」形式でA・Bの品詞を確認して用法を判断できる
  8. ☐ 「其〜乎」を推量「おそらく〜であろう」と訳せる
  9. ☐ 「其〜哉」を詠嘆「なんと〜であることよ」と訳せる
  10. ☐ 「所・者・之・其」が複数組み合わさった文を段階的に分解できる
  11. ☐ 実際の入試問題(過去問)で「所・者・之・其」が含まれる文を正確に書き下せる
  12. ☐ 「其所謂〜者」「所以〜者」のような複合熟語構文を一つの型として習得している

8項目以上チェックがつけば、「所・者・之・其」重要虚詞の基礎は固まっています。チ

チェックが7項目以下の場合は、本記事を再度読み込み、例文を音読しながら用法の定着を図りましょう。日本国語塾TOPでは、このチェックリストを授業内で定期的に確認することで、生徒の習熟度を継続的に把握しています。

Q&A|よくある質問

Q1:「所」と「者」は両方とも名詞化の機能を持つと聞きました。どう使い分ければいいですか?

A:端的に言えば、「所」は動詞の前に置き、動作の対象・内容・方法を名詞化します。一方、「者」は動詞・形容詞の後に置き、その性質・動作を持つ人・もの・ことを名詞化します。ポジション(前後関係)が決定的な違いです。

例えば、「学ぶもの(内容)」を言いたければ「所学」(学ぶところのもの)、「学ぶ人」を言いたければ「学者」(学ぶ者)となります。この位置関係を体に染み込ませることが最短の習得法です。また、「所」は主に事物・行為の内容を指し、「者」は主に人・もの・場合を指す傾向があります。ただし文脈によって柔軟に判断することも大切です。

Q2:「之」が動詞「ゆく」として使われる場合、どうやって見分けるのですか?

A:「之」が動詞として使われる場合のポイントは2つです。

  • ①「之」の後に地名・国名・場所を示す名詞が来る(例:「之衛」=衛に之く)
  • ②「之」の前に主語があり、述語として機能している(例:「孔子之衛」=孔子、衛に之く)

逆に、「A之B」でAとBが修飾・被修飾の関係(例:「聖人之道」=聖人の道)であれば構造助詞の「の」、述語の目的語位置(動詞の直後)であれば代名詞「これ・それ」と判断します。文脈と位置関係を同時に確認する習慣が重要です。

Q3:「其」の推量用法は副詞と習いましたが、指示代名詞との見分け方がわかりません。

A:最も信頼できる判別基準は文末の助詞です。

  • 文末が「乎(か)」「哉(かな)」で終わっている場合:副詞的用法(推量・詠嘆)の可能性が高い
  • 文末が「也(なり)」や平叙文の場合:指示代名詞「その〜」「それ」の可能性が高い

また、副詞用法の「其」は文頭または主語の前に置かれ、文全体を修飾するのに対し、指示代名詞の「其」は名詞の直前に置かれて「その〜」と名詞を限定します。両者の構文上の位置を意識するとより確実に見分けられます。

Q4:共通テストや入試本番では、これらの虚詞をどう速読すればいいですか?

A:本番での速読には、「虚詞を見た瞬間に用法を仮決めして読み進める」習慣が効果的です。具体的には次の手順を推奨します。

  1. 「所」→ 直後に動詞があるか確認 → あれば所字句として括る
  2. 「者」→ 直前の句全体を名詞節として括る
  3. 「之」→ 後ろが地名なら動詞、名詞なら「の」、動詞の目的語位置なら代名詞と仮決め
  4. 「其」→ 文末を先読みして「乎・哉」があれば推量・詠嘆の副詞用法と仮決め

この「仮決め→読み進め→文脈で確認」のサイクルを繰り返すことで、時間内に精度の高い読解が可能になります。日本国語塾TOPでは、この速読訓練を過去問演習と組み合わせて徹底的に実施しています。

Q5:「所・者・之・其」以外に、同じくらい重要な虚詞はありますか?

A:あります。漢文の重要虚詞としては、「所・者・之・其」の次に以下を優先的に習得することを推奨します。

  • 「而」(而して・しかも・しかるに):順接・逆接・並列を表す接続詞
  • 「以」(もつて):手段・原因・目的を表す前置詞
  • 「於」(に・より・よりも):場所・比較・受身を表す前置詞
  • 「乃」(すなはち):順接の接続詞・強調の副詞
  • 「则」(すなはち):条件・帰結を結ぶ接続詞
  • 「何」(なに・なんぞ):疑問・反語の副詞・代名詞

これらも「所・者・之・其」重要虚詞と同様に文の骨格を形成する語であり、段階的に習得していくことが漢文読解力の向上につながります。日本国語塾TOPでは、虚詞を体系的にカリキュラム化して指導しています。

まとめ|日本国語塾トップで差をつけよう

この記事では、漢文の「所・者・之・其」重要虚詞について、用法の完全整理から実践的な読解ステップ、よくある間違いとその対策まで、徹底的に解説してきました。

改めて重要ポイントを振り返りましょう。

  • 「所」は動詞の前に置かれ、動作の対象・内容・方法を名詞化する「所字句」が基本。「所以」「有所〜」「無所〜」などの熟語パターンも必須。
  • 「者」は動詞・形容詞句の後に置かれ、名詞節を形成する。「者也」構文による定義・断定は最重要構文の一つ。
  • 「之」は代名詞・構造助詞(の)・動詞(ゆく)の3用法を文脈と位置で判別する。漢文中で最も出現頻度が高く、判別力がそのまま読解精度に直結する。
  • 「其」は指示代名詞・三人称代名詞・副詞(推量・詠嘆)の3用法を、文末の助詞と位置関係から判別する。「其〜乎」「其〜哉」の構文は特に頻出。

これらの「所・者・之・其」重要虚詞を正確に使いこなせるようになれば、漢文の読解は格段にスムーズになります。一朝一夕に身につくものではありませんが、本記事を繰り返し参照しながら、例文の音読・書き下し・訳出を地道に積み重ねてください。その積み重ねが、入試本番での確実な得点力へと結実します。

最後に、藤原先生からのメッセージをお伝えします。「漢文が苦手」と感じている生徒の大半は、「所・者・之・其」重要虚詞の理解が曖昧なまま文章を読もうとしているのです。まず虚詞の用法を固め、それから文全体の構造を読む——この順序を守れば、必ず漢文は読めるようになります。日本国語塾TOPの授業では、この順序を徹底した指導で、多くの生徒が短期間で劇的な変化を遂げてきました。ぜひ一度、私たちの授業を体験してみてください。


日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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執筆:藤原進之介(数強塾グループ代表・日本国語塾TOP監修)/山下翔平(スタディサプリ国語講師・日本国語塾TOP在籍)

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