はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「国語の記述問題が全然書けません。どうすればいいですか?」——この質問は、本当に毎日のように受けます。前橋校・横浜校・オンライン授業を問わず、保護者面談でも、体験授業の後でも、LINEでの相談でも、断トツで多い悩みナンバーワンです。
先日も、中学3年生のある生徒(仮名:Kさん)のお母さんからこんなメッセージをいただきました。「うちの子、模試の記述問題がいつも0点か1点で……。本人も『何を書いたらいいかわからない』と言っていて、どうすればいいのか途方に暮れています」と。
そのKさん、実は読書もするし、本文を読むこと自体は嫌いではない。でも「記述になった瞬間に頭が真っ白になる」と言うんです。これ、実はとても多いパターンです。読めている=書けるではない、ということが国語の記述問題の難しさの核心にあります。
この記事では、国語の記述問題が書けない本当の理由と、明日から実践できる具体的な解決策を、藤原&翔先生の2人でたっぷりお伝えします。ぜひ最後まで読んでください。
結論から言います|藤原の答え
結論を先にズバリ言います。
「国語の記述問題が書けない」のは、才能や読解力の問題ではなく、「書き方のフォーマットを知らない」だけです。
記述問題には「型(かた)」があります。この型を知らずに「なんとなく感じたことを書こう」としているから書けないのです。逆に言えば、型さえ身につければ、ほとんどの生徒は劇的に改善します。
私がこれまで指導してきた生徒の中で、記述問題の得点が3ヶ月で0点→8割以上になったケースが何人もいます。そういった生徒に共通しているのは「型を徹底的に練習した」ということです。センスや読書量ではありません。
もう少し具体的に言うと、記述問題が書けない原因は大きく3つに分類されます。
- ① 「何を書けばいいか」がわかっていない(問いの分析不足)
- ② 「どう書けばいいか」がわかっていない(表現・構成の知識不足)
- ③ 「どこから材料を取ればいいか」がわかっていない(本文活用の技術不足)
この3つのどれかひとつ、あるいは複数が原因となっています。以下で詳しく解説していきます。
詳しく解説|なぜそうなのか
① 「問いの分析」ができていない——何を聞かれているかを正確に読む
記述問題で最初にすべきことは、本文を読むことではなく「問い(設問)を正確に分析する」ことです。
例えば、「筆者はなぜこのように考えるのですか。説明しなさい」という問題。これを見て「筆者の考えを書けばいいんだな」と思って書き始める生徒が非常に多いのですが、これは間違いです。この問いが求めているのは「筆者の考え(主張)」ではなく、「その考えに至った理由・根拠」です。
問いには必ず「何を・どのように答えるべきか」というヒントが含まれています。
- 「なぜ〜か」→ 理由・原因を答える
- 「どういうことか」→ 言い換え・説明をする
- 「どのように〜か」→ 方法・様子・変化を答える
- 「何か」→ 具体的な事柄・名詞を答える
この「問いの型の識別」ができているだけで、記述問題の正答率は大きく上がります。まずは設問を読んで「この問いは何型か?」と考える習慣をつけましょう。
② 「書き方の型(フォーマット)」を知らない——構成テンプレートを使え
国語の記述問題には、万能に近い「書き方の型」があります。私が塾で毎回教えているのが以下のフォーマットです。
【理由説明型の基本フォーマット】
「〜だから(なぜなら〜)、〜である(〜だと考えている)。」
【心情説明型の基本フォーマット】
「〜という状況(出来事)があったため、〇〇は〜という気持ちになっている。」
【指示語説明型の基本フォーマット】
指示語の内容を文中から見つけて、そのまま置き換えて書く。
例えば、「なぜ主人公は泣いたのですか」という問いに対して——
❌ ダメな答え:「悲しかったから。」(理由の説明が足りない・状況が書かれていない)
⭕ 良い答え:「大切にしていた友人が突然引っ越してしまい、もう二度と会えないかもしれないという喪失感を覚えたため、悲しみで涙が止まらなかったから。」
この違いがわかりますか?良い答えは「①状況・出来事 ②それに対する感情・判断 ③行動・結果」という3要素が含まれています。これが記述の型です。
③ 「本文から材料を取る」技術がない——抜き出し力と要約力
記述問題の答えは、ほぼ100%「本文の中」にあります。自分の意見や感想を書くのではなく、本文中の言葉・表現を使って答えを組み立てるのが国語の記述の基本中の基本です。
ところが多くの生徒は、本文から離れて「自分が思ったこと」を書いてしまいます。これが最も多い失点パターンです。
具体的なやり方として、問いに関連するキーワードやフレーズを本文中にマーキングする習慣をつけましょう。記述問題に取り組む際は以下の手順を守ってください。
- 問いを読み、「何型の問いか」を確認する
- 本文の中で答えに関係しそうな箇所に線を引く(最低2〜3箇所)
- 引いた箇所をつなぎ合わせて、型に当てはめて文章を作る
- 字数・条件を確認して整える
④ 「書くことへの恐怖心」がブレーキになっている——完璧主義を捨てよ
「書けない」と言う生徒の多くは、実は「書き始められない」状態です。完璧な答えを書こうとするあまり、何も書けずに空白のまま提出してしまう。これは非常にもったいない。
記述問題は、部分点が設定されている場合がほとんどです。つまり、完璧でなくても、要素が一つ含まれているだけで点数がもらえることがある。
私がよく生徒に言うのは「60点の答えでいいから書け」ということです。まず書く。書いてから修正する。この姿勢が記述力向上の大前提です。
⑤ 「練習量」が圧倒的に足りない——記述は読むだけでは絶対に伸びない
国語が苦手な生徒ほど、「読む練習はするけど書く練習をしない」傾向があります。しかし記述力は、実際に書くことでしか鍛えられません。
水泳の泳ぎ方をいくら動画で見ても泳げないように、記述の解説をいくら読んでも書けるようにはなりません。毎日1問でいいので、実際に手を動かして書く練習を続けることが、遠回りに見えて最短ルートです。
翔先生の補足・現場からの声
翔先生:藤原先生の解説、とても的確ですね!私からも現場での指導経験を踏まえて補足させてください。
私が最近感じているのは、「記述が書けない」という悩みを持つ生徒の多くが、実は「文章を短くまとめる練習」を全くしたことがないということです。
記述問題って、要するに「本文の重要な部分を、問いの条件に合わせて短くまとめる作業」なんですよね。だから、日頃から要約の練習をしているかどうかが、記述力に直結します。
私が生徒によくやってもらう練習がこれです:
新聞の社説や教科書の文章を読んで、「この段落を1文で言い換えると?」という練習を毎日続ける。これだけで、本文から重要な情報を取り出す力と、それを自分の言葉で表現する力が同時に鍛えられます。
また、私が担当した生徒の中に、記述問題が全く書けなかった中2の男の子がいました。彼は「何を書いていいかわからない」というより「書いたら恥ずかしい・間違えるのが怖い」という心理的なブロックが強かったんです。
そこで私がとった指導法は、「まず口頭で答えさせる」こと。「じゃあ口で言ってみて」と聞くと、意外としっかり答えられる。「それをそのまま書けばいいんだよ」と伝えると、すーっと書けるようになった。そういう生徒は結構多いです。
記述が書けない=国語力がないではありません。書くことへのハードルをいかに下げるかが、最初のステップとして非常に重要です。
もう一つ、私が現場でよく使うのが「採点者目線で読む」という視点の転換です。自分が採点者だったら、どんな答えに点数をつけたいか?その視点で自分の答えを見直すと、「あ、これは情報が足りない」「これは本文から外れた内容だ」と自分で気づけるようになります。この習慣がつくと、記述力は飛躍的に伸びます。
こんな場合はどうする?|ケース別アドバイス
ケース① 書き始めるが、途中で止まってしまう
書き始められるのに途中で詰まってしまう場合、多くは「文のつなぎ方(接続・展開)」がわかっていないことが原因です。
解決策は、接続詞をテンプレートとして使うこと。「〜である。なぜなら〜だからだ。」「〜という状況の中で、〜という感情が生まれた。」このような「文のテンプレート」を10パターン程度暗記して使いこなせるようにすると、途中で止まることが激減します。
ケース② 書いたけれど点数がもらえない
書いているのに点数が来ないという場合、最も多い原因は「設問の条件を満たしていない」ことです。字数制限を超えている・下回っている、「〜の観点から」という条件を無視している、などのケアレスミスが多い。
答えを書き終わったら必ず「設問を再読して条件チェック」をする習慣をつけましょう。特に「〜字以内で」「〜を使って」「〜の言葉を使わずに」などの条件は要注意です。
ケース③ 選択問題は得意なのに記述だけ苦手
これは非常に多いパターンです。選択問題は「正解を選ぶ力」ですが、記述問題は「正解を自分で作る力」です。この2つは全く別のスキルです。
このタイプの生徒に有効なのが「選択肢から記述を作る練習」です。選択問題の正解の選択肢を参考にしながら、それを記述形式で書き直す練習をすることで、「どのような情報が必要か」「どのような文体・言葉遣いが求められるか」を身体で覚えることができます。
ケース④ 時間が足りなくて記述まで辿り着けない
テスト中に記述問題に辿り着く前に時間切れになってしまうというケースもよくあります。この場合は「問題を解く順番」の戦略を変えましょう。
記述問題を後回しにするのではなく、先に記述問題を確認してから選択問題・語句問題を解くという順番が有効です。記述問題は本文全体を読んだ後でないと解けないことが多いため、本文を読みながら「この設問はこのあたりが答えになりそう」と目星をつけておく「先読み戦略」が非常に効果的です。
ケース⑤ 小学生の子どもに記述をどう教えればいいかわからない(保護者向け)
保護者の方からも「家でどう教えればいいかわからない」というご相談をよくいただきます。小学生への記述指導で最も効果的なのは、「理由を言葉にする習慣づけ」です。
日常会話の中で「なんでそう思ったの?」「それってどういう意味?」と聞く機会を増やすだけで、子どもの言語化力は格段に上がります。記述力の土台は、実は日常の会話の中に作られているのです。
まとめ・日本国語塾トップのご紹介
今回の記事では、「国語の記述問題が全然書けない」という悩みに対して、原因の分析から具体的な解決策まで詳しくお伝えしました。最後に要点を整理します。
- ✅ 記述問題が書けないのは才能の問題ではなく「型を知らない」だけ
- ✅ まず「問いの型識別」を徹底する(なぜ型・どういうこと型・どのように型)
- ✅ 「状況→感情→行動」の3要素フォーマットで構成する
- ✅ 答えは必ず本文の中から材料を取る(自分の意見は書かない)
- ✅ 完璧主義を捨てて「60点の答えでいいから書く」
- ✅ 毎日1問、実際に書く練習を続ける
- ✅ 採点者目線で自分の答えを見直す習慣をつける
国語の記述問題は、正しい方法で練習すれば必ず伸びます。「どうせ自分には無理だ」と諦めてしまうのが一番もったいない。型を覚えて、毎日少しずつ書く練習を積み重ねることが、記述力向上の最短ルートです。
もし「自分の答案をプロに見てもらいたい」「どこが間違っているのかを具体的に指摘してほしい」という方は、ぜひ日本国語塾TOPにご相談ください。記述問題の添削指導を中心に、一人ひとりの弱点に合わせたオーダーメイドの指導を行っています。
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