数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
高校受験の国語において、多くの受験生が「文学的文章(物語・小説・随筆)」の問題で得点を落としています。「なんとなく読んだけど答えが合わない」「心情を問われると自信がない」「選択肢の絞り方がわからない」という声を日々耳にします。
この記事では、高校受験国語「文学的文章」で高得点を取るための解き方を、心情変化・主題・表現技法の3つの柱に分けて徹底解説します。翔先生の実践的なアドバイスも盛り込みながら、今日から使えるテクニックをお届けします。
はじめに|なぜ文学的文章で点が取れないのか?
高校受験国語の「文学的文章」は、説明的文章(論説文・説明文)と比べて「感覚で解ける」と思っている受験生が少なくありません。しかし、実際の入試では根拠を本文から明確に示せる読み方が求められています。
文学的文章が苦手な受験生の多くは、次の3つの壁にぶつかっています。
- ①登場人物の心情変化を正確に読み取れない
- ②文章全体の主題(テーマ)を把握できていない
- ③比喩・擬人法などの表現技法の効果を説明できない
この3つを攻略すれば、文学的文章の得点は劇的に上がります。一つひとつ、丁寧に解説していきましょう。
核心情報|文学的文章を解く3つの最重要視点
高校受験国語の文学的文章において、出題者が必ず問うてくるポイントは決まっています。それが以下の3つです。
① 心情変化:登場人物の気持ちの「流れ」を追う
心情問題は文学的文章の最頻出テーマです。ここで重要なのは、「今どんな気持ちか」ではなく、「なぜその気持ちになったのか」という変化のプロセスを読み取ること。出題者は必ず「きっかけ→心情変化」のセットで問題を作っています。
② 主題:作者が最も伝えたいこと
主題とは、作品全体を通じて作者が読者に伝えたいメッセージです。クライマックスや結末の場面に主題が集約されていることが多く、登場人物の最終的な変化・気づき・成長に注目することが攻略の鍵になります。
③ 表現技法:なぜその表現を使ったのか
比喩・擬人法・反復法・対比などの表現技法は、「何が使われているか」を答えるだけでなく、「その効果は何か」を説明できることが得点につながります。表現技法の問題は記述式でも頻出なので、しっかり準備しておきましょう。
具体的な方法|心情変化・主題・表現技法の攻略法
【心情変化の攻略法】感情語と行動描写に線を引く
心情を読み取るときに注目すべき箇所は、大きく分けて3種類あります。
①感情語(直接的な心情表現)
「嬉しかった」「悲しくなった」「胸が痛んだ」など、登場人物の気持ちが直接書かれている部分です。これは比較的わかりやすいですが、入試ではこの言葉をそのまま使わせない工夫がされていることも多いです。
②行動・しぐさ・表情の描写(間接的な心情表現)
文学的文章では、感情語よりも行動や表情で心情を表現することが多くあります。
例:「彼女はうつむいたまま、何も言わなかった」→悲しみや後悔、言葉を失うほどの衝撃
例:「拳をぎゅっと握りしめた」→怒り、悔しさ、または強い決意
行動の描写から「なぜそうしたのか」を逆算して心情を読む練習をしましょう。
③情景描写との対応(心情と自然描写のリンク)
文学的文章では、登場人物の心情と自然の描写がリンクしていることがよくあります。
例:「雨が激しく打ちつける窓の外を、彼はぼんやりと眺めていた」
→暗い・重い・孤独感のある心情が暗示されている
例:「桜の花びらが風に舞い、あたりを白く染めていた」
→新しい出発・希望・少しの寂しさなど、状況によって変わる
このように、情景描写はそのまま心情のヒントになっています。
【実践ステップ】
文章を読みながら、感情語・行動描写・情景描写に色分けして線を引く習慣をつけましょう。たとえば、感情語は赤、行動描写は青、情景描写は緑、というようにマーキングするだけで、心情の流れが視覚的に把握できるようになります。
【心情変化の問題を解く手順】
- 問題文を先に読み、「どの場面の心情か」を確認する
- その場面の前後を重点的に読み、「きっかけとなる出来事」を探す
- きっかけ→心情変化の流れを自分の言葉で整理する
- 選択肢の場合:感情の方向性(プラス・マイナス)と強弱を確認し、本文の根拠と照合する
例として、次のような問題を考えてみましょう。
場面:主人公の健太が、自分を馬鹿にしてきたクラスメートの田中が試合で泣いているのを見た。
心情変化のポイント:田中を嫌っていた(マイナス)→田中の涙を見て、心のどこかが揺れた(変化のきっかけ)→「同じ人間なんだ」と感じた(プラスへの変化)
このように「変化前→きっかけ→変化後」の三点セットで整理することが、心情問題正解の王道です。
【主題の攻略法】クライマックスと結末に注目する
主題を読み取るための最強のアプローチは、「登場人物が最後に何を学んだか・どう変わったか」に注目することです。
文学的文章の構造は多くの場合、次のパターンをたどります:
- 日常(安定)→事件・出来事(変化のきっかけ)→葛藤・試練→気づき・成長→新しい日常
主題は「気づき・成長」の部分に凝縮されています。たとえば:
- 「他者を理解することの大切さ」
- 「失敗を乗り越えることで人は強くなれる」
- 「本当の強さとは、弱さを認めることだ」
このような普遍的なメッセージを抽象化して読み取る力が、主題把握には必要です。
また、タイトルも主題のヒントになります。入試問題では、文章のタイトルが提示されることがありますが、なぜそのタイトルがつけられているのかを考えることで、主題に近づけることがあります。
【表現技法の攻略法】「名前→意味→効果」の三点セットで覚える
表現技法は、名前を覚えるだけでは得点になりません。「何という技法か・どんな意味か・どんな効果があるか」の三点セットで整理しましょう。
高校受験で頻出の表現技法をまとめます:
| 技法名 | 意味 | 効果・ポイント |
|---|---|---|
| 比喩(直喩・隠喩) | 「〜のような」「〜は〜だ」 | イメージを鮮明にし、感情をより強く伝える |
| 擬人法 | 人でないものを人のように表現する | 情景に生命感・感情を与え、心情と対応させる |
| 反復法 | 同じ言葉・表現を繰り返す | 強調・リズム感・感情の高まりを表す |
| 対比 | 対照的な物事を並べて示す | それぞれの特徴・違いを際立たせる |
| 体言止め | 文末を名詞で終える | 余韻・印象の強調・余白を生む |
| 倒置法 | 通常と語順を逆にする | 後ろに置いた言葉を強調する |
記述問題で「この表現の効果を答えなさい」と問われた場合は、「〇〇という技法を用いることで、〜という効果を生み出している」という形で答えましょう。技法名+効果の説明がセットで正解になります。
藤原&翔先生の実践アドバイス
藤原進之介より:
文学的文章の高得点の解き方で私が最も大切にしているのは、「本文に戻る」習慣です。感情的に「この人はこう感じているはずだ」と思い込んで解くのが最大の失敗パターン。答えは必ず本文の中にあります。選択肢を見て迷ったときは、必ず本文の該当箇所に戻り、「根拠はどこか」を確認してから選ぶ。この一手間が、合否を分けます。
翔先生より:
私が授業でよく言うのは、「文学的文章はドラマの脚本を読む感覚で」ということです。登場人物の台詞・行動・表情を映像で浮かべながら読むと、心情の流れがつかみやすくなります。また、心情変化の問題では「変化前」と「変化後」の両方を本文から見つけることを意識してください。片方しか書けていない解答は部分点止まりになることが多いです。記述式では「変化前→きっかけ→変化後」の流れを盛り込む意識を持ちましょう。
よくある失敗と解決策
失敗①「あらすじを答えてしまう」
心情問題で「何があったか」を書いてしまうミスです。心情問題は「何があったか(出来事)」ではなく、「それによってどう感じたか(内面)」を答えるもの。
解決策:解答に感情を表す言葉(〜という気持ち・〜という思い・〜という感情)が入っているか確認する。
失敗②「選択肢の一部が合っているから選ぶ」
選択肢の前半は正しくても、後半に誤りが含まれるパターンが入試では頻出です。
解決策:選択肢は必ず最後まで読み、全体が本文の内容と一致しているかを確認する。
失敗③「表現技法の名前だけ答える」
記述問題で「直喩法が使われている」と書いて終わりにするパターン。これでは得点が半分以下になります。
解決策:常に「技法名+その効果(〜を強調するため、〜を鮮明に伝えるため)」をセットで書く習慣をつける。
失敗④「主題を表面的なあらすじでまとめる」
「友達と仲直りする話」と書いてしまうのは主題ではなくあらすじです。
解決策:「この物語を通じて作者が伝えたい普遍的なメッセージは何か」を考え、「〇〇することの大切さ」「〇〇によって人は〜できる」という抽象化した形で書く。
今日からできるアクション
文学的文章の高得点の解き方を身につけるために、今日からすぐ取り組めることを3つ提案します。
アクション①:過去問の文学的文章を「マーキング読み」で解く
都道府県の公立高校入試の過去問を1題選び、感情語(赤)・行動描写(青)・情景描写(緑)に色分けしながら読む練習をしましょう。最初はゆっくりでかまいません。マーキングすることで、心情の流れが可視化されます。
アクション②:表現技法リストを暗記する
上の表にある6つの技法(比喩・擬人法・反復法・対比・体言止め・倒置法)を「名前→意味→効果」のセットで暗記しましょう。フラッシュカードやノートのまとめページを作るのがおすすめです。
アクション③:心情変化を「三点セット」で記述する練習をする
読んだ文章の主人公について、「変化前の心情→きっかけ→変化後の心情」を3行で書く練習を毎日続けましょう。これは記述式対策にも直結します。
まとめ・日本国語塾トップについて
高校受験国語の文学的文章で高得点を取るための解き方は、感覚ではなく明確な戦略と根拠ベースの読み方によって身につけることができます。
- ✅ 心情変化:感情語・行動描写・情景描写に注目し、「変化前→きっかけ→変化後」の三点セットで読み取る
- ✅ 主題:クライマックス・結末の登場人物の変化・気づきから、普遍的なメッセージを抽象化する
- ✅ 表現技法:「技法名+効果」をセットで答えられるよう準備する
これらの文学的文章の高得点の解き方を繰り返し練習することで、国語の得点は確実に伸びていきます。まずは今日から、一歩踏み出してみてください。
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