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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

屁をひって尻窄めの意味と使い方|例文・誤用・類語・中学受験問題を解説

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「屁をひって尻窄め」とは、失敗や問題が起きた後で、起きる前にすべきだった対策をしても、もはや手遅れであるということわざです。 読み方は「へをひってしりつぼめ」。放屁した後に尻をすぼめても、すでに出たものは戻せないという俗で滑稽な比喩です。

読み方・語句・意味

項目内容
読み方へをひってしりつぼめ
屁をひる放屁する。「ひる」は古風で俗な動詞
尻窄め尻をすぼめ、出ないようにする動作
意味事が済んだ後で予防しても間に合わない

原因となる出来事が先に起こり、その後で予防動作をしています。行動の順序が逆であるため、対策は効果を持ちません。この「予防すべき時点」と「実際に対策した時点」のずれが中心です。

下品さを含むため、改まった文章や相手への助言には「後の祭り」「手遅れ」「事後対応では防げない」などの言い換えが適します。一方、昔話や会話文では、滑稽さによって人物の失敗を強く印象づけます。

読解の要点:失敗後の全ての対応が無意味なのではありません。事故を予防するには遅いという意味であり、被害を減らす、謝る、修復する、次回を防ぐ行動には価値があります。

「予防」と「事後対応」を分ける

提出前の見直しは誤字を防ぐ予防です。提出後に誤字へ気づいて訂正を申し出るのは事後対応です。提出済みという事実は戻せませんが、誤解の拡大を防げる場合があります。

このことわざを使うときは、「何を防ぐには遅かったのか」を具体的にします。対策全体を諦める言葉にすると、二次被害や再発防止まで放置する危険があります。

自然な使用例

例文1 試験後の見直し

「答案を提出してから条件の読み落としに気づいた。今さら問題文を見直しても、屁をひって尻窄めだ。」

提出前にすべき確認を後から行っています。

例文2 送信後の確認

「宛先を確認せず送信し、後から非公開情報を消した。すでに読まれていれば屁をひって尻窄めである。」

送信前確認の必要を示します。

例文3 災害への備え

「大雨が始まってから避難経路を初めて調べるのでは、屁をひって尻窄めになりかねない。平時に確認しよう。」

危険が迫る前の準備を促しています。

例文4 物語の人物

「秘密を話した後で口を押さえるしぐさは、屁をひって尻窄めという人物の軽率さを表す。」

動作の順序が人物像を示します。

例文5 再発防止

「今回の失敗には間に合わず屁をひって尻窄めだったが、確認表を作れば次回の事故は防げる。」

過去と未来を分けた建設的な用法です。

誤用しやすい場面

誤用1 事前に対策する

「事故が起きる前に点検した。屁をひって尻窄めだ。」

適切な時点の予防なので、意味と反対です。

誤用2 事後対応を全部否定する

「流出後は手遅れだから、連絡も回収も不要だ。」

発生を防ぐには遅くても、被害拡大を防ぐ対応は必要です。

誤用3 単なる遅刻

「予定より五分遅れたので、このことわざだ。」

起きた後に予防動作をするという順序の逆転が必要です。

誤用4 公的な相手へ直接使う

「事故の被害者へ、この俗語を投げかけた。」

責任や悲しみを軽く扱う響きがあります。中立的な説明へ言い換えます。

似た表現との違い

後の祭り

時機を逃した後では、どうしようもないという意味です。より広く使え、本表現ほど具体的で俗な動作を含みません。

覆水盆に返らず

一度起きたことは元へ戻せないという不可逆性を中心にします。本表現は、予防動作を後から行う順序の滑稽さが中心です。

泥棒を捕らえて縄をなう

必要な準備を事件が起きてから始めることです。手遅れな準備という意味が非常に近く、改まった語彙問題でも比較されます。

転ばぬ先の杖

失敗する前に用心するという正反対の教えです。二つを対比すると、予防の時点が理解できます。

中学受験・作文での活用

語句問題では、出来事と対策の順序を矢印で書きます。「失敗→予防」なら本ことわざ、「予防→危険回避」なら「転ばぬ先の杖」です。事後の修復まで無意味とする選択肢には注意します。

作文では、①起きた問題、②本来いつ確認すべきだったか、③後からした行動、④救えなかった点と救えた点、⑤次回の予防策、を書きます。俗語の面白さだけで終わらず、時間軸を使った原因分析へつなげます。

中学受験で「屁をひって尻窄め」をどう問われるか

入試では、意味をそのまま答えるだけでなく、前後の状況に合う用例を選ぶ問題、似た表現と区別する問題、短文を作る問題に発展します。「知っているつもり」から一歩進み、誰が、どのような状況で、何を評価するために使った言葉かを説明できるようにしましょう。

問題1 意味と文脈

「屁をひって尻窄め」を使える場面を自分で一つ考え、①出来事、②話し手の評価、③このことわざを選ぶ理由、の三点に分けて説明しなさい。

解答の確認方法:出来事だけでなく、文字どおりではない意味が状況と結びついているかを確認します。「屁をひって尻窄めだからです」と同じ言葉を繰り返すだけでは説明になりません。

問題2 誤用を直す

この記事の誤用例から一つを選び、どの条件が不足しているかを示した上で、自然な一文へ書き換えなさい。

採点の観点:誤りを「何となく変」とせず、主語、場面、評価の方向、程度、比喩のいずれが合わないのかを明示します。修正文では「屁をひって尻窄め」の意味が前後から推測できるようにします。

問題3 比較記述

「屁をひって尻窄め」と、記事中で紹介した類似表現の一つは、どこが同じでどこが違いますか。60字以内で説明しなさい。

解答の型:「どちらも〜を表すが、屁をひって尻窄めは〜に重点があり、もう一方は〜に重点がある。」共通点と相違点の両方が必要です。

家庭で定着させる四段階学習

第一段階:一行の意味を自分の言葉へ直す

辞書の説明を丸暗記した後、本文を閉じて小学生にも分かる言葉で説明します。言い換えられない部分があれば、まだ理解が曖昧です。「屁をひって尻窄め」を構成する語の文字どおりの意味と、表現全体の意味を分けると整理できます。

第二段階:使える場面と使えない場面を対にする

正しい一文だけでなく、似ているけれど使えない一文も作ります。誤用を作る学習は、意味の境界を見つける作業です。保護者は「どの言葉が加われば自然になるか」「反対の評価なら何と言い換えるか」と質問してください。

第三段階:短い物語へ入れる

登場人物、出来事、結果を決め、最後に「屁をひって尻窄め」が自然に入る80〜120字の物語を作ります。表現だけが突然現れないよう、意味を支える出来事を先に書くことが大切です。作文力と語彙力を同時に鍛えられます。

第四段階:一週間後に再テストする

読んだ直後の正解は短期記憶かもしれません。一週間後に、読み「へをひってしりつぼめ」、意味、正用例、混同しやすい表現を何も見ずに答えます。間違えた項目だけを戻ることで、復習時間を抑えながら長期記憶へ移せます。

選択肢問題で確認する四つのずれ

確認点典型的な誤答見直し方
主語誰の状態・行動かが本文と違う表現されている人物を指で確認する
評価の方向肯定と否定、称賛と批判が逆前後の感情語や接続語を見る
程度「少し」を「必ず」「完全に」と強める断定語と限定語を比較する
場面字面は似ているが必要条件がない屁をひって尻窄めが成立する出来事を言葉にする

選択肢に「屁をひって尻窄め」と同じ語が含まれていても、それだけで正解にはなりません。本文の状況を一度短く言い換えてから選択肢を比べると、部分一致の罠を避けやすくなります。

よくある質問

「屁をひって尻窄め」は慣用句ですか、ことわざですか

本記事ではJMdictの分類を確認し、「ことわざ」として扱っています。教材によって大きな「慣用表現」の単元へまとめられる場合はありますが、記事内では分類を明示して学びます。

読み方はどうなりますか

「へをひってしりつぼめ」と読みます。漢字だけでなく、送り仮名や助詞を含む表現全体で覚えてください。

意味を一つだけ覚えればよいですか

まず中心的な意味を覚えます。その上で、肯定・否定の方向、使える相手、程度の強さなど、記事で説明したニュアンスも確認してください。文脈問題ではこの差が問われます。

作文に入れれば評価されますか

難しい言葉を入れただけでは評価は決まりません。表現に合う具体的な出来事があり、前後の文と自然につながることが重要です。無理に使うより、意味を正確に伝えることを優先します。

どのように復習すればよいですか

読み、意味、正用、誤用、類似表現の五項目でカードを作り、翌日・一週間後・一か月後に確認します。間違えた理由も短く記録すると、語彙問題だけでなく読解の選択肢分析にも役立ちます。

まとめ

「屁をひって尻窄め(へをひってしりつぼめ)」を使える知識にするには、意味を暗記するだけでなく、文字どおりの表現との違い、使える状況、誤用、類似表現との境界まで説明する必要があります。例文を自分の経験へ置き換え、正しい文と誤った文を対にして復習しましょう。

中学受験では、語彙は独立した知識問題にとどまりません。人物の心情、筆者の評価、選択肢の微妙な違いを捉える土台です。一語を深く学ぶ習慣が、物語文・説明文・作文のすべてにつながります。

参考資料・編集方針

例文・誤用分析・練習問題は日本国語塾TOPのオリジナルです。個別の語源や初出を確認できない場合は推測で補わず、断定を避けています。2026年7月30日確認。

執筆・編集:日本国語塾TOP
日本国語塾TOPは、藤原進之介が代表を務める数強塾グループの国語専門塾です。語彙を暗記で終わらせず、本文根拠・選択肢・記述へつなげて指導します。
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