数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「説明文の要約が苦手で、毎回長すぎる(または短すぎる)まとめになってしまう…」「どこが大事な部分かわからない」「段落ごとに何を言っているのか整理できない」——中学受験の国語指導をしていると、こうした悩みを持つ受験生・保護者の方から毎日のようにご相談を受けます。
説明文の要約力は、一朝一夕には身につきません。しかし、正しい練習法を知り、段落ごとにまとめる技術を習得すれば、確実に得点力が上がります。本記事では、中学受験国語「説明文」の要約力を上げる練習法として、段落ごとにまとめる具体的な技術を徹底解説します。
はじめに:なぜ「要約力」が中学受験国語の合否を分けるのか
中学受験の国語において、説明文は出題の主軸です。開成・麻布・女子学院・桜蔭・渋渋・武蔵といった最難関校はもちろん、多くの難関・上位校で「説明文・論説文の読解」は必ず出題されます。そして、記述問題・選択問題のいずれにおいても、文章の内容を正確につかむ「要約力」が土台になります。
要約力とは、ひと言で言えば「筆者が何を言いたいのかを、自分の言葉で正確に短くまとめる力」です。この力があれば、記述問題でも的外れな解答を書かずに済み、選択問題でも正解の根拠を本文から素早く見つけられるようになります。
翔先生は日ごろの授業でよくこう言っています。「要約ができない子は、文章のどこが重要かを見抜けていない。それは、地図なしに知らない街を歩くようなもの。まず地図の読み方=段落ごとにまとめる技術を身につけることが最優先です。」まさにその通りで、段落ごとにまとめる技術こそが、説明文攻略の地図になるのです。
核心情報:説明文の「段落ごとにまとめる技術」とは何か
説明文の要約力を上げる練習法の核心は、「段落要約→文章全体の要約」という二段階のアプローチです。いきなり文章全体を要約しようとするから失敗するのです。まず段落ごとにまとめる技術を習得し、それを組み合わせることで全体の要約が完成します。
段落ごとにまとめる技術には、次の3つの柱があります。
- ①中心文(トピックセンテンス)を見つける:各段落の「一番言いたい文」を特定する
- ②接続語・指示語を手がかりにする:文と文、段落と段落のつながりを読む
- ③具体例と主張を区別する:筆者の主張部分だけを抽出する
この3つを組み合わせることで、どんな難度の説明文でも「段落の核心」をつかめるようになります。以下、具体的な方法を詳しく解説していきます。
具体的な方法:段落ごとにまとめる技術の実践ステップ
ステップ1:段落番号をふって、段落の「役割」を分類する
まず問題用紙を受け取ったら、各段落の冒頭に①②③…と番号をふります。これだけで文章の構造が視覚化されます。次に、各段落が以下のどの「役割」を担っているかを判断します。
- 【話題提示】:「この文章は〇〇について述べる」という導入部分
- 【具体例・エピソード】:主張を補足するための事例や体験談
- 【主張・結論】:筆者が最も伝えたいこと
- 【まとめ・発展】:文章全体の結びや今後の展望
たとえば、「現代の子どもたちのスマートフォン依存について」という説明文があったとします。段落①が「最近の調査でスマートフォン利用時間が増えている」という話題提示、段落②③が「具体的なデータや子どもの事例」という具体例、段落④が「依存の原因は脳の報酬系にある」という主張、段落⑤が「親と子どもが対話することが解決策だ」という結論、という構造になっている場合、この分類ができるだけで要約の骨格が見えてきます。
ステップ2:中心文を一文で抜き出す(または言い換える)
各段落の中心文を見つけるコツは、「この段落で筆者が一番言いたいことは何か?」と問いながら読むことです。説明文では多くの場合、段落の冒頭または末尾に中心文が来ます。
【中心文の見つけ方・3つのサイン】
- 「〜である」「〜と言える」「〜が重要だ」など断定・強調の表現がある文
- 「つまり」「したがって」「このように」「要するに」など結論を示す接続語の後の文
- 段落の他の文が「それを説明・補足している」と感じられる文
練習として、段落の中心文をノートに書き抜く「一文抜き出しトレーニング」を毎日1段落から始めましょう。最初は5〜6行の短い段落から練習し、慣れてきたら10〜15行の長い段落にも挑戦します。
ステップ3:接続語・指示語を「道標」として活用する
説明文の要約力を上げる練習法において、接続語と指示語の読み取りは欠かせません。接続語は段落間・文間の論理関係を示し、指示語は何を受けているかを追うことで文章の流れが見えます。
要約に役立つ接続語の分類:
- 逆接(「しかし」「だが」「ところが」):この後に筆者の主張・重要情報が来ることが多い
- 結論・まとめ(「つまり」「したがって」「要するに」「このように」):段落・文章全体の核心が来る
- 添加・強調(「さらに」「特に」「とりわけ」):重要事項の補足・強調
- 例示(「たとえば」「具体的には」):この後は「具体例」なので要約では省略できる
特に「たとえば」「具体的には」の後の文は、要約の際に省いてよい部分です。この見極めができるようになると、要約が格段にスリムになります。
ステップ4:段落メモを作って「全体の要約」に組み合わせる
各段落の中心文を書き出したら、それを並べた「段落メモ」を作ります。段落メモとは、各段落の役割と中心文を一覧にしたものです。
たとえば先ほどの例なら:
- ①【話題提示】スマートフォンの利用時間が増加している
- ②③【具体例】→省略可
- ④【主張】依存の原因は脳の報酬系メカニズムにある
- ⑤【結論】親子の対話が解決の鍵となる
この段落メモを使って全体の要約を書くと:「スマートフォン利用時間の増加が問題となっている現代において、その依存の原因は脳の報酬系にあり、解決のためには親子の対話が重要である。」という80字程度のコンパクトな要約が完成します。
ステップ5:字数に合わせて「加減」する練習をする
中学受験の記述問題では「30字以内で」「50字程度で」「100字以内で」など、字数指定があります。段落ごとにまとめる技術を習得したら、次は字数コントロールの練習です。
基本ルールは以下の通りです。
- 30〜50字:最重要段落(主張・結論)の中心文のみを使う
- 60〜80字:話題提示+主張+結論を組み合わせる
- 100〜120字:背景・問題提起+主張+結論+根拠1つを加える
この「字数×内容量のルール」を身体で覚えるまで繰り返すことが、説明文の要約力を上げる練習法の仕上げとなります。
藤原&翔先生の実践アドバイス
【藤原進之介より】
私が長年の指導経験から断言できることがあります。説明文の要約力を上げる練習法として最も効果的なのは、「毎日1文章・段落ごとにまとめる練習を続けること」です。週1回2時間やるより、毎日10〜15分続けるほうが圧倒的に力がつきます。脳が「説明文の構造パターン」を記憶するためには、反復と継続が必要だからです。
また、開成・麻布・女子学院など最難関校の過去問では、要約そのものを問う問題だけでなく、「筆者の主張をふまえて自分の意見を書く」問題も増えています。段落ごとにまとめる技術があれば、このような高難度問題にも対応できます。要約力は国語の全問題に通じる「根幹の力」なのです。
【翔先生より】
生徒さんに必ず伝えるのが「自分言葉で言い換える練習」の重要性です。段落の中心文を見つけたとき、そのまま抜き書きするだけでなく、「もし友達に説明するなら何と言う?」と自問してみてください。これをやるだけで、文章の理解度が格段に上がります。
また、保護者の方へのお願いもあります。お子さんが要約を書いたとき、「ここが違う」と指摘するだけでなく、「なんでこの段落でそう思ったの?」と理由を聞いてあげてください。理由を言語化する過程で、段落ごとにまとめる技術が定着していきます。正解・不正解よりも、「なぜそう読んだか」のプロセスを大切にしてください。
よくある失敗と解決策
失敗①:要約が長くなりすぎる(字数オーバー)
原因:具体例や補足説明まで要約に入れてしまっている。
解決策:「たとえば」「具体的には」の後の内容は要約に入れないルールを徹底する。段落の役割分類(ステップ1)をしっかり行い、「具体例段落」は要約では省略する習慣をつける。
失敗②:要約が短すぎて内容が伝わらない
原因:話題提示や背景を省きすぎて、何についての文章かわからなくなっている。
解決策:「何について(話題)+筆者の主張+理由または結論」の三点セットを意識する。要約の最低限の構成として、この三点は必ず含めるようにする。
失敗③:筆者の主張ではなく、具体例の内容を要約してしまう
原因:具体例の方が読みやすくて印象に残りやすいため、そちらを重要だと誤解している。
解決策:「これは例か、主張か?」を常に問いながら読む習慣をつける。「たとえば」「〜の場合」などの言葉が出てきたら、その内容は主張ではなく例であると意識する。
失敗④:接続語を無視して読んでいる
原因:文章をなんとなくスラスラ読んでいて、接続語に注目していない。
解決策:接続語に下線を引きながら読む練習をする。特に「しかし」「つまり」「したがって」の3つだけでも意識するだけで、文章の論理構造が見えやすくなる。
今日からできるアクション
説明文の要約力を上げる練習法を今すぐ始めるために、今日からできる具体的なアクションを3つお伝えします。
【アクション1】手持ちの問題集の説明文で「段落番号ふり+役割分類」を今夜やってみる
特別な教材は不要です。塾のテキストでも、過去問でも構いません。まず段落に番号をふり、各段落が「話題提示・具体例・主張・結論」のどれかを鉛筆で書き込んでみましょう。これだけで文章の見え方が変わります。
【アクション2】「段落メモノート」を1冊用意する
B5のノートを1冊用意して、説明文を読むたびに段落メモを書く習慣をつけましょう。1週間後には自分の成長が一目でわかり、モチベーション維持にもなります。
【アクション3】毎日1段落・「自分言葉で言い換え」トレーニングをする
教科書や参考書の説明文から1段落を選び、その段落を読んだ後に本を閉じて「この段落は何を言っていたか?」を口頭または文字で説明してみましょう。これを毎日10分続けるだけで、1ヶ月後には段落ごとにまとめる技術が飛躍的に向上します。
まとめ・日本国語塾トップについて
中学受験国語「説明文」の要約力を上げる練習法の核心は、「段落ごとにまとめる技術」を着実に習得することです。本記事でご紹介した5つのステップ——①段落番号ふりと役割分類、②中心文の抜き出し、③接続語・指示語の活用、④段落メモによる全体要約、⑤字数コントロール——を繰り返し練習することで、どんな難度の説明文も読み解けるようになります。
要約力は国語の得点力全体を底上げする「根幹の技術」です。今日から1段落ずつ、丁寧に練習を重ねていきましょう。
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