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現代文「主張・根拠・例示」を見抜く論理的読解術|どんな文章も怖くない

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はじめに

数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!

「現代文を読んでいると、何が言いたいのか全然わからなくなってしまう」「長い文章になると頭の中がごちゃごちゃになって、設問に答えられない」——これは、日本国語塾TOPに相談に来る生徒さんたちから、毎年必ずと言っていいほど聞く悩みです。

先日も、高校2年生のAさんがこんなことを話してくれました。「模試で現代文を解いていたら、文章は最後まで読めたんですけど、『筆者の主張として最も適切なものを選べ』という問題でまったく絞り込めなくて。4択全部がなんとなく正しいように見えてしまって……」。Aさんの悩みは、実は多くの受験生に共通しています。

なぜこんなことが起きるのか? 答えはシンプルです。「主張・根拠・例示」という文章の骨格を意識しながら読んでいないからです。この3つの要素を見抜く力さえ身につければ、どんなに難しい評論文でも、筆者が何を言いたいのかが驚くほどクリアに見えてきます。今回の記事では、その具体的な方法をステップごとに、実際の入試問題の傾向もふまえながら徹底解説していきます。ぜひ最後まで読んで、今日から実践してみてください!

【基礎知識】「主張・根拠・例示」の見抜き方が合否を分ける理由

まず、なぜ「主張・根拠・例示」の識別がそれほど重要なのかをデータとともに確認しましょう。

大学入学共通テストの現代文(評論)において、「筆者の主張・意図を問う問題」は毎年全体設問数の60〜70%以上を占めると言われています。また、難関私大(早稲田・慶應・MARCH等)の現代文でも、「本文の論旨と合致するものを選べ」「筆者の見解として適切なものはどれか」といった主張把握系の問題は必出です。翔先生が過去5年分の入試問題を分析したところ、主張・根拠・例示の構造を正確に把握できていれば正解率が約40%から80%以上に跳ね上がるというデータも出ています。

ここで3つの概念を整理しておきましょう。

  • 主張(Claim):筆者が最も伝えたいこと。「〜だ」「〜である」「〜と考える」などの断定表現で示されることが多い。
  • 根拠(Reason/Evidence):主張を支えるための理由・論拠。「なぜなら」「〜だから」「〜という事実がある」などの表現が目印になる。
  • 例示(Example):根拠や主張をわかりやすく説明するための具体例。「例えば」「たとえば」「〜の場合」「〜を見てみると」などのシグナルワードがある。

この3つは、文章の中で「主張→根拠→例示」という順番で展開されることが非常に多く、この流れを追うことができれば、文章全体の「地図」が見えてきます。逆に言えば、この構造を意識せず「なんとなく読む」だけでは、いくら語彙力があっても正解には辿り着けません。論理的読解術を身につけることが、現代文攻略の絶対条件なのです。

【実践解説】「主張・根拠・例示」を見抜く5ステップ

ステップ1:「シグナルワード」をマークしながら読む

文章を読む際、最初にやるべきことはシグナルワード(論理の道標となる接続語・キーワード)に印をつけることです。主張・根拠・例示にはそれぞれ特有のシグナルワードがあります。

【主張のシグナルワード例】
「つまり」「要するに」「すなわち」「結局」「以上のことから」「〜と言えるだろう」「〜ではないだろうか」「〜が重要である」

【根拠のシグナルワード例】
「なぜなら」「その理由は」「〜だからだ」「〜という点で」「〜ため」「〜ゆえに」「〜を踏まえると」

【例示のシグナルワード例】
「例えば」「たとえば」「〜を例にとると」「〜の場合」「具体的には」「〜という事例がある」

実際の入試文章では、これらのシグナルワードが非常に高い頻度で登場します。鉛筆で△(主張)・◎(根拠)・○(例示)のように記号を使い分けながら読む習慣をつけると、文章全体の構造が視覚化されて格段に読みやすくなります。翔先生も授業で「記号読み」と呼んで指導しているテクニックです。

ステップ2:段落ごとの「役割」を一言でメモする

文章全体を読み終えたら、各段落の横に「この段落は何をしているか」を一言でメモします。たとえば「問題提起」「具体例」「主張の提示」「根拠の補強」「反論への対応」「結論」などです。

多くの評論文は「問題提起→具体例→根拠提示→主張→まとめ」というパターンか、「一般論の提示→それへの反論(逆接)→筆者の主張→根拠→例示→結論」というパターンで展開されます。この「型」を知っておくだけで、初見の文章でも迷子になりにくくなります。

特に重要なのが逆接(「しかし」「だが」「ところが」「にもかかわらず」)の後ろです。逆接の後には必ずと言っていいほど筆者の「本音=主張」が来ます。これは論理的読解術の中でも最重要ポイントのひとつです。

ステップ3:「例示」を主張・根拠から切り離す

受験生が最もよくやってしまうミスが、「例示」を「主張」と混同してしまうことです。例えば、次のような文章を見てみましょう。

「現代社会では、人々はスマートフォンに依存しすぎているという問題がある。例えば、電車の中でほとんどの人が画面を見ており、隣の人との会話が生まれない。こうした状況は、人間の共同体的なつながりを希薄化させるという意味で、深刻な社会的損失をもたらしていると言えるだろう。」

この文章の構造を分析すると——

  • 主張:スマートフォン依存が共同体的つながりを希薄化させ、社会的損失をもたらしている
  • 根拠:人々がスマートフォンに依存しすぎている(前提的根拠)
  • 例示:電車の中で画面を見て会話が生まれない光景

もし設問で「筆者の主張として最も適切なものは?」と聞かれたとき、「電車の中でほとんどの人が画面を見ている」を選んでしまうのが典型的な失敗パターンです。これは「例示」であって「主張」ではありません。例示は主張を説明するための道具であり、それ自体が筆者の言いたいことではない、という認識が徹底的に重要です。

ステップ4:「主張の繰り返し=強調箇所」を探す

筆者は文章の中で、最も伝えたいことを言い換えながら複数回繰り返すという特徴があります。「同じことを別の言葉で言っているな」と感じた箇所があれば、それが主張のコアです。

例えば、ある文章で「個の自律が重要だ」→「自分で考える力こそが現代に必要だ」→「他者に依存せず主体的に生きることが求められる」という表現が散りばめられていたとすれば、これらは全て同じ主張の言い換えです。こうした「言い換えネットワーク」を意識することで、文章全体を貫くテーマが見えてきます。

ステップ5:設問に戻るときは「主張レベル」の選択肢を選ぶ

最後のステップは、実際の設問を解く際に「主張レベル・根拠レベル・例示レベルのどれを聞かれているか」を意識することです。「筆者の主張は?」という問いには主張レベルの選択肢を、「なぜ筆者はそう述べるのか?」には根拠レベルを選びます。選択肢を吟味するとき、例示の内容だけを根拠にした選択肢は高確率で誤答です。この「レベル合わせ」を徹底するだけで、選択問題の正答率は大きく向上します。

【藤原&翔先生の実践ポイント】塾でしか聞けない論理的読解術の裏技

ここからは、一般の参考書にはなかなか載っていない、日本国語塾TOPならではの指導法をお伝えします。

裏技1:「筆者に話しかける」読み方
文章を受け身で読むのではなく、「なんでそう言えるの?」「それってどういうこと?」と筆者に突っ込みを入れながら読む習慣をつけましょう。この突っ込みが、自然と「主張→根拠→例示」の構造を追う読み方につながります。藤原先生はこれを「対話型読解」と呼んでいます。

裏技2:「逆接の後3行」は必ず二重線を引く
「しかし」「だが」「ところが」という逆接表現の後の3〜4行には、筆者の核心的な主張が来ることが統計的に非常に多い。翔先生が過去問を分析した結果、共通テスト・難関私大の正答の根拠となった箇所の約65%が逆接の直後に集中していました。二重線を引いて「ここが山場だ」と意識するだけで読みの精度が上がります。

裏技3:「例示を飛ばし読み」して骨格を掴む
試験時間が足りないときの緊急手段として、「例えば」の後の段落や文は一度読み飛ばし、主張と根拠だけを先に追う方法があります。例示は読み飛ばしても文章の論理構造はほぼ掴めます。骨格を掴んでから設問を見て、必要なら例示部分に戻るという「二段階読み」は、時間管理が苦手な受験生に非常に効果的です。

裏技4:「抽象→具体→抽象」のサンドイッチ構造を覚える
評論文の多くは「抽象的な主張(抽象)→具体例(具体)→再び抽象的なまとめ(抽象)」というサンドイッチ構造になっています。このサンドイッチの「パン部分(最初と最後の抽象)」が主張・根拠であり、「具体例(具体)」が例示です。文章全体をこの目で見ると、構造が一気にシンプルに見えてきます。

【よくある失敗パターン】合格できない生徒がやっていること

失敗1:「なんとなく全部読む」だけで終わる

文章を最初から最後まで読んだのに、何も構造をメモしておらず、設問を見たときにまた文章を全部読み直すパターン。これでは時間がいくらあっても足りません。改善策:シグナルワードに印をつけながら読む「能動的読解」を徹底する。

失敗2:例示を主張と混同する

前述したように、「例えば」の後に書いてある具体的な話を、筆者の主張そのものだと勘違いしてしまうパターン。設問の選択肢に具体的なエピソードが含まれていると、それが「答えっぽく」見えてしまいがちです。改善策:選択肢を吟味する際、「これは例示レベルの話ではないか?」と常に自問する。

失敗3:逆接を見落とす

「しかし」「だが」をさらっと読み飛ばしてしまい、文章の転換点を意識できていないパターン。逆接の前後で筆者の立場が変わるため、逆接を見落とすと「筆者の主張」と「筆者が批判している意見」が逆転してしまう大惨事になります。改善策:逆接表現には必ず二重丸か下線を引く習慣をつける。

失敗4:選択肢を「感覚」で選ぶ

「なんとなくこれっぽい」「自分の知識的にはこれが正しい」という感覚で選択肢を選んでしまうパターン。現代文は「自分の意見」ではなく「本文に書かれていること」が正解の根拠です。改善策:選択肢を選んだら必ず「本文の何行目のどの表現を根拠にしているか」を確認する「根拠確認ルール」を徹底する。

失敗5:全段落を同じ密度で読む

文章全体を均一に読もうとして、重要な主張箇所も具体例も同じ時間をかけて読んでしまうパターン。試験では重要箇所に集中するメリハリが必要です。改善策:例示段落はやや速く、逆接・主張・根拠の箇所はゆっくり丁寧に読む「メリハリ読解」を意識する。

【実践演習】今すぐできる「主張・根拠・例示」識別トレーニング

以下の練習用文章を読んで、(A)〜(C)がそれぞれ「主張・根拠・例示」のどれに当たるかを考えてみてください。

(A)言語は単なるコミュニケーションの道具ではなく、人間の思考そのものを形成する根本的な枠組みである。(B)なぜなら、私たちは言語を通じてしか概念を整理し、世界を認識することができないからだ。言語なき思考は存在しないと言っても過言ではない。(C)例えば、「木漏れ日」という日本語には対応する英単語が存在しないが、この言葉を持つ日本人は「木漏れ日」という現象を一つのまとまりとして認識し、美意識の対象にすることができる。英語話者がこの現象を認識する際には、それを表す言葉がないため、より多くの語を要するか、あるいはその現象が「見えにくく」なるのだ。

【解答と解説】

  • (A)=主張:「言語は思考を形成する根本的な枠組みである」という筆者の核心的な意見。断定表現「〜である」が使われている。
  • (B)=根拠:「なぜなら」というシグナルワードで始まり、主張を支える理由が述べられている。
  • (C)=例示:「例えば」から始まり、木漏れ日という具体的な事例を使って根拠と主張をわかりやすく説明している。

この文章の設問に「筆者の主張として最も適切なものは?」とあった場合、「日本語には英語にない言葉がある」という選択肢があったとしたら、それは例示の内容であり誤答です。正解は「言語は人間の思考を形成する枠組みである」という(A)の内容に対応する選択肢になります。

【さらなる自主トレーニング法】
毎日1つの社説(新聞のコラムや意見文)を読み、蛍光ペン3色を使って「主張=黄」「根拠=青」「例示=ピンク」に色分けする練習を2週間続けてみましょう。この「3色読解トレーニング」を実践した生徒は、現代文の偏差値が平均して10〜15ポイント向上するという結果が日本国語塾TOPの指導経験から出ています。最初は時間がかかっても構いません。意識して分けることが大切です。

まとめ・日本国語塾トップのご紹介

今回の記事のポイントを整理します。

  • ✅ 現代文の設問の60〜70%は「主張把握」に関係しており、「主張・根拠・例示」を見抜く論理的読解術は合否を直接左右する最重要スキルである
  • ✅ 主張・根拠・例示にはそれぞれ固有のシグナルワードがあり、それを印付けしながら読む「能動的読解」が基本
  • ✅ 逆接(「しかし」「だが」)の後ろには筆者の核心的な主張が来ることが非常に多い
  • ✅ 例示は主張の「説明道具」であり、設問の答えにはならないことを常に意識する
  • ✅ 選択肢を選ぶときは必ず「本文の根拠箇所」を確認する「根拠確認ルール」を徹底する
  • ✅ 「3色読解トレーニング」を毎日続けることで、論理的読解術は2週間で身につき始める

論理的読解術は、一度身につければどんな文章にも応用できる「一生もの」の武器になります。今日から「主張・根拠・例示」を意識した読み方を実践してみてください!


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