蘭亭序 ―― 王羲之・書聖の名文
会稽山の蘭亭で開かれた宴の序文です。楽しみの後に必ず来る無常を述べており、書としても文章としても名高い作品です。
蘭亭序 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 情景 | この地には高い山と茂った林、清らかな流れがある | 此地有崇山峻嶺、茂林修竹 | 此の地に崇山峻嶺、茂林修竹有り |
| 宴 | 曲水に杯を流して詩を作る | 引以為流觴曲水 | 引きて以て流觴の曲水と為す |
| 転換 | 喜びが尽きれば悲しみが来る | 向之所欣、俯仰之間、已為陳迹 | 向の欣ぶ所、俯仰の間に、已に陳迹と為る |
| 主題 | 生と死を同一視するのは偽りだ | 固知一死生為虚誕 | 固より知る、死生を一にするは虚誕たるを |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
情景
- 意味
- この地には高い山と茂った林、清らかな流れがある
- 例
- 此地有崇山峻嶺、茂林修竹 → 此の地に崇山峻嶺、茂林修竹有り
- ポイント
- 四字句を重ねて景を作る。
宴
- 意味
- 曲水に杯を流して詩を作る
- 例
- 引以為流觴曲水 → 引きて以て流觴の曲水と為す
- ポイント
- 「以A為B」の形。
転換
- 意味
- 喜びが尽きれば悲しみが来る
- 例
- 向之所欣、俯仰之間、已為陳迹 → 向の欣ぶ所、俯仰の間に、已に陳迹と為る
- ポイント
- 「俯仰の間」はわずかな時間。
主題
- 意味
- 生と死を同一視するのは偽りだ
- 例
- 固知一死生為虚誕 → 固より知る、死生を一にするは虚誕たるを
- ポイント
- 荘子の生死斉一観を否定している。
押韻・対句と読解の要点
| 「以A為B」 | 「引以為流觴曲水」で「引いて曲水とする」。頻出の構文。 |
|---|---|
| 荘子への反論 | 「一死生」は荘子の生死を同一視する考え。王羲之はこれを虚誕(でたらめ)だとする。 |
| 「序」という文体 | 詩文集の前に置いていきさつと趣旨を述べる文体。 |
入試ではどう問われるか
「一死生為虚誕」が何を否定しているかが問われます。荘子の「生死を同一視する」考えを否定している点を答えます。また「以A為B」の構文も定番です。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「蘭亭序」の作者は誰ですか。
東晋の王羲之です。書聖と称されます。
「一死生」とは何ですか。
生と死を同一視する考えで、荘子の思想を指します。
王羲之はそれをどう評価していますか。
「虚誕(でたらめ)」だとして否定しています。
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