送友人 ―― 李白・五言律詩
李白の五言律詩。友を見送る場面を浮雲と落日という自然の比喩で描き、最後は馬のいななきで締めくくります。律詩なので頷聯・頸聯が対句になります。
送友人 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 首聯 | 青い山が北の城壁に横たわり/白い水が東の城郭を巡る | 青山横北郭、白水繞東城 | 青山北郭に横たはり、白水東城を繞る |
| 頷聯 | この地でひとたび別れれば/孤蓬のように万里を旅する | 此地一為別、孤蓬万里征 | 此の地一たび別れを為し、孤蓬万里に征く |
| 頸聯 | 浮雲は旅人の心/落日は旧友の情 | 浮雲遊子意、落日故人情 | 浮雲遊子の意、落日故人の情 |
| 尾聯 | 手を振ってここから去れば/馬がひんひんと鳴く | 揮手自茲去、蕭蕭班馬鳴 | 手を揮ひて茲より去れば、蕭蕭として班馬鳴く |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
首聯
- 意味
- 青い山が北の城壁に横たわり/白い水が東の城郭を巡る
- 例
- 青山横北郭、白水繞東城 → 青山北郭に横たはり、白水東城を繞る
- ポイント
- 色彩と方位を対にして場面を定める。
頷聯
- 意味
- この地でひとたび別れれば/孤蓬のように万里を旅する
- 例
- 此地一為別、孤蓬万里征 → 此の地一たび別れを為し、孤蓬万里に征く
- ポイント
- 「孤蓬」は根なし草。あてのない旅の比喩。
頸聯
- 意味
- 浮雲は旅人の心/落日は旧友の情
- 例
- 浮雲遊子意、落日故人情 → 浮雲遊子の意、落日故人の情
- ポイント
- 対句。動く雲と沈む日で、去る者と送る者を対にする。
尾聯
- 意味
- 手を振ってここから去れば/馬がひんひんと鳴く
- 例
- 揮手自茲去、蕭蕭班馬鳴 → 手を揮ひて茲より去れば、蕭蕭として班馬鳴く
- ポイント
- 人の言葉ではなく馬の声で別れを締める。
押韻・対句と読解の要点
| 押韻 | 城・征・情・鳴が韻を踏む。 |
|---|---|
| 対句 | 頷聯・頸聯が対句。とくに頸聯「浮雲/落日」「遊子意/故人情」の対応が明確。 |
| 「孤蓬」の比喩 | 根が張らず風に転がる草。あてのない旅の象徴として用いられる。 |
入試ではどう問われるか
頸聯の対句が最頻出です。浮雲=去っていく友の心、落日=見送る自分の情、という対応を説明させる設問が定番です。「孤蓬」の比喩の意味も問われます。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「送友人」の作者と形式は。
李白の五言律詩です。
「孤蓬」は何を表しますか。
根なし草で、あてのない旅の比喩です。
頸聯の対句は何を対にしていますか。
浮雲が去る友の心、落日が見送る自分の情を対にしています。
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