高校入試後期試験まで
時間

古文の敬語を完全マスター|尊敬・謙譲・丁寧の見分け方

Facebook
Twitter

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

“`html





古文の敬語を完全マスター|尊敬・謙譲・丁寧の見分け方

古文の敬語を完全マスター|尊敬・謙譲・丁寧の見分け方

はじめに|「敬語って、全部同じに見えるんですけど…」

こんにちは、数強塾グループ代表の藤原進之介です。

先日、授業後に生徒からこんな質問を受けました。

「先生、古文の敬語って『たまふ』とか『候ふ』とか、なんか全部似たり寄ったりで、
どれがどれだかさっぱりわかりません。試験でも毎回なんとなく選んでいます……」

この正直な告白、実はものすごく大事なことを教えてくれています。
「なんとなく」で解いている間は、永遠に点が安定しないということです。

古文の敬語は、センター試験(現・共通テスト)の時代から大学入試で安定して出題され続けている
最重要テーマのひとつです。しかも「敬語が読めるかどうか」は、
単語や文法の知識以上に文章全体の人間関係・文脈の把握に直結しています。
敬語が読めると、「誰が誰に何をした」が驚くほどクリアに見えてくるのです。

この記事では、古文の敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)の見分け方を、
藤原流のアプローチで完全解説します。
「読んでよかった!」と思ってもらえるよう、実践的な内容にまとめましたので、
ぜひ最後まで読んでください。

なぜ古文の敬語は重要なのか

古文において敬語が重要な理由は、大きく分けて2つあります。

① 主語を特定する最大のヒントになるから

古文では、現代語と違って主語がしばしば省略されます。
「誰がやったのか」が書いていないことが当たり前なのです。
そのとき、敬語は主語判定のレーダーとして機能します。

たとえば、動詞に尊敬の助動詞「(ら)せ給ふ」がついていれば、
その動作主は身分の高い人物(多くの場合、天皇・上皇・貴族など)です。
逆に謙譲語が使われていれば、動作主は語り手や身分の低い人物側になります。
敬語を読み解くことは、そのまま文章の主語を読み解くことに等しいのです。

② 入試で直接・間接に毎回問われるから

共通テスト古文・私大入試・国公立二次試験を問わず、
敬語に関する設問は毎年のように出題されます。
「傍線部の敬語の種類として正しいものを選べ」という直接問題はもちろん、
「この文の主語は誰か」「誰から誰への敬意を表すか」といった形でも問われます。
敬語を制する者が古文を制する、と言っても過言ではありません。

具体的な方法・ステップ解説|尊敬・謙譲・丁寧の見分け方

では、実際にどう見分けるか。ステップ順に解説します。

STEP 1|まず「3種類の敬語」の定義を叩き込む

古文の敬語は現代語と同じく3種類です。ただし、現代語とはニュアンスが微妙に異なるため、
定義を改めて確認しておきましょう。

種類 誰を敬う? 動作主と動作の受け手 代表的な語
尊敬語 動作の主語(動作主)を敬う 身分の高い人が動作を「する」ときに使う 給ふ(尊敬)/おはす/おはします/のたまふ/あそばす
謙譲語 動作の受け手(対象)を敬う 自分(や身分の低い側)が身分の高い人に動作を「する」ときに使う 奉る/申す/参る/候ふ(謙譲)/給ふ(謙譲)/侍り(謙譲)
丁寧語 聞き手(読み手)を敬う 話し手が聞き手に対して丁寧に述べる 候ふ(丁寧)/侍り(丁寧)/はべり

ポイントは「誰を敬っているのか」という視点を常に持つことです。
尊敬語は「動作する人(主語)」を高め、謙譲語は「動作を受ける人(対象)」を高めます。
この区別が曖昧なうちは、どんなに単語を覚えても混乱し続けます。

STEP 2|紛らわしい「給ふ」「候ふ」「侍り」を徹底整理する

古文の敬語で最も受験生を悩ませるのが、複数の用法を持つ語です。
代表格は「給ふ」「候ふ」「侍り」の3つ。
これらは文脈と接続によって種類が変わります。

「給ふ」の見分け方

  • 尊敬の「給ふ」(四段活用)
    動詞の連用形の後ろに接続する場合が多い。
    「〜し給ふ」→ その動作をしているのは身分の高い人。
    例:「帝、御覧じ給ひて」(帝がご覧になって)
  • 謙譲の「給ふ」(下二段活用)
    「〜し奉り給ふ」など謙譲的な文脈で使われる。頻度はやや低めですが入試で狙われます。

実践的な見分け方:
尊敬の「給ふ」は四段活用なので「給は・給ひ・給ふ・給ふ・給へ・給へ」と活用します。
謙譲の「給ふ」は下二段活用なので「給へ・給へ・給ふ・給ふる・給ふれ・給へよ」と活用します。
活用形で判別できるので、活用表はしっかり覚えましょう。

「候ふ・侍り」の見分け方

  • 謙譲用法:「あり・をり・はべり」の謙譲版。
    「〜に候ふ」「御前に侍り」など、身分の高い人のそばに「控えている」イメージ。
  • 丁寧用法:会話文・手紙文中に多く登場し、
    「〜でございます」という丁寧な語り口を作る。
    地の文ではなく会話や消息文(手紙)の中で使われているかどうかがヒントになります。

STEP 3|「敬意の方向」を図式化して覚える

敬語を理解するうえで最強の武器は、敬意の矢印図です。
以下のように整理してください。

  • 尊敬語:書き手(語り手)→ 動作主(身分の高い人)への敬意
  • 謙譲語:書き手(語り手)→ 動作の受け手(身分の高い人)への敬意
  • 丁寧語:書き手(語り手)→ 読み手・聞き手への敬意

特に入試で問われるのは「誰から誰への敬意か」という問いです。
答えは必ず「〇〇から〇〇への敬意」の形で整理できるようにしておきましょう。
地の文であれば敬意の発信者は作者、会話文であれば発言者になります。
ここを間違える受験生が非常に多いので要注意です。

STEP 4|最重要敬語語彙リストを暗記する

理屈がわかったら、あとは語彙を覚えるのみです。
以下のリストは入試頻出の古文敬語をまとめたものです。
必ず種類・意味・現代語訳をセットで覚えてください。

種類 現代語訳の目安
おはす・おはします 尊敬 いらっしゃる・おいでになる
のたまふ 尊敬 おっしゃる
給ふ(四段) 尊敬 〜なさる・〜される
あそばす 尊敬 〜なさる
御覧ず 尊敬 ご覧になる
召す 尊敬 お召しになる・お呼びになる
聞こし召す 尊敬 お聞きになる・召し上がる
奉る 謙譲 差し上げる・〜申し上げる
申す 謙譲 申し上げる
参る 謙譲 参上する・差し

また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

こちらの記事もどうぞ!