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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・論塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

入るを量りて出ずるを為すの意味と使い方|例文・誤用・類語・中学受験問題を解説

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「入るを量りて出ずるを為す」とは、入ってくる収入の額をよく考え、その範囲に応じて支出を決めるということわざです。 読み方は「いるをはかりて、いずるをなす」。先に欲しい物を決めるのでなく、使える資源を把握して計画を立てる教えです。

古風な語順を現代語へ直す

表現現代語の意味
入る収入、予算、手元へ入る金銭
量りて量を調べ、見積もって
出ずる支出、外へ出ていく金銭
為す支出の額や計画を決める

現代語なら「収入を見積もってから、支出を決める」です。収入より支出が大きい状態を続ければ、貯金や借金で一時的に補えても、やがて計画が成り立たなくなります。

節約だけを勧める言葉ではありません。必要な教育、健康、安全への支出まで一律に減らすのでなく、収入・貯蓄・期限・優先順位を確認し、持続できる形にします。

読解の要点:「出る額を見てから収入を増やす」のではなく、順序は収入の把握が先、支出の決定が後です。「入る」と「出ずる」の主語は金銭や資源です。

家計・時間・学習への応用

この教えは金銭以外にも応用できます。一週間で使える学習時間を把握し、科目ごとの時間を配分する。班員の人数と得意分野を確認して仕事量を決める。利用できる材料を調べて作品の規模を決める。いずれも「入る」に当たる資源を先に量ります。

ただし将来の収入を増やすための投資もあります。図書購入や資格学習など、目先では支出でも長期的な効果が期待されます。その場合も、効果が必ず出ると決めず、費用、期間、代替案を比べます。

自然な使用例

例文1 文化祭の予算

「集められる予算を確認してから装飾を選んだ。入るを量りて出ずるを為すである。」

収入確認が支出決定より先です。

例文2 小遣い

「一か月の小遣いと必要な交通費を表にし、残額から本代を決めた。」

ことわざを具体的な計算へ変えています。

例文3 学習計画

「一日に使える二時間を量り、国語・算数・復習へ配分した。時間にも入るを量りて出ずるを為すが当てはまる。」

有限な時間を資源として扱います。

例文4 旅行計画

「行きたい場所を全部並べる前に、日数と費用を確認した。」

希望を否定せず、実行可能な範囲を作っています。

例文5 計画の見直し

「収入が減ったため、入るを量りて出ずるを為すと固定費から見直した。」

状況変化に応じて支出計画を更新しています。

誤用しやすい場面

誤用1 支出を先に決める

欲しい物を全て買ってから不足額を考えるのは、ことわざの順序と反対です。

誤用2 収入を過大に見積もる

まだ決まっていない臨時収入を確実として支出すれば、正しく「量った」ことになりません。

誤用3 何も使わない

支出をゼロにする教えではありません。目的に必要な支出を、持続できる範囲で選びます。

誤用4 緊急時も予算だけを優先する

命や安全に関わる場面では、支援制度、保険、相談窓口なども含めて必要な対応を取ります。

似た表現との違い

身の丈に合う

自分の能力や経済力にふさわしいことです。収支の順序だけでなく生活や目標全般に使えます。

無い袖は振れぬ

持っていないものは出せないという限界を表します。「入るを量りて」は不足する前に計画する予防的な教えです。

取らぬ狸の皮算用

まだ手に入らない利益を当てにして計画することを戒めます。収入を確実に見積もる必要と強く関係します。

先立つものは金

物事をするにはまず金銭が必要だという俗な表現です。収入と支出を計画する方法までは示しません。

中学受験の資料問題

表やグラフでは、収入合計、固定費、変動費、残額を分けます。割合だけでなく実額を確認し、「食費の割合が下がった」ことが食費そのものの減少を意味するかを確かめます。総収入が増えれば、額は増えても割合が下がる場合があります。

選択肢では、単月の黒字から一年中黒字と決める、臨時収入を毎月の収入とする、必要支出をすべて無駄とする、といった飛躍を見抜きます。

作文と家庭学習

一週間の自由時間を記録し、先に使える合計を出してから学習・休息・行事へ配分します。計画と実績の差も記録すると、「量る」が一度きりの予想でなく、見直しを含むことが分かります。

漢字と文法

「量る」は数量を調べる意味で、「測る」「計る」と使い分けます。「出ずる」は「出る」の古風な形、「為す」は「する」です。「入るを量りて/出ずるを為す」と二つに区切って読みます。

中学受験で「入るを量りて出ずるを為す」をどう問われるか

入試では、意味をそのまま答えるだけでなく、前後の状況に合う用例を選ぶ問題、似た表現と区別する問題、短文を作る問題に発展します。「知っているつもり」から一歩進み、誰が、どのような状況で、何を評価するために使った言葉かを説明できるようにしましょう。

問題1 意味と文脈

「入るを量りて出ずるを為す」を使える場面を自分で一つ考え、①出来事、②話し手の評価、③このことわざを選ぶ理由、の三点に分けて説明しなさい。

解答の確認方法:出来事だけでなく、文字どおりではない意味が状況と結びついているかを確認します。「入るを量りて出ずるを為すだからです」と同じ言葉を繰り返すだけでは説明になりません。

問題2 誤用を直す

この記事の誤用例から一つを選び、どの条件が不足しているかを示した上で、自然な一文へ書き換えなさい。

採点の観点:誤りを「何となく変」とせず、主語、場面、評価の方向、程度、比喩のいずれが合わないのかを明示します。修正文では「入るを量りて出ずるを為す」の意味が前後から推測できるようにします。

問題3 比較記述

「入るを量りて出ずるを為す」と、記事中で紹介した類似表現の一つは、どこが同じでどこが違いますか。60字以内で説明しなさい。

解答の型:「どちらも〜を表すが、入るを量りて出ずるを為すは〜に重点があり、もう一方は〜に重点がある。」共通点と相違点の両方が必要です。

家庭で定着させる四段階学習

第一段階:一行の意味を自分の言葉へ直す

辞書の説明を丸暗記した後、本文を閉じて小学生にも分かる言葉で説明します。言い換えられない部分があれば、まだ理解が曖昧です。「入るを量りて出ずるを為す」を構成する語の文字どおりの意味と、表現全体の意味を分けると整理できます。

第二段階:使える場面と使えない場面を対にする

正しい一文だけでなく、似ているけれど使えない一文も作ります。誤用を作る学習は、意味の境界を見つける作業です。保護者は「どの言葉が加われば自然になるか」「反対の評価なら何と言い換えるか」と質問してください。

第三段階:短い物語へ入れる

登場人物、出来事、結果を決め、最後に「入るを量りて出ずるを為す」が自然に入る80〜120字の物語を作ります。表現だけが突然現れないよう、意味を支える出来事を先に書くことが大切です。作文力と語彙力を同時に鍛えられます。

第四段階:一週間後に再テストする

読んだ直後の正解は短期記憶かもしれません。一週間後に、読み「いるをはかりていずるをなす」、意味、正用例、混同しやすい表現を何も見ずに答えます。間違えた項目だけを戻ることで、復習時間を抑えながら長期記憶へ移せます。

選択肢問題で確認する四つのずれ

確認点典型的な誤答見直し方
主語誰の状態・行動かが本文と違う表現されている人物を指で確認する
評価の方向肯定と否定、称賛と批判が逆前後の感情語や接続語を見る
程度「少し」を「必ず」「完全に」と強める断定語と限定語を比較する
場面字面は似ているが必要条件がない入るを量りて出ずるを為すが成立する出来事を言葉にする

選択肢に「入るを量りて出ずるを為す」と同じ語が含まれていても、それだけで正解にはなりません。本文の状況を一度短く言い換えてから選択肢を比べると、部分一致の罠を避けやすくなります。

よくある質問

「入るを量りて出ずるを為す」は慣用句ですか、ことわざですか

本記事ではJMdictの掲載内容を確認し、「ことわざ」として扱っています。教材によって大きな「慣用表現」の単元へまとめられる場合はありますが、記事内では分類を明示して学びます。

読み方はどうなりますか

「いるをはかりていずるをなす」と読みます。漢字だけでなく、送り仮名や助詞を含む表現全体で覚えてください。

意味を一つだけ覚えればよいですか

まず中心的な意味を覚えます。その上で、肯定・否定の方向、使える相手、程度の強さなど、記事で説明したニュアンスも確認してください。文脈問題ではこの差が問われます。

作文に入れれば評価されますか

難しい言葉を入れただけでは評価は決まりません。表現に合う具体的な出来事があり、前後の文と自然につながることが重要です。無理に使うより、意味を正確に伝えることを優先します。

どのように復習すればよいですか

読み、意味、正用、誤用、類似表現の五項目でカードを作り、翌日・一週間後・一か月後に確認します。間違えた理由も短く記録すると、語彙問題だけでなく読解の選択肢分析にも役立ちます。

まとめ

「入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)」を使える知識にするには、意味を暗記するだけでなく、文字どおりの表現との違い、使える状況、誤用、類似表現との境界まで説明する必要があります。例文を自分の経験へ置き換え、正しい文と誤った文を対にして復習しましょう。

中学受験では、語彙は独立した知識問題にとどまりません。人物の心情、筆者の評価、選択肢の微妙な違いを捉える土台です。一語を深く学ぶ習慣が、物語文・説明文・作文のすべてにつながります。

参考資料・編集方針

例文・誤用分析・練習問題は日本国語塾TOPのオリジナルです。個別の語源や初出を確認できない場合は推測で補わず、断定を避けています。2026年7月30日確認。

執筆・編集:日本国語塾TOP
日本国語塾TOPは、藤原進之介が代表を務める数強塾グループの国語専門塾です。語彙を暗記で終わらせず、本文根拠・選択肢・記述へつなげて指導します。
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