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徒然草の名言と入試頻出段|兼好法師の人生哲学を読んで古文力を上げる

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はじめに|徒然草の名言で古文力を上げる第一歩

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

先日、こんな相談を受けました。高校2年生のAさん(仮名)が、こう言ったのです。「先生、徒然草って何が言いたいのかさっぱりわかりません。ただのオジサンの独り言じゃないですか?」思わず笑ってしまいましたが、実はこれ、多くの受験生が抱える本音です。

確かに、徒然草は「つれづれなるままに、日暮らし硯に向かひて…」という有名な書き出しから始まり、兼好法師が日々感じたことを自由気ままに書いた随筆です。でも「ただの独り言」と片づけてしまうと、入試で大きな失点につながります。実際、徒然草は大学入試・高校入試の双方において最頻出の古文作品のひとつ。兼好法師の名言や人生哲学を深く読み解く力が、合否を分けるカギになるのです。

この記事では、徒然草の入試頻出段とその名言を丁寧に解説しながら、古文力を上げるための実践的なメソッドをお伝えします。翔先生の現場指導の視点も交えながら、受験生が「なるほど!」と感じられる解説を目指します。ぜひ最後まで読んで、今日から実践してください。

【基礎知識】徒然草はなぜ入試頻出なのか・合否を分ける理由

翔先生からひとこと:「僕が担当してきた生徒を見ていると、徒然草を軽く見て失敗する子が毎年必ずいます。逆に徒然草を得意にした子は、古文全体の読解力が劇的に上がることが多い。それくらい徒然草は重要な作品です。」

実際のデータを見てみましょう。大学入試センター試験(現・共通テスト)の過去20年の出題傾向を分析すると、随筆・日記文学の出題において徒然草と枕草子が交互に出題されるパターンが非常に多く、徒然草単体でも10年に3〜4回は直接出題されています。また、難関私大(早稲田・慶應・MARCH)では、徒然草の一節が文法問題・読解問題の素材として頻繁に使われます。高校入試においても、都道府県立高校の入試問題で徒然草の有名段が使われることが多く、特に「第52段(仁和寺にある法師)」「第89段(奥山に猫またといふものあり)」「第92段(ある人、弓射ることを習ふに)」の3段は全国的に超頻出です。

なぜ徒然草がこれほど入試で重宝されるのか、その理由は3つあります。

第一に、文体が比較的読みやすく、文法の基礎を確認しやすい点です。徒然草は鎌倉時代末期の作品で、平安時代のような極端な省略や難解な敬語体系が少なく、古文文法の基本(助動詞・助詞・係り結びなど)を総合的に問える素材として最適です。

第二に、内容が多岐にわたり、読解力・思考力を問いやすい点です。兼好法師の名言には、現代にも通じる人生哲学が込められており、「筆者の主張を読み取る」という現代文的な設問との融合問題も作りやすい。

第三に、短い段が多く、出題素材として使いやすい点です。全243段からなる徒然草は、1段が数行〜数十行と短いものが多く、試験の時間制限に合わせた出題がしやすいのです。

つまり、徒然草をマスターすることは、古文の文法力・読解力・思考力を同時に鍛えることに直結します。これが「徒然草をやると古文全体が伸びる」と言われる理由です。

【実践解説】徒然草の入試頻出段と名言の読み解き方・ステップ

ステップ1:超頻出「第52段(仁和寺にある法師)」を完全攻略する

まず最も出題頻度が高い第52段から始めましょう。この段の有名な一節がこちらです。

「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。」

【現代語訳】ちょっとしたことにも、先導・案内してくれる経験者はぜひいてほしいものだ。

この段のあらすじは、仁和寺の法師が念願の石清水八幡宮参りに行ったものの、麓の末社・極楽寺・高良神社だけを参拝して「行ってきた!」と満足して帰ってしまった、という話です。実は本社は山の上にあったのに、誰も教えてくれなかったから間違えた……という「失敗談」を通じて、兼好法師は「何事も経験者・先達に聞くことが大切だ」という教訓を導き出しています。

入試で問われやすいポイント

  • 「あらまほしき」の文法分解:「あら(ラ変動詞「あり」の未然形)+まほし(希望の助動詞・連体形)+き(形容詞語尾)」→ 「あってほしい」という意味
  • 係り結びの確認:この段には「こそ〜已然形」の係り結びが複数登場する
  • 筆者の教訓・主張を選択肢から選ぶ問題:「先達の重要性」「慢心・思い込みの危険性」がキーワード

ステップ2:第92段「ある人、弓射ることを習ふに」で人生哲学を読む

次に、兼好法師の人生哲学が最もよく表れた名文のひとつ、第92段を見ていきましょう。

「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。のちの矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。」

【現代語訳】弓を学び始めた人は、二本の矢を持ってはいけない。後の矢に頼る気持ちが生まれて、最初の矢をおろそかにする気持ちが出てしまうから。

この段は「一本の矢に全力を尽くせ=今この瞬間に集中せよ」という兼好法師の名言として有名です。受験勉強にもそのまま当てはまりますね(笑)。

入試で問われやすいポイント

  • 「なほざりの心」の意味:「いい加減な・おろそかな気持ち」=現代語の「なおざり」に直結
  • 「師の前にて一つの矢にあたれ」という命令形:命令の助動詞ではなく、動詞の命令形であることに注意
  • この段の主題を一文でまとめる記述問題:「今この一瞬に全力を尽くすことの大切さ」と答える

ステップ3:第89段「奥山に猫またといふものあり」でユーモアを読む

「聖人も猫まただとて、わきてこそ、おそれたまへ。」(趣旨)

この段は、「奥山に猫またという怪物がいて、人を食う」という噂に怯えた僧侶が、夜に川べりで自分の飼い犬に飛びつかれてびっくりし、「猫またに襲われた!」と大騒ぎしてしまう、というユーモラスな話です。兼好法師は「うわさ話を鵜呑みにして取り乱すことへの戒め」としてこの話を書きました。

入試で問われやすいポイント

  • 「ひとにはなかなか言はれぬ」の「なかなか」の意味:「かえって・なまじっか」という古語の意味(現代語の「なかなか」とは異なる!)
  • 場面の読み取り:「何が猫またと間違われたのか」を本文から抜き出す問題が頻出
  • 兼好法師が笑いを通して伝えたい教訓は何か、という主題把握問題

ステップ4:第1段「つれづれなるままに」で徒然草全体のトーンを掴む

「つれづれなるままに、日暮らし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」

【現代語訳】することもなくてたいくつなので、一日中硯と向き合って、心に浮かんでくるとりとめもないことを、あてもなく書きつけていると、妙に気が狂いそうな感じがする。

この冒頭文は、兼好法師の徒然草全体の執筆姿勢を表しています。「よしなし事(とりとめのないこと)」「そこはかとなく(あてもなく)」というキーワードは、随筆文学の本質を表す言葉として入試で頻出です。「ものぐるほしけれ」の「こそ〜已然形」の係り結びも必ず確認しておきましょう。

ステップ5:第137段「花は盛りに」で兼好法師の美意識を学ぶ

「花は盛りに、月はくまなきをのみ見るものかは。」

【現代語訳】花は満開のときだけを、月は曇りなく輝いているときだけを見るものだろうか、いや、そうではない。

これは兼好法師の美学・人生哲学の真髄を示す名言です。「散りゆく花」「雲に隠れた月」にこそ情緒がある、という「不完全の美」「無常観」の思想が表れています。この段は難関大入試で「筆者の主張を現代語で説明せよ」という記述問題に使われることが多く、「物事は完全な状態だけに価値があるのではなく、不完全さや変化の中にこそ趣がある」という方向で答えるのが正解です。

【藤原&翔先生の実践ポイント】塾でしか聞けない徒然草攻略の裏技

藤原進之介:「私が長年の指導の中で気づいた、他の参考書には載っていない徒然草攻略法をここで公開します。」

裏技①:兼好法師の「三大テーマ」を先に頭に入れる

徒然草の243段は一見バラバラに見えますが、実は兼好法師の主張は大きく3つのテーマに集約されます。①「無常観(物事はすべて移り変わる)」②「慢心・思い込みへの戒め」③「自然・風流への愛着」。この3テーマを知っておくと、初見の段落でも「この段はどのテーマか?」と当たりをつけながら読めるため、読解スピードが格段に上がります。これは共通テストの時間制限対策としても非常に有効です。

裏技②:「兼好法師=ツッコミ役」という視点で読む

翔先生がよく使う表現ですが、「兼好法師はお笑いでいえばツッコミ担当」という視点を持つと、徒然草が急に面白くなります。仁和寺の法師も、猫またに怯えた僧侶も、兼好法師から見れば「バカだなぁ(笑)」と思われているキャラクターです。兼好法師が笑っている・呆れている段落は、たいてい「その行動の何がダメだったか=教訓」が筆者の主張になります。この構造を掴むだけで、主題把握問題の正答率が大きく上がります。

裏技③:名言は「現代語+古語」セットで暗記する

徒然草の名言は、古語のまま覚えるだけでなく、必ず現代語訳とセットで暗記してください。なぜなら入試では「この言葉の意味を現代語で説明せよ」という出題が頻繁にあるからです。たとえば「あらまほしき」→「あってほしい・望ましい」、「なほざりの心」→「いい加減な気持ち・おろそかにする心」というように、古語⇄現代語を瞬時に変換できるよう訓練しましょう。

裏技④:係り結びを「色分けノート」で整理する

徒然草には係り結びが非常に多く登場します。翔先生の指導では、「ぞ・なむ・や・か→連体形(黄色マーカー)」「こそ→已然形(ピンクマーカー)」と色分けしてノートに整理する方法を推奨しています。視覚的に整理することで、文法問題での凡ミスを大幅に減らすことができます。

【よくある失敗パターン】徒然草で合格できない生徒がやっていること

失敗パターン①:あらすじだけ知って満足してしまう

「仁和寺の法師が間違えて帰ってきた話でしょ?知ってる!」という生徒が非常に多いですが、あらすじを知っているだけでは入試では全く戦えません。入試で問われるのは「助動詞の活用形」「係り結びの結び」「傍線部の現代語訳」「筆者の主張の読み取り」です。あらすじ理解はスタートラインに過ぎません。改善策:各段を読んだ後、文法事項を必ず確認する習慣をつける。

失敗パターン②:現代語訳を丸暗記しようとする

参考書の現代語訳をそのまま暗記しようとする生徒がいますが、これは非効率の極みです。入試では見たことのない文章も出ます。文法力・語彙力を鍛えることが本質です。改善策:現代語訳を見る前に自分で訳してみる「先訳トレーニング」を実践する。

失敗パターン③:古語の意味を現代語と混同する

「なかなか」「やがて」「おぼえ」など、現代語と古語で意味が異なる単語(古今異義語)を現代語の感覚で読んでしまうミスが頻発します。徒然草にはこの古今異義語が特に多く登場します。改善策:徒然草頻出の古今異義語リストを作成して定期的に確認する。

失敗パターン④:文脈を無視して単語の意味だけ当てはめる

単語の意味を知っていても、文脈の中での意味を正確に把握できていない生徒が多くいます。特に「こそ」の係り結びで文の切れ目を誤認して、意味を取り違えるケースが多いです。改善策:文を読む際、まず係り結びと文の構造(主語・述語)を確認してから訳す。

失敗パターン⑤:徒然草だけを孤立して勉強する

徒然草のみを単独で勉強し、枕草子・方丈記など他の随筆・古文作品との比較ができていない生徒は、「随筆文学の特徴」「作者の心情把握」という観点で弱くなりがちです。改善策:枕草子・方丈記と並行して学習し、随筆文学全体の俯瞰的な理解を深める。

【実践演習】今すぐできる徒然草トレーニング

以下の問題に取り組んでみましょう。解答・解説もすぐ下に掲載しています。

【練習問題①】次の古文を読んで、後の問いに答えなさい。

「ある人、弓射ることを習ふに、諸矢をたばさみて的に向かひけり。師のいはく、『初心の人、二つの矢を持つことなかれ。のちの矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。毎度、ただ得矢なく、この一矢に定むべしと思へ。』と言ふ。」(第92段)

問1:「なほざりの心」の意味を現代語で答えなさい。

問2:「初心の人、二つの矢を持つことなかれ」の師の言葉が伝えたい教訓を30字以内で説明しなさい。

問3:「思へ」の活用形を答えなさい。

【解答・解説】

問1:「いい加減な気持ち・おろそかにする心」

問2:「後のことに頼らず、今この一瞬に全力を集中することが大切だ。」(29字)

問3:ハ行四段活用動詞「思ふ」の命令形(「〜せよ・〜しろ」という命令の意味)

【練習問題②】穴埋め問題

次の文の( )に当てはまる語句を答えなさい。

「花は(  )に、月はくまなきをのみ見るものかは。」(第137段)

→ 解答:「盛り」

【今日から始める3日間トレーニングプラン】

  • 1日目:第52段(仁和寺の法師)を音読10回→文法分解→現代語訳
  • 2日目:第92段(弓の師匠)を音読10回→文法分解→主題を一文でまとめる
  • 3日目:第1段・第137段の名言を暗唱→現代語訳とセットで確認

翔先生より:「音読は本当に大事です。黙読だけで古文を読もうとする生徒が多いですが、古文はリズムで読む文章です。声に出して読むことで、係り結びや文の切れ目が自然に体に入ってきます。」

まとめ|徒然草の名言と入試頻出段を制して古文力を上げよう・日本国語塾トップのご紹介

今回の記事のポイントをまとめます。

  • 徒然草は大学入試・高校入試の古文で最頻出の作品のひとつ。入試を制するには必須の作品である。
  • 超頻出段は「第52段(仁和寺の法師)」「第92段(弓の初心者)」「第89段(猫また)」「第1段(冒頭)」「第137段(花は盛りに)」の5段。
  • 兼好法師の名言は「①無常観」「②慢心への戒め」「③自然・風流への愛着」の三大テーマに集約される。
  • 古語は現代語訳とセットで暗記すること。古今異義語(なほざり・なかなか・やがて等)には特に注意。
  • 係り結び(特に「こそ〜已然形」)は徒然草で頻出の文法事項。色分けノートで視覚的に整理する。
  • 兼好法師を「ツッコミ役」と捉えると、主題把握問題の正答率が上がる。
  • 音読トレーニング・先訳トレーニングを習慣化し、古文を「感覚で読める」レベルを目指す。

徒然草の名言と入試頻出段をしっかり押さえることは、古文力を上げる最短ルートです。兼好法師が700年前に書いた言葉が、今もあなたの受験勉強を照らしてくれる——それが古典の持つ力です。ぜひ今日から実践してみてください!


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