送元二使安西 ―― 王維・七言絶句(渭城曲)
王維が友人の元二を、西域の安西へ送る際に詠んだ七言絶句です。「渭城曲」「陽関三畳」とも呼ばれ、送別詩の代表作として知られます。「西のかた陽関を出づれば故人無からん」が主題を担います。
送元二使安西 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 渭城の朝の雨が軽い塵をしめらせる | 渭城朝雨浥軽塵 | 渭城の朝雨軽塵を浥す |
| 承句 | 旅館のそばの柳の色が青々と新しい | 客舎青青柳色新 | 客舎青青柳色新たなり |
| 転句 | 君にもう一杯の酒を勧める | 勧君更尽一杯酒 | 君に勧む更に尽くせ一杯の酒 |
| 結句 | 西へ陽関を出れば、もう旧友はいないだろう | 西出陽関無故人 | 西のかた陽関を出づれば故人無からん |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 渭城の朝の雨が軽い塵をしめらせる
- 例
- 渭城朝雨浥軽塵 → 渭城の朝雨軽塵を浥す
- ポイント
- 「浥す」はしめらせる。旅立ちの朝の清らかな情景。
承句
- 意味
- 旅館のそばの柳の色が青々と新しい
- 例
- 客舎青青柳色新 → 客舎青青柳色新たなり
- ポイント
- 柳は別れの象徴。「柳」と「留」の音が通じるため。
転句
- 意味
- 君にもう一杯の酒を勧める
- 例
- 勧君更尽一杯酒 → 君に勧む更に尽くせ一杯の酒
- ポイント
- 「更に尽くせ」で、もう一杯飲み干せ、と勧める。
結句
- 意味
- 西へ陽関を出れば、もう旧友はいないだろう
- 例
- 西出陽関無故人 → 西のかた陽関を出づれば故人無からん
- ポイント
- 「故人」は旧友。亡くなった人ではない。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 塵・新・人が韻を踏む。 |
|---|---|
| 「故人」の意味 | 「旧友・昔なじみ」であって、現代語の「亡くなった人」ではない。最頻出の注意点。 |
| 柳の象徴性 | 「柳」は中国で別れの象徴。枝を折って旅立つ人に贈る習慣があった。 |
入試ではどう問われるか
「故人」の意味が最も問われます。「旧友」であって「死者」ではありません。また、柳が別れを象徴する理由(「柳」と「留」の音の通用)も問われます。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「送元二使安西」の作者と形式は。
王維の七言絶句です。「渭城曲」「陽関三畳」とも呼ばれます。
「故人」とはどういう意味ですか。
「旧友・昔なじみ」です。現代語の「亡くなった人」ではありません。
なぜ柳が出てくるのですか。
柳は別れの象徴です。「柳」と「留」の音が通じ、枝を折って贈る習慣がありました。
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