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漢文頻出の故事成語50選|由来から覚えると忘れない

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数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

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はじめに

数強塾グループ代表の藤原進之介です。

先日、授業後に生徒からこんな質問をもらいました。

「先生、故事成語って、単語帳で丸暗記しようとすると全部同じに見えてきて、
テスト前日に頭の中でぐるぐるしてしまいます……どうすればいいですか?」

わかります、その感覚。「矛盾」も「蛇足」も「五十歩百歩」も、
漢字二〜四文字の塊がずらっと並んでいると、脳みそが「もう無理」と言い始めますよね。

でも、安心してください。故事成語は「由来(ストーリー)」から覚えると、驚くほど忘れないのです。
人間の脳はエピソード記憶が得意です。物語として入れた情報は、
単純な語呂合わせや丸暗記よりもはるかに長期記憶に定着します。

この記事では、漢文で頻出の故事成語50選を由来・意味・受験での使われ方とともに解説します。
読み終えたあとには「あ、あの話ね!」と思い出せるようになるはずです。
ぜひ最後まで読んでいってください。

なぜ故事成語の学習が重要なのか

故事成語は、センター試験から共通テスト、そして各大学の個別試験に至るまで、
漢文の読解・現代文の語彙問題・小論文・作文のあらゆる場面で登場します。
特に近年の共通テストでは、漢文の本文中に故事成語が埋め込まれており、
その意味を理解していないと文脈が正確につかめない設問が増えています。

さらに、現代語にも溶け込んでいる故事成語(「矛盾」「推敲」「蛇足」など)は、
現代文の評論文にも普通に出てきます。漢文・現代文の両方で得点に直結するのですから、
これを勉強しない手はありません。

加えて、故事成語の出典となる古典作品――『韓非子』『史記』『孟子』『荘子』『戦国策』など――は、
漢文の読解問題として直接出題されることもあります。
つまり、故事成語の由来を知ることは、原典テキストの読解力強化にも直結するのです。
一石二鳥どころか、一石三鳥の学習です。

具体的な方法・ステップ解説

ステップ① まず「出典・由来」を5行で把握する

故事成語を覚えるとき、最初にやることは意味の丸暗記ではありません。
「どんな場面でこの言葉が生まれたか」を5行程度のストーリーで把握することです。
以下に頻出50選を、出典・由来・意味・受験ポイントとともにまとめます。
じっくり読んで、お気に入りのエピソードを見つけてください。

ステップ② 頻出50選:由来から完全理解

以下の表で、漢文頻出故事成語50選を一気に確認しましょう。

また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

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No. 故事成語 読み方 出典 由来・エピソード 意味 受験ポイント
1 矛盾 むじゅん 『韓非子』 楚の商人が「この矛はどんな盾も貫く」「この盾はどんな矛も防ぐ」と言ったところ、「ではその矛でその盾を突いたらどうなる?」と問われ答えられなかった。 つじつまが合わないこと 共通テスト頻出。「矛盾」が本文中に登場する韓非子の問題が過去に出題された。
2 蛇足 だそく 『戦国策』 蛇の絵を早く描いた者が酒をもらえる競争で、一番に描き終えた男が余裕をかまして蛇に足を描き足したため、「蛇に足はない」と言われ酒を没収された。 余計なことをして失敗すること 「無用の長物」との比較問題で出題されることがある。
3 五十歩百歩 ごじっぽひゃっぽ 『孟子』 戦場で五十歩逃げた兵士が百歩逃げた兵士を笑った。孟子は「逃げたことに変わりはない」と諭した。 程度の差はあっても本質的に同じであること 孟子の王道政治の議論の中で登場。文脈理解が問われる。
4 推敲 すいこう 『唐詩紀事』 詩人・賈島が「僧は推す月下の門」の「推す」を「敲く」にすべきか悩みながら歩いていて、韓愈の行列に突っ込んでしまった。韓愈は「敲くがよい」と助言した。 文章を何度も練り直すこと 「推敲」という言葉自体の由来を説明させる記述問題が難関大で出る。
5 完璧 かんぺき 『史記』 趙の宝・和氏の璧を秦王に奪われそうになった藺相如が機転を利かせ、璧を完全な状態で趙に持ち帰ることに成功した。 欠点のない完全な状態 『史記』廉頗・藺相如列伝からの出題で頻出。
6 臥薪嘗胆 がしんしょうたん 『史記』『呉越春秋』 越王・勾践が呉に敗れ屈辱の捕虜生活を送り、帰国後は薪の上に寝て苦い胆を嘗め、復讐の志を忘れないようにした。 目的のためにつらい苦労に耐えること 「臥薪」と「嘗胆」が別々の話に由来する点を問う問題がある。
7 鶏口牛後 けいこうぎゅうご 『史記』 蘇秦が「大きな牛の尻になるより、小さな鶏の口になれ」と諸国に説いた故事。 大きな組織の末端より小さな組織のトップになれ 縦横家・蘇秦の合従策の文脈で出題される。
8 漁夫の利 ぎょふのり 『戦国策』 シギとハマグリが争っているところを漁師が来て、両方をとらえた。 二者が争う間に第三者が利益を得ること 戦国策の外交交渉の場面で登場。比喩の構造を問う問題が出やすい。
9 刎頸の交わり ふんけいのまじわり 『史記』 廉頗と藺相如が深い信頼で結ばれ、「首を刎ねられても悔いない」ほどの友情を誓った。 命がけの深い友情 廉頗・藺相如列伝は丸ごと出題される大学もある。
10 四面楚歌 しめんそか 『史記』 項羽が垓下で漢軍に包囲された際、四方から楚の歌が聞こえ「楚はすでに漢に降った」と悟った。 四方を敵に囲まれ孤立無援の状態 項羽の最期の場面。情景描写と心情を問う問題が多い。
11 鴻鵠の志 こうこくのこころざし 『史記』 農作業をしていた陳勝が「燕雀(小鳥)にどうして鴻鵠(大鳥)の志がわかろうか」と言い、大きな野心を示した。 大人物の大きな志 陳勝・呉広の乱の文脈で出題される。
12 朝三暮四 ちょうさんぼし 『荘子』『列子』 猿に「朝に三つ、暮れに四つ」とトチの実を与えると猿は怒ったが「朝に四つ、暮れに三つ」と言うと喜んだ。合計は同じなのに。 目先の違いにこだわり本質を見失うこと。または口先で人を丸め込むこと 荘子の寓話。二つの意味がある点を問う問題がある。
13 杞憂 きゆう 『列子』 杞の国の人が「天が落ちてきたらどうしよう」と毎日心配して食事も眠れなくなった。 取り越し苦労。無用の心配 「杞人天を憂う」の原文が出題されることがある。
14 塞翁が馬 さいおうがうま 『淮南子』 塞(辺境)の老人の馬が逃げ→戻ってきて良馬を連れて来た→息子が落馬して足を骨折した→徴兵を免れた。吉凶は予測できない。