否定語の返り方 ―― 不・無・非の返り点
否定語はすべて返読文字で、必ず下の語を読んでから返ります。二重否定になると返り方が複雑になるため、内側から順に処理することが重要です。
否定語の返り方 の一覧
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 単純な否定 | 下の動詞を読んでから返る | 不ㇾ知 | 知らず |
| 目的語がある否定 | 目的語まで読んでから返る | 不レ知二其故一 | 其の故を知らず |
| 二重否定 | 内側から順に返る | 不ㇾ可ㇾ不ㇾ学 | 学ばざるべからず |
| 無不 | 〜しないものはない | 無レ不ㇾ知 | 知らざる無し |
項目別の解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
単純な否定
- 働き
- 下の動詞を読んでから返る
- 例
- 不ㇾ知 → 知らず
- ポイント
- レ点で1字返る。
目的語がある否定
- 働き
- 目的語まで読んでから返る
- 例
- 不レ知二其故一 → 其の故を知らず
- ポイント
- 一二点とレ点を併用する。
二重否定
- 働き
- 内側から順に返る
- 例
- 不ㇾ可ㇾ不ㇾ学 → 学ばざるべからず
- ポイント
- 「学」→「不」→「可」→「不」の順。
無不
- 働き
- 〜しないものはない
- 例
- 無レ不ㇾ知 → 知らざる無し
- ポイント
- 強い肯定になる。
間違えやすい点
| 二重否定の処理 | 一番下から順に返る。上から処理すると順序が崩れる。 |
|---|---|
| 意味の反転 | 否定が二つ重なると強い肯定になる。「不可不学」=必ず学ばなければならない。 |
入試ではどう問われるか
二重否定の書き下しと訳が最頻出です。「学ばざるべからず」を「学んではいけない」と訳すのは、否定を一つしか処理していない典型的な誤りです。
本ページは漢文訓読法の解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
否定語は返読文字ですか。
はい。不・無・非・莫などはすべて返読文字で、下から返って読みます。
二重否定はどう読みますか。
一番下から順に返ります。「不可不学」なら「学」→「不」→「可」→「不」の順です。
二重否定の意味は。
否定が二つ重なると強い肯定になります。「不可不学」は「必ず学ばねばならない」です。
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