はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
9月に入ると、塾の窓口にはこんな相談が一気に増えます。
「夏休みに国語をがんばったはずなのに、9月の模試で偏差値が全然上がっていなかった」「英数は伸びているのに、国語だけが足を引っ張っている」「もう秋なのに間に合いますか?」
先日も、中学3年生のAさん(横浜校在籍)が泣きそうな顔で相談に来てくれました。夏休みに漢字ドリルと読書を頑張ったのに、模試の国語偏差値は47のまま。志望校の合格ラインは55。あと8ポイント必要なのに、あと3ヶ月しかない――。
でも、私はこう言いました。「Aさん、秋からが本番ですよ。国語は正しい方向で集中的に取り組めば、偏差値を10上げることは十分に可能です。むしろ、秋の模試シーズンは逆転の絶好のチャンスなんです」と。
この記事では、9月〜11月の3ヶ月間で国語偏差値を10上げるための「逆転作戦」を、現場の指導データと具体的なステップで徹底解説します。
【分析】秋の模試で国語が伸びにくい本当の理由
まず「なぜ夏にがんばったのに国語の偏差値が上がらないのか」を正しく分析することが、逆転作戦の第一歩です。
① 「読書量を増やせば国語力が上がる」という大きな誤解
多くの受験生が夏休みにやること、それが「読書」です。確かに長期的には読書は国語力の土台になります。しかし、模試の点数を短期間で上げるためには、読書は残念ながら直接的な効果を発揮しません。
模試で問われるのは「文章を読む量」ではなく、「設問の問いに正確に答える技術」です。この技術は、意識的なトレーニングなしには身につきません。
② 漢字・語句だけ勉強して満足してしまう
漢字練習は目に見えて「勉強した感」が出るため、受験生に人気です。確かに漢字・語句問題は配点の10〜20%を占めますが、残りの80〜90%は読解問題です。漢字だけ完璧にしても、偏差値を大きく動かすことはできません。
③ 「なんとなく読んで、なんとなく選ぶ」を繰り返している
最も多い失敗パターンがこれです。問題集を解いて答え合わせをする。丸かバツかを確認して終わり。これでは何も積み上がりません。国語の読解力は「正解の根拠を言語化できるか」で伸びるのです。
④ 秋以降は入試頻出テーマが集中する時期
実は、9月〜11月の模試は「入試頻出テーマ」の文章が集中的に出題される時期です。現代文では「アイデンティティ」「コミュニケーション」「科学と人間」「自然と文明」といったテーマが頻出します。これらのテーマへの「背景知識」を持っておくだけで、文章の理解速度と正答率が劇的に上がります。
【実践】9月〜11月の集中対策ステップ解説
STEP1(9月):「設問の型」を完全マスターする
国語の偏差値を10上げるための最初の一手は、「設問の型を覚えること」です。
模試の読解問題の設問は、実はほぼ決まった型の繰り返しです。主な型は次の6つです。
- ①指示語問題:「これ」「それ」「あれ」が何を指しているかを答える
- ②理由説明問題:「〜なのはなぜか」を記述または選択で答える
- ③心情説明問題:登場人物の気持ちを答える(小説)
- ④内容合致問題:本文の内容と合っているものを選ぶ
- ⑤主題・要旨問題:筆者の言いたいことを答える
- ⑥語句・漢字問題:意味・読み書きを答える
この6つの型それぞれに「解き方のルール」があります。9月中にこのルールを徹底的にインプットしてください。
【実践アクション】
使う教材は「塾のテキスト」または「過去の模試の解説」で十分です。解き直しをするとき、「この設問は型①の指示語問題だから、直前の名詞句を探す」というように型を意識しながら解き直してください。1日1問で構いません。型の言語化を習慣にしましょう。
STEP2(10月):「根拠の線引き」習慣を身につける
10月は「根拠の線引き」を徹底する月です。これは私が日本国語塾TOPで最も重視している習慣であり、生徒が最も劇的に変わる練習です。
具体的には、問題を解くときに「自分がこの選択肢を選んだ根拠となる部分に、必ず本文中で線を引く」というルールを作ります。
Aさんの場合、最初は「なんとなく合いそうだから」という理由で選択肢を選んでいました。しかし「根拠の線引き」を始めてから2週間で、「あれ、根拠が見つからない選択肢は選ばないようにすると正答率が上がる」と自分で気づき始めました。これが大きな転換点でした。
【実践アクション】
模試・問題集を解くとき、選択肢問題は必ず本文に根拠を探して線を引く。記述問題は「本文中の言葉を使って答える」を鉄則にする。この習慣を10月中に定着させることで、11月の模試で必ず結果が出ます。
STEP3(11月):「時間配分」と「捨て問戦略」を完成させる
11月は仕上げの月です。ここで多くの受験生が見落とすのが「時間配分」と「捨て問戦略」です。
模試の国語は、多くの場合50〜60分で大問3〜4つを解きます。時間配分の目安は次の通りです。
- 漢字・語句問題:5〜7分(最初に素早く済ませる)
- 論説文・説明文:20〜25分(配点が高いことが多い)
- 小説・随筆:15〜20分
- 見直し・マーク確認:残り時間
また「捨て問戦略」とは、明らかに時間がかかる難問を後回しにして、確実に取れる問題を先に完答する作戦です。国語で偏差値が伸び悩む受験生の多くは、難しい設問で時間を使いすぎて後半の設問を丁寧に解けていません。
【実践アクション】
11月の模試の前に、必ず「時間を計って解く練習」を週2回以上行ってください。時間配分を体に染み込ませることが、本番での得点安定につながります。
【藤原&翔先生の秘策】塾でしか聞けない指導法
ここからは、私・藤原と翔先生が実際の指導現場で使っている「秘策」をお伝えします。
藤原の秘策:「逆算型キーワード読解法」
説明文・論説文を読むとき、私が生徒に教えているのが「逆算型キーワード読解法」です。
やり方は簡単です。文章を最初から丁寧に読もうとするのではなく、まず「設問を先に読んで、何が聞かれているかを把握する」。その後、設問のキーワードを手がかりに本文の該当箇所を探す。これが「逆算型」の読み方です。
たとえば設問に「筆者が『言語の恣意性』と述べた理由を答えよ」とあれば、本文中で「言語の恣意性」という言葉が登場する前後3〜4文を集中的に読めばよい。全文を精読する必要はないのです。
この方法を習得した生徒は、平均して読解にかかる時間が15〜20%短縮されます。余った時間を見直しや難問に使えるので、得点が安定します。
翔先生の秘策:「感情マップ法」で小説を攻略する
翔先生からのコメントです。
「小説問題が苦手な生徒に共通しているのは、登場人物の感情の変化を追えていないことです。私が指導で使っているのが『感情マップ法』です。
文章を読みながら、登場人物の感情が変化するポイントに三角マーク(△)をつけます。△の前後で感情がどう変わったかをメモする。このたった1つの作業で、心情説明問題の正答率が劇的に上がります。
実際に前橋校の中3のBくんは、小説の心情問題が大の苦手で毎回2〜3問落としていました。感情マップ法を取り入れてから1ヶ月後の模試では、心情問題をほぼ全問正解。国語の偏差値が8ポイント上がりました。登場人物に寄り添って読む、という当たり前のことを『仕組み』として習慣化することが大切なんです」
【失敗パターン】やってはいけないこと
失敗①:問題集を大量にこなそうとする
秋になると焦りから「とにかく問題集を1冊でも多く終わらせたい」という受験生が出てきます。しかし、国語の読解は「量をこなす」ことよりも「1問を深く分析する」ことの方が何倍も効果的です。1日3問を完璧に解き直す方が、10問を雑に解くよりはるかに偏差値が上がります。
失敗②:答えが合っていた問題を復習しない
これは盲点です。「合っていたからOK」ではなく、「なぜ合っていたのか根拠を言えるか」が重要です。たまたま正解した問題でも、根拠が言えなければ次の模試では同じ型の問題を間違えます。正解問題こそ丁寧に復習してください。
失敗③:模試の「復習なし」で次の模試を受ける
秋は模試が連続します。9月、10月、11月と毎月のように模試がある受験生も多いでしょう。しかし、模試を受けっぱなしにして次の模試に臨んでも得点は上がりません。模試の解き直しと分析を「模試から1週間以内」に必ず行う習慣を作ってください。
【演習】今すぐできる練習・チェックリスト
以下のチェックリストを使って、自分の現状を確認してください。
【設問の型チェック】
- □ 指示語問題の解き方(直前の名詞・名詞句を探す)を知っている
- □ 理由説明問題では「〜から」「〜ため」で終わる答えを作れる
- □ 心情説明問題では登場人物の感情変化を追える
- □ 選択肢問題では「本文根拠」を必ず探している
- □ 主題問題では文章の最後・接続詞「しかし」「だから」前後に注目している
【時間配分チェック】
- □ 漢字・語句を5分以内で終わらせる練習をしている
- □ 時間を計って問題を解く練習を週2回以上している
- □ 解けない設問に時間を使いすぎず、後回しにできる
【復習チェック】
- □ 模試の解き直しを1週間以内にしている
- □ 正解した問題でも根拠を言語化できるか確認している
- □ 間違えた問題の「なぜ間違えたか」を必ず分析している
このチェックリストで5個以上チェックが入らなかった受験生は、今すぐ取り組み方を見直してください。逆に、すべてにチェックが入れられるようになったとき、あなたの国語偏差値は必ず10ポイント近く上がっているはずです。
最後に、冒頭でご紹介したAさんのその後をお話しします。9月から「設問の型マスター」「根拠の線引き」「感情マップ法」を実践したAさんは、11月の模試で国語偏差値が47から57へ、ちょうど10ポイントアップしました。志望校の合格ラインを超え、今は自信を持って本番に向けて取り組んでいます。秋からでも、正しい方法で正しい方向に努力すれば、国語偏差値は必ず上がります。諦めないでください。
まとめ・日本国語塾トップのご紹介
この記事でお伝えした「秋の模試で国語偏差値を10上げる逆転作戦」をまとめます。
- 9月:「設問の型」を6パターン完全マスターし、解き方のルールを身につける
- 10月:「根拠の線引き」習慣を定着させ、感覚ではなく根拠で答える力をつける
- 11月:「時間配分」と「捨て問戦略」を完成させ、本番型の得点力を磨く
- 全期間:模試の復習を1週間以内に行い、正解・不正解問わず根拠を言語化する習慣を持つ
国語は「センス」ではなく「技術」です。正しい方向で取り組めば、秋からでも必ず偏差値は10上がります。ぜひ今日から実践してみてください。
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