数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
はじめに
「本文に書いてあることを答えよ」という指示、現代文の問題でよく見かけますよね。でも、この一言の意味がよくわからなくて困っているという受験生が非常に多いのが現実です。
「本文に書いてあることを答えればいいんでしょ?」と思って答えを書いたのに、なぜか減点される。「自分の意見を書いてはいけないの?」「本文をそのまま写せばいいの?」……こういった疑問を持つ受験生が後を絶ちません。
この記事では、現代文における「本文に書いてあることを答えよ」という指示の本当の意味を徹底的に解説します。正しく理解することで、現代文の得点が劇的に変わります。ぜひ最後までお読みください。
核心情報|「本文に書いてあることを答えよ」の本当の意味
結論から言います。「本文に書いてあることを答えよ」というのは、「あなた自身の知識・経験・感想・意見を答えに混ぜてはいけない。根拠はすべて本文の中に存在する」という意味です。
これは一見シンプルに見えますが、実はものすごく深い意味を持っています。現代文の答え方の根本原則と言っても過言ではありません。
①「本文をそのまま写す」ではない
まず最初の誤解を解消しましょう。「本文に書いてあることを答えよ」を読んで、「じゃあ本文の文章をそのまま書き写せばいいんだ」と思った人、これは大きな間違いです。
たとえば、次のような問題を考えてみましょう。
【本文の一部】
「現代社会において、人々はスマートフォンという便利なツールに依存しすぎるあまり、直接的なコミュニケーションの能力を徐々に失いつつある。その結果、人間関係の希薄化が深刻な社会問題として浮上してきた。」【問題】
「筆者はスマートフォンの普及によってどのような問題が生じていると述べているか。本文に即して答えよ。」
この問題に対して、本文をそのまま丸ごと写した答えは正解ではありません。問われているのは「どのような問題が生じているか」なので、「人間関係の希薄化という深刻な社会問題が生じている」という形でまとめるのが正解です。
つまり「本文に書いてあること」とは、本文の言葉や論理を根拠にしながら、問いに対応した形で整理して答えることなのです。
②「自分の考え」を答えに入れてはいけない
次の誤解はこちらです。先ほどの問題に対して、「スマートフォンは確かに便利だけど、使いすぎると孤独になると思う」などと書いてしまう生徒がいます。
これは完全にアウトです。現代文の読解問題は、あなたの意見を聞いているのではなく、「筆者が何を言っているか」を正確に読み取れているかどうかを問うているのです。
「本文に書いてあることを答えよ」という指示は、「本文の外にある情報(自分の知識・常識・感情)を持ち込まないでください」という強いメッセージなのです。
③「本文に即して」「本文をふまえて」との違い
入試問題では似たような指示が複数あります。微妙なニュアンスの違いを整理しておきましょう。
- 「本文に書いてあることを答えよ」……本文の記述のみを根拠にして答える。
- 「本文に即して答えよ」……本文の流れや文脈に沿って答える。
- 「本文をふまえて自分の考えを述べよ」……本文を土台にしながら、自分の意見も加えてよい。
「本文に書いてあることを答えよ」と「本文に即して答えよ」は基本的には同じ方向性ですが、前者はより厳密に「本文の中に根拠がある内容だけ」を求めているニュアンスが強いと覚えておいてください。
具体的な方法|「本文に書いてあること」を正確に答えるテクニック
ステップ1:問いの「要求」を明確にする
まず問題文を丁寧に読み、何を問われているのかを明確にします。現代文の読解問題では、問いの中に必ず「何を」「どのように」答えるべきかのヒントが含まれています。
たとえば「理由を答えよ」なら「〜だから」という形で、「どのようなものか答えよ」なら「〜というもの」という形で答えを組み立てることになります。
問いの要求を正確に把握することが、本文に書いてあることを正確に答える第一歩です。
ステップ2:本文の「根拠箇所」を特定する
次に、本文の中から答えの根拠となる箇所を探します。このとき重要なのが、傍線部や問いに対応する前後の文脈を丁寧に読むことです。
多くの場合、答えの根拠は傍線部の直前・直後にあります。ただし、段落をまたいで根拠が散らばっているケースもあるため、本文全体の論理の流れを把握しておくことが大切です。
【実践ポイント】根拠箇所を見つけたら、鉛筆で□を囲む・下線を引くなどして視覚的にマークしましょう。「どこに根拠があるか」を明示することで、答えの方向性がブレなくなります。
ステップ3:本文の言葉を「整理・再構成」する
根拠箇所が見つかったら、それをそのまま写すのではなく、問いに答える形に整理・再構成します。
ここで重要なのは、本文のキーワードや重要な表現はそのまま使うことです。現代文の解答では、自分の言葉に置き換えすぎて本文の意味から外れてしまうミスがよく起きます。特に筆者独自の表現や概念語(例:「自己相対化」「文化的記憶」など)は、勝手に言い換えず、そのまま使うのが原則です。
一方で、本文の長い文章を答えとして使う場合は、不要な部分を削って簡潔にまとめる必要があります。要するに、「本文の言葉を尊重しながら、問いに合った形でまとめる」のがベストな答え方です。
ステップ4:「本文に根拠があるか」を最終チェックする
答えを書いたら、必ず最終チェックをしましょう。チェックの方法はシンプルです。
「自分が書いた答えの一文一文について、本文のどこに根拠があるか指差しできるか?」
この確認ができれば、その答えは「本文に書いてあること」を正確に答えられています。逆に、本文のどこにも根拠が見当たらない部分が答えに含まれていたら、それは自分の意見や思い込みが混入しているサインです。
藤原&翔先生の実践アドバイス
藤原進之介からのアドバイス
「本文に書いてあることを答えよ」という指示が難しく感じられる本当の理由は、多くの受験生が現代文を「感覚で読む科目」だと思っているからです。
でも実際は、現代文は「論理の科目」です。筆者が何をどういう順序で、なぜそう主張しているのか——その論理の構造を正確に読み取ることが現代文の本質です。
「本文に書いてあることを答えよ」という指示は、言い換えれば「あなたの感覚ではなく、本文の論理に従いなさい」ということ。これが腑に落ちると、現代文の勉強の仕方がガラリと変わります。
まず今日から、現代文を読むときに「筆者は今何を言っているのか」「その根拠はどこに書かれているか」を常に問いながら読む習慣をつけてください。これだけで得点が大きく変わります。
翔先生からのアドバイス
受験生の答案を見ていて一番多いミスが「本文には書かれていないことを答えに混ぜてしまう」パターンです。
たとえば、本文に「環境問題への関心が高まっている」と書いてあるのに、答えに「だからリサイクルが大切だ」と書いてしまう。これは本文に書かれていない情報を自分で追加してしまっています。
こういうミスを防ぐための具体的な方法を一つ教えます。それは「答えを書いたあと、答えの各要素に〈本文の〇行目に根拠あり〉とメモする練習をすること。最初は時間がかかりますが、これを繰り返すことで「本文に書いてあること」と「自分が思っていること」を峻別する感覚が身につきます。
また、問題練習では本文に書いてあることを答えるのか、自分の意見を述べるのかを問題文から正確に判断する訓練も欠かせません。毎回問題文の指示語に赤ペンで丸をつける習慣をつけましょう。
よくある失敗と解決策
失敗①:本文をそのまま丸写しして終わりにする
【失敗の原因】「本文に書いてあることを答えよ」という指示を「本文の文章を写せばいい」と誤解している。
【解決策】本文の記述は根拠として参照するものであり、問いに対応した形で整理・再構成するのが正解。問いの要求(理由なのか、内容なのか、違いなのか)を意識して答えを組み立てる。
失敗②:自分の知識や経験を根拠にして答える
【失敗の原因】本文に書いてある内容が「当然のこと」や「知っている話」に感じられると、自分の知識を根拠に答えてしまう。
【解決策】現代文の読解は「あなたの知識テスト」ではなく「本文の読み取りテスト」であることを常に意識する。どんなに当たり前に思えることでも、本文に根拠がなければ答えには書かない。
失敗③:根拠箇所を特定できずに曖昧な答えを書く
【失敗の原因】本文を読んでいるうちに、どこが根拠なのかわからなくなってしまう。
【解決策】問題を解く前に本文全体を通読し、段落ごとに「この段落は何を言っているか」を一言でメモする習慣をつける。これにより、答えの根拠箇所を素早く特定できるようになる。
失敗④:本文のキーワードを自分流に言い換えてしまう
【失敗の原因】難しい言葉や専門用語をわかりやすく言い換えようとして、本文とは微妙に違う意味になってしまう。
【解決策】筆者独自の概念や重要なキーワードは、基本的にそのまま答えに使う。もし言い換える場合は、本文の文脈から意味を正確に把握した上で行う。
今日からできるアクション
ここまでの内容を踏まえ、今日から実践できる具体的なアクションをまとめます。
- 問題文の指示語に毎回マークする
「本文に書いてあることを答えよ」「本文をふまえて自分の考えを書け」など、指示の違いを意識するために、問題文の指示語に赤ペンで丸をつけましょう。 - 答えを書いた後、必ず「根拠チェック」をする
答えの各要素が本文のどこに根拠があるかを確認する習慣をつけましょう。根拠が見つからない部分は削除するか修正します。 - 段落ごとの要点メモをつける練習をする
現代文を読むとき、各段落の横に「この段落の主張:〇〇」と一言メモする練習をしましょう。これにより本文全体の論理構造が可視化され、根拠箇所を探しやすくなります。 - 「自分の意見」と「筆者の主張」を区別する訓練をする
本文を読んでいるとき、「これは筆者が言っていること」「これは自分が思っていること」を意識的に区別しましょう。日々の読書でも練習できます。 - 答え合わせの際に「なぜ不正解なのか」の理由を分析する
不正解になった答えを見て「本文に根拠がない情報を混ぜてしまった」「問いの要求に対応していなかった」など、ミスのパターンを記録しましょう。
まとめ・日本国語塾トップについて
今回は、現代文における「本文に書いてあることを答えよ」という指示の意味と、正確に答えるための具体的な方法を解説しました。
まとめると、この指示の意味は次の通りです。
- 本文をそのまま写すことではない。
- 自分の知識・感情・意見を答えに混ぜてはいけない。
- 本文の言葉・論理を根拠にしながら、問いに対応した形で整理して答えることが求められている。
現代文は「感覚の科目」ではなく「論理の科目」です。本文に書いてあることを正確に読み取り、問いに対して論理的に答える力を身につけることが、現代文の得点を上げる最短ルートです。
この記事で解説した方法を繰り返し実践することで、「本文に書いてあることを答えよ」という指示が出るたびに自信を持って答えられるようになります。ぜひ今日から取り組んでみてください。
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