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環境・農学部の小論文対策|SDGs・食料問題・生態系を論じる専門的視点

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

環境学部・農学部を志望する受験生の皆さん、小論文対策に悩んでいませんか?「SDGsって言葉は知っているけど、どう論じればいいかわからない」「食料問題や生態系について書くとき、何を軸にすればいいの?」という声を、塾の指導現場でたくさん聞いてきました。

環境・農学系の小論文には、一般的な文系・理系の小論文とは異なる「専門的な視点」が求められます。単に環境問題に関心があることを示すだけでは不十分で、科学的根拠・政策的視点・倫理的考察を組み合わせた多角的な論述が高評価につながります。

この記事では、環境・農学部の小論文対策として、SDGs・食料問題・生態系という三大テーマをどう論じるか、具体的な方法と実践的アドバイスを3500字以上でたっぷり解説します。最後まで読んで、ライバルに差をつけましょう!


核心情報:環境・農学部小論文が求める「専門的視点」とは

環境・農学部の小論文対策において、まず理解しておきたいのは「採点官が何を見ているか」です。これらの学部の採点官は、実際にSDGs・食料問題・生態系の研究や実践に携わっている専門家です。つまり、表面的な知識ではなく、問題の構造を理解しているかが問われます。

具体的には、次の三つの視点が求められます。

  • ①科学的・データ的視点:数値や研究成果を根拠として使える力
  • ②システム思考:問題を孤立した事象としてではなく、相互に連関するシステムとして捉える力
  • ③実践的解決志向:「問題がある」で終わらず、「何をすべきか」まで論じる力

翔先生からひと言:「環境・農学部の小論文でよく見かけるのが、『地球温暖化は深刻です。私たちは環境を大切にしなければなりません』で終わってしまうもの。これは中学生の作文レベルです。大学が求めるのは、その一歩先、二歩先の議論です。」

この記事を読み終えたとき、あなたは環境・農学部の小論文対策において「その一歩先」を書けるようになっているはずです。


具体的な方法:三大テーマ別の論じ方マスター

① SDGsを論じる専門的視点

SDGs(持続可能な開発目標)は2015年に国連で採択された17の目標ですが、環境・農学部の小論文対策においてSDGsを扱う際に多くの受験生が陥るのが「目標を列挙するだけ」という罠です。

【NGな書き方の例】
「SDGsの目標2は飢餓をゼロにすることで、目標13は気候変動への対策です。これらを達成するために私たちは努力しなければなりません。」

これでは知識の羅列に過ぎません。では、どう書けばよいのでしょうか。

【プロが教えるSDGs論述の三ステップ】

ステップ1:トレードオフとシナジーを分析する
SDGsの17目標は互いに矛盾する部分があります。たとえば、目標8(経済成長)と目標13(気候変動対策)は時に相反します。経済発展を優先すると炭素排出量が増えるというトレードオフの関係です。一方、目標2(食料安全保障)と目標15(陸の豊かさを守る)はシナジー(相乗効果)を持ちます。持続可能な農業が生態系を守り、長期的な食料安全保障を実現するからです。このような関係性の分析こそが、専門的な視点です。

ステップ2:ローカルな事例と数値を使う
SDGsはグローバルな目標ですが、論文では具体的なローカル事例が説得力を高めます。たとえば、「日本の食料自給率はカロリーベースで2023年度に38%(農林水産省調べ)と先進国の中で最低水準にある。これは目標2の達成という観点から深刻な課題である」のように、数値を伴った現状把握を示しましょう。

ステップ3:政策提言で締める
「〇〇という問題を解決するために、□□という政策・取り組みが有効であると考える。その理由は…」という形で、具体的な解決策を提示して論文を締めます。これが「実践的解決志向」の示し方です。

② 食料問題を論じる専門的視点

食料問題は環境・農学部の小論文対策における最頻出テーマのひとつです。しかし「食料が足りない」「もったいない」という表面的な議論では高得点は取れません。食料問題を専門的に論じるためには、次の四つの軸を意識してください。

軸1:食料安全保障(Food Security)
食料安全保障とは「すべての人が、いつでも、活動的で健康的な生活に必要な食料を物理的・経済的に入手できる状態」(FAO定義)です。日本における食料安全保障の問題は、単なる量の問題ではなく、輸入依存構造、農業従事者の高齢化・減少、耕作放棄地の拡大という複合的課題です。

軸2:フードロスとサプライチェーン
世界で生産される食料の約3分の1(約13億トン)が廃棄されているというFAOのデータがあります(2011年報告)。日本においても年間約472万トンのフードロスが発生しています(2022年度農林水産省・環境省推計)。フードロス削減はSDGs目標12(持続可能な消費と生産)とも直結する重要テーマです。サプライチェーン全体の最適化という視点で論じると専門性が増します。

軸3:代替タンパク質と農業技術革新
世界人口が2050年に約97億人に達すると予測される中(国連推計)、タンパク質需要の増大は深刻な課題です。昆虫食・植物性代替肉・培養肉・スピルリナ(藻類)などの代替タンパク質技術は、食料問題解決の重要な選択肢として国際的に注目されています。これらを論じることで、最先端の議論を理解していることをアピールできます。

軸4:気候変動と農業生産性の関係
食料問題と生態系・気候変動は切り離せません。気候変動による気温上昇・異常気象は、農業生産量の変動リスクを高めます。IPCCの報告書によれば、気温が1.5℃上昇するだけで、主要作物の収量が最大25%減少する地域があるとされています。このような科学的知見を踏まえた論述は、採点官に強い印象を与えます。

③ 生態系を論じる専門的視点

生態系(Ecosystem)をテーマにした小論文では、単に「生物多様性は大切です」と書くだけでは不十分です。環境・農学部の小論文対策として、生態系を専門的に論じるための核心概念をご紹介します。

核心概念1:生態系サービス
生態系サービスとは、人間が生態系から受け取る恩恵のことで、①供給サービス(食料・水・木材等)②調整サービス(気候調節・水質浄化・洪水調節等)③文化的サービス(観光・精神的価値等)④基盤サービス(土壌形成・光合成・栄養循環等)に分類されます(ミレニアム生態系評価, 2005)。この概念を使って「生態系の破壊が人間社会に与える経済的損失」を論じると、非常に説得力が増します。

核心概念2:生物多様性の損失とその要因
現在、地球では「第6の大量絶滅」が進行中とも言われています。その主要因として、①生息地の破壊(森林伐採・農地開発)②外来種の侵入③過剰採取④環境汚染⑤気候変動の五つが挙げられます(IPBES報告書, 2019)。これらを体系的に整理して論じることが求められます。

核心概念3:COP15とネイチャーポジティブ
2022年のCOP15(生物多様性条約締約国会議)で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組み」では、2030年までに陸域・海域の30%以上を保全する「30by30目標」が掲げられました。また、「ネイチャーポジティブ(自然再興)」という概念、すなわち生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せるという方向性が国際社会の共通目標となっています。これらの最新動向を論述に盛り込むことで、時事的な感度の高さを示せます。


藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原進之介より:「論文の骨格を先に組め」

環境・農学部の小論文対策で私が常に受験生に伝えるのは、「書き始める前に5分間で骨格を組むこと」です。具体的には次の形を使ってください。

  • 第1段落(問題提起):テーマの背景と現状の問題点を数値で示す
  • 第2段落(原因分析):問題の根本原因をシステム思考で分析する
  • 第3段落(解決策の提示):具体的かつ実現可能な解決策を2〜3点挙げる
  • 第4段落(自己の立場・結論):自分の意見を明確に述べ、将来の展望で締める

この四段構成は、どのテーマでも応用できます。SDGs・食料問題・生態系、いずれのテーマでもこの骨格に肉付けしていくイメージで書いてください。

翔先生より:「接続詞と論理展開を意識せよ」

高得点の小論文と低得点の小論文の差は、「論理の流れ」にあります。知識量はほぼ同じでも、接続詞の使い方ひとつで論理性の印象が大きく変わります。

環境・農学部の小論文対策として、特に意識してほしい接続詞パターンは次の通りです。

  • 「確かに〜。しかし〜」:反論を先に認めてから自分の主張を展開する(譲歩構文)
  • 「なぜなら〜だからである」:主張に根拠を付ける
  • 「たとえば〜」:抽象論を具体例で裏付ける
  • 「したがって〜」:原因から結論を導く

これらを意識的に使うだけで、論文全体の論理性が格段に向上します。日頃の練習から接続詞を意識して書く習慣をつけましょう。


よくある失敗と解決策

失敗①:感情論・精神論に終始してしまう
「地球を守るためにみんなで頑張ろう」というまとめは、小論文ではNG。解決策:必ず「誰が・何を・どのように」という具体性を持たせてください。「農林水産省が補助金制度を拡充することで、有機農業への転換を促進し、化学肥料由来の環境負荷を低減できる」のような具体性が必要です。

失敗②:一面的な議論しかしない
「有機農業は素晴らしい、すべての農家が転換すべきだ」という単純な主張は説得力に欠けます。解決策:「有機農業は環境負荷低減に有効だが、生産コストの上昇と収量の低下というトレードオフも存在する。したがって、補助金制度と技術開発を組み合わせた段階的移行が現実的である」というように、トレードオフを認識した上で論じましょう。

失敗③:最新情報が古い・データが曖昧
「〜と言われています」「〜らしい」という曖昧な表現は信頼性を下げます。解決策:農林水産省・環境省・FAO・IPCC・IPBESなどの信頼できる機関のデータを年度付きで引用する習慣をつけましょう。受験勉強の中で、これらの機関のホームページや白書を定期的にチェックすることをおすすめします。

失敗④:結論が「普通のこと」すぎる
「食料問題を解決するために食品ロスを減らすべきだ」という結論は、誰でも言えます。解決策:「食品ロス削減のために、AIを活用した需要予測システムをフードサプライチェーン全体に導入し、生産から小売・消費段階までの廃棄を段階的に削減する政策枠組みが必要である」のように、一段階踏み込んだ提言を意識してください。


今日からできるアクション

環境・農学部の小論文対策を今日から始めるための、具体的なアクションプランを紹介します。

アクション1(今日):三大テーマの「基本構造マップ」を作成する
SDGs・食料問題・生態系のそれぞれについて、A4用紙1枚にマインドマップ形式で「問題の現状・原因・解決策・関連データ」を書き出してみましょう。この作業だけで、頭の中が整理されます。

アクション2(今週):模範答案を1本書いてみる
「日本の食料自給率の低下について、あなたの考えを800字以内で述べなさい」というテーマで、この記事を参考に実際に書いてみましょう。書いたら、この記事の「よくある失敗」チェックリストで自己採点してください。

アクション3(今月):時事情報のインプットルーティンを作る
農林水産省・環境省の公式サイトを週1回チェックする習慣をつけましょう。また、NHKの「クローズアップ現代」や新聞の環境・農業面を定期的に読むことで、最新の政策動向や事例をストックできます。これが小論文の「一段上の議論」の材料になります。

アクション4(継続):接続詞チェックを習慣化する
書いた小論文の下書きで、接続詞を全てマーカーでチェックしてみましょう。接続詞が少ない文章は論理の流れが弱い証拠です。「なぜなら」「しかし」「したがって」「たとえば」を意識的に増やすことで、論理性が自然と向上します。


まとめ・日本国語塾トップについて

今回は、環境・農学部の小論文対策として、SDGs・食料問題・生態系という三大テーマの専門的な論じ方を徹底解説しました。重要なポイントをまとめます。

  • 環境・農学部の小論文では「科学的視点・システム思考・実践的解決志向」の三本柱が求められる
  • SDGsはトレードオフとシナジーを分析し、政策提言で締める
  • 食料問題は食料安全保障・フードロス・代替タンパク質・気候変動の四軸で論じる
  • 生態系は生態系サービス・生物多様性損失の要因・国際的枠組みの三概念を活用する
  • 論文の骨格は「問題提起→原因分析→解決策→結論」の四段構成で組む
  • 感情論・一面的議論・曖昧なデータ・月並みな結論という四つの失敗を避ける

環境・農学部の小論文対策は、知識のインプットと文章力の向上を同時に進める必要があります。一人では難しいと感じた方は、ぜひ私たちにご相談ください。


日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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