楽遊原に登る ―― 李商隠・五言絶句(登楽遊原)
夕暮れの美しさを讃えながら、「ただ黄昏に近い」と結ぶ詩です。美しさと終わりの近さを同時に述べた一句が広く知られています。
楽遊原に登る の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 起句 | 夕方になり心地がすぐれないので | 向晩意不適 | 晩に向かひて意適はず |
| 承句 | 車を駆って古い高台に登る | 駆車登古原 | 車を駆りて古原に登る |
| 転句 | 夕日は限りなく美しいが | 夕陽無限好 | 夕陽無限に好し |
| 結句 | ただ黄昏が近いだけだ | 只是近黄昏 | 只だ是れ黄昏に近し |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
起句
- 意味
- 夕方になり心地がすぐれないので
- 例
- 向晩意不適 → 晩に向かひて意適はず
- ポイント
- 「適はず」は気が晴れない。
承句
- 意味
- 車を駆って古い高台に登る
- 例
- 駆車登古原 → 車を駆りて古原に登る
- ポイント
- 「古原」は楽遊原という高台。
転句
- 意味
- 夕日は限りなく美しいが
- 例
- 夕陽無限好 → 夕陽無限に好し
- ポイント
- 最上級の賛美。
結句
- 意味
- ただ黄昏が近いだけだ
- 例
- 只是近黄昏 → 只だ是れ黄昏に近し
- ポイント
- 「只だ」の一語で賛美が反転する。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 原・昏が韻を踏む。 |
|---|---|
| 「只是」の効果 | 「ただ〜だけだ」という限定。直前の絶賛を一気に翳らせる。 |
| 解釈の幅 | 惜しむ気持ちと見る説、美しさを一層際立たせると見る説の両方がある。 |
入試ではどう問われるか
「只是近黄昏」の解釈が問われます。美しさを惜しむ気持ちと読むか、終わりが近いからこそ美しいと読むか、両方の解釈が成り立つ点を押さえておくと安全です。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
この詩の作者と形式は。
李商隠の五言絶句です。
「只是」はどう訳しますか。
「ただ〜だけだ」という限定を表します。
結句の解釈は一つですか。
美しさを惜しむと読む説と、終わりが近いからこそ美しいと読む説の両方があります。
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