江雪 ―― 柳宗元・五言絶句
柳宗元の五言絶句。鳥も人も消えた極寒の風景の中に、ただ一人釣りをする老人だけを置いた作品です。各句の頭字をつなぐと「千万孤独」になるとも言われ、孤高の境地を描いた詩として読まれます。
江雪 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 多くの山に鳥の飛ぶ姿が絶えた | 千山鳥飛絶 | 千山鳥飛ぶこと絶え |
| 承句 | すべての小道から人の足跡が消えた | 万径人蹤滅 | 万径人蹤滅す |
| 転句 | 一艘の小舟に蓑と笠の老人 | 孤舟蓑笠翁 | 孤舟蓑笠の翁 |
| 結句 | ひとり寒い川の雪の中で釣りをする | 独釣寒江雪 | 独り釣る寒江の雪 |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 多くの山に鳥の飛ぶ姿が絶えた
- 例
- 千山鳥飛絶 → 千山鳥飛ぶこと絶え
- ポイント
- 「千山」は多くの山。数の誇張で広大さを示す。
承句
- 意味
- すべての小道から人の足跡が消えた
- 例
- 万径人蹤滅 → 万径人蹤滅す
- ポイント
- 「蹤」は足あと。起句と対になる。
転句
- 意味
- 一艘の小舟に蓑と笠の老人
- 例
- 孤舟蓑笠翁 → 孤舟蓑笠の翁
- ポイント
- 広大な無人の風景から、一点へ焦点が絞られる。
結句
- 意味
- ひとり寒い川の雪の中で釣りをする
- 例
- 独釣寒江雪 → 独り釣る寒江の雪
- ポイント
- 「独」が主題。孤独だが動じない姿。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 絶・滅・雪が韻を踏む(入声)。 |
|---|---|
| 対句 | 起句「千山鳥飛絶」と承句「万径人蹤滅」が対句。「千/万」「山/径」「鳥/人」が対応する。 |
| 構図 | 広→狭の構図。無人の広大な風景から、小舟の老人一人へ視点が絞られていく。 |
入試ではどう問われるか
起句と承句の対句、および「広→狭」の構図が問われます。また「独」の一字が詩全体の主題を担っている点も定番の設問です。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「江雪」の作者と形式は。
柳宗元の五言絶句です。
対句はどこですか。
起句と承句です。「千/万」「山/径」「鳥/人」が対応しています。
どんな構図の詩ですか。
広大な無人の風景から小舟の老人一人へと絞られる、広から狭への構図です。
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