はじめに|「何を書けばいいかわからない」あなたへ
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「小論文って、何をどこに書けばいいの?」「序論・本論・結論って言葉は知ってるけど、実際に書くとぐちゃぐちゃになってしまう…」
これは、私たちの塾に来る受験生のほぼ全員が最初に口にする悩みです。毎年秋になると、総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試を控えた高校生が青い顔をして「小論文が全然書けません」と相談に来ます。
でも安心してください。小論文には「型」があります。そしてその型を体に染み込ませれば、試験会場でも自動的に手が動くようになります。本記事では、小論文の序論・本論・結論の書き方を、具体例・実演つきで完全解説します。読み終えたその日から実践できる内容にまとめましたので、ぜひ最後まで読んでください。
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核心情報|序論・本論・結論とは何か?まず「地図」を持て
小論文の序論・本論・結論とは、読み手に「この文章はどこへ向かっているのか」を示す地図のようなものです。地図なしに旅に出ると迷子になるように、構造なしに小論文を書き始めると、採点者も迷子になります。
三部構成の基本定義
- 序論(イントロダクション):テーマに対する自分の立場・主張を示す。「私はこう考える」という結論の予告編。
- 本論(ボディ):主張を支える理由・根拠・具体例を展開する。小論文の核心部分。
- 結論(コンクルージョン):主張をまとめ直し、論を締める。新しい情報は原則加えない。
重要なのは、「序論=問題提起だけ」ではないという点です。多くの受験生が「序論では問題提起だけして、結論は最後に書く」と思い込んでいますが、これは大きな誤解。採点者はまず序論を読んで「この受験生は何を言いたいのか」を把握したいのです。だから序論には自分の主張(結論の予告)を入れるのが正解です。
理想的な字数配分
800字の小論文を例にとると:
- 序論:約150〜200字(全体の約20%)
- 本論:約450〜500字(全体の約60%)
- 結論:約100〜150字(全体の約20%)
本論が最も長くなるのは当然です。主張を支える「根拠」と「具体例」を丁寧に書かなければ、採点者を説得できないからです。
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具体的な書き方|序論・本論・結論を実演で完全マスター
ここからは翔先生が実際に塾で指導しているメソッドを公開します。テーマは「SNSと若者のコミュニケーション能力について、あなたの考えを述べなさい(800字)」を例に使います。
① 序論の書き方|「主張先出し」で採点者をつかむ
序論のゴールは「採点者に自分の主張を最初に伝えること」です。翔先生がよく使う序論の公式はこれです:
【問題提起】→【自分の立場・主張】
【実演・序論の例文】
「近年、SNSの急速な普及により、若者のコミュニケーションの形が大きく変化している。こうした変化に対し、「SNSがコミュニケーション能力を低下させる」という懸念の声がある。しかし私は、SNSは使い方次第でコミュニケーション能力の向上にも寄与できると考える。以下にその理由を述べる。」
ポイントは「しかし私は〜と考える」という逆接の主張提示です。一般論・懸念をいったん受け入れてから自分の立場を明示することで、論の対立軸が生まれ、論文らしくなります。また、「以下にその理由を述べる」という予告の一文も採点者への親切な地図になります。
序論でやってはいけないこと:
- 「私はSNSについて考えてみたいと思います」→主張がない!
- 辞書的な定義を長々と書く(字数の無駄)
- 「賛成とも反対とも言えます」→立場を曖昧にしない
② 本論の書き方|「PREP法」で論理的に展開する
本論こそが小論文の勝負どころです。ここで使う最強の武器がPREP法です。
- P(Point):主張・結論をひと言で
- R(Reason):その理由
- E(Example):具体例・データ・体験
- P(Point):主張を繰り返してまとめ
【実演・本論の例文】
「第一に、SNSは多様な人々との交流機会を増やすという点でコミュニケーション能力の育成に役立つ。(P)SNSがなければ出会えなかったような異なる地域・文化・年代の人々と日常的に言葉を交わすことができるからだ。(R)実際、私の友人はTwitter(現X)を通じて海外の同世代と英語でやりとりを続け、語学力だけでなく異文化理解の感覚を磨いた。(E)つまり、SNSは使い方によって現実の人間関係では得難い多様なコミュニケーション体験を提供できるのである。(P)」
本論では理由を2〜3点挙げるのが理想です。「第一に〜」「第二に〜」と番号を振ることで、採点者が論の構造を一目で把握できます。
本論で使える「具体例の引き出し」:
- 自分・友人の実体験(最も説得力が高い)
- ニュース・社会的事実(信頼性が上がる)
- 授業・読書で学んだ知識(教養のアピールになる)
- データ・統計(ただし不正確な数字は絶対NG)
翔先生からのアドバイス:「具体例を書くときは『5W1H』を意識して。いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように、という要素があると一気にリアリティが増します。」
③ 結論の書き方|「主張の再提示+展望」で締める
結論は短くても構いません。しかし「まとめただけ」で終わるのは惜しい。結論の公式はこれです:
【主張の再提示】→【条件・展望・提言】
【実演・結論の例文】
「以上の理由から、SNSは若者のコミュニケーション能力を一概に低下させるものではなく、適切な使い方をすれば豊かなコミュニケーション力を育てる場となり得る。重要なのは、SNSを受動的に消費するのではなく、能動的に他者と関わるツールとして活用する意識を持つことではないだろうか。」
「〜ではないだろうか」「〜が求められる」「〜と考える」といった締めの表現を使うと、論文らしい余韻が生まれます。
④ 段落分けと接続詞|「見た目の論理性」を整える
内容が良くても、段落がなくびっしり書かれた小論文は読みにくく、採点者の印象が下がります。序論・本論・結論はそれぞれ段落を分けるのが基本ルールです。
使い勝手の良い接続詞リスト:
- 順接:「したがって」「このように」「ゆえに」
- 逆接:「しかし」「一方で」「それにもかかわらず」
- 列挙:「第一に」「次に」「また」「さらに」
- まとめ:「以上のことから」「このように考えると」
- 転換:「それでは」「ここで注目したいのは」
⑤ 「型の自動化」トレーニング法|反復こそ最強
型を知っているだけでは試験では使えません。体に染み込むまで反復練習することが重要です。翔先生が塾生に課す「型の自動化トレーニング」を紹介します。
【5日間集中トレーニング】
- 1日目:序論だけを5テーマ分書く(各100字)。主張先出しの感覚をつかむ。
- 2日目:PREP法で本論1パラグラフを5テーマ分書く(各200字)。
- 3日目:結論だけを5テーマ分書く(各100字)。再提示+展望の形を習慣化。
- 4日目:1テーマを400字でフル構成(序論100+本論200+結論100)。
- 5日目:1テーマを800字でフル構成。時間を計って書く(目標60分)。
このトレーニングで重要なのは「毎回必ず見直すこと」。書きっぱなしは上達しません。「序論に主張が入っているか」「本論にPREPが守られているか」「結論は主張を繰り返せているか」の3点をチェックしてください。
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藤原&翔先生の実践アドバイス|塾現場からの声
藤原進之介より:
私が塾で生徒を見ていて気づくのは、「頭が良いのに小論文が書けない」という生徒の多くが、「完璧な文章を一発で書こうとしている」という点です。でも小論文はスポーツと同じで、最初から完璧な型で動ける人はいません。まず型を「雑に」でいいので書き切ること。そこから修正する。その繰り返しが、試験本番での「自動化」につながります。
特に序論・本論・結論の型は、最初は「型通りに書くと不自然な気がする」と感じる生徒が多いです。でもそれは慣れの問題。型通りに書かれた小論文は採点者にとって非常に読みやすく、高得点につながりやすいのは間違いない事実です。
翔先生より:
僕がよく生徒に言うのは「序論は『地図』、本論は『旅』、結論は『ゴール』だ」という話です。地図(序論)がなければ採点者はどこへ連れて行かれるかわからない。旅(本論)が充実していなければ読み応えがない。ゴール(結論)がはっきりしていなければ読後感が悪い。この三つがそろって初めて「良い小論文」になります。
先日、総合型選抜で慶應義塾大学に合格したYさん(高3)は、最初に来たとき「書くことが思い浮かばない」と言っていました。でも序論・本論・結論の型と、本論でのPREP法を身につけてから2週間後には、800字を50分で書き切れるようになっていました。型は最速の上達法です。
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よくある疑問・失敗パターンと解決策
失敗①「序論が長すぎて本論が薄くなる」
解決策:序論は200字を上限にする。問題提起を長々と書く必要はありません。テーマの背景説明は1〜2文で十分。「私は〜と考える」という主張の一文をしっかり入れたら、序論は終わりにしていい。
失敗②「本論で具体例がなく、主張の繰り返しになる」
解決策:PREP法の「E(具体例)」を意識的に入れる習慣をつける。具体例がないと「根拠のない主張」になってしまい、採点者に「本当にそうなの?」と思われます。実体験でも社会的事例でも、具体性を必ず入れること。
失敗③「結論で新しい話題を始めてしまう」
解決策:結論は「まとめと展望」だけ。新しい論点・新しい具体例は本論に書くべきです。結論で新情報を出すと論がぼやけ、採点者が混乱します。
失敗④「賛否を問われているのに立場が曖昧」
解決策:「賛成か反対か」「AかBか」を問われている場合は、どちらかに必ず立場を決めること。「どちらとも言えます」は論文として成立しません。どちらかの立場をとったうえで、相手側の意見も踏まえて論じる「譲歩構文」を使うと高評価になります。
例:「確かに〜という側面もある。しかし、〜の観点から見れば、私は〜と考える。」
失敗⑤「字数が足りない」
解決策:本論の具体例をもっと丁寧に書く。「友人がSNSを使っていた」ではなく、「どんな友人が・どのようにSNSを使い・どんな変化があったか」を5W1Hで膨らませる。具体例の肉付けが字数増加の最も自然な方法です。
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今日からできるアクション|チェックリスト付き
記事を読んだだけで満足しないために、今日できることをまとめます。
📝 小論文・序論チェックリスト
- ☐ 問題提起(テーマの背景・現状)が1〜2文で書けているか
- ☐ 自分の主張・立場が明確に示されているか(「私は〜と考える」)
- ☐ 序論が200字以内に収まっているか
- ☐ 「以下に理由を述べる」など、本論への橋渡しがあるか
📝 小論文・本論チェックリスト
- ☐ 理由が2〜3点、「第一に」「第二に」と整理されているか
- ☐ 各理由にPREP法(主張→理由→具体例→主張)が使われているか
- ☐ 具体例は5W1Hで書かれているか
- ☐ 接続詞が適切に使われているか
- ☐ 本論が全体の約60%の字数を占めているか
📝 小論文・結論チェックリスト
- ☐ 序論の主張を言い換えて繰り返せているか
- ☐ 新しい話題・具体例を入れていないか
- ☐ 展望・提言・今後の課題がひと言添えられているか
- ☐ 「以上のことから」など、まとめの接続詞で始めているか
🏋️ 今日からの練習プラン
- 今日:この記事の実演例文を3回声に出して読む。型を体で覚える。
- 明日:好きなテーマで序論(100字)だけ書いてみる。
- 3日後:400字のミニ小論文を1本書き、チェックリストで確認する。
- 1週間後:800字の本番想定小論文を時間計測で1本書く。
- 2週間後:誰か(先生・保護者・塾)に添削してもらう。
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まとめ|型を制する者が小論文を制する
小論文の序論・本論・結論は、決して難しいものではありません。正しい型を知り、反復練習で自動化すれば、どんなテーマが来ても手が動くようになります。
今回のポイントを振り返りましょう:
- 序論:問題提起+主張先出し。200字以内で鮮明に。
- 本論:PREP法で2〜3点の理由と具体例を展開。全体の60%を占める核心部。
- 結論:主張の再提示+展望。新情報は加えない。
- 型の自動化:5日間トレーニングと毎回のチェックリスト確認。
型は「個性を殺すもの」ではありません。型があるからこそ、その中に自分の考えを自由に盛り込めるのです。まずは型を完璧に身につけること。それが小論文上達の最短ルートです。
ぜひチェックリストを印刷して、今日の練習から活用してみてください。応援しています!
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