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藤原 進之介

株式会社数強塾 代表取締役。数強塾グループ(日本数学塾・日本英語塾・論塾・英論会)創設者。現役時代に数学で挫折し浪人を経て「なぜそうなるか」を徹底追求する指導哲学を確立。一生の役に立つ勉強を全国にオンライン展開。

登高(杜甫・七言律詩)|書き下し文・現代語訳と解説

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登高 ―― 杜甫・七言律詩

杜甫晩年の七言律詩。重陽の節句に高台へ登った際の作とされます。四聯すべてが対句になっている点が特徴で、七言律詩の完成形として高く評価されています。

登高 の全文と書き下し

項目 働き 例(白文) 読み方
首聯 風は急に天は高く、猿の声が悲しい/水辺は清く砂は白く、鳥が飛び巡る 風急天高猿嘯哀、渚清沙白鳥飛廻 風急に天高くして猿嘯哀し、渚清く沙白くして鳥飛び廻る
頷聯 果てしなく落葉が蕭々と散り/尽きることなく長江が滾々と流れる 無辺落木蕭蕭下、不尽長江滾滾来 無辺の落木蕭蕭として下り、不尽の長江滾滾として来たる
頸聯 万里の彼方で秋を悲しみ常に旅人であり/百年の生涯で病がちに独り高台に登る 万里悲秋常作客、百年多病独登台 万里悲秋常に客と作り、百年多病独り台に登る
尾聯 苦難に白髪が増えたことを恨み/落ちぶれて濁り酒の杯も新たにやめた 艱難苦恨繁霜鬢、潦倒新停濁酒杯 艱難苦だ恨む繁霜の鬢、潦倒新たに停む濁酒の杯

句ごとの解説

例文はすべてこのページ用に作成したものです。

首聯

意味
風は急に天は高く、猿の声が悲しい/水辺は清く砂は白く、鳥が飛び巡る
風急天高猿嘯哀、渚清沙白鳥飛廻風急に天高くして猿嘯哀し、渚清く沙白くして鳥飛び廻る
ポイント
首聯から対句になっている。

頷聯

意味
果てしなく落葉が蕭々と散り/尽きることなく長江が滾々と流れる
無辺落木蕭蕭下、不尽長江滾滾来無辺の落木蕭蕭として下り、不尽の長江滾滾として来たる
ポイント
空間の広がりと時間の永続を対にする名句。

頸聯

意味
万里の彼方で秋を悲しみ常に旅人であり/百年の生涯で病がちに独り高台に登る
万里悲秋常作客、百年多病独登台万里悲秋常に客と作り、百年多病独り台に登る
ポイント
「万里/百年」で空間と時間を対にする。

尾聯

意味
苦難に白髪が増えたことを恨み/落ちぶれて濁り酒の杯も新たにやめた
艱難苦恨繁霜鬢、潦倒新停濁酒杯艱難苦だ恨む繁霜の鬢、潦倒新たに停む濁酒の杯
ポイント
病により酒もやめた、という結び。

押韻・対句と読解の要点

押韻 哀・廻・来・台・杯が韻を踏む。
対句 四聯すべてが対句。律詩では頷聯・頸聯だけが対句になるのが原則なので、これは特異な例。
「万里/百年」 空間と時間の対。杜甫の対句の巧みさを示す代表例。

入試ではどう問われるか

四聯すべてが対句であることを指摘させる設問が定番です。律詩の原則(頷聯・頸聯のみ対句)を踏まえた上で、この詩が例外的である点を答えます。「万里/百年」の空間と時間の対応も頻出です。

本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。

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よくある質問

「登高」の作者と形式は。

杜甫の七言律詩です。

対句はどこですか。

四聯すべてが対句になっています。律詩としては特異な例です。

「万里」「百年」は何を対にしていますか。

空間の広がりと時間の長さを対にしています。

書き下し文の答案を見てもらえます

漢文は、意味が取れていても送り仮名と返り点で減点されます。プロ講師が一対一で赤を入れ、書き直しまで指導します。

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