酔翁亭記 ―― 欧陽脩・山水と人の楽しみ
滁州の山中にある亭を舞台に、自然と人々の楽しみを描いた記です。「酔翁の意は酒に在らず」という一句が広く知られています。
酔翁亭記 の全文と書き下し
| 項目 | 働き | 例(白文) | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 冒頭 | 滁州を囲むのはみな山である | 環滁皆山也 | 滁を環るは皆山なり |
| 命名 | 太守が自ら号して酔翁という | 太守自謂也、太守与客来飲於此 | 太守自ら謂ふなり、太守客と此に来たり飲む |
| 主題 | 酔翁の心は酒にはなく山水にある | 酔翁之意不在酒、在乎山水之間也 | 酔翁の意は酒に在らず、山水の間に在り |
| 結び | 人々の楽しみを楽しむのが太守の楽しみ | 人知従太守遊而楽、而不知太守之楽其楽也 | 人は太守に従ひて遊びて楽しむを知るも、太守の其の楽しみを楽しむを知らざるなり |
句ごとの解説
例文はすべてこのページ用に作成したものです。
冒頭
- 意味
- 滁州を囲むのはみな山である
- 例
- 環滁皆山也 → 滁を環るは皆山なり
- ポイント
- 簡潔な一句で舞台を定める。名文の書き出しとして名高い。
命名
- 意味
- 太守が自ら号して酔翁という
- 例
- 太守自謂也、太守与客来飲於此 → 太守自ら謂ふなり、太守客と此に来たり飲む
- ポイント
- 作者自身が「酔翁」と名乗る。
主題
- 意味
- 酔翁の心は酒にはなく山水にある
- 例
- 酔翁之意不在酒、在乎山水之間也 → 酔翁の意は酒に在らず、山水の間に在り
- ポイント
- 「在乎」の「乎」は「於」と同じ置き字。
結び
- 意味
- 人々の楽しみを楽しむのが太守の楽しみ
- 例
- 人知従太守遊而楽、而不知太守之楽其楽也 → 人は太守に従ひて遊びて楽しむを知るも、太守の其の楽しみを楽しむを知らざるなり
- ポイント
- 他者の楽しみを自分の楽しみとする、という結論。
押韻・対句と読解の要点
| 「在乎」の「乎」 | 文中の「乎」は「於」と同じ置き字。文末の疑問・詠嘆とは働きが違う。 |
|---|---|
| 「意不在酒」 | 現代語の「本当の目的は別にある」という用法の由来。本文では純粋に山水を楽しむ意味。 |
| 記という文体 | 「記」は建物や出来事を記録し、そこから感慨を述べる文体。 |
入試ではどう問われるか
「酔翁之意不在酒」の解釈が問われます。本文では「酒より山水を楽しんでいる」という意味で、現代語の「下心がある」という用法とは異なる点に注意が必要です。
本ページは作品解説です。特定の大学・年度の出題内容については扱っていません。
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よくある質問
「酔翁亭記」の作者は誰ですか。
北宋の欧陽脩です。唐宋八大家の一人です。
「酔翁之意不在酒」はどういう意味ですか。
本文では「酒よりも山水の景色を楽しんでいる」という意味です。
文中の「乎」はどう扱いますか。
「於」と同じ置き字として読みません。
書き下し文の答案を見てもらえます
漢文は、意味が取れていても送り仮名と返り点で減点されます。プロ講師が一対一で赤を入れ、書き直しまで指導します。
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