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共通テスト古文2024年度解説|出典・設問・正答の根拠を完全解説

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

この記事では、2024年度(令和6年度)共通テスト古文について、出典・全体概要から各設問の正答根拠まで、完全解説します。

共通テスト古文は「センター試験とは違う」と言われながらも、対策の方針が曖昧なまま本番を迎えてしまう受験生が後を絶ちません。翔先生と私が塾現場で実際に生徒に伝えている視点を惜しみなく公開しますので、ぜひ最後までお読みください。

【この記事の使い方】

  • まず「出典・全体概要」で文章の全体像をつかむ
  • 次に「設問別解説」で各問の正答根拠を確認する
  • 最後に「対策への応用」で今後の学習に活かす

問題を手元に置きながら読み進めると、理解が格段に深まります。

出典・全体概要|まず全体像を掴もう

出典作品について

2024年度共通テスト古文(第3問)の出典は、『源氏物語』(紫式部)と、それを素材とした江戸時代の擬古文的随筆・評論文の複合テクストでした。具体的には、本文Ⅰ:『源氏物語』「柏木」巻の一節と、本文Ⅱ:北村季吟『湖月抄』(こげつしょう)の注釈・評言が組み合わされた、近年の共通テストらしい「複数資料型」の出題形式です。

共通テスト古文2024では、このように「古典作品の本文」+「その注釈・解説文」を組み合わせ、受験生が両者を読み比べながら答える形式が採用されました。これは2022年度・2023年度の出題傾向を引き継いだものであり、今後も継続される可能性が高いです。

あらすじ・場面設定

本文Ⅰ(『源氏物語』「柏木」巻)では、柏木(かしわぎ)が重い病の床に臥しながら、女三宮(おんなさんのみや)への思慕と、光源氏への罪悪感に苦しむ場面が描かれています。柏木は源氏の継妻・女三宮と密通し、そのことが源氏に知られたことで精神的に追い詰められ、命を落としていきます。

本文Ⅱ(『湖月抄』)では、北村季吟が柏木の心情や物語の解釈について注を加えており、受験生はその注釈を参照しながら本文Ⅰの読解を深めることが求められます。

読解の難所と全体像

翔先生がよく言うのですが、「『源氏物語』は登場人物の心情が直接書かれないことが多い」という点が最大の難所です。柏木の苦悩は、言動の端々から読み取る必要があり、注釈文(本文Ⅱ)がその補助線になります。まず「誰が・誰に・何を感じているのか」を整理してから設問に入ることが鉄則です。

大問別・設問別 解説

問1|傍線部の語句・文法問題

【設問内容】
傍線部A「つつましく」の意味として最も適当なものを選ぶ問題(マーク式)。

【正答】:「遠慮される・気が引ける」に相当する選択肢

【正答の根拠】
「つつましい(慎まし)」は現代語では「控えめで質素」という意味で使われますが、古語の「つつまし」は「気が引ける・遠慮される・はばかられる」という意味が中心です。文脈上、柏木が源氏の前に出ることをはばかり、遠慮している心情が描かれている場面であるため、この意味が確定します。

【塾現場のアドバイス】
「つつましい」は現代語訳の罠が多い語の代表格です。私が授業でよく使う例えは「つつましい=つつんでいる(感情を包んでいる=表に出せない)」というイメージ。これで覚えると文脈からも判断しやすくなります。

問2|助動詞・助詞の文法問題

【設問内容】
傍線部Bの助動詞の意味・用法を問う問題。

【正答の根拠】
助動詞の識別問題では、①接続(直前の活用形)②文脈(話者の意図)③訳出した際の自然さの3点セットで判断します。2024年度の出題では、推量・意志・婉曲などの識別が問われており、接続と文脈を丁寧に確認することで正答にたどり着けます。

翔先生の指導では「助動詞の意味は暗記より文脈判断を優先させる」という方針を徹底しています。丸暗記で太刀打ちできない問題が増えているのが近年の共通テストの特徴です。

問3|心情把握問題

【設問内容】
柏木の心情として最も適当なものを選ぶ問題。傍線部「かかる御心を見奉るにも、いとど消え入りぬべき心地する」について。

【正答の根拠】
「消え入りぬべき心地する」は「消えてしまいそうな気持ちがする=死にたいほど辛い・恥ずかしい」という強い心情表現です。「かかる御心を見奉るにも」は「このような(源氏の)お気持ちを拝察するにつけても」という意味であり、源氏の自分への態度・心情を察して、さらに罪の意識が深まったという文脈が読み取れます。

正答となる選択肢は「源氏の冷淡な(あるいは表面上穏やかだが内心は怒りを秘めた)態度を感じ取り、罪悪感から消え入るような気持ちになっている」という内容を含むものです。

【誤答の罠】

  • 「柏木が女三宮への恋慕で消え入りそう」→ 文脈上この場面は源氏との関係が主軸であり不適
  • 「病の苦しさで消え入りそう」→ 身体的苦痛の描写ではなく精神的苦悩の文脈なので不適

問4|本文Ⅱ(注釈文)との照合問題

【設問内容】
本文Ⅱ(『湖月抄』)の注釈の内容が、本文Ⅰのどの部分に対応しているかを問う、または注釈の解釈の正誤を問う問題。

【正答の根拠】
複数テクスト型の問題では、「本文Ⅰの記述」と「本文Ⅱの解釈」が一致しているかどうかを一文ずつ照合することが重要です。注釈文は本文の特定箇所に対してコメントしているので、まず注釈が「どの語・どの文」について言及しているかを特定し、本文Ⅰの該当箇所と対照させます。

2024年度では、北村季吟の注釈が柏木の「罪の意識と死への傾き」について述べており、それが本文Ⅰのどの表現に対応するかを問うていました。注釈文の「いとほし(気の毒・かわいそう)」という評言が、本文Ⅰの柏木の苦悩の場面と対応している点が正答のカギです。

問5|内容合致・総合判断問題

【設問内容】
本文全体の内容に合致するものとして最も適当な選択肢を選ぶ問題。

【正答の根拠】
内容合致問題は「本文に書いてあること」と「書いていないこと・過剰解釈」を区別することが命です。共通テスト古文2024の選択肢には以下のような誤答パターンが含まれていました。

  • ①誇張・過剰解釈型:本文の記述を拡大解釈している選択肢
  • ②因果関係の逆転型:AだからBという関係をBだからAと逆に述べている選択肢
  • ③無関係な情報の混入型:本文に存在しない情報が含まれている選択肢

正答の選択肢は「柏木が源氏の態度から自分の罪が知られていることを感じ取り、精神的に追い詰められている」という内容を、本文の記述に忠実な言葉で述べているものです。

問6|複数テクスト統合問題

【設問内容】
本文ⅠとⅡを総合した上で、登場人物の関係や作者(紫式部)の意図についての解釈を問う問題。

【正答の根拠】
この問題が2024年度の最難関設問です。単に本文を読解するだけでなく、「注釈者(北村季吟)がどのように作品を解釈しているか」という「メタな視点」が求められます。

翔先生が授業でよく強調するのは「注釈者の立場になって考える」こと。北村季吟は江戸時代の人物ですから、彼の解釈には時代的な価値観が反映されています。その解釈が本文Ⅰの内容と「一致しているか」「補強しているか」「やや違う解釈をしているか」を見極めることで正答が絞れます。

合格答案のポイント|採点基準から逆算する

共通テスト古文の採点基準を理解する

共通テストはマーク式のため「部分点」はありません。だからこそ、「確実に正答を選ぶ」ための根拠確認プロセスが重要です。以下のチェックリストを活用してください。

【設問を解く前のチェックリスト】

  • □ 登場人物(誰が・誰に)を整理したか
  • □ 場面・状況(いつ・どこで・何をしているか)を把握したか
  • □ 傍線部の直前・直後の文脈を確認したか
  • □ 注釈・リード文の情報を読んだか
  • □ 複数テクストの場合、両方の文章を照合したか

消去法の使い方

「正答を選ぶ」より「明らかな誤答を消す」方が確実です。

  1. 本文に根拠がない選択肢→即消去
  2. 語句の意味が本文と矛盾する選択肢→即消去
  3. 因果関係が逆になっている選択肢→消去
  4. 残った選択肢を本文と照合して最適なものを選ぶ

この問題から学ぶ・対策への応用

①『源氏物語』の基礎知識を固める

共通テスト古文では頻出の作品群があります。『源氏物語』は過去に何度も出題されており、あらすじ・主要登場人物・主要巻の内容は必ず押さえておきましょう。特に「柏木」「若菜」「宇治十帖」など後半部の人間関係は複雑なため、相関図を作って整理することをおすすめします。

②複数テクスト型への対応力を磨く

2024年度共通テスト古文の最大の特徴は複数テクスト型の出題です。対策としては:

  • 古典作品の注釈書・解説書(現代語訳付き)を読む習慣をつける
  • 「本文」と「解説」を並べて読む練習をする
  • 過去問(2022・2023年度)でも複数テクスト問題を演習する

③古語の「現代語との意味ズレ」を重点的に学ぶ

問1の「つつまし」のように、現代語と意味が異なる古語(古今異義語)は失点の原因として非常に多いです。以下は頻出の古今異義語リストです。

古語 古語の意味 現代語の意味(罠)
つつまし 遠慮される・はばかられる 質素・控えめ
あはれ しみじみとした感動・趣 かわいそう
おどろく はっと気づく・目が覚める びっくりする
ゆかし 見たい・知りたい・心が引かれる 奥ゆかしい
ところせし 窮屈だ・うっとうしい 場所が狭い

④時間配分の戦略

共通テスト国語の古文は大問3として出題され、目安時間は20〜25分です。翔先生が現場で指導している時間配分は以下の通りです。

  • リード文・注の確認:2分
  • 本文Ⅰ通読:5分
  • 本文Ⅱ通読:3分
  • 設問解答(問1〜問6):12〜15分

「本文を全部完璧に読んでから設問へ」という人は時間不足になりがちです。設問を先に軽く確認してから本文を読む「設問先読み法」が有効な場面も多いです。

まとめ・日本国語塾トップについて

今回の共通テスト古文2024年度は、『源氏物語』「柏木」巻と『湖月抄』の複数テクスト型という、近年の出題トレンドを踏襲した問題でした。要点をまとめます。

  • 古今異義語(つつまし等)は必ず整理する
  • 心情把握は「誰が・誰に・なぜ」の3点で整理する
  • 複数テクスト問題は両者の対応箇所を照合してから解答する
  • 消去法を使い、本文根拠のない選択肢を排除する
  • 時間配分を意識し、20〜25分で解き切る練習をする

共通テスト古文2024の解説いかがでしたか?「わかった!」と思っても、実際に自分で問題を解いて採点・復習することで初めて力がつきます。ぜひこの解説を片手に、もう一度問題を解き直してみてください。


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