はじめに
数強塾グループの国語専門塾、日本国語塾TOPの藤原進之介です。講師の翔先生と一緒に解説します!
「国語の授業中、板書を写しておけば大丈夫ですよね?」
これは、塾の面談や授業の中でとても頻繁に受ける質問のひとつです。保護者の方からも、受験生本人からも。そして正直に言うと、この質問に「はい、大丈夫ですよ」と答えられないからこそ、今回しっかり記事にすることにしました。
結論から言いましょう。「板書を写すだけ」の授業の受け方は、国語においては非常に危険です。むしろ、板書を「きれいに」「丁寧に」写すことに集中している生徒ほど、国語の成績が伸び悩むという現象が、日本国語塾TOPの現場でも繰り返し確認されています。
では、授業中はどのように学べばよいのか。翔先生と一緒に、具体的かつ実践的に解説していきます。受験生・保護者の皆さんにとって、今日から使える知識をお届けします。
核心情報|なぜ「板書を写すだけ」では国語は伸びないのか
まず、根本的な問いに答えましょう。なぜ国語の授業で板書を写すだけではいけないのか。
それは、国語という科目の本質が「情報の転写」ではなく「思考の追体験」にあるからです。
数学の授業では、公式や解き方の手順を板書から写すことに一定の意味があります。なぜなら、数学は「手順の再現」が核心に近いからです。しかし国語はどうでしょうか。
国語の授業で先生が板書に書くのは、たとえばこういった内容です。
- 「この段落の主旨:筆者は〇〇を主張している」
- 「傍線部Aの解釈:〜という意味」
- 「登場人物の心情:悲しみ・諦め」
これらを丁寧にノートに写しても、「なぜその答えになるのか」という思考のプロセスは写しとれません。
国語の入試問題で問われるのは「答え」そのものではなく、「文章を読んで根拠を見つけ、論理的に考える力」です。その力は、板書の転写では絶対に身につかない。これが核心です。
翔先生も日頃から授業で強調しています。「ノートがきれいな生徒と成績が良い生徒は、必ずしも一致しない。むしろ逆のケースすら珍しくない」と。
具体的な方法|国語の授業中、最適な学習法とは
① 「なぜ?」を追いかける「思考メモ」を取る
授業中にすべきことの第一は、先生が「なぜその答えになるのか」を説明するプロセスを、自分の言葉でメモすることです。これを日本国語塾TOPでは「思考メモ」と呼んでいます。
たとえば現代文の授業で、次のような場面があったとします。
先生:「傍線部の『孤独』という言葉は、ここでは否定的な意味ではなく、筆者にとっての『創造の源泉』として使われています。なぜかというと、直前の段落で『一人でいる時間こそが思索を深める』と述べているからです。」
このとき、板書には「孤独=創造の源泉」とだけ書かれるかもしれません。しかし、あなたがメモすべきは「直前の段落に根拠がある→文章全体の文脈を使って解釈する手順」です。
答えではなく、答えへの道筋。これが思考メモの本質です。
② 自分の「読み」との比較メモを取る
授業を受ける前に、問題文や本文を自分なりに読んで「予読」しておく習慣をつけましょう。そして授業中、先生の解説を聞きながら「自分はどう読んでいたか」「どこでズレが生じたか」を書き留めるのです。
具体的には、こんな形のメモが理想的です。
- 自分の読み:「この登場人物は怒っていると思った」
- 先生の解説:「実は恐怖からくる防衛反応として描かれている」
- ズレの原因:「〇行目の『肩を震わせた』という描写を、怒りのサインと読んでしまった」
このズレを言語化する作業こそが、最も濃密な国語学習です。授業中にこれをやっている生徒は、同じ授業時間でも2〜3倍の学習効果を得られると言っても過言ではありません。
③ 「読み方の型」を抽出するメモを取る
国語の授業で学ぶべき最重要事項のひとつは、「その文章をどういう読み方で読んだか」という読解の型です。
たとえば、「対比構造を見つける」「接続詞の前後で主張が変わる」「具体例の直後に筆者の意見が来る」といった読み方のパターンは、先生が黒板に書かないことのほうが多い。しかし、これこそが次の問題・次のテストで再現できる汎用スキルです。
翔先生の授業では、「この問題でどんな読み方をしたか?」を生徒に言わせる場面を必ず作ります。それは、答えではなく「読み方そのもの」を言語化させるためです。
授業中は「先生が今、どんな読み方をしているか」を観察し、その方法論をメモに残す。これが、汎用的な国語力の構築につながります。
④ 古文・漢文では「訳の根拠」をメモする
古文・漢文の授業では、単語の意味や文法の活用を板書から写すことには一定の意義があります。しかしここでも、ただ訳を写すだけでは不十分です。
重要なのは、「なぜその訳になるのか」という文法的根拠や単語の意味の根拠をセットでメモすることです。
たとえば:
- 「けり」→過去の助動詞、終止形。「〜だった」と訳す。
- (メモ追記)「ける」なら連体形になる。違いに注意!
このように、板書の情報に自分の気づきや補足を加えていく作業が、記憶の定着と実践力の両方を高めます。
⑤ 授業終了直後の「3行まとめ」
授業が終わったら、次の授業が始まる前の2〜3分で必ず「今日の授業で学んだ読み方・考え方を3行でまとめる」ことを習慣にしてください。
例:
「今日は筆者の主張を探すとき、『確かに〜しかし』の逆接パターンに注目するやり方を学んだ。逆接の後ろに本当の主張が来ることが多い。次から自分でも探してみる。」
この3行まとめは、授業の内容を自分のものにするための最後の仕上げです。これをやるかやらないかで、1ヶ月後の記憶の残り方が大きく変わります。
藤原&翔先生の実践アドバイス
藤原進之介より
私が受験生に伝えたいのは、「授業は受けるものではなく、使うもの」だということです。
先生の解説を「情報として受け取る」のではなく、「自分の読み方を検証する場」として使う。この発想の転換が、国語の成績を変えます。日本国語塾TOPでも、授業の設計思想はまさにここにあります。
また、保護者の方へ。お子さんのノートが「きれいかどうか」ではなく、「思考の跡があるかどうか」を見てあげてください。殴り書きであっても、「なぜ?」「ズレた!」「この方法使える!」といった言葉が書き込まれているノートは、実は最高品質の学習の証拠です。
翔先生より
生徒を見ていて気づくのは、成績が伸びる生徒は授業中に「先生に質問を持ちながら聞いている」という点です。
「なぜここが根拠になるんだろう?」「自分がズレたのはどこだ?」という内なる問いを持ちながら授業を聞く生徒は、受動的に聞いている生徒の何倍もの速度で伸びます。
授業中の最適な学習法を一言で言えば、「アクティブリスニング」です。手を動かしながら、頭を動かしながら、先生の言葉を自分の思考にぶつけ続ける。これが国語の授業の受け方の正解です。
よくある失敗と解決策
失敗①:板書を写すのに必死で、先生の解説を聞き逃す
解決策:板書は「後で写真を撮る・確認する」前提で、授業中は先生の「話」に集中する。最近は授業後に黒板を撮影することを許可している学校も増えています。学校のルールを確認した上で活用しましょう。どうしても写す必要があるなら、キーワードだけをメモして、文章化は後回しにするのがおすすめです。
失敗②:授業中はわかった気がするが、後で何も残っていない
解決策:前述の「3行まとめ」が特効薬です。また、授業直後に「今日学んだ読み方を、友達か家族に説明してみる」アウトプットをするだけで、記憶の定着率が劇的に上がります。
失敗③:ノートが「答えの羅列」になっていて使えない
解決策:ノートに「答え」を書くエリアと「思考プロセス・気づき」を書くエリアを分けましょう。ノートを縦に2分割して、左に答え・右に思考メモを書くツーコラム法がおすすめです。これだけで、ノートが「参照できる財産」に変わります。
失敗④:古文・漢文の授業で訳を丸写しして満足してしまう
解決策:訳を写す前に、自分で訳してみる「予習」を必ずセットにしましょう。自分の訳と先生の訳のズレを見るプロセスが、文法・単語の定着に最も効果的です。国語の授業に限らず、予習→授業→復習のサイクルは基本中の基本ですが、特に古文・漢文ではこのサイクルが成績を決めます。
今日からできるアクション
長く説明してきましたが、最後にシンプルに「今日からすぐできること」を整理します。
- 次の国語の授業から、ノートを2分割する。左に先生の答え・板書、右に「なぜ?」「自分との違い」「使えそうな読み方」を書くスペースを作る。
- 授業が始まる前に本文や問題文を一度自分で読んでみる。完璧に読む必要はない。「自分はこう読んだ」という仮説を持って授業に臨むだけでOK。
- 授業が終わったら3行でまとめを書く。「今日学んだ読み方・考え方」を自分の言葉で記録する。
- 家に帰ったら、授業で学んだ「読み方」を使って本文をもう一度読み直す。「なるほど、こういうふうに読むのか」を体験として確認する。
- 週に1回、その週の国語の授業で学んだ「読み方の型」を箇条書きにして見直す。これが自分だけの「読解スキル集」になっていく。
これらは特別な教材も費用も必要ありません。今持っているノートと鉛筆だけで、今日からすぐに始められます。
まとめ・日本国語塾トップについて
今回の記事を通じて伝えたかったことをまとめます。
- 国語の授業で板書を写すだけでは、読解力・思考力は身につかない。
- 授業中にすべきは「思考メモ」「自分との比較メモ」「読み方の型の抽出」。
- 「なぜその答えになるのか」のプロセスこそ、最も価値ある学習内容。
- 授業終了直後の「3行まとめ」で、学んだことを自分のものにする。
- ノートのきれいさより、思考の跡があるかどうかが大切。
国語の授業の受け方を変えるだけで、同じ授業時間から得られる学習効果は何倍にもなります。ぜひ今日から試してみてください。
そして、「自分の読み方のどこが間違っているのかわからない」「授業を聞いてもなぜ答えになるのかがわからない」というお悩みは、ぜひ日本国語塾TOPにご相談ください。
日本国語塾トップは、数強塾グループ代表・藤原進之介が監修する国語専門塾です。
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