春暁 ―― 孟浩然・五言絶句
孟浩然の五言絶句。春の朝の眠りの心地よさから始まり、夜の風雨を思い出して散った花を思いやるという流れです。平易な語だけで書かれており、「知多少」の解釈が最大の論点になります。
春暁 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 春の眠りは夜明けにも気づかない | 春眠不覚暁 | 春眠暁を覚えず |
| 承句 | あちこちで鳥の声が聞こえる | 処処聞啼鳥 | 処処啼鳥を聞く |
| 転句 | 昨夜は風雨の音がしていた | 夜来風雨声 | 夜来風雨の声 |
| 結句 | 花はどれほど散ったことだろう | 花落知多少 | 花落つること知る多少ぞ |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 春の眠りは夜明けにも気づかない
- 例
- 春眠不覚暁 → 春眠暁を覚えず
- ポイント
- 「覚えず」は「気づかない」。目覚めないことではない。
承句
- 意味
- あちこちで鳥の声が聞こえる
- 例
- 処処聞啼鳥 → 処処啼鳥を聞く
- ポイント
- 「処処」はあちこち。聴覚で場面を描く。
転句
- 意味
- 昨夜は風雨の音がしていた
- 例
- 夜来風雨声 → 夜来風雨の声
- ポイント
- 「夜来」は昨夜から。回想へ転じる。
結句
- 意味
- 花はどれほど散ったことだろう
- 例
- 花落知多少 → 花落つること知る多少ぞ
- ポイント
- 「知る多少ぞ」は「どれほどか分からない」という詠嘆的な問い。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 暁・鳥・少が韻を踏む。 |
|---|---|
| 「知多少」の解釈 | 「どれくらいか分かるだろうか(いや分からない)」という詠嘆を含む問い。「たくさん」と断定する訳は避けるのが安全。 |
| 感覚の推移 | 起句=触覚的な眠り、承句=聴覚、転句=回想の聴覚、結句=想像。目で見ていないのが特徴。 |
入試ではどう問われるか
「知多少」をどう訳すかが最頻出です。「どれほど散ったことだろう」という詠嘆的な問いとして訳します。また、詩人が実際に花を見ていない(想像している)点も問われます。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「春暁」の作者と形式は。
孟浩然の五言絶句です。
「不覚暁」はどう訳しますか。
「夜明けに気づかない」です。「目覚めない」ではありません。
「知多少」はどう訳しますか。
「どれほど散ったことだろう」という詠嘆的な問いとして訳します。
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