高校入試後期試験まで
時間

Q&A|模試では点が取れるのに定期テストで点が取れません。なぜですか?

Facebook
Twitter

はじめに|その悩み、よく聞きます

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

「模試では点が取れるのに、定期テストで点が取れない」——この悩み、実は非常に多くの受験生・保護者の方から寄せられます。一見すると逆のように思えますよね。模試の方が難しいはずなのに、なぜ学校の定期テストで点が取れないのか。

「うちの子、模試の偏差値は60を超えているのに、この前の定期テストの現代文は50点台だった」という保護者の方のご相談は、塾の面談でも年間を通じて本当によくあります。成績表を見て首をかしげた経験のある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、模試と定期テストの構造的な違いを丁寧に解説しながら、「なぜそうなるのか」「どうすれば定期テストでも点が取れるようになるのか」を具体的にお伝えします。ぜひ最後までお読みください。


藤原からの結論|ズバリ答えます

結論:模試と定期テストは「問われているもの」が根本的に違います。

模試は「初見の文章を読んで考える力(読解力・論理的思考力)」を測るテスト。一方、定期テストは「授業で扱った文章・語句・文法・背景知識をどれだけ正確に習得しているか」を測るテストです。

つまり、模試は「読む力」のテスト、定期テストは「覚える+理解する力」のテストと言い換えることができます。

読解力が高い生徒は模試で高得点を取れますが、定期テストに必要な「授業内容の正確な記憶と再現」が弱ければ、当然点数は落ちます。この両者を混同してしまっている生徒が非常に多いのです。

翔先生、補足をお願いします!

【翔先生より】
藤原先生がおっしゃる通りです。私がよく使う表現で言うと、「模試は100メートル走、定期テストは荷物を持った持久走」みたいなイメージです。スプリント力(瞬発的な読解力)がある子が模試で活躍する一方で、定期テストはコツコツと荷物(授業内容)を積み上げていないと走り切れない。全然別のレースなんですよね。


詳しく解説|なぜそうなのか・どうすればいいのか

① 定期テストは「授業の再現性」が9割を占める

定期テストの現代文・古文・漢文の問題を見てみると、その多くは次のような出題形式です。

  • 授業中に先生が解説した語句・語彙の意味を問う問題
  • 教科書本文の空欄補充・穴埋め問題
  • 授業ノートに書かれた「作者の意図」「段落のまとめ」を問う記述問題
  • 古文・漢文の品詞分解・文法問題(授業で扱ったもの)
  • 漢字の書き取り・読み(教科書掲載範囲内)

これらは「文章を初めて読んで考える」のではなく、「授業で習ったことを正確に覚えているかどうか」を確認するものです。模試でどれだけ読解力があっても、授業内容を復習していなければ答えられません。

定期テストで点が取れない生徒の多くは「ノートを見返していない」「語句の意味を覚えていない」という単純な理由が原因であることがほとんどです。

② 模試が得意な生徒に多い「過信」という落とし穴

模試で高得点を取れる生徒は、往々にして「国語は得意だから大丈夫」と思ってしまいます。これが定期テストの失点につながる最大の原因の一つです。

具体的に見てみましょう。たとえば高校2年生の現代文定期テストで夏目漱石の『こころ』が出題されたとします。

出題される可能性が高い問題 模試の読解力で解けるか? 必要な準備
「先生」が自殺した理由を授業の解釈に基づいて述べよ △(自分なりの解釈では×になることも) 授業ノートの確認
「罪悪感」という語句が本文中でどのような意味で使われているか △(文脈依存) 教科書の注釈・ノート確認
漢字の書き取り(教科書掲載語) ✕(読解力は無関係) 漢字の反復練習
作品の成立年・作者の略歴 ✕(知識問題) 教科書の資料確認

この表を見ると一目瞭然ですね。模試の読解力だけで定期テストを乗り切ろうとするのは、そもそも戦略が間違っているのです。

③ 古文・漢文は特に「授業テキスト依存度」が高い

現代文よりもさらに問題になりやすいのが古文・漢文です。模試の古文・漢文では「初見の文章を文法知識で読み解く力」が求められますが、定期テストでは「授業で扱ったあの文章・あの問題」が出ます。

たとえば『枕草子』の定期テストでは、こんな問題が出ます。

【例題】「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

(1)「やうやう」を現代語訳せよ。
(2)「たなびきたる」の「たる」の文法的説明をせよ。
(3)この段落で清少納言が「をかし」と感じているものを本文中から抜き出せ。

(1)の答えは「だんだん・しだいに」、(2)は「完了の助動詞『たり』の連体形」、(3)は「紫だちたる雲の細くたなびきたる(様子)」などが想定解です。

これらは授業で扱った内容そのものであり、初見の読解力ではなく「覚えているかどうか」が得点を左右します。模試の古文で8割取れる生徒でも、「たり」の活用を正確に答えられなければ×になります。

④ 「先生が強調したポイント」という最重要情報を軽視している

定期テストは担当の先生が作成します。つまり、授業中に先生が「ここ大事!」「テストに出るよ」と言った箇所こそが最高の出題予告です。

模試で高得点を取れる生徒ほど、授業中に「これは自分には分かっている」と感じて、先生の解説をしっかり聞かない・メモしないことがあります。これが大きなミスです。定期テストにおいては、先生の授業が「出題者の意図を直接教えてくれる場」であるとしっかり認識しましょう。

⑤ 定期テストの「記述問題」は模範解答の言い回しが必要

記述問題では、「自分なりの言い方」で正しいことを書いても部分点しかもらえないことがあります。定期テストの記述では、先生がノートに書かせた表現・教科書の表現に近い言い回しを使うことが高得点への近道です。

模試では「論理的に正しければ○」ですが、定期テストでは「授業の解釈に沿っているかどうか」が採点基準になることが多いのです。


翔先生の実践アドバイス|現場からの声

【翔先生より】

私が担当した生徒で、こんな子がいました。河合塾の全統模試で現代文の偏差値が65を超えているのに、学校の定期テストは毎回60点前後。本人も「なんで?」と首をかしげていました。

その子のノートを見せてもらったら、授業中のメモがほとんどなかったんです。「分かるから書かなくていい」という感覚でいたわけです。そこで私がやったのは、次の2つのことです。

  1. 授業ノートを「テスト用まとめシート」として作り直させる
    授業後30分以内に、その日の授業で先生が言ったポイントを箇条書きでA4用紙1枚にまとめる習慣をつけました。
  2. 語句・文法の「ミニテスト」を週2回実施
    定期テスト範囲の語句・古文単語・文法事項をカードにして、私がランダムに出題。答えを口頭で言わせる練習を繰り返しました。

この2つを実践したところ、次の定期テストで83点まで跳ね上がりました。模試の読解力は変わっていないのに、です。これが「定期テスト対策は別物」であることの何よりの証拠だと思います。

もう一つ付け加えると、定期テスト2週間前からは「授業の再現」を意識した勉強をすることを強くすすめています。教科書を開き、ノートと照らし合わせながら「先生はここでどう説明したか」を思い出す作業をするだけで、得点は大きく変わります。


ケース別|タイプ別の対処法

タイプA:模試◎・定期テスト✕(完全に対策をしていないケース)

特徴:模試の偏差値は60以上。しかし定期テストは平均点前後か以下。授業ノートが薄い。漢字練習をほぼしていない。

対処法:

  • 定期テスト2週間前から授業ノートの見直しを毎日15分行う
  • 教科書掲載の漢字・語句を単語帳方式でまとめ直す
  • 古文・漢文は品詞分解を授業ノートで再確認する
  • 過去の定期テストを入手して出題傾向を把握する

タイプB:模試◎・定期テスト△(記述だけ弱いケース)

特徴:客観問題(選択・穴埋め)は取れるが、記述問題で点が落ちる。自分の言葉で書いてしまうため、授業の解釈とズレが生じている。

対処法:

  • 授業中に先生が板書した「まとめ文」をそのまま暗記する
  • 記述問題の模範解答(授業ノートにあるもの)を音読・書き写し練習する
  • 「自分なりの表現」ではなく「授業の言葉」で答える意識を持つ

タイプC:模試も定期テストも△(基礎力全体に課題があるケース)

特徴:模試も定期テストも振るわない。語彙力・文法力・読解力いずれも課題がある状態。

対処法:

  • まずは語彙・漢字・古文単語といった「知識の土台」を固める
  • 定期テストの範囲を丁寧に仕上げることで基礎力の底上げを図る
  • 模試対策よりも定期テスト対策を優先し、学校の授業を「最強の教材」として活用する
  • 日本国語塾TOPのような専門塾でのサポートも検討する

今日からできる3ステップ

「何から始めればいいか分からない」という方のために、すぐに実践できる3ステップをまとめました。

ステップ1:授業ノートを「テスト出題マップ」に作り直す(今日中に)

現在のノートを開き、先生が強調した箇所・板書のポイント・語句の説明に赤ペンでマーキングしてください。これが定期テストの出題予告です。A4用紙1枚にまとめ直すとさらに効果的です。

ステップ2:語句・文法を「毎日5個」覚える習慣をつける(明日から)

定期テスト範囲の語句・古文単語・漢字を1日5個ずつカード化して覚えていきましょう。2週間あれば70個の知識が定着します。模試では問われにくい「授業特有の語句」を中心に選ぶことがポイントです。

ステップ3:定期テスト1週間前に「授業の再現練習」をする(テスト前に)

教科書の本文を見ながら、「先生はここで何と説明したか」を声に出して再現してみてください。言葉に詰まる箇所がそのまま「弱点」です。ノートで確認し、記述問題の模範解答を3回書き写すことで記憶が定着します。


まとめ・日本国語塾トップについて

今回のQ&Aをまとめます。

  • 模試は「読解力・論理的思考力」を測るテスト、定期テストは「授業内容の記憶と再現力」を測るテストであり、そもそも問われているものが違う
  • 模試で高得点を取れる生徒ほど「過信」に注意。定期テストは別物として対策する必要がある
  • 古文・漢文は特に授業テキスト依存度が高く、文法・語句の正確な暗記が必須
  • 定期テストの記述問題は「授業の言葉」で答えることが高得点の鍵
  • 「授業ノートの整理」「語句の暗記習慣」「授業の再現練習」の3ステップで改善できる

模試と定期テストのギャップで悩んでいる受験生・保護者の方は、ぜひ今日から3ステップを実践してみてください。必ず変化が出るはずです!

それでも「どうしても定期テストで点が取れない」「本格的に国語の力を伸ばしたい」という方は、ぜひ日本国語塾TOPにご相談ください。


日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
前橋校・横浜校・オンラインで全国対応しています。
nihonkokugojuku.comからお気軽にお問い合わせください。
また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

こちらの記事もどうぞ!