2027年度共通テスト試験日まで
時間
Picture of 藤原 進之介

藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・日本国語塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

用心するに如くはないの意味と使い方|例文・誤用・類語・中学受験問題を解説

Facebook
Twitter
「用心するに如くはない」とは、事故や失敗を防ぐには、前もって注意し備えることに勝る方法はないということわざです。 読み方は「ようじんするにしくはない」。危険を恐れて何もしないという意味ではなく、行動前に危険を見積もり、適切な備えをすることを勧めます。

読み方と文法

部分意味
用心する危険や失敗に備えて注意する
比較の対象を示す
如くはない及ぶものはない、これが最もよい
全体安全には事前の注意が最善である

「如くはない」は「〜ほどよいものはない」という最上級に近い表現です。「用心するようなことはない」と、用心を否定する意味に読み違えないでください。

用心には、危険を想像するだけでなく、情報収集、点検、練習、連絡方法、予備の準備など具体的な行動が含まれます。不安を大きくすることではなく、危険を管理可能な形へ変えることです。

読解の要点:用心は目的ではなく、安全に行動するための手段です。「危険が少しでもあれば中止」ではなく、危険度と対策を比べて判断します。

よい用心の四条件

危険を具体化する

「何となく怖い」ではなく、転倒、紛失、遅延、情報漏えいなど、何が起こり得るかを言葉にします。

可能性と影響を分ける

起こりやすさは低くても被害が大きい危険、頻繁でも被害が小さい危険があります。両方を見て対策の強さを決めます。

実行可能な対策を選ぶ

確認表を作る、複数人で点検する、避難経路を覚える、データを複製するなど、具体的な行動へ落とします。

用心の費用も考える

確認を増やしすぎると時間がなくなり、別の誤りが増える場合があります。危険に比例した備えが必要です。

自然な使用例

例文1 登山

「晴れの予報でも山の天気は変わる。雨具と地図を持ち、用心するに如くはない。」

行動を中止せず、変化へ備えています。

例文2 答案

「記述の条件を最後に確認する。用心するに如くはないから、五分を見直しに残した。」

時間配分を含む合理的な用心です。

例文3 情報管理

「大切なデータは二か所へ保存した。故障に備えるには用心するに如くはない。」

起きる前の具体的な予備策です。

例文4 健康

「症状が続いたので自己判断だけにせず相談した。用心するに如くはないと考えた。」

必要な専門家へつなぐ行動です。

例文5 物語の人物

「主人公は橋を渡る前に縄の傷みを確かめた。用心するに如くはないという慎重な性格が表れている。」

行動描写から人物像を読みます。

よくある誤用

誤用1 何もしない

「危険がゼロではないので、外へ一歩も出ない。」

用心は安全な行動を可能にする備えで、生活を全て停止することではありません。

誤用2 根拠のない恐怖を広げる

「証拠はないが怖い話を全員へ転送した。」

誤情報は別の害を生みます。信頼できる情報を確認することも用心です。

誤用3 確認を無限に続ける

「完璧になるまで何百回も確認し、期限を過ぎた。」

用心のために本来の目的を失っています。期限と危険度に応じた基準が必要です。

誤用4 結果だけで用心不足と責める

「事故が起きたのだから、被害者は必ず用心していなかった。」

十分に備えても避けられない危険があります。結果から過去の責任を自動的に決めません。

似た表現との違い

転ばぬ先の杖

失敗する前に準備することの大切さを、杖の比喩で表します。意味は非常に近く、本表現は「用心に勝るものはない」と直接評価します。

備えあれば憂いなし

準備が整っていれば、いざというとき心配が少ないという意味です。用心した結果の安心を強調します。

石橋を叩いて渡る

丈夫そうな石橋でも確認して渡るほど慎重なことです。過度な慎重さを皮肉る場合もあり、文脈で評価が変わります。

君子危うきに近寄らず

賢い人は危険な場所へ不用意に近づかないという意味です。危険回避を強く示し、本表現は準備・点検も含む広い用心です。

中学受験・作文での活用

語句問題では「如くはない」を正しく訳します。「用心する必要はない」という選択肢は逆です。また、慎重な人物が何を確認し、確認後に行動したかを探します。

作文では、危険の内容、可能性と影響、選んだ対策、対策にかかる費用、行動できた結果を書きます。「怖いからやめた」ではなく、用心によって挑戦を安全に実現した経験としてまとめると説得力が生まれます。

中学受験で「用心するに如くはない」をどう問われるか

入試では、意味をそのまま答えるだけでなく、前後の状況に合う用例を選ぶ問題、似た表現と区別する問題、短文を作る問題に発展します。「知っているつもり」から一歩進み、誰が、どのような状況で、何を評価するために使った言葉かを説明できるようにしましょう。

問題1 意味と文脈

「用心するに如くはない」を使える場面を自分で一つ考え、①出来事、②話し手の評価、③このことわざを選ぶ理由、の三点に分けて説明しなさい。

解答の確認方法:出来事だけでなく、文字どおりではない意味が状況と結びついているかを確認します。「用心するに如くはないだからです」と同じ言葉を繰り返すだけでは説明になりません。

問題2 誤用を直す

この記事の誤用例から一つを選び、どの条件が不足しているかを示した上で、自然な一文へ書き換えなさい。

採点の観点:誤りを「何となく変」とせず、主語、場面、評価の方向、程度、比喩のいずれが合わないのかを明示します。修正文では「用心するに如くはない」の意味が前後から推測できるようにします。

問題3 比較記述

「用心するに如くはない」と、記事中で紹介した類似表現の一つは、どこが同じでどこが違いますか。60字以内で説明しなさい。

解答の型:「どちらも〜を表すが、用心するに如くはないは〜に重点があり、もう一方は〜に重点がある。」共通点と相違点の両方が必要です。

家庭で定着させる四段階学習

第一段階:一行の意味を自分の言葉へ直す

辞書の説明を丸暗記した後、本文を閉じて小学生にも分かる言葉で説明します。言い換えられない部分があれば、まだ理解が曖昧です。「用心するに如くはない」を構成する語の文字どおりの意味と、表現全体の意味を分けると整理できます。

第二段階:使える場面と使えない場面を対にする

正しい一文だけでなく、似ているけれど使えない一文も作ります。誤用を作る学習は、意味の境界を見つける作業です。保護者は「どの言葉が加われば自然になるか」「反対の評価なら何と言い換えるか」と質問してください。

第三段階:短い物語へ入れる

登場人物、出来事、結果を決め、最後に「用心するに如くはない」が自然に入る80〜120字の物語を作ります。表現だけが突然現れないよう、意味を支える出来事を先に書くことが大切です。作文力と語彙力を同時に鍛えられます。

第四段階:一週間後に再テストする

読んだ直後の正解は短期記憶かもしれません。一週間後に、読み「ようじんするにしくはない」、意味、正用例、混同しやすい表現を何も見ずに答えます。間違えた項目だけを戻ることで、復習時間を抑えながら長期記憶へ移せます。

選択肢問題で確認する四つのずれ

確認点典型的な誤答見直し方
主語誰の状態・行動かが本文と違う表現されている人物を指で確認する
評価の方向肯定と否定、称賛と批判が逆前後の感情語や接続語を見る
程度「少し」を「必ず」「完全に」と強める断定語と限定語を比較する
場面字面は似ているが必要条件がない用心するに如くはないが成立する出来事を言葉にする

選択肢に「用心するに如くはない」と同じ語が含まれていても、それだけで正解にはなりません。本文の状況を一度短く言い換えてから選択肢を比べると、部分一致の罠を避けやすくなります。

よくある質問

「用心するに如くはない」は慣用句ですか、ことわざですか

本記事ではJMdictの分類を確認し、「ことわざ」として扱っています。教材によって大きな「慣用表現」の単元へまとめられる場合はありますが、記事内では分類を明示して学びます。

読み方はどうなりますか

「ようじんするにしくはない」と読みます。漢字だけでなく、送り仮名や助詞を含む表現全体で覚えてください。

意味を一つだけ覚えればよいですか

まず中心的な意味を覚えます。その上で、肯定・否定の方向、使える相手、程度の強さなど、記事で説明したニュアンスも確認してください。文脈問題ではこの差が問われます。

作文に入れれば評価されますか

難しい言葉を入れただけでは評価は決まりません。表現に合う具体的な出来事があり、前後の文と自然につながることが重要です。無理に使うより、意味を正確に伝えることを優先します。

どのように復習すればよいですか

読み、意味、正用、誤用、類似表現の五項目でカードを作り、翌日・一週間後・一か月後に確認します。間違えた理由も短く記録すると、語彙問題だけでなく読解の選択肢分析にも役立ちます。

まとめ

「用心するに如くはない(ようじんするにしくはない)」を使える知識にするには、意味を暗記するだけでなく、文字どおりの表現との違い、使える状況、誤用、類似表現との境界まで説明する必要があります。例文を自分の経験へ置き換え、正しい文と誤った文を対にして復習しましょう。

中学受験では、語彙は独立した知識問題にとどまりません。人物の心情、筆者の評価、選択肢の微妙な違いを捉える土台です。一語を深く学ぶ習慣が、物語文・説明文・作文のすべてにつながります。

参考資料・編集方針

例文・誤用分析・練習問題は日本国語塾TOPのオリジナルです。個別の語源や初出を確認できない場合は推測で補わず、断定を避けています。2026年7月30日確認。

執筆・編集:日本国語塾TOP
日本国語塾TOPは、藤原進之介が代表を務める数強塾グループの国語専門塾です。語彙を暗記で終わらせず、本文根拠・選択肢・記述へつなげて指導します。
国語の語彙・読解について相談する

慣用句・ことわざ深掘り辞典へ戻る

💬 数強塾グループ 公式LINEに登録しよう

情報I・数学・英語・国語に関する有益な情報発信や無料授業の告知をLINEで行っています。英検合格保証の英論会もこちら👇

プレゼント付き公式LINEを友だち追加

こちらの記事もどうぞ!

LINEで無料情報を受け取る

オンライン授業の受講方法が分からない。
初めてで不安である、という方も気軽にご連絡ください。