「未」は いまダ〜ず と読みます。
「未」は再読文字で、一度「いまダ」と副詞として読み、返ってもう一度「ず」と打消で読みます。意味は「まだ〜していない」です。
「未」の読み方・意味 一覧
| 読み | 意味 | 例(白文) | 書き下し |
|---|---|---|---|
| いまダ〜ず | まだ〜していない | 未知其名 | 未だ其の名を知らず |
| いまダ〜ず | まだ〜する時ではない | 時未至 | 時未だ至らず |
| いまダかつテ〜ず | 「未嘗」で「これまで一度も〜ない」 | 未嘗有也 | 未だ嘗て有らざるなり |
用法別の詳しい解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。白文・書き下し文・現代語訳をそろえてあります。
1. いまダ〜ず ―― まだ〜していない
- 白文
- 未知其名
- 書き下し
- 未だ其の名を知らず
- 現代語訳
- まだその名を知らない。
2. いまダ〜ず ―― まだ〜する時ではない
- 白文
- 時未至
- 書き下し
- 時未だ至らず
- 現代語訳
- まだその時が来ていない。
3. いまダかつテ〜ず ―― 「未嘗」で「これまで一度も〜ない」
- 白文
- 未嘗有也
- 書き下し
- 未だ嘗て有らざるなり
- 現代語訳
- これまで一度もなかった。
紛らわしい字との識別
| 未 と 不 | 「不」は単なる打消(〜しない)。「未」は「まだ」という時間の含みがあり、今後そうなる可能性を残す。 |
|---|---|
| 再読の順序 | 「未」→(返って)「ず」の順。書き下しでは一字を二度書く。 |
入試ではどう問われるか
再読文字は書き下し文で一字を二度書く点が最大の注意点です。「未だ〜ず」の「ず」を書き落とすと減点されます。返り点の付け方も同時に問われます。
本ページは漢文法の解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
今日の練習
読み方を覚えるだけでは、初見の白文で使えません。次の順で手を動かしてください。
- 上の白文を隠して、書き下し文から白文の語順を復元する。
- 「未」が出てくる文を教科書か問題集から3つ探し、上のどの用法かを判定する。
- 判定の根拠を「直前が〜だから」の形で1行書く。根拠を言葉にできて初めて使える知識になります。
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よくある質問
「未」はなぜ再読文字なのですか。
副詞「いまダ」として読んだあと、返ってもう一度打消の「ず」として読むためです。一字を二度読みます。
「未」と「不」はどう違いますか。
「不」は単に「〜しない」、「未」は「まだ〜していない」で、今後そうなる可能性を含みます。
書き下し文で注意することは何ですか。
一字を二度書きます。「未だ其の名を知らず」のように、「未だ」と「ず」の両方が必要です。
書き下し文の答案を見てもらえます
漢文は、読めているつもりでも送り仮名と返り点で減点されます。プロ講師が一対一で、答案に赤を入れて書き直しまで指導します。
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