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論語の入試頻出章句20選|意味と背景を完全マスターする方法
はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
先日、こんな質問が届きました。
「藤原先生、論語って全部で何章あるんですか?入試に全部出るんですか?それ全部暗記しないといけないんですか?!」
……大丈夫です、落ち着いて(笑)。論語は全20篇・約500章からなる大作ですが、入試に頻出する章句はある程度絞られています。翔先生もよく言うんですが、「論語は”量”じゃなくて”質”で攻略せよ」というのが合言葉です。
この記事では、入試頻出の論語章句20選を厳選し、それぞれの意味・現代語訳・背景知識・覚え方まで完全解説します。漢文の論語対策を一気に仕上げたい受験生は、ぜひ最後まで読んでください!
なぜこれが重要なのか
論語は、大学入試・高校入試を問わず漢文の最頻出テキストのひとつです。共通テスト・センター試験のデータを見ても、論語は単独または他の文章との融合問題として繰り返し出題されています。
理由は大きく3つあります。
- ①文章の長さが手ごろ:論語の章句は短いものが多く、入試問題として扱いやすい。
- ②教育的価値が高い:「学ぶ」「仁」「礼」などのテーマは現代にも通じ、出題意図が明快。
- ③語彙・句法の学習素材として優秀:再読文字・否定形・反語など、漢文の重要句法が凝縮されている。
つまり、論語をマスターすることは漢文全体の底上げにもなるのです。一石二鳥どころか、一石三鳥の学習効果があります。
具体的な方法・ステップ解説
STEP 1:まず「篇の構成」を大づかみする
論語は孔子とその弟子たちの言行録で、全20篇あります。篇名は冒頭の文字から取られており(「学而」「為政」「里仁」など)、篇名自体が内容のヒントになっています。すべて丸暗記する必要はありませんが、「この章句はどの篇か」がわかると文脈理解が深まります。
翔先生からのアドバイス:「最初の10篇(上論)に超重要章句が集中しているから、まずそこを制覇しよう!」
STEP 2:頻出章句20選を「意味・背景・句法」の3点セットで覚える
以下に、入試頻出の論語章句20選を厳選しました。それぞれ白文・書き下し文・現代語訳・ポイントをセットで確認してください。
①「学而時習之、不亦説乎」(学而篇)
書き下し文:学びて時に之を習ふ、亦た説ばしからずや。
現代語訳:学んだことを折に触れて復習する、なんと喜ばしいことではないか。
ポイント:「不亦〜乎」は反語の重要句法。「説」は「悦」と同義で「よろこぶ」の意。論語の冒頭1文目であり、最頻出!
②「有朋自遠方来、不亦楽乎」(学而篇)
書き下し文:朋有り、遠方より来たる、亦た楽しからずや。
現代語訳:友人が遠くから訪ねてきてくれる、なんと楽しいことではないか。
ポイント:①と連続する章句。「朋」と「友」の違い(朋=同門の学友)を問われることがある。
③「人不知而不慍、不亦君子乎」(学而篇)
書き下し文:人知らずして慍みず、亦た君子ならずや。
現代語訳:他者に自分の才能を認められなくても腹を立てない、これこそ君子ではないか。
ポイント:「慍」(うらむ)の読みを問われやすい。①②③は一体のセットで覚えよう。
④「吾日三省吾身」(学而篇)
書き下し文:吾日に三たび吾が身を省みる。
現代語訳:私は毎日3つの点について自分の行いを反省する。
ポイント:曾子の言葉。「三省」の内容(忠・信・習)もセットで。「省」の読みは「かへりみる」。
⑤「温故而知新、可以為師矣」(為政篇)
書き下し文:故きを温めて新しきを知れば、以て師と為るべし。
現代語訳:古いことを学び直して新たな知識を得ることができれば、師たる資格がある。
ポイント:「温故知新」の出典。「可以〜」構文(〜することができる)に注意。
⑥「学而不思則罔、思而不学則殆」(為政篇)
書き下し文:学びて思はざれば則ち罔し、思ひて学ばざれば則ち殆し。
現代語訳:学ぶだけで考えなければ身につかず、考えるだけで学ばなければ危うい。
ポイント:「罔」(むなし)・「殆」(あやうし)の読みが頻出。対句構造が美しい名言。
⑦「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」(雍也篇)
書き下し文:これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。
現代語訳:ものを知っているだけの人は好きな人には及ばず、好きな人は楽しんでいる人には及ばない。
ポイント:「不如」(〜に及ばない)の比較構文。学習の3段階を示す有名章句。
⑧「三人行、必有我師焉」(述而篇)
書き下し文:三人行けば、必ず我が師有り。
現代語訳:三人で行動すれば、その中に必ず自分の師となる人がいる。
ポイント:「焉」の置き字としての用法を確認。「三人寄れば文殊の知恵」の原型とも言われる。
⑨「己所不欲、勿施於人」(顔淵篇・衛霊公篇)
書き下し文:己の欲せざるところを、人に施すなかれ。
現代語訳:自分がされたくないことを、他人にしてはいけない。
ポイント:「仁」の実践的定義。「勿〜」(〜するなかれ)禁止の句法。黄金律(Golden Rule)として世界的にも有名。
⑩「過而不改、是謂過矣」(衛霊公篇)
書き下し文:過ちて改めざる、是を過ちと謂ふ。
現代語訳:過ちを犯しても改めない、これこそが本当の過ちというものだ。
ポイント:「謂」(いふ)の読みに注意。「過ちて則ち改むるに憚ること勿れ」と対応させて覚えるとよい。
⑪「吾十有五而志于学…」(為政篇)
書き下し文:吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑はず……
現代語訳:孔子が自らの生涯を振り返った言葉。15歳で学を志し、30で自立、40で迷わず、50で天命を知り、60で人の言葉をすべて素直に聞け、70で心のままに行動しても道をはずれなかった。
ポイント:「而立」「不惑」「知命」「耳順」「従心」の語源。年齢の別称として超頻出!
⑫「知者楽水、仁者楽山」(雍也篇)
書き下し文:知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。
現代語訳:知恵のある人は水を好み、仁徳のある人は山を好む。
ポイント:「楽」の読みが「たのしむ」であることに注意(「らく」と読まない)。「知者は動き、仁者は静かなり」と続く。
⑬「朝聞道、夕死可矣」(里仁篇)
書き下し文:朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。
現代語訳:朝に真理を知ることができれば、夕方に死んでも構わない。
ポイント:「可矣」(よし)の語感。真理・道への孔子の激しい渇望を示す章句。
⑭「不患人之不己知、患不知人也」(学而篇)
書き下し文:人の己を知らざることを患へず、人を知らざることを患ふ。
現代語訳:他者が自分を理解しないことを心配するのではなく、自分が他者を理解していないことを心配せよ。
ポイント:否定語の「不」の位置と返り点の読み方。「己知」→目的語の倒置に注意。
⑮「君子和而不同、小人同而不和」(子路篇)
書き下し文:君子は和して同ぜず、小人は同じて和