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現代文頻出テーマ「グローバリズムとナショナリズム」完全攻略|境界と国家の問い

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数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

今回のテーマは、大学受験現代文で近年ますます出題頻度が高まっている「グローバリズムとナショナリズム」です。共通テストから難関私大・国公立二次試験まで、このテーマは現代文頻出テーマとして避けて通れない重要分野です。「難しそう…」と感じている受験生も多いと思いますが、この記事を読めば論点の全体像が見え、本番でどんな文章が出ても読み解けるようになります。しっかり最後まで読んでください!


はじめに:なぜ「グローバリズムとナショナリズム」が頻出なのか

現代文の入試問題は、時代の知的課題を反映します。21世紀に入ってから、世界はグローバル化の加速と、それへの反動としてのナショナリズムの台頭という二つの力が激しくぶつかり合う時代を迎えました。EU離脱(ブレグジット)、アメリカのトランプ現象、移民問題、さらにはコロナ禍が浮き彫りにした「国境」の意味の再確認など、現実世界の大問題がそのまま現代文の素材になっているのです。

東大・京大・早稲田・慶應・一橋など難関大の過去問を分析すると、「国家とは何か」「境界線(ボーダー)の意味」「アイデンティティと共同体」「普遍主義と特殊主義の対立」といったキーワードが繰り返し登場します。これらはすべて、グローバリズムとナショナリズムという現代文頻出テーマの射程に入るものです。

翔先生からも一言いただきましょう。

「受験生の皆さんが苦手とするのは、このテーマの”抽象度の高さ”です。グローバリズムもナショナリズムも、教科書的な定義だけ覚えても読めるようにはなりません。筆者がどういう問題意識でこの対立を論じているかを読み取る力が必要です。その読み取り方を今日は具体的にお伝えします!」(翔先生)


核心情報:グローバリズムとナショナリズムの基本構造を理解する

グローバリズムとは何か

グローバリズム(globalism)とは、国家・民族・文化の境界を越えて、人・モノ・カネ・情報が自由に行き来する世界のあり方を理想とする思想・潮流です。経済的には自由貿易・多国籍企業の活動、政治的には国際機関(国連・WTOなど)による統治、文化的には普遍的人権や多文化共生の理念がその代表例です。

現代文の文脈では、グローバリズムはしばしば「均質化」「脱領域化」「ボーダーレス」といった言葉と結びつけて論じられます。国境という「境界」が無意味化していく世界像です。

ナショナリズムとは何か

ナショナリズム(nationalism)とは、国民(nation)という共同体への帰属意識と、その独自性・自律性を守ろうとする意志です。言語・文化・歴史・土地を共有する集団が「われわれ」という意識を持ち、他者との境界を引くことで成り立ちます。

重要なのは、現代文の文脈でナショナリズムは単純に「悪いもの」として描かれるわけではないという点です。グローバリズムによって均質化・経済格差が生まれる中で、地域固有の文化や生活を守る力としてナショナリズムを再評価する論点も頻出です。

「境界」というキーワードの重要性

このテーマで最も重要な概念の一つが「境界(ボーダー)」です。国境・民族の境・文化の境・言語の境——これらの境界をどう見るかで、筆者の立場が決まります。

  • 境界を乗り越えるべきものと見る立場 → グローバリズム寄り
  • 境界こそが共同体・アイデンティティを守ると見る立場 → ナショナリズム寄り
  • 境界は歴史的に構築されたものに過ぎないと見る立場 → 構築主義・ポストモダン的批判

入試文章では、この三つの視点が複雑に絡み合って論じられます。「筆者はどの立場か」を読み解くことが、設問に答える上での鍵になります。

普遍主義と特殊主義の対立

グローバリズムとナショナリズムの対立は、哲学的には「普遍主義(universalism)vs 特殊主義(particularism)」の対立でもあります。人権・民主主義・市場経済などの「普遍的価値」を世界に広めようとするのが普遍主義的グローバリズム。これに対し、それぞれの文化・宗教・歴史に根ざした価値観を尊重すべきだという立場が特殊主義的ナショナリズムです。

この対立軸を頭に入れておくと、初見の文章でも「ああ、この筆者は普遍主義の危うさを問題にしているんだな」と素早く構造を把握できます。


具体的な方法:入試問題での読み方・解き方

ステップ①:テーマの「対立軸」を最初に確認する

グローバリズムとナショナリズムを扱う文章は、必ず何らかの「対立」を軸に展開します。最初の数段落で、筆者が何と何を対立させているかをメモしながら読みましょう。

例えば、「均質化された世界 vs 多様な文化の保全」「自由な移動 vs 国民国家の主権」「普遍的人権 vs 文化相対主義」といった対立軸が設定されていることが多いです。この対立軸を把握すれば、文章全体の「地図」が見えてきます。

ステップ②:筆者の「問い」を特定する

現代文頻出テーマを扱う文章には必ず筆者の「問い」があります。「国家とは何のために存在するのか」「グローバル化は本当に人々を幸福にするのか」「ナショナリズムは克服されるべきか」——この問いを見つけることが読解の核心です。

問いは多くの場合、文章の冒頭か第二段落前後に明示されます。「~とはどういうことか」「~は本当に~なのだろうか」という形の問いかけ文を意識的に探してください。

ステップ③:具体例と抽象論の往復を追う

このテーマの文章では、抽象的な概念論と具体的な歴史・社会の事例が交互に登場します。例えば:

  • 「ネーション(国民)という概念はそもそも近代の発明である」(抽象論)→「19世紀のヨーロッパで国民国家が形成される過程で、教育や新聞が国民意識を作り出した」(具体例)
  • 「グローバリズムは文化の均質化をもたらす」(抽象論)→「世界中でマクドナルドやアップルの製品が普及し、地域の食文化・産業が失われた」(具体例)

具体例は抽象論を説明・例証するために置かれています。「この具体例は何の説明か」を常に問いながら読むことで、段落間の論理関係が明確になります。

ステップ④:筆者の「結論・主張」と「留保・批判」を区別する

難関大の現代文では、筆者が単純に「グローバリズムは良い/悪い」と言い切ることはほとんどありません。多くの場合、一方の立場の良さを認めつつも、その問題点や限界を指摘するという複雑な論理構造を持ちます。

「たしかに~である。しかし~」「~という側面は否定できないが、他方で~」といった逆接・譲歩の表現に注目してください。この「しかし」の後に筆者の本当の主張が来ることがほとんどです。

ステップ⑤:キーワードの「定義の読み取り」を徹底する

このテーマでは、筆者独自の定義でキーワードが使われることがあります。例えば、「ナショナリズム」を単なる排他的愛国主義ではなく「場所への愛着」として再定義している文章や、「グローバリズム」を経済的側面だけでなく「想像力の均質化」として論じる文章もあります。

設問で「本文中の○○とはどういう意味か」と問われた場合、辞書的定義ではなく、その文章における筆者の定義を答えることが正解への道です。


藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原進之介より:「背景知識は武器にならない、読解力が武器だ」

このテーマを聞いて、「歴史や政治経済の知識を詰め込めばいい」と考える受験生がいますが、それは大きな誤解です。現代文は文章に書かれていることを正確に読み取る力を問うもので、背景知識は補助にはなりますが、それだけでは得点できません。

むしろ、背景知識があると「筆者の言いたいことを勝手に決めつける」という罠にはまりやすくなります。「グローバリズムは良いものだ」という自分の先入観で読むと、筆者がグローバリズムを批判的に論じていても気づけなくなります。常に「この文章の筆者はどう言っているか」を最優先にしてください。

翔先生より:「接続詞と段落の役割を意識した読み方」

グローバリズムとナショナリズムというテーマは、論の展開が複雑になりがちです。そこで私がおすすめするのが「接続詞マーキング法」です。文章を読みながら、逆接(しかし・だが・ところが)・因果(したがって・ゆえに・なぜなら)・転換(一方・他方・対して)の接続詞に印をつけていくだけで、論理の流れが一気に見えやすくなります。

また、各段落の最初の一文(トピックセンテンス)と最後の一文を読むだけで段落の主旨がわかることが多いです。時間が足りない場合でもこの方法で大意を把握し、設問に関係する箇所を精読するという戦略が有効です。


よくある失敗と解決策

失敗①:「グローバリズム=良いもの、ナショナリズム=悪いもの」という先入観

メディアや授業で「グローバル化は進歩、ナショナリズムは危険」という図式を刷り込まれている受験生は多いです。しかし入試文章では、グローバリズムの暴力性(経済的格差・文化破壊)やナショナリズムの肯定的側面(文化保全・共同体の絆)が論じられることも多くあります。

解決策:文章を読む前に「この文章でどちらが肯定されているかは白紙にする」という意識を持ちましょう。最初の段落を読んだ時点で「この筆者はどちら寄りか」を仮説として立て、読み進めながら修正していくプロセスが大切です。

失敗②:抽象的な記述の意味が取れない

「国民国家は想像の共同体である」「ボーダーは実在しない構築物だ」といった抽象的命題の意味がわからず、混乱してしまうケースです。

解決策:抽象命題の直後に必ず具体例や説明が来ます。「つまり」「例えば」「というのも」に続く部分を読んで、「この難しい表現は要するにこういうことを言っているんだ」と自分の言葉で置き換える練習をしましょう。この「抽象→具体」の往復練習が読解力の核心です。

失敗③:記述問題で「自分の意見」を書いてしまう

「グローバリズムとナショナリズムの対立についてどう思うか」という設問ではなく、「筆者はなぜ~と述べているのか説明せよ」という設問なのに、自分の考えを書いてしまうミスです。

解決策:記述問題の解答は「筆者の論理」を再現するものです。「本文によれば」「筆者は~と述べており」という意識で書く習慣をつけてください。自分の意見はゼロ点の原因になります。

失敗④:語彙不足で読解がとまる

「普遍主義」「構築主義」「ポストコロニアル」「他者性」「アイデンティティ・ポリティクス」などの語彙を知らないために、文章全体の理解が詰まってしまうケースです。

解決策:現代文頻出テーマの関連語彙リストを作り、週に10語ずつインプットする習慣をつけましょう。日本国語塾TOPでは頻出テーマ別語彙集も提供しており、効率的に対策できます。


今日からできるアクション

アクション①:過去問のテーマ分類をする

志望大学の過去5〜10年分の現代文問題を集め、テーマごとに分類してみてください。「グローバリズムとナショナリズム」「身体と自己」「言語と思考」「科学技術と人間」など、頻出テーマのパターンが見えてきます。このテーマ分析だけで入試準備の精度が格段に上がります。

アクション②:新書・論説文を週1冊読む

このテーマに関連する新書として、ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』(解説本でも可)、内田樹『日本辺境論』、水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』などがおすすめです。読み切れなくてもよいので、第一章だけでも読むことで文章への免疫ができます。

アクション③:「接続詞マーキング」を毎日1文章で練習する

翔先生が紹介した接続詞マーキング法を、今日から毎日1つの論説文(新聞の社説でも可)で実践してください。1ヶ月続ければ、論理の流れを追う力が目に見えて伸びます。

アクション④:記述答案を「筆者の論理の再現」として書き直す

過去に書いた記述答案を見直し、「自分の意見が混入していないか」「本文の論理を正確に再現できているか」をチェックしてください。問題点が見つかったら、本文の該当箇所に戻って解答を書き直す練習を繰り返しましょう。


まとめ・日本国語塾トップについて

「グローバリズムとナショナリズム」は、現代文頻出テーマの中でも特に重要性が高く、かつ深い読解力が問われる分野です。今回のポイントをまとめると:

  1. グローバリズム・ナショナリズム・境界の基本概念を正確に理解する
  2. 普遍主義と特殊主義の対立軸を常に意識して読む
  3. 対立軸の確認→問いの特定→具体例の追跡→逆接への注目→キーワードの定義読み取りという5ステップで読解する
  4. 先入観を排除し、「この文章の筆者は何を言っているか」だけに集中する
  5. 記述答案は筆者の論理の再現であることを徹底する

このテーマは一度しっかりとした理解の枠組みを持てば、初見の文章でも揺らがない読解力に直結します。ぜひ今日紹介したアクションを実践して、着実に得点力を上げてください!


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