師説 ―― 韓愈・師に学ぶことの必要
師について学ぶことを軽んじる当時の風潮を批判した文章です。「道の存する所は師の存する所なり」という一句で、年齢や身分ではなく道理の所在で師を選ぶべきだと説きます。
師説 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 定義 | 師とは道を伝え業を授け惑いを解く者 | 師者、所以伝道受業解惑也 | 師とは、道を伝へ業を受け惑ひを解く所以なり |
| 原則 | 生まれが先か後かは関係ない | 吾師道也、夫庸知其年之先後生於吾乎 | 吾は道を師とするなり、夫れ庸ぞ其の年の吾より先後に生まるるを知らんや |
| 主題 | 道のあるところに師がある | 道之所存、師之所存也 | 道の存する所は、師の存する所なり |
| 批判 | 今の人は師に学ぶことを恥じる | 今之衆人、其下聖人也亦遠矣、而恥学於師 | 今の衆人、其の聖人に下ること亦た遠し、而も師に学ぶを恥づ |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
定義
- 意味
- 師とは道を伝え業を授け惑いを解く者
- 例
- 師者、所以伝道受業解惑也 → 師とは、道を伝へ業を受け惑ひを解く所以なり
- ポイント
- 「所以」は「〜するための存在・手段」。
原則
- 意味
- 生まれが先か後かは関係ない
- 例
- 吾師道也、夫庸知其年之先後生於吾乎 → 吾は道を師とするなり、夫れ庸ぞ其の年の吾より先後に生まるるを知らんや
- ポイント
- 「庸ぞ〜んや」は反語。
主題
- 意味
- 道のあるところに師がある
- 例
- 道之所存、師之所存也 → 道の存する所は、師の存する所なり
- ポイント
- 「所存」は「存在するところ」。
批判
- 意味
- 今の人は師に学ぶことを恥じる
- 例
- 今之衆人、其下聖人也亦遠矣、而恥学於師 → 今の衆人、其の聖人に下ること亦た遠し、而も師に学ぶを恥づ
- ポイント
- 「而も」は逆接。
押韻・対句と読解の要点
| 「所以」の意味 | 「〜するためのもの・理由」。ここでは師の役割を定義する働き。 |
|---|---|
| 反語の形 | 「庸ぞ〜んや」で反語。「どうして〜だろうか、いや〜ない」。 |
| 「師」の動詞用法 | 「吾師道也」の「師」は動詞で「師とする」。名詞と読むと文が成立しない。 |
入試ではどう問われるか
「道之所存、師之所存也」の意味が最頻出です。年齢や身分ではなく、道理があるところに師がある、と答えます。また「師」が動詞として使われている箇所の判別も問われます。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「師説」の作者は誰ですか。
唐の韓愈です。
「道之所存、師之所存也」はどういう意味ですか。
道理があるところに師がある、という意味です。年齢や身分は関係ありません。
「吾師道也」の「師」は名詞ですか。
動詞で「師とする」の意味です。名詞と読むと文が成立しません。
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