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「起承転結」vs「PREP法」|入試作文に最適な文章構成を場面別に解説

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数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

はじめに:「どの構成で書けばいいの?」という悩みを解決します

作文・小論文の指導をしていると、受験生から必ずといっていいほど出てくる質問があります。

「先生、作文って起承転結で書けばいいんですよね?」

一方で、学校や塾で「PREP法で書きなさい」と教わった生徒は、

「起承転結って小学生のやつですよね?PREP法の方がよくないですか?」

と真逆の反応を見せます。

実は、どちらも正解であり、どちらも不正解になりうるのです。重要なのは「どの場面で・どの構成を・なぜ使うか」を理解することです。

今回の記事では、入試作文・小論文に頻出する「起承転結」と「PREP法」という2つの文章構成を徹底比較し、場面別に最適な使い方を具体例つきで解説します。中学受験・高校受験・大学受験のすべての受験生に役立つ内容ですので、ぜひ最後まで読んでください。


核心情報:「起承転結」と「PREP法」はそもそも何が違うのか?

起承転結とは?

起承転結は、中国の漢詩の構造を起源とする4段構成の文章術です。日本では古くから国語教育に取り入れられており、多くの人が小学校・中学校で学びます。

  • 起(き):話題の導入・テーマの提示
  • 承(しょう):「起」を受けて話を展開・肉付け
  • 転(てん):視点の転換・対立意見・意外な展開
  • 結(けつ):まとめ・結論・主張の着地点

この構造の最大の特徴は、「転」によって読み手に驚きや奥行きを与えられることです。物語性・情緒性が生まれるため、エッセイ的な作文や読書感想文との相性が非常によいです。

PREP法とは?

PREP法は、ビジネス文書やプレゼンの世界で生まれた論理的文章構成です。英語圏のコミュニケーション教育から広まり、近年は高校・大学入試の小論文指導でも積極的に使われるようになりました。

  • P(Point):結論・主張を最初に述べる
  • R(Reason):その理由を説明する
  • E(Example):具体例・データ・体験談を示す
  • P(Point):結論を再度強調してまとめる

PREP法の最大の特徴は、冒頭で「何が言いたいか」を明示することです。読み手が内容を即座に把握でき、論理の流れが明確になります。採点官が何十枚もの答案を読む入試環境では、この「わかりやすさ」が大きな武器になります。

2つの構成の本質的な違い

項目 起承転結 PREP法
結論の位置 最後(末尾) 最初+最後(頭括・双括)
得意なジャンル エッセイ・体験記・物語的作文 意見文・小論文・議論型作文
読み手への印象 読み物的・共感を呼ぶ 論理的・明快・説得力がある
書くときの難易度 「転」の作り方が難しい 「理由・例」の質が問われる
採点官の評価 文学的センスが問われる 論理力・思考力が伝わりやすい

具体的な方法:場面別・最適な文章構成の使い分け

① 中学受験の作文には「起承転結」が有効なケースが多い

中学受験の作文問題は、「体験を書きなさい」「あなたが大切にしていることを書きなさい」といった、自分自身を語るタイプの課題が多く出ます。このような体験記・エッセイ型の作文では、起承転結が非常に効果的です。

【例題】「あなたが努力して成長できたと感じた経験を書きなさい」(200字)

起承転結で書いた例:

(起)私は小学4年生のころ、縄跳びの二重跳びがまったくできなかった。

(承)毎日練習したが、なかなか上達せず、体育の授業が憂鬱だった。

(転)しかしある日、先生から「手首の動きを意識して」と一言アドバイスをもらい、意識を変えて練習を続けると、突然できるようになった。

(結)私はこの経験から、「努力の方向性が大切だ」と学んだ。がむしゃらに続けるだけでなく、方法を見直す姿勢が成長につながると信じている。

この例のように、「転」で視点が切り替わることで、読み手が「おっ」と感じる瞬間が生まれます。ただし、中学受験でも「あなたの意見を述べなさい」という問題形式の場合は、PREP法の方が採点官に伝わりやすい場合があります。

② 高校受験の作文・意見文には「PREP法」が最強

高校受験の国語の作文問題は、近年「意見型」「課題解決型」が急増しています。たとえば:

  • 「スマートフォンの使用時間を制限すべきか、あなたの意見を書きなさい」
  • 「資料を読んで、地域の活性化について考えを述べなさい」
  • 「ボランティア活動の意義について、あなたの考えを書きなさい」

このような問題に対して、PREP法で書くと論理的で説得力のある答案になります。

【例題】「読書の習慣を持つことの大切さについて、あなたの意見を200字で書きなさい」

PREP法で書いた例:

(P)私は、読書の習慣を持つことは非常に大切だと考える。

(R)なぜなら、読書は語彙力や読解力を鍛えるだけでなく、多様な価値観に触れる機会を与えてくれるからだ。

(E)例えば、私は歴史小説を読むことで、教科書には載っていない人物の生き方に共感し、社会への関心が高まった。

(P)このように、読書は知識と感性の両方を豊かにしてくれるため、ぜひ日常的な習慣にすべきだと思う。

冒頭で結論を述べているため、採点官は「この生徒が何を言いたいか」を最初の一文で理解できます。これがPREP法の最大のメリットです。

③ 大学受験の小論文には「PREP法+反論処理」の発展形を使え

大学入試の小論文では、単純なPREP法だけでは高得点を狙えません。なぜなら大学の採点官は、「反対意見を理解したうえで自分の主張を展開できるか」という思考力を重視するからです。

そこで推奨するのが、「PREP法+反論処理」の発展型です。

  • P(Point):主張を述べる
  • R(Reason):理由を述べる
  • E(Example):具体例・データを示す
  • C(Counter):反対意見・反論を提示する
  • R(Rebuttal):反論を受けて自分の主張を補強する
  • P(Point):結論を再提示する

この「PRECRP構成」ともいえる発展型を使うことで、答案に深みと説得力が生まれます。特に600字以上の小論文では、反論処理のパートを設けることで評価が大きく上がります。

④ 「起承転結」と「PREP法」を組み合わせる融合技法

実は上級者になると、2つの構成を組み合わせた「融合型」を使います。たとえば400字作文で「体験を踏まえて意見を述べなさい」という問題なら:

  • 起(PREP的に主張を提示):「私は〇〇が大切だと考える」
  • 承(体験談の導入・起承転結的に展開):「その理由は、小学生のときの〇〇という体験にある」
  • 転(体験の核心・気づきの瞬間):「しかし、あるとき〇〇に気づいた」
  • 結(PREP的に主張を再提示してまとめ):「この体験から、やはり〇〇が重要だと確信した」

この融合型は、体験記の共感性と意見文の論理性を両立させることができ、作文力の高い受験生が自然と使うようになる構成です。


藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原進之介より:「構成は『地図』である」

私が受験生に常に伝えているのは、「文章構成は旅の地図だ」ということです。地図なしに旅に出れば迷子になるように、構成なしに書き始めれば答案も迷子になります。

多くの受験生が「書きながら考える」というスタイルで作文に臨みますが、これは非常に危険です。書く前の2〜3分で構成メモを書く習慣をつけてください。

具体的には、解答用紙の余白(または問題用紙の空欄)に次のようなメモを書きます:

【P】読書は大切→

【R】語彙力・多様な価値観→

【E】歴史小説の体験→

【P】日常の習慣にすべき→

このメモを書くだけで、答案の「迷子」はほぼ防げます。入試作文で時間が足りなくなる原因の9割は、構成を決めずに書き始めることにあります。

翔先生より:「採点官の立場になって考えよ」

僕が生徒によく言うのは、「採点官は神様じゃない」ということです。採点官も人間であり、何十枚・何百枚もの答案を読みます。冒頭の一文で「何が言いたいか」がわかる答案と、最後まで読まないとわからない答案では、印象がまったく違います。

高校受験・大学受験の意見型作文では、基本的にPREP法を使って「最初の一文で主張を明言する」ことを徹底してください。

また、よく見かける失敗として「Exampleが自分の体験だけ」というものがあります。体験談はもちろん有効ですが、可能であれば社会的事実・統計・ニュースで見聞きした知識なども具体例として盛り込むと、答案の説得力が一段上がります。

たとえば「読書の大切さ」を書くなら「文化庁の調査によると、月に1冊も本を読まない人が約半数に上ることが明らかになっている」という事実を入れるだけで、答案の質が格段に上がります。


よくある失敗と解決策

失敗①:「転」が転んでいない起承転結

起承転結の「転」は、単なる話題の続きではなく、視点や展開の転換でなければなりません。「そして、その後も練習を続けました」「さらに頑張りました」は「転」ではなく「承」の延長です。

解決策:「しかし」「ところが」「意外なことに」「あるとき気づいたのは」などの逆接・転換の接続詞を意識して使う。

失敗②:PREPのEが「薄い」

「例えば、私はそう思います」「具体的には、読書は大切です」といった具体例になっていない例が非常に多く見られます。

解決策:具体例には必ず「5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)」を意識して場面が目に浮かぶように書く。

失敗③:構成を「型」として丸暗記するだけで終わる

「PREP法を使えば高得点」と信じて、中身のない定型文を繰り返す生徒がいます。構成はあくまで「器」です。中に入れる自分の考え・体験・知識という「中身」が伴わなければ意味がありません。

解決策:テーマに関する「自分の体験・ニュース・読んだ本・社会の知識」を日ごろから「ネタ帳」としてメモしておく習慣をつける。

失敗④:字数配分を考えていない

200字の作文にPREP法を使う場合、各パートに均等に50字ずつ割り当てようとすると、Exampleが薄くなりがちです。

解決策:字数別の目安として、200字なら「P(20字)+R(60字)+E(80字)+P(40字)」、400字なら「P(40字)+R(100字)+E(180字)+P(80字)」が基本です。Exampleに全体の40〜50%を使うイメージで。


今日からできるアクション

この記事を読んだだけで終わらせないために、今日すぐ取り組める練習を3つ提案します。

アクション①:「15分作文」を週3回やる

時間を計って「15分で200字の作文」を書く練習を週3回行いましょう。まず最初の2〜3分で構成メモを書き、残り時間で清書する流れを体に染み込ませます。テーマは入試頻出の「友達・挑戦・自然・社会問題・将来の夢」などを使ってください。

アクション②:書いた作文を「構成チェックシート」で自己添削する

以下のチェックリストで自分の作文を採点してみましょう。

  • □ 冒頭で何を言いたいかが明確か(PREP系)、または引き込む「起」があるか(起承転結系)
  • □ 理由が「なぜなら〜からだ」の形で明示されているか
  • □ 具体例に場面・人物・状況が含まれているか
  • □ 「転」または「反論処理」があるか(400字以上の場合)
  • □ 結論が最後に明確に述べられているか
  • □ 主語・述語のねじれがないか
  • □ 指定字数の90%以上書けているか

アクション③:志望校の過去問をジャンル分けする

志望校の作文問題を5年分集め、「体験記型」「意見文型」「資料読み取り型」に分類します。どのジャンルが多いかを把握することで、起承転結とPREP法のどちらを重点的に練習すべきかが明確になります。


まとめ・日本国語塾トップについて

今回の内容を整理します。

  • 起承転結は、体験記・エッセイ・物語的作文に最適な構成です。「転」を使って読み手の共感を引き出す力があります。
  • PREP法は、意見文・小論文・課題解決型作文に最適な構成です。冒頭で主張を明示することで、採点官に論理力をアピールできます。
  • 大学受験の小論文では、PREP法に反論処理を加えた発展型を使うことで、高い評価が得られます。
  • 最重要習慣は「書く前に構成メモを書くこと」。たった2〜3分の準備が、答案の質を劇的に変えます。
  • 入試作文において、構成の型は「器」にすぎません。自分の体験・思考・知識という「中身」を日ごろから蓄えることが、最終的な差につながります。

「起承転結」vs「PREP法」という構図で語られることの多いこのテーマですが、どちらが優れているという話ではありません。場面・テーマ・字数・出題形式に合わせて最適な構成を選べる受験生が、入試作文で高得点を取れるのです。

今日学んだことを実践に移し、ぜひ志望校合格への一歩にしてください。


日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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また、数学・理系科目は数強塾(sukyojuku.com)もあわせてご利用ください。

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