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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

早稲田大学政治経済学部の総合問題|傾向と対策

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

藤原:今回は早稲田大学政治経済学部の入試で課される「総合問題」について、傾向と対策を詳しくお話しします。

翔:早稲田大学政治経済学部は2021年度入試から独自試験の枠組みが大きく変わりましたね。これまでの「国語」「英語」「数学」といった単独科目ではなく、英語外部検定の利用+大学入学共通テスト+学部独自の「総合問題」という組み合わせになりました。特に総合問題は、日本語と英語の長文資料を読み、記述式で答える120分の試験として実施されており、多くの受験生・保護者の方から「これは国語なのか、それとも別の科目なのか」というご質問をいただきます。

藤原:結論から言うと、総合問題は「国語」という科目名ではなくなりましたが、求められる力の中核は紛れもなく国語力です。日本語資料の読解力・要約力・論述力がなければ太刀打ちできません。この記事では、早稲田大学政治経済学部の総合問題にどう向き合い、どう対策を積み上げていくべきかを、具体的な解法と学習計画に落とし込んでお伝えします。

出題の全体像

翔:まず大前提として、試験時間・配点・大問数などの詳細は年度によって変更される可能性があります。近年は日本語資料と英語資料を組み合わせて読み、120分という試験時間の中で記述式の解答を作成する形が続いていますが、最新の情報は必ず大学の最新の募集要項・入試要項でご確認ください。

藤原:この総合問題という科目の性質を一言で言うなら、「政治・経済・社会に関するテーマについて、複数の資料を読み比べ、自分の言葉で論理的にまとめる力」を測る試験です。単に文章を読んで内容一致を選ぶような選択式問題とは異なり、記述式が中心になっている点が最大の特徴です。

翔:早稲田大学政治経済学部の総合問題では、日本語資料と英語資料の両方が扱われるため、英語力ももちろん必要ですが、日本語資料の部分でつまずいてしまうと、そもそも設問の意図を正確につかめず、記述の方向性がずれてしまいます。だからこそ、日本語資料の読解・要約・論述という「国語的な土台」を固めることが、総合問題全体の得点力を底上げする鍵になります。

総合問題における「国語力」の位置づけ

藤原:総合問題という名前だけを見ると、国語の対策をしなくてよいと誤解してしまう受験生が少なくありません。しかし実際には、次の3つの力が総合問題の得点に直結します。

  • 資料文の主張・論理構造を正確に読み取る「読解力」
  • 複数の資料の要点を過不足なくまとめる「要約力」
  • 自分の考えを筋道立てて、指定字数内で表現する「論述力」

翔:これらはすべて、これまでの「現代文」「小論文」の学習で培われる力そのものです。総合問題という科目名に惑わされず、国語力の延長線上にある試験だと捉えることが、対策の第一歩になります。

設問タイプ別の解き方

藤原:ここからは、総合問題で問われやすい設問のタイプ別に、具体的な解き方を見ていきましょう。実際の過去問の本文や設問文をそのまま示すことはできませんので、私たちが作成したオリジナルの例題を使って説明します。

内容説明・理由説明型の設問

翔:まず基本となるのが、「なぜ筆者はこのように述べるのか」「傍線部はどのようなことを意味しているか」を問う内容説明・理由説明型です。例えば、次のような自作の例文で考えてみましょう。

【翔先生オリジナル例文】
「市場経済は効率性を高める一方で、格差を拡大させる側面を持つ。したがって、政府による再分配政策は、市場の効率性を損なわない範囲で設計される必要がある。」

翔:この一文について「政府による再分配政策が『市場の効率性を損なわない範囲で』設計される必要があるのはなぜか」と問われたとします。解答の骨組みは次の3ステップで作ります。

  1. 傍線部の前後にある因果関係を確認する(市場経済=効率性を高めるが格差も拡大させる)
  2. 「したがって」などの接続表現に注目し、論理のつながりを崩さないように要素を並べる
  3. 解答は「〜だから」「〜のため」という形で、原因→結果の順に一文でまとめる

藤原:総合問題の記述では、字数指定がある場合とない場合がありますが、いずれにせよ「本文中の因果関係・対比関係をそのまま解答の骨格に流用する」という姿勢が最も安全で、かつ早稲田大学政治経済学部が求める論理性の高い答案につながります。

要約型の設問

翔:次に、複数段落、あるいは資料全体の内容を一定字数でまとめる要約型の設問です。要約でつまずく受験生の多くは、「大事そうな文をそのままつなぎ合わせる」というやり方をしてしまいます。しかしこれでは論理の飛躍が生じたり、逆に冗長になったりします。

藤原:要約の基本手順は次の通りです。

  1. 各段落・各資料の「一段落一メッセージ」を短い言葉で書き出す
  2. それぞれのメッセージ同士の関係(並列・対比・因果・具体と抽象)を整理する
  3. 関係が明確になったら、その関係を接続表現でつなぎ、一つの文章に再構成する

翔:例えば、ある資料が「A国の政策は成功した」「B国では同じ政策が失敗した」「両国の違いは制度的な前提条件にある」という3つの要素で構成されている場合、要約では単に3文を並べるのではなく、「A国とB国では同じ政策の結果が異なったが、その違いは制度的前提条件の有無に起因する」というように、対比と因果を明示した一文に圧縮することが求められます。

藤原:早稲田大学政治経済学部の総合問題では、日本語資料と英語資料の両方から要点を抜き出し、それらを統合して要約させる形式も想定されます。片方の資料だけを見て満足せず、資料同士の関係性(一致・対立・補完)を常に意識して読むことが重要です。

意見論述型の設問

翔:最後に、資料を踏まえたうえで自分の意見を述べる論述型です。これは小論文的な要素が最も強く出る設問タイプです。ここで大切なのは、「資料を無視した一般論」を書かないことです。

藤原:意見論述の型として、翔先生と私がいつも指導している基本フォーマットを紹介します。

  1. 資料の主張を一文で要約する(「資料は〜と主張している」)
  2. その主張に対する自分の立場を明示する(賛成・反対・部分的に同意など)
  3. 立場を支える根拠を、資料中の具体例や自分の知識と結びつけて述べる
  4. 想定される反論に触れ、それに対する応答を一言加える
  5. 最初に述べた立場を再度確認し、結論とする

翔:この型を身につけておくと、初見のテーマであっても、論理の骨組みがぶれることなく、指定字数内で説得力のある答案を組み立てられます。早稲田大学政治経済学部の総合問題では、政治・経済・社会に関する時事的なテーマが扱われる可能性が高いため、日頃からニュースや新聞の論説記事に触れ、賛成・反対双方の視点を整理しておく習慣が有効です。

藤原&翔先生の実践アドバイス

藤原:ここまで設問タイプ別の解き方を見てきましたが、総合問題を攻略するうえで最も大切なのは「資料を読む速度」と「解答を作る速度」のバランスです。120分という試験時間の中で、日本語資料・英語資料の両方を読み、複数の記述問題に答えなければならないため、時間配分のトレーニングが不可欠です。

翔:私が指導する際は、まず本文全体を通読する時間を厳密に区切ることをおすすめしています。例えば「資料全体の通読に15分、設問の確認に5分、解答作成に残り時間を配分する」というように、あらかじめ時間の枠を決めておくと、本番でも焦らずに進められます。

藤原:また、総合問題では資料中のキーワードやキーセンテンスに印をつけながら読む「マーキング読解」が非常に有効です。特に「しかし」「一方で」「したがって」「つまり」といった論理展開を示す接続語には必ずチェックを入れる習慣をつけましょう。これにより、要約問題や理由説明問題で使うべき論理の骨格をすぐに拾い出せるようになります。

翔:もう一つ重要なのが、解答を書く前に「設計図」を作ることです。いきなり解答用紙に書き始めるのではなく、余白やメモ欄に「主張→根拠→具体例→結論」という骨組みを箇条書きで書き出してから清書する。この一手間が、論理の一貫性と時間短縮の両方を実現します。

よくある失敗と解決策

藤原:ここで、総合問題の対策を進める受験生に共通しがちな失敗パターンと、その解決策を整理しておきます。

失敗1:本文の言葉をそのまま抜き出すだけの解答

翔:内容説明問題で、本文中の一文をそのままコピーして解答欄に書き写してしまうケースです。これでは設問が求める「言い換え」や「因果の明示」ができておらず、減点につながります。解決策は、解答を書いた後に「本文の言葉を自分の言葉に一部置き換えられているか」を必ず見直すことです。

失敗2:要約で情報を詰め込みすぎる

藤原:要約問題で、字数を埋めようとするあまり、重要度の低い情報まで詰め込んでしまう失敗です。解決策は、先ほど紹介した「一段落一メッセージ」を先に書き出し、優先順位の低い情報を思い切って削る勇気を持つことです。

失敗3:意見論述で資料と関係のない一般論に流れる

翔:自分の得意な話題に引き寄せすぎて、資料の内容から離れてしまう失敗もよく見られます。解決策は、論述の冒頭で必ず資料の主張を一文で要約し、常に資料に立ち返る「アンカー文」を作ることです。

失敗4:英語資料と日本語資料を別々に処理してしまう

藤原:日本語資料だけ読んで満足し、英語資料との関係性を整理しないまま解答を書いてしまうケースです。総合問題では資料同士の統合が求められるため、両方の資料の要点を一枚のメモにまとめてから解答する習慣をつけましょう。

今日からできるアクション

翔:最後に、今日から始められる具体的な学習アクションを紹介します。

  • 新聞の社説やニュース解説記事を毎日1本読み、200字程度で要約する練習をする
  • 要約した文章に対して、自分の意見を100〜150字で書き添える習慣をつける
  • 接続語(しかし・したがって・つまり・一方で)に印をつけながら読む「マーキング読解」を日常の読書にも取り入れる
  • 過去問演習の際は、時間を計り「通読→設問確認→解答設計→清書」の4段階を意識して取り組む
  • 書いた答案は必ず誰かに読んでもらい、論理の飛躍や言葉足らずの部分を指摘してもらう

藤原:特に最後の「第三者に読んでもらう」というプロセスは、独学では見落としがちな視点です。早稲田大学政治経済学部の総合問題は記述式が中心であるため、自分では気づけない論理の穴や表現の曖昧さを、指導者や添削者に指摘してもらうことが、得点力向上への近道になります。

まとめ・日本国語塾TOPについて

藤原:早稲田大学政治経済学部の総合問題は、2021年度入試から英語外部検定+共通テスト+総合問題という新しい形に生まれ変わり、いわゆる「国語」単独科目ではなくなりました。しかし、日本語資料の読解力・要約力・論述力という国語の本質的な力が問われることに変わりはありません。総合問題という名前に惑わされず、資料を正確に読み、論理を整理し、自分の言葉で表現する力を地道に積み上げていくことが、合格への最短ルートです。

翔:ぜひ今日から、要約と意見論述の練習を習慣にしてみてください。総合問題の対策は、一朝一夕では身につきません。日々の積み重ねが、本番での安定した得点力につながります。

日本国語塾TOPは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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