再読文字 ―― 一字を二度読む特別な字
再読文字は、一つの字を二度読む特別な字です。一度目は副詞として、返ってきてから二度目は動詞・助動詞として読みます。書き下し文では一字を二度書く点が最大の注意点です。
再読文字 の一覧
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 未 | いまダ〜ず(まだ〜ない) | 未ㇾ知 | 未だ知らず |
| 将・且 | まさニ〜ントす(今にも〜しようとする) | 将ㇾ死 | 将に死せんとす |
| 当・応 | まさニ〜ベシ(当然/推量) | 当ㇾ勉 | 当に勉むべし |
| 宜 | よろシク〜ベシ(〜するのがよい) | 宜ㇾ慎 | 宜しく慎むべし |
| 須 | すべかラク〜ベシ(ぜひ〜すべきだ) | 須ㇾ学 | 須らく学ぶべし |
| 猶 | なホ〜ノごとシ(まるで〜のようだ) | 猶ㇾ水 | 猶ほ水のごとし |
| 盍 | なんゾ〜ざル(どうして〜しないのか) | 盍ㇾ行 | 盍ぞ行かざる |
項目別の解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
未
- 働き
- いまダ〜ず(まだ〜ない)
- 例
- 未ㇾ知 → 未だ知らず
- ポイント
- 「未だ」と「ず」に分けて書く。
将・且
- 働き
- まさニ〜ントす(今にも〜しようとする)
- 例
- 将ㇾ死 → 将に死せんとす
- ポイント
- 時間的に直前。
当・応
- 働き
- まさニ〜ベシ(当然/推量)
- 例
- 当ㇾ勉 → 当に勉むべし
- ポイント
- 当は義務、応は推量。
宜
- 働き
- よろシク〜ベシ(〜するのがよい)
- 例
- 宜ㇾ慎 → 宜しく慎むべし
- ポイント
- 穏やかな勧め。
須
- 働き
- すべかラク〜ベシ(ぜひ〜すべきだ)
- 例
- 須ㇾ学 → 須らく学ぶべし
- ポイント
- 強い必要。
猶
- 働き
- なホ〜ノごとシ(まるで〜のようだ)
- 例
- 猶ㇾ水 → 猶ほ水のごとし
- ポイント
- 比況。
盍
- 働き
- なんゾ〜ざル(どうして〜しないのか)
- 例
- 盍ㇾ行 → 盍ぞ行かざる
- ポイント
- 勧誘。
間違えやすい点
| 再読文字の一覧 | 未・将・且・当・応・宜・須・猶・盍の9字が基本。 |
|---|---|
| 読み出しで判別 | 「いまダ」=未、「まさニ」=将且当応、「よろシク」=宜、「すべかラク」=須、「なホ」=猶、「なんゾ」=盍。 |
| 当 と 応 | 読みは同じ「まさニ〜ベシ」だが、当は義務、応は推量。 |
入試ではどう問われるか
一字を二度書けているかが書き下し文の採点点です。「未だ知らず」の「ず」を書き落とすと減点されます。9字の読みを覚えれば、意味も同時に区別できます。
本ページは漢文訓読法の解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
再読文字は何字ありますか。
未・将・且・当・応・宜・須・猶・盍の9字が基本です。
なぜ二度読むのですか。
一度目は副詞として、返ってきてから二度目は動詞・助動詞として読むためです。
書き下し文ではどう書きますか。
一字を二度書きます。「未」なら「未だ〜ず」のように分けて書きます。
書き下し文の答案を見てもらえます
漢文は、意味が取れていても送り仮名と返り点で減点されます。プロ講師が一対一で赤を入れ、書き直しまで指導します。
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