黄鶴楼送孟浩然之広陵 ―― 李白・七言絶句
李白が友人の孟浩然を見送った七言絶句です。去っていく舟を見つめ続けるという描写だけで、別れの寂しさを表しています。感情を直接述べない点が要点です。
黄鶴楼送孟浩然之広陵 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 友人は西の黄鶴楼を辞し | 故人西辞黄鶴楼 | 故人西のかた黄鶴楼を辞し |
| 承句 | 花霞の三月に揚州へ下る | 煙花三月下揚州 | 煙花三月揚州に下る |
| 転句 | ぽつんと浮かぶ帆の影が青空に消え | 孤帆遠影碧空尽 | 孤帆の遠影碧空に尽き |
| 結句 | ただ長江が天の果てへ流れるのが見えるだけ | 唯見長江天際流 | 唯だ見る長江の天際に流るるを |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 友人は西の黄鶴楼を辞し
- 例
- 故人西辞黄鶴楼 → 故人西のかた黄鶴楼を辞し
- ポイント
- 「故人」は旧友。ここでは孟浩然を指す。
承句
- 意味
- 花霞の三月に揚州へ下る
- 例
- 煙花三月下揚州 → 煙花三月揚州に下る
- ポイント
- 「煙花」は春の霞んだ花。華やかな季節との対比。
転句
- 意味
- ぽつんと浮かぶ帆の影が青空に消え
- 例
- 孤帆遠影碧空尽 → 孤帆の遠影碧空に尽き
- ポイント
- 「孤帆」の一点に視線が集中する。
結句
- 意味
- ただ長江が天の果てへ流れるのが見えるだけ
- 例
- 唯見長江天際流 → 唯だ見る長江の天際に流るるを
- ポイント
- 「唯だ見る」で、舟が消えた後も見送り続けていることを示す。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 楼・州・流が韻を踏む。 |
|---|---|
| 「故人」の意味 | ここでも旧友。「送元二使安西」と同じ注意点。 |
| 感情の描き方 | 悲しいとは一言も言わず、見送り続ける動作だけで寂しさを表す。 |
入試ではどう問われるか
「唯見長江天際流」が何を表しているかを説明させる設問が定番です。舟が見えなくなった後も見送り続けている、という動作から別れの名残惜しさを読み取ります。感情語がない点が要点です。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
この詩の作者と形式は。
李白の七言絶句です。
「故人」とは誰ですか。
旧友のことで、この詩では孟浩然を指します。
結句は何を表していますか。
舟が見えなくなった後も見送り続けている様子で、別れの名残惜しさを表しています。
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