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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

盲蛇に怖じずの意味と使い方|例文・誤用・類語・中学受験問題を解説

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「盲蛇に怖じず」とは、物事を知らない人は、その危険性も分からないため、無鉄砲な行動をするということわざです。 読み方は「めくら、へびにおじず」。歴史的な定型ですが、「盲(めくら)」は視覚障害者を指す差別的表現として受け取られるため、現代の対人使用は避けます。

語句と比喩

この表現での役割
目が見えず、目の前の蛇という危険を認識していない存在
かまれる可能性など、注意すべき危険
怖じず恐れない。「怖じる」の打消

このことわざは、見えないことを人格的な欠点と結びつける古い比喩を含みます。学習では定型の意味と歴史を理解する必要がありますが、人を「盲」と呼んだり、視覚障害と無知を同一視したりしてはいけません。

中心的な論理は「危険を知らない→恐れない→無鉄砲に近づく」です。勇気があるから恐れない場合と、情報がないため恐れない場合を区別する言葉として読めます。

無知による無謀と勇気の違い

観点無知による無謀根拠ある勇気
危険の理解危険を知らない・軽視する種類と大きさを調べる
準備備えがない訓練、道具、予備案がある
判断勢いだけで進む利益と損害を比較する
撤退止め時を決めない中止条件を持つ

恐れが少ないこと自体を能力と考えず、何を知った上で行動しているかを見ます。

自然な使用例

例文1 古い文章の引用

「危険な山道を装備なしで進む人物を、語り手は盲蛇に怖じずと評した。」

作品中の歴史的表現を分析しています。

例文2 意味の言い換え

「彼が大胆なのは危険を理解しているからではなく、知らないためで、いわゆる盲蛇に怖じずの状態だった。」

知識不足と勇気を区別します。

例文3 現代的な言い換え

「相手へ古いことわざを直接使わず、『危険を知らないため恐れていない』と説明した。」

差別的な語を避けて意味を伝えます。

例文4 反対の人物

「彼女は危険を調査して備えた上で挑戦したので、盲蛇に怖じずとは違う。」

根拠ある勇気を評価します。

よくある誤用

誤用1 視覚障害者の性格を表す

実際の視覚障害者が危険を理解できないという意味ではありません。古い比喩を現実の人へ当てはめません。

誤用2 勇敢な人への褒め言葉

このことわざは知識不足による無鉄砲を批判します。危険を理解した勇気への称賛ではありません。

誤用3 恐れないことを常に悪く言う

正確な知識と十分な準備があれば、恐怖を管理して行動することは可能です。

誤用4 危険を大げさにして行動を止める

知識を得た結果、危険が小さいと分かる場合もあります。情報は挑戦を止めるためだけでなく、適切に進むために使います。

似た表現との違い

知らぬが仏

事実を知らないため心穏やかでいられるという意味です。危険へ無鉄砲に進む行動まで含むとは限りません。

怖いもの知らず

何物も恐れない人を表し、褒める場合と無謀を批判する場合があります。視覚障害を用いた比喩ではありません。

虎穴に入らずんば虎子を得ず

危険を理解した上で、成果のため避けられない危険へ入る決断を表します。盲蛇に怖じずとは知識の有無が対照的です。

中学受験・作文での活用

古い物語や随筆では、現在なら避ける表現が登場します。語の歴史的意味を説明しつつ、作品が人物の無知、勇気、無謀のどれを描いているかを行動根拠から判断します。語が差別的だから本文全体を読まない、あるいは無批判に自分の作文で使う、のどちらにも偏りません。

作文では、このことわざ自体を人へ向けて使うより、「危険を知らないことと勇気は違う」と現代語で論じます。調査前の判断、知った危険、行った準備、最終決定を書けば、情報と勇気の関係を具体化できます。

漢字・語法

「蛇」は「へび」。「怖じる」は恐れてひるむ意味で、「怖じず」は恐れない。「臆する」と近い語です。見出しの「盲」は音読み「モウ」もありますが、この定型では古い訓読み「めくら」です。答案で現代的に説明するなら「危険を知らない者は恐れない」と言い換えます。

言葉の歴史と人権

国語学習では、過去の表現を消して存在しなかったことにするのではなく、意味、当時の価値観、現在なぜ避けられるかを学びます。その上で、同じ教訓を誰も傷つけにくい表現へ置き換える力を育てます。

中学受験で「盲蛇に怖じず」をどう問われるか

入試では、意味をそのまま答えるだけでなく、前後の状況に合う用例を選ぶ問題、似た表現と区別する問題、短文を作る問題に発展します。「知っているつもり」から一歩進み、誰が、どのような状況で、何を評価するために使った言葉かを説明できるようにしましょう。

問題1 意味と文脈

「盲蛇に怖じず」を使える場面を自分で一つ考え、①出来事、②話し手の評価、③このことわざを選ぶ理由、の三点に分けて説明しなさい。

解答の確認方法:出来事だけでなく、文字どおりではない意味が状況と結びついているかを確認します。「盲蛇に怖じずだからです」と同じ言葉を繰り返すだけでは説明になりません。

問題2 誤用を直す

この記事の誤用例から一つを選び、どの条件が不足しているかを示した上で、自然な一文へ書き換えなさい。

採点の観点:誤りを「何となく変」とせず、主語、場面、評価の方向、程度、比喩のいずれが合わないのかを明示します。修正文では「盲蛇に怖じず」の意味が前後から推測できるようにします。

問題3 比較記述

「盲蛇に怖じず」と、記事中で紹介した類似表現の一つは、どこが同じでどこが違いますか。60字以内で説明しなさい。

解答の型:「どちらも〜を表すが、盲蛇に怖じずは〜に重点があり、もう一方は〜に重点がある。」共通点と相違点の両方が必要です。

家庭で定着させる四段階学習

第一段階:一行の意味を自分の言葉へ直す

辞書の説明を丸暗記した後、本文を閉じて小学生にも分かる言葉で説明します。言い換えられない部分があれば、まだ理解が曖昧です。「盲蛇に怖じず」を構成する語の文字どおりの意味と、表現全体の意味を分けると整理できます。

第二段階:使える場面と使えない場面を対にする

正しい一文だけでなく、似ているけれど使えない一文も作ります。誤用を作る学習は、意味の境界を見つける作業です。保護者は「どの言葉が加われば自然になるか」「反対の評価なら何と言い換えるか」と質問してください。

第三段階:短い物語へ入れる

登場人物、出来事、結果を決め、最後に「盲蛇に怖じず」が自然に入る80〜120字の物語を作ります。表現だけが突然現れないよう、意味を支える出来事を先に書くことが大切です。作文力と語彙力を同時に鍛えられます。

第四段階:一週間後に再テストする

読んだ直後の正解は短期記憶かもしれません。一週間後に、読み「めくらへびにおじず」、意味、正用例、混同しやすい表現を何も見ずに答えます。間違えた項目だけを戻ることで、復習時間を抑えながら長期記憶へ移せます。

選択肢問題で確認する四つのずれ

確認点典型的な誤答見直し方
主語誰の状態・行動かが本文と違う表現されている人物を指で確認する
評価の方向肯定と否定、称賛と批判が逆前後の感情語や接続語を見る
程度「少し」を「必ず」「完全に」と強める断定語と限定語を比較する
場面字面は似ているが必要条件がない盲蛇に怖じずが成立する出来事を言葉にする

選択肢に「盲蛇に怖じず」と同じ語が含まれていても、それだけで正解にはなりません。本文の状況を一度短く言い換えてから選択肢を比べると、部分一致の罠を避けやすくなります。

よくある質問

「盲蛇に怖じず」は慣用句ですか、ことわざですか

本記事ではJMdictの分類を確認し、「ことわざ」として扱っています。教材によって大きな「慣用表現」の単元へまとめられる場合はありますが、記事内では分類を明示して学びます。

読み方はどうなりますか

「めくらへびにおじず」と読みます。漢字だけでなく、送り仮名や助詞を含む表現全体で覚えてください。

意味を一つだけ覚えればよいですか

まず中心的な意味を覚えます。その上で、肯定・否定の方向、使える相手、程度の強さなど、記事で説明したニュアンスも確認してください。文脈問題ではこの差が問われます。

作文に入れれば評価されますか

難しい言葉を入れただけでは評価は決まりません。表現に合う具体的な出来事があり、前後の文と自然につながることが重要です。無理に使うより、意味を正確に伝えることを優先します。

どのように復習すればよいですか

読み、意味、正用、誤用、類似表現の五項目でカードを作り、翌日・一週間後・一か月後に確認します。間違えた理由も短く記録すると、語彙問題だけでなく読解の選択肢分析にも役立ちます。

まとめ

「盲蛇に怖じず(めくらへびにおじず)」を使える知識にするには、意味を暗記するだけでなく、文字どおりの表現との違い、使える状況、誤用、類似表現との境界まで説明する必要があります。例文を自分の経験へ置き換え、正しい文と誤った文を対にして復習しましょう。

中学受験では、語彙は独立した知識問題にとどまりません。人物の心情、筆者の評価、選択肢の微妙な違いを捉える土台です。一語を深く学ぶ習慣が、物語文・説明文・作文のすべてにつながります。

参考資料・編集方針

例文・誤用分析・練習問題は日本国語塾TOPのオリジナルです。個別の語源や初出を確認できない場合は推測で補わず、断定を避けています。2026年7月30日確認。

執筆・編集:日本国語塾TOP
日本国語塾TOPは、藤原進之介が代表を務める数強塾グループの国語専門塾です。語彙を暗記で終わらせず、本文根拠・選択肢・記述へつなげて指導します。
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