2027年度共通テスト試験日まで
時間
Picture of 藤原 進之介

藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・論塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

春望(杜甫・五言律詩)|書き下し文・現代語訳と解説

Facebook
Twitter

春望 ―― 杜甫・五言律詩

安史の乱で長安が陥落した後、都に留め置かれた杜甫が詠んだ五言律詩です。「国破れて山河在り」の対比で始まり、戦乱の中で自然だけが変わらないという痛切な認識を示します。律詩なので頷聯・頸聯が対句になります。

春望 の全文と書き下し

項目 働き 例(白文) 読み方
首聯 国は滅びたが山や川は残っている 国破山河在、城春草木深 国破れて山河在り、城春にして草木深し
頷聯 時勢を感じては花にも涙し、別れを恨んでは鳥にも驚く 感時花濺涙、恨別鳥驚心 時に感じては花にも涙を濺ぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
頸聯 戦火は三か月続き、家族の手紙は万金に値する 烽火連三月、家書抵万金 烽火三月に連なり、家書万金に抵る
尾聯 白髪をかけばさらに短く、冠をとめる簪もさせないほどだ 白頭掻更短、渾欲不勝簪 白頭掻けば更に短く、渾て簪に勝へざらんと欲す

句ごとの解説

例文はすべてこのページ用に作成したものです。

首聯

意味
国は滅びたが山や川は残っている
国破山河在、城春草木深国破れて山河在り、城春にして草木深し
ポイント
「破」は滅びる、「在」は残る。人事と自然の対比。

頷聯

意味
時勢を感じては花にも涙し、別れを恨んでは鳥にも驚く
感時花濺涙、恨別鳥驚心時に感じては花にも涙を濺ぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
ポイント
対句。花と鳥という美しいものが、かえって悲しみを誘う。

頸聯

意味
戦火は三か月続き、家族の手紙は万金に値する
烽火連三月、家書抵万金烽火三月に連なり、家書万金に抵る
ポイント
対句。「抵る」は「値する」。安否を知る手紙の重さ。

尾聯

意味
白髪をかけばさらに短く、冠をとめる簪もさせないほどだ
白頭掻更短、渾欲不勝簪白頭掻けば更に短く、渾て簪に勝へざらんと欲す
ポイント
老いと憔悴を具体的な動作で示す。

押韻・対句と読解の要点

押韻 深・心・金・簪が韻を踏む。律詩は偶数句末に韻を置く。
対句 頷聯(三・四句)と頸聯(五・六句)が対句になるのが律詩の規則。「花/鳥」「烽火/家書」の対応を確認する。
「国破山河在」の解釈 「国」は国家・都、「山河」は自然。人の営みは滅びても自然は残る、という対比が主題。

入試ではどう問われるか

頷聯・頸聯の対句を指摘させる設問が定番です。また「感時花濺涙」を「花が涙を流す」と訳すか「花を見て涙を流す」と訳すかで解釈が分かれる箇所で、どちらの読みも成り立つ点を押さえておくと安全です。

本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。

関連ページ

よくある質問

「春望」の作者と形式は。

杜甫の五言律詩です。

いつ詠まれた詩ですか。

安史の乱で長安が陥落した後、都に留め置かれていた時期の作です。

対句はどこですか。

頷聯(三・四句)と頸聯(五・六句)です。律詩ではこの二聯が対句になります。

書き下し文の答案を見てもらえます

漢文は、意味が取れていても送り仮名と返り点で減点されます。プロ講師が一対一で赤を入れ、書き直しまで指導します。

無料相談・体験授業を申し込む

💬 数強塾グループ 公式LINEに登録しよう

情報I・数学・英語・国語に関する有益な情報発信や無料授業の告知をLINEで行っています。英検合格保証の英論会もこちら👇

プレゼント付き公式LINEを友だち追加

こちらの記事もどうぞ!

LINEで無料情報を受け取る

オンライン授業の受講方法が分からない。
初めてで不安である、という方も気軽にご連絡ください。