望廬山瀑布 ―― 李白・七言絶句
李白の七言絶句。廬山の滝を詠んだ作品で、誇張表現の代表例として知られます。「三千尺」「銀河」という大きなたとえが、実景を超えた壮大さを生み出しています。
望廬山瀑布 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 日が香炉峰を照らし紫の煙が立つ | 日照香炉生紫煙 | 日は香炉を照らして紫煙を生じ |
| 承句 | 遠くに滝が前方の川に懸かるのが見える | 遥看瀑布挂前川 | 遥かに看る瀑布の前川に挂かるを |
| 転句 | 飛ぶ流れは三千尺を直下し | 飛流直下三千尺 | 飛流直下三千尺 |
| 結句 | 銀河が九天から落ちてきたのかと疑う | 疑是銀河落九天 | 疑ふらくは是れ銀河の九天より落つるかと |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 日が香炉峰を照らし紫の煙が立つ
- 例
- 日照香炉生紫煙 → 日は香炉を照らして紫煙を生じ
- ポイント
- 「香炉」は峰の名。日光で水煙が紫に見える。
承句
- 意味
- 遠くに滝が前方の川に懸かるのが見える
- 例
- 遥看瀑布挂前川 → 遥かに看る瀑布の前川に挂かるを
- ポイント
- 「挂かる」は懸かる。滝を布に見立てる。
転句
- 意味
- 飛ぶ流れは三千尺を直下し
- 例
- 飛流直下三千尺 → 飛流直下三千尺
- ポイント
- 「三千尺」は誇張。実測値ではない。
結句
- 意味
- 銀河が九天から落ちてきたのかと疑う
- 例
- 疑是銀河落九天 → 疑ふらくは是れ銀河の九天より落つるかと
- ポイント
- 「疑ふらくは〜かと」は「静夜思」と同じ形。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 煙・川・天が韻を踏む。 |
|---|---|
| 誇張法 | 「三千尺」「銀河」はいずれも誇張。実際の高さを述べているのではない。 |
| 「疑是〜」の形 | 「疑ふらくは是れ〜かと」で「〜ではないかと思う」。李白が好んで用いた表現。 |
入試ではどう問われるか
誇張表現の効果を説明させる設問が定番です。「三千尺」を実測値と取らず、滝の壮大さを印象づけるための誇張だと答えます。また「疑ふらくは〜かと」の読み方も問われます。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「望廬山瀑布」の作者と形式は。
李白の七言絶句です。
「三千尺」は実際の高さですか。
誇張表現です。実測値ではなく、壮大さを印象づけるための表現です。
「疑是」はどう読みますか。
「疑ふらくは是れ〜かと」と読み、「〜ではないかと思う」を表します。
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